離婁(りろう)篇 / 孟子
※ 大言壮語:世間の人はなにかといえば天下国家を口にする。しかし天
下の根本は国であり、国の根本は家であり、家の根本はわが身にある
のだ。
【解説】「一身が侈まってこそ一家が百い、一家が斉ってこそ国が治
まり、国が治まってこそ天下が治まる」。これは四谷の一つ『大学』
の中心思想である。自分の生活方針も日まっていないのに遠大な議論
にふけるのは公私ともに有害無益である、というのだ。まず脚下を見
よ。
椴松、蝦夷松、赤蝦夷松にまぎるゝ大樅茸、花弁茸、紫湿地、樅茸、松茸
初茸にまぎるゝ庵や松の中 / 各務 支考
【樹木トレッキング Ⅷ:アカトド】
アカトド(Abies sachalinensis)北海道の山地に多い常緑高木。単にトドマツの名で知られている
が、アカトドとアオトド var.mayriana Miyabe et Kudoとに分けている。アカトドは東部と北部に
多く,アオトドは西南部に分布している。アオトドの球果の積りんは長くそりかえっているが,
アカトドの種りんは短い。この積りんが露出していない形のものをエゾシラビソ var.nemorensis
MAYAnと呼ぶ。材は白色。建築材,パルプ材として使われる。ロシアから輸入されている木材の
なかにも含まれている。北海道では、本州などのスギ・ヒノキと同様に、エゾマツとともにエゾ・
トドと 呼ばれて代表的な木材。樹高25m・胸高直径50cm。幹は直立し、樹冠は卵状の円錐形で先
が尖っている。葉は線形。樹皮は淡 褐灰・灰白色。種々の斑紋がある、やや平滑。年輪ははっ
きりとしている。心辺材の区別はなく、白色~黄白色である。肌目は粗で木理は通直。やや軽軟
である。比較的欠点が出やすく、入皮・脂つぼ・大きい生節・目廻り・あて・水喰いなどのキズ
があらわれる。保存性は低いが、土木用に用いた場合には、エゾマツよりも腐りにくいといわれ
ている。切削加工は容易で、表面の仕上がりは普 通である。乾燥は容易である。用途は建築、
土台・杭木・小割・板類・包装。蒲鉾の板、土木、パルプ材、包装、電柱、抗木など、主 に北
海道で用いられている。エゾマツとともに住宅の柱や板に使われている。淡色で、軽軟なことを
利用する用途が多い。果実を食用、枝葉を水蒸気蒸留をして、アビエス油を採っていた。浴用剤、
石鹸の付香に使われていた。
【DIY日誌:されど補修用接着剤】
風呂椅子というかバスチェアが割れ(ひび)が入りお尻が破損部位に挟まりいた痛いからなんと
かして頂戴いと彼女がいうのでで、現認の上適当な補修剤がないかと部屋中をさがしたが、木工
ボンドや瞬間接着剤と塩ビパイプ用接着剤しかない。早速、ネットで検索すると「プラリペア」
とばれているらしく、「プラスチックを強力に結合補修する造形補修材、強力な接着効果があり
るが、正確には接着剤ではなく造形補修剤」というが、定価で1500~1900円もするもの
で通販で買うと送料が250~500円が加算される上、バスチェアは店頭販売22000~3
500円て販売しているので買ってきた方が手っ取り早い。それじゃ、塩ビパイプ用接着剤でリ
ペアすることに。
結局のところ、予め破損部位をサンドペーパーで研磨し裏表に接着液――セメダイン株式会社製
の「塩ビパイプ用」――塗布し室温乾燥しでもいまのところ問題なく使えているので費用発生な
く解決する。こちらの予想では、この液状湿気硬化型組成物は、珪素原子結合水酸基/加水分解
性基を有し、湿分によりシロキサン結合形成し架橋させる架橋性珪素基――一般式-Si-X3
で示される基を有し/主鎖がポリシロキサンでない有機重合体とヒュームドシリカで含有する接
着ざいではないかとかんがえている(参考:特開2014-240477「液状湿気硬化型組成物、その収容
体、壁掛けフックの取付方法及び壁掛けセット」/特開2015-38196「湿気硬化型硬化性組成物」)。
しかし、(2液性)補修用接着剤ではないので最新の接着剤技術を俯瞰しておく必要がある。従
来、エポキシ樹脂と硬化剤との2液型硬化性組成物は、例えば、❶エポキシ樹脂とアミン系硬化
剤の2液型硬化性組成物は、常温硬化性、接着性、耐久性、機械的特性に優れているため、コン
クリート構造物や鋼構造物等の構造物の補修・補強工事や、ひび割れ注入、あと施工アンカーボ
ルトの固着等の用途で、❷またエポキシ樹脂とポリチオール系硬化剤との2液型硬化性組成物は
、低温硬化性、および速硬化性から、緊急補修用の接着剤やコーティング剤、およびアミン系硬
化剤と併用して注入補修用の接着剤、あと施工アンカーボルトの固着用の接着剤として広く用い
られている。
例えば、 コニシ株式会社の「特開2017-105995 常温硬化性エポキシ樹脂組成物」によれば、こ
のような補修・補強工事のほとんどは、場所や季節の如何に関わらず実施される傾向にあり、外
気温の影響を多大に被るが、特に冬季や気温の低い場所において工事を実施するためには、2液
型硬化性組成物が有している低温硬化性が必要になるが、脂肪族ポリアミンや脂環式ポリアミン
類等のアミン系化合物をエポキシ樹脂の硬化剤として用いた場合、常温における硬化性は良好で
あるものの、低温における硬化性が著しく遅延するという欠点がある。このため、例えば、エポ
キシ樹脂の低温硬化性を確保に、三級アミン系化合物とポリメルカプタン系化合物とを併用しエ
ポキシ樹脂を硬化させる公知の方法があるが、この化合物の組み合わせ硬化させたエポキシ樹脂
組成物は、ポリアミン系化合物に硬化させたエポキシ樹脂組成物と比較して耐水性に乏しく、風
雨に晒される屋外土木構造物の補修、補強工事用途は、中長期的な耐久性に劣る。
また、低温でも硬化が速いアミン化合物として、ノルボルナンジアミン、メタキシリレンジアミ
ンのマンニッヒ変性物などの材料があるが、日中の最高気温が5℃前後であるような環境条件下
で求められる硬化性が劣る。また、エポキシ樹脂とアミン系化合物からなる2液型硬化性組成物
の硬化促進剤として、フェノール系化合物配合の場合、冬季や気温の低温硬化性が劣るため、温
硬化性エポキシ樹脂組成物を、(A)成分であるオキシラン環を分子内に少なくとも2つ以上有する
エポキシ樹脂と、(B)成分であるアミン系化合物、及びその変性物よりなる群から選ばれた1種
以上の化合物と、(C)成分であるハロゲン化ホウ素又はその錯体からなる化合物の少なくとも一方
から選ばれた1種以上の化合物と、(D)フェノール系化合物とを必須成分として含有することを特
徴とすることで、硬化物の力学的性質を低下させることなく、常温、特には冬季屋外などの低温
環境雰囲気下でも加熱せず、迅速硬化し、十分な可使時間の確保がされ、さらに、エポキシ樹脂
組成物を用いることで、低温環境雰囲気下において、十分な可使時間を備えつつも硬化する注入
剤コーティング、接着剤が提供でき、構造物の補修・補強が可能となるという。
以上、この分野でこの先もっと凄い特性を持った造形プラリペア剤が開発可能性を産業需要向け
から家庭向けに波及してくることも十分に考えられる「たかがプラリペア補修剤、されど、プラ
リペア補修剤」である。
【最新添加剤開発:複雑なポリマー構造のワンステップ積層技術】
12月8日、マサチューセツ工科大学らの研究グループは、3D光造形などの精密積層構造物を
迅速で高品質な幾何学的構造の新しい単一工程製造法を開発した(Science Advances 08 Dec 2017:
Vol. 3, no. 12, eaao5496 DOI: 10.1126/sciadv.aao549)。それによると、複雑な非周期的な三次元形
状のるフォトポリマー構造を秒単位で生成する新たな容積測定添加剤製造範例――光制御範囲の
ログラフィックパターニングアプローチを実装し、様々な構造の製造を実証、この製造アプロー
チに必要な光パターンおよび感光性樹脂の特性研究を行った。その結果、適度な力(約10~
100ミリワット)で照射された約0.1%の光開始剤を含有した低吸収性樹脂が1~10秒で
完璧な構造体構築に利用できることを実証した。
【概説】
一般に、一般に3D印刷と呼ばれるアディティブ・マニュファクチャリング(AM)は、エンジニ
アや科学者がこれまで不可能であった構成やデザインに部品を組み込むことを可能にしたが、こ
の技術の影響はレイヤーベースの印刷方法によって制限されていたその複雑さに応じて、3次元
パーツを構築するのに数時間から数日かかることがある。同研究グループ(ローレンス・リバモ
ア国立研究所、UCバークレー、ロチェスター大学、マサチューセッツ工科大学)はレーザーで生
成されたホログラムのような3次元画像を感光性樹脂にフラッシュすることで、従来のレイヤー
バイレイヤ印刷よりもはるかに短時間で複雑な3D部品を作製できることに成功する。しかし、各
ビームは空間を通って変化せずに伝播するため、形成可能な幾何学的形状の種類分解能に制限が
あり、 非常に複雑な構造は、交差するレーザービームをたくさん必要とし、プロセスを制限する
技術限界がある。このため樹脂特性を改善し、より良い構造を作るための微調整に、追加のポリ
マー化学およびエンジニアリングも必要であると付け加えている。
以下、同報告書を抜粋掲載する。
光硬化樹脂添加物製造法(AM)として知られている積層構築模範は、3次元(3D)製造革命を
起こしている。AMシステムを特徴付けるポイント・バイ・ポイント/レイヤー毎の技術は、幾何
学的に幅広い汎用性を可能にする(1)。AMアプローチは前例のないカスタマイズ化と柔軟性を提
供し従来のサブトラクティブ法ではつくれない複雑な構造をこのアディティブ法で実現可能とな
る反面、その製造速度の短縮と構造部の高品質化の解決を課題とする。ここでレイヤアーチ要素
子は、デジタルコンピュータ支援設計(CAD)モデルを二次元平面に離散化し、完成部品の表面
特性を劣化させ、支持材料なしでオーバーハング(庇)とスパニング(架橋)幾何学的様態を不
可能にする。この報告書では、0Dボクセル(3次元空間での正規格子単位)を基本操作とする点
ベースのアプローチには、レーザー走査立体造形(SLA)およびその導出(2)、選択的レーザー
融解(3)直接レーザー書込み(DLW)4)ダイレクトインキライティング(DIW)などの方法が
含まれ(5)、ダイレクトメタルライティング(6)、溶融フィラメント製造(商標用語融合溶着モ
デリング(FDM)によりよく知られている)のような押出ベースフィラメント法(7)、DLWお
よびDIWは、面外の支持されていない構造を構築する能力を可能にするが、非常に限られており、
依然として0Dまたは1D要素の連続的な堆積が必要である。投影マイクロステレオリソグラフィ
(PμSL)(8,9)、連続液界面印刷(CLIP)(10)、ダイオードAM(DiAM)(11)、最近の報告
では、完全な2D層が単一の操作を含む(参照下図、)。
尚、文中の囲み文字(数字)は報告書に掲載されたもので、詳細は上図をクリック参照されたし。
ユニット操作として複雑な3Dボリュームを形成するという領域への進展は、空間3次元すべてに
わたる急速な3D部品製造のために克服する最後の残った障壁の1つである。この跳躍は、概念的
および技術的な障壁を提示し続ける。今日まで、一度の操作でパターン化された容積測定3D構造
は、ポリマーの干渉リソグラフィの領域外では実証されていない(12-14)。得られたフォトニッ
ク結晶は、有用な特性を有するサブマイクロメートル格子であるが(15)、部分寸法の1つは常
に他の寸法よりも桁違いに小さくなければならない。このような格子がより大きなスケールの非
周期的特徴(16)によって変調されたとしても、このアプローチは薄いフォトポリマー層をパタ
ーン化するためにのみ適している。さらに、既存の技術は基板なしで構造を製造することができ
ない。従って、同報告書では、基材や支持構造を必要とせずに、単位操作として複雑な非周期的
な3Dボリュームを形成するフォトポリマーベースの添加物製造における新しいパラダイムについ
て説明される。
これは、感光性樹脂に投影された複数のビームからのパターン化された光学フィールドの重ね合
わせにより達成される。複数のパターン化されたビームを重ね合わせるための要件は、物理的な
光学系の限界によって引き起こされる。スカラー回折理論は、アッベ(Abbe)とレイリー(Rayl-
eigh)の後に、単一ビーム光学系の場合、軸方向分解能埋め込まれた画像は横方向の解像度より
も著しく悪い最高のNAシステム(NA = 1.4〜1.5)であっても、組込み画像(NAは開口数)であ
る。これらの同じ制限は、複数の軸平面(17,18)または3Dボリューム(19)における任意の強度
分布を有する3Dホログラフィック光学場を投影するアルゴリズムを開発研究者によって調査した
が克服されていない。すべての場合において、軸方向の特徴の間隔は、面内の特徴の間隔よりも
10倍から100倍大きくなければならない。ここに記載された容積製作モダリティは、重畳さ
れた強度プロファイルにおいて、各ビームが他のビームの制限された軸方向分解能を補償するよ
うに、ビルドボリューム内の直交ビームを交差させ、複雑なミリメートル規模の非周期構造の製
作を実証し、重要なプロセスパラメータの初期研究について報告となる。
最適化を行うと、このアプローチは、光学系の回折限界で特徴形成できるると考えており。この
製造アプローチに設計されたシステムは、容積3D構造を首尾よく製造するための3つの重要な要
素を組み込んでいなければならない。
第1に、光学フィールドは、必要なピーク線量分布が樹脂内で硬化する必要がある全ての位置に
同時に蓄積するようにパターン化されなければならない。第2に、各ビームの横方向強度プロフ
ァイルは、他のビームの制限された軸方向分解能および樹脂中の深さ依存性エネルギー吸収を補
償するために調整されなければならない。第3に、重合プロセスにおける「閾値」挙動に必要な
非線形性を提供するために、樹脂(または処方中に混合された別の重合阻害種)中に溶解した分
子状酸素(O 2)を使用しなければならない。これらの要素を組み合わせることで、1度の操作で
3Dで完全に定義することができ、ターゲットパターンを樹脂に送達するためにホログラフィック
(位相制御)ビーム成形を実行するが、上述のプロセス要件が満たされる限り、他の方法(例え
ば、振幅変調および画像中継)により達成することもできる。
図1 3ビーム重畳システムのアーキテクチャの概要図と構造例
(A)SLM、シリコン空間光変調器上の液晶; FTL、フーリエ変換レンズ; BB、非回折光を除去する
ビームブロック、 HP、ホログラム面。 4fN、望遠鏡レンズ対は、ビーム拡大または画像中継に使
用される「4-f」構成である[4f2は、ピンホール空間フィルタ(SF)を組み込んでいる]。 挿入画
像は、画像サブコンポーネントビームを直交方向に樹脂ボリュームに向けるための45°プリズム
ミラーの構成を詳述している。 (BからG)このシステムを使用して製造された構造で、それぞれ
5秒から10秒間の1回の露光からなる。 2mmのスケールバー。
図2 主要プロセスパラメータに対する誘導時間と硬化線量依存性
(A)キューブエッジの最初の出現によって決定される3ビーム領域でのゲル化前の重合誘導時間
の概要であり、ストラットサイズは0.6~1.2mmである。エラーバーは、典型的な条件でのN = 3測
定値に基づくデータ再現性の推定値であり、緩やかな樹脂劣化から上方に偏る硬化時間測定の傾
向のために一方的である。色付きの点線は、各PI濃度のデータに対するべき乗則です。黒い破線
は方程式であり、右辺の変数はシステムパラメータまたは類似の樹脂配合の測定値から推定され
る。インセットは、これらのデータを生成するために使用される典型的な立方体構造と、露光に
使用された強度補償された画像を示す。 (B)モデル予測および実験的に測定された3ビームゲ
ル時間tG3の比較、破線は単位勾配を示す。6〜40mWの3つの異なるレーザ出力からのデータが各
PI濃度で表される。 (C)キューブストラット(3ビーム領域)を治療するために必要なエネルギ
ー線量。各PI濃度で使用される最高および最低ビーム出力をプロットしたもの。
(A)相対強度を表すヒートマップとして(B)に示されているように、3ビームの寄与がすべて計
算される代表的な平面。 ビーム1とビーム2は、黒い矢印で示されるように、左と下から入射し、
ビーム3は、ページに向けられる。(CおよびE)異なる[PI]を比較して、(B)の破線で示された
位置で補償なしの3ビーム重畳からの容積吸収値の合計。 (DおよびF)同じ[PI]での強度プロフ
ァイルであるが、3ビーム重複領域において等しいピーク強度を得るように補償される。
図4 容積製作と他のポリマーベースAM法とのプロセス性能比較
解像度は1 /(2δ)と定義され、δは最小フィーチャサイズ。灰色の破線の境界楕円は、2つの
シナリオからの製造結果を取り囲んでおり、本研究で報告された容積製作方法の短期的な可能性
に関する著者の推測を表している。プロットされたデータポイントは、著者が最初に知った特定
の公表された結果またはシステム動作パラメータを表す。PμSL/LAPμSL、投影マイクロステレオ
リソグラフィーおよびその大面積バリアント(8,25,31)。 CLIP(10)、連続液界面印刷; DIW、
直接インク書き込み(32-34)。 DLW、直接レーザー書き込み; SLA、ステレオリソグラフィー;
SLS、選択的レーザー焼結。 商用システムの性能は、製造元の仕様に基づく。
この報告書は専門用語が多く、過去に光硬化3次元造形プリンタの開発調査の経験(数ヶ月程度)
がある程度で短時間での処理に手こずる。着実には進歩していることがうかがえ参考掲載した。