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● CES 2015をピックアップ



コンシューマー・エレクトロニクス・ショー (Consumer Electronics Show, CES) がラスベガスで開催されが
ことしは、トヨタが単独で保有する世界で約 5,680件の燃料電池関連の特許(審査継続中を含む)に対する
実施権を無償で提供すると異例の発表を行い注目を浴びている。燃料電池車:FCVは燃料となる水素のイ
ンフラが必要になり台数の拡大が急がれているが、トヨタ1社の努力だけでは限界があり、他社を巻き込む
ことで市場創造を加速させたい意向がある。次世代エコカー戦略に対する自動車メーカー各社の思惑はさま
ざま。トヨタの狙い通り、実際に競合他社がトヨタの技術の採用か今後の展開に大きく影響する。これに対
し日本自動車工業会の池史彦会長(兼ホンダ会長)は同日、自工会主催の賀詞交歓会で記者団に対し「将来
を考えると、燃料電池車はポテンシャルが大きい」とし、特許の無償開放は参加企業を増やし、燃料電池車
分野で日本メーカーによる国際標準化がより進むものと歓迎の意を表す。また、日産の志賀副会長も、特許
の無償開放により、量が増えてコストが下がり、燃料電池が普及する。そうすればインフラがついてくると
して、トヨタの判断は「非常に賢い」としエールを送っている。

 



今回の開催で目立つたのがドローン(無人飛行機)による会場案内や監視していることだ。ドローンの市場
に拍車を掛けそうだ。そのほかに、ソニーのカンファレンスでは360度のデイスプレイ会場でプレゼンテ
ーションが行われており、4Kでは、新たに独自開発した専用プロセッサーX1を搭載し、高画質を実現し
た4K液晶テレビ ブラビアを発表。世界最薄1約4.9ミリメートルを実現し、また、世界初のハイレゾ対応
スピーカーを搭載したシリーズを含む計3シリーズ11機種の展開を発表。さらに、量子ドットバックライ
ト光源搭載カラーテレビ液晶表示機が中国、韓国メーカから展示させたことも目立った(下図、特許参照)。
 
バックライト式液晶ディスプレイの色を改善するための新しい技術の1つがこの量子ドット。量子ドットと
は、最適化されたスペクトル幅の狭い光を放射するように調整可能なナノ結晶材料(量子閉じ込め効果)。
独特の半導体および光特性を持つため、シリコン太陽電池、量子コンピューティングから、有機色素の代替
にいたるまで、幅広い用途において魅力的な材料。大量生産が可能で、既存の製造プロセスに簡単に導入で
きる。バックライトユニットは、人間の目が検出可能なスペクトルの55%以上を再現する鮮明なディスプ
レイを製造することができる。原理や関連技術についてはこのブログに掲載されているので参考願いたい。

 
【要約】

この発光装置は、光源と、波長変換部と、互いに対向する一対の主面とこれら一対の主面同士を繋ぐと共に
波長変換部と対向する端面とを有する光学部品と、波長変換部と密着し、かつ、光学部品の端面の一部と密
着する中間導光部とを備えることで、より高い均一性を有する光を発できる発光装置。

 
最後に、次世代USについて。BUSBポートは平均で年間約30億基の出荷を誇り、周辺機器の接続規格
として他を圧倒する成功を収めている。CES2015でこのデバイスの次世代USB「Type-C」が披露さ
れいるが、その特徴能は、ケーブルのプラグを差し込むときに上下の向きを気にする必要がないほか、現行
のUSB3.0の2倍の転送速度最大10GbpsのUSB3.1 規格を採用。目立たないがこの技術をピック
アップしておこう。 

 ● 今夜の一曲

 

   Oh, let's forget about domani
   Let's forget about domani
   Let's forget about domani
   For domani never comes

   Domani, forget domani
   Let's live for now
   And anyhow, who needs domani

   The moonlight
   Let's share the moonlight
   Perhaps together
   We will never be again

   Ah que luna, ah que mare
   With such a moon and such a sea
   And you with me

   I get so dizzy when you're standing near
   It's not the music that you hear
   My heart is beating like a jungle drum

   Let's take a minute as they speed away
   And hope it's true what people say
   When you're in love 
   Domani never comes

   Oh, let's forget about domani
   Let's forget about domani
   Let's forget about domani
   For domani never comes

   Yeah, let's forget about domani
   Let's forget about domani
   Let's forget about domani
   For domani never comes

   Domani, forget domani
   With such a moon and such a sea
   And you with me

   Let's take those minutes as they speed away
   And hope it's true what people say
   When you're in love
   Domani never comes

   Oh, let's forget about domani
   Let's forget about domani
   Let's forget about domani
   For tomorrow never comes

   Yeah, let's forget about domani
   Let's forget about domani
   Let's forget about domani
   For domani never comes




                                                                                 Titol       Forget Domani                       
                                                                                 Vocal       Connie Francis 
                                Word     Norman Newell
                                Music              Riz Ortoani

50年代のポピュラー・シンガーの女王コニー・フランシスが歌う、映画『黄色いロールス・ロイス”』の
主題歌。1965年1月22日に録音、5月発売。同年ゴールデン・グローブ賞の歌曲賞を受賞。コニーの泣き節が
懐かしい中、この曲は明るく陽気な歌ですね  ^^;。

   

 

 

● 録画してあった彦根市立病院の羊 ピックアップ!(NHK あさイチ)

 



 


疾走する工学立国Ⅰ

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【疾走する工学立国Ⅰ】

● 電子レンジ文化考

省エネで取り上げてきた電子レンジ(欧米ではマイクロウェーブと言っているが)応用法(参考『積極的平
主義の分水嶺
』2014.05.09/『電子レンジ専科』環境工学研究所WEEF 上図クリック)を散々と掲載して
きたが、ここ1、2年でネット上で関連グッズが満載されるようになった。そう考えると「和食」のユネス
コ無形文化遺産登録は、家庭ないにおびただしい電子調理器や加工食品の浸透ににより家庭料理文化が変容
し、そのことにより「和食」と家事労働が外化され「外食化」されているのだと妙に感心する。ところで、
電子レンジ用調理容器の基本的な技術は下図の株式会社ミヤオカンパニーリミテッドの特許考案で押さえら
れていると考える。その特徴は、瀬戸物やプラスチックなどの非金属容器に底部にはマイクロ波を吸収体を、
それ以外はマイクロ波透過体で、上蓋は二重として加熱蒸気が一旦上蓋内流れ込み凝縮され容器底部に戻る
孔と上蓋上部から、所定圧力を越えたら蒸気が逃す孔が施された上、取手部には断熱部材で火傷を防止し、
上蓋と鍋胴体は所定の圧力超えても吹き溢れを防止する加工を施す。さらには、鍋内壁は汚れ付着防止や対
象食品の付着防止、あるいは、グリルや燻製専用の鍋底敷きなどをオプションに備えている、と。まぁ~、
そんなような視点で設計されていて、その反面、手軽に、調理手間省き、消費者の嗜好性に合った加工食品
の多様化とともに、電子レンジ専用加工食品の内挿化が進行している。 


ところで、加工食品の安全的側面は勿論のこと、カーボンリスクという環境側面から、二酸化炭素排出量も
包装袋にもプリントアウトして欲しいものだと思ってみた。省エネを兼ね蒸し野菜の栄養価を高めることが
できる調理法として進化していくことは間違いない。

※ 調理容器でなくても至って簡単にすませる方法を紹介:まず、瀬戸物平皿にオリーブオイルで表面を塗
  るように少量加える→さとう製菓(メーカは関係ない)の切り餅を1つ載せ、お醤油を適量ふりかけ→
  砂糖を適量するかけ→5百ワット電子レンジで30秒加熱。それを取り出し頂くのだ。美味い!(小腹
  が空いたときは重宝だ)。 

 

岡山大学の三宅通博教授らの研究グループが豚糞尿由来のバイオガスを燃料とする固体酸化物燃料電池(S
OFC)において、バイオガスからの炭素析出を抑制できる触媒の組成を決定し作動温度 600℃でLED電球の点
灯に成功している。5年前から豚糞尿由来のバイオガスの高効率利用(利用効率50%以上)を目指して、バ
イオガスを燃料とする中温作動型SOFCの開発研究を行う。SOFCの作動温度の低温化は望まれますが、バイオ
ガスを燃料とするSOFCの開発は、バイオガスからの炭素析出が大きな障害となる。この研究では、炭素析出
を抑制できる触媒の組成を決定、バイオガスを効率よく利用できる改質装置とSOFC発電性能評価装置で評価。

改質バイオガスを燃料として単セルの発電試験を行ったところ、バイオガスを直接燃料として利用している
先行研究の作動温度より約200℃低い6百℃で、上図1に示すLED電球が点灯できた。4時間程度の発電では
あるが、炭素析出は殆ど見られなかった。

ところで、水素は、その持っている物理的性質から質の高いエネルギー源であること、さらには燃焼生成物
が水のみであるためクリーンなエネルギー源であることで大変注目され、近年様々な製造法が検討されてい
る。中でも、水を原料とした水素の製造は環境負荷が低いという観点から実用化への期待は高い。しかしな
がら、安価かつ安定的、高効率に水素を生成できるシステムは未だ完成していない。

例えば、自治体の有機廃棄物から誘導されるSOFCへのバイオガスの直接供給は、カーボンニュートラルな再
生可能エネルギーシステムが研究されていが、実際のバイオガス中のCH4 / CO2比はバイオガス組成物が強く、
有機廃棄物の種類やメタン発酵の操作条件に影響され1.4~1.9の間で変動する。アノード支持ボタン電
池を使用して、バイオガスを燃料とするSOFCの安定した動作が 800℃での内部改質モードで達成。 0.8 V以
上のセル電圧は、200ミリアンペア/平方センチメートルで8百時間かけて記録。これは、実際のバイオガス
への空気添加は炭素形成のリスクを減少させ、アノード過電圧の低下に起因するセル電圧を損なうことなく、
より安定した動作をもたらすことを実証したことないなる。 

尚、バイオガス燃料電池システムの概要理解のために下図(クリック)を記載しておく。

 

 

※ ScSZ:スカンジア安定化ジルコニアの化学記号

ところで、今夜の段階ではどのような触媒が使用されたのかわからないが、下図の特開2010-240621のような
酸化物の担体(酸化アルミ)とこの担体表面上に形成した遷移金属の触媒成分(ニッケル)と、担体の表面
上に形成したアルカリ土類金属の酸化物(酸化マグネシウム)と、表面付近の担体(酸化アルミ)内に形成
された、アルカリ土類金属(マグネシウム)と担体の成分とを含有するバリア層(四酸化二アルミニウムマ
グネシア)とを含む構成触媒を用いることで、寿命が長く、廉価な触媒で素の析出を抑制可能な触媒が提案
されている(実積?)。これは群馬大学で知財だが、前記した岡山大学の研究グループのメンバーは、強誘
電体ペブスカイト型酸化物の触媒で、エタノールから水素を取り出すことに成功している。これは蛇足では
あるが、

 


● ペロブスカイト型触媒で エタノールを水素変換

 
特開2012-161751 触媒及びその製造方法

 

国際先端技術総合研究所が、ガラス板に内蔵できる完全無色透明の光発電素子を開発。人工水晶を使った新
型の発電素子で、太陽電池と同様に太陽光のエネルギーを電力に変換できる。変換効率はまだ3%程度と低
いが、日差しをカットする45%の高い熱遮断率があり、発電と遮熱双方の効果で、従来の太陽電池をしの
ぐ性能が見込める。高純度な二酸化ケイ素から作られる人工水晶を使って光発電素子を開発した。国内メー
カーが製造する人工水晶の端材を使うため原材料は安価。ソーラークオーツ(SQ)と呼ぶ独自素材を開発
し、電解液を挟んだ2枚の導電性ガラスの一方にSQを貼り付けた構造を持つ。紫外光と赤外光を使い発電
し、可視光は透過する。光発電素子をビルなどのガラスに使えば、発電と遮熱の機能で、20%台の効率を
持つ既存のシリコン太陽電池を上回る性能が得られる。光発電素子はガラスに内蔵し、「光発電ガラス」建
材として子会社のIFTL―Solarが事業化するという。そこで、断言しよう。この事業は成功すると。

※今夜から「今夜もニュースがてんこ盛り」シリーズの兄弟シリーズを初掲載!こうご期待。
 

武器よさらば Ⅰ

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Paris Charlie Hebdo attack: live : Manhunt in woods in northern France after gunmen abandon car they used to
flee Charlie Hebdo attack in Paris - latest updates

● シャルリー・エブド社銃乱射事件

7日午前11時20分(日本時間午後8時20分)、黒い戦闘服を着てカラシニコフ銃で武装した覆面の男2人が、
シャルリー・エブド社の資料室が入っているパリ・ニコラアペール通り6番地の建物に侵入。「ここはシャ
ルリー・エブドか? 」と叫んだ後、住所が間違っていたことに気付く→2人はすぐに10番地に移動。受付
のスタッフに発砲後、ジャーナリストや漫画家が編集会議を開いていた3階に向かう。警察筋によれば「男
2人は銃を乱射し、会議室にいた人たちを冷酷に殺害した。(漫画家の)シャルブ(Charb)の護衛に当たっ
ていた警官も、応戦する間もなく殺害される。生存者は、テーブルの下に隠れた1人だけだった。現場に居
合わせた人々は、男2人が「預言者のかたきを打った」「アッラー・アクバル」(アラビア語で神は偉大な
りの意)と叫ぶのを聞く。→午前11時半(日本時間午後8時半)、シャルリー・エブド本社の銃撃について
通報を受けた警察が、現場に急行。武装した男らは再び「アッラー・アクバル」と叫び逃走した後、警察と
対峙(たいじ)し、銃撃戦となる。黒のシトロエンC3に乗り込んだ男2人は、別の警察車両と撃ち合いとな
り、10発ほど発砲。車内にいた警官らにけがはなかった。→一般人が撮影した動画には、男らがぞっとする
ような冷静さで殺人に及ぶ様子が写されている。体の前に銃を構えて大股で歩きながら、標的を探して通り
を見回すと、負傷して舗道に横たわる警官を見つけ、手を上げて身を守ろうとする警官を、頭部に銃弾を撃
ち込む「処刑スタイル」でひるむことなく殺害した。男は引き金を引く前に「俺を殺そうとしたな」と叫ん
でいた→男2人はその後、再び周りを見回すと、駐車していた逃走用の車にゆっくりと向かった。助手席側
の男は、地面に落ちた銃とみられるものを拾ってから急いで車に乗り込んだ。同社の近くに居合わせた人た
ちが冷静さと勇気をもって撮影した動画や写真には、男2人が通りを歩いてくるのに気づいた様子で駐車中の
車の間にしゃがみこんで身を隠す歩行者の姿も捉えられていた。→男らは、整然と襲撃を実行した時のと同
じ冷静さを保ったまま、車で走り去った。車はその後まもなく、1台のフォルクスワーゲンと激しく衝突。
衝突された車の運転手が負傷した。男らはそのまま逃走を続けたが、車の損傷が激しかったためポルト・ド
パンタンで乗り捨てると、別の車を奪ってパリ北方へと逃走した。(「会議で銃乱射、負傷警官を射殺 パリ
新聞社襲撃の冷酷な手口」AFP 2015.01.08)

欧州では、イスラム教の過激な思想に染まった人物が関与したとみられるテロ事件が起きている。去年5月、
フランス出身の男がベルギーのブリュッセルにある「ユダヤ博物館」で銃を発砲し、4人が死亡。この男は、
フランス南部のマルセイユで逮捕され、シリアで「イスラム国」の活動に参加していたことが分かっている。
また、おととし3月には、国際テロ組織アルカイダのメンバーを名乗る男がフランス南部のトゥールーズや
その近郊でユダヤ系の子どもや兵士ら合わせて7人に対して発砲して殺害する事件が起きている。

襲撃されたのは、フランスの風刺週刊紙「シャルリエブド」のパリ本社。同紙は批評的な風刺画を掲載する
ことで有名で、イスラム教の指導者ムハンマドを題材にした風刺画を繰り返し掲載してきた。これまで何度
も脅迫を受けており、オフィスが放火されたこともあった。現地メディアによると、編集会議が開かれてい
る部屋に直行。編集会議の最中だったことから幹部が集まっており、実行犯は幹部の具体的な名前を叫びな
がら頭を狙って自動小銃を発射したという。実行犯はこの時間に編集会議が行われることを事前に知ってお
り、同社幹部の顔と名前を特定までしている。 

 

フランスの風刺週刊紙「シャルリエブド」パリ本社銃乱射事件は欧米を中心として非難が渦を巻いている。
言論や表現の自由や反差別主義を前提として、同社の風刺絵をさらっと見渡して、"どぎつい"、"えぐい"さ
が目につくものであった。これは歴史的なことを踏まえ、このような批判を繰り返せば、その反響がどのよ
うになるかは、当然、編集責任者は想像つくだろうし、敢えて承知の上で週刊紙を発行しているのだろう。
まして、欧州列国の植民地主義、あるいは米ソ代理戦争地として、石油資源争奪地の当事諸国であった中近
東・北アフリカのイスラム圏である。"銃乱射事件"がいとも簡単に、低いレベル人物や組織により引き起こ
されることなどわたしたちは理解しがたいが、余りにも左翼小児病的、あるいは商業主義的ではとおもわれ
るような出版方針にも原因があるのではとも思える。とまれ、『人命は地球より重し』(故福田赳夫首相)
である。昨年末、以下のようにブログ掲載した。


 24日、戦車やミサイルなどの通常兵器の取り引きを規制する初めての国際条約で、日本などが主導し
 た「武器貿易条約」が発効し、武器の取り引きの管理が強化されることで、紛争の拡大防止などにつな
 がっていくのか注目されている。「武器貿易条約」は、核兵器などの大量破壊兵器とは異なりこれまで
 規制が無かった通常兵器の国際的な取り引きを規制する初めての条約で、日本などが主導して去年4月
 に国連総会で採択された。

 条約では、戦車やミサイル、小型の銃などの取り引きについて各国が管理を強化し、国連安全保障理事
 会の決議や国際法に違反する事態を招くおそれがある場合には、取り引きを禁止することなどを定めて
 いる。条約は、日本を含め発効に必要な50を超える国が批准の手続きを終えてから90日が経過した
 ことを受け、24日発効。一方で、主要な武器の輸出国のアメリカは署名はしたものの批准しておらず、
 ロシアや中国などは署名もしていない。

 国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長は、声明を発表し「武器が紛争地に流入するのを防ぎ、テロリ
 ストや犯罪組織の手に渡らないようにすることで、人々の苦しみを和らげたい」として、条約の意義を
 強調するとともに、主要な武器の輸出国に対しても改めて早期加盟を促した。


                 『武器貿易条約が発効!通常兵器取引に初の規制 国連に新風!』                     
                                              太陽と山羊のプロジェクト」2014.12.26 より 
  

ここで、武器輸出国リスト(上図)では上位10国、武器貿易条約(下図)の未批准国が、明日にでも、通
常兵器の取引を停止、武器輸出を止めれば、このような惨事は未然に防ぐことができるはずたと、わたし(
たち)は確信している。そういった意見を踏まえた上での言論・表現の自由であって欲しかったと思ってい
る。北アフリカや中東のイスラム圏の問題のすべての責任は、植民地主義の旧宗主国、あるいは、冷戦時代
の米国、旧ソ連(ロシア)、中国、欧州、あるいは当事国の権力支配層にあると考えている。そのことを踏
まえ、すそべての紛争地域から、通常兵器、地雷、機雷、劣化ウラン弾、化学兵器?核兵器、ミサイルなど
を買い上げ撤去することを提案するが、如何に ^^;。

※ 「黄色」は武器貿易条約署名国、「緑色」は武器貿易条約批准国。 

  

 

 

 

魚工場 漁網ロボット工学

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● CES 2015をピックアップ Ⅱ

米ラスベガスで9日まで開かれた世界最大の家電見本市「国際家電ショー(CES)」で、身に着けられる「
ウェアラブル端末」をはじめ、柔軟な発想で生まれた新技術で注目を集めた(上図クリック)。それは、日
本のベンチャー企業「ログバー」(東京)の指先を動かすだけで家電を操作できる「指輪型ウェアラブル端
末」だ。スマートフォンと連携し、指で三角や四角などを描くだけで、照明のオン・オフやテレビの音量調
整などができ、「革新的なウェアラブル端末」として主催者から賞を受ける。



同社が2014年2月、インターネットを通じて小口の資金を募る仕組みを使い、わずか1日半で目標金額
の約25万ドル(約3000万円)を集めたこともCESで話題になった。同じように日本のベンチャー企
業――スノーボードのブーツの留め具にセンサーを取り付けた端末で速度や両足の力のかかり方などを計測
し、スマートフォンに表示した映像と数値で自分の滑りを分析できるシステムを開発した家電ベンチャー「
セレボ」(東京)。仮想現実ゲーム体験ができるゴーグル型ディスプレーを開発した{フォーブ{(東京)
遠隔操作できるコミュニケーションロボットを発表した「オリィ研究所」――なども人気が集中したことが
報じられている。ここでもデジタル革命渦が弾けているというわだ。

  


 

 

 

【漁網ロボット工学】

● 好適環境水とは何か

好適環境水とは、魚類の代謝に最低限必要な物質を含んだ水このこと。魚の浸透圧調整に深く関わるナトリ
ウムやカリウムを含む一部の電解質を特定(三種類)。わずかな濃度の電解質を真水に加えるだけで魚類の
代謝に最低限必要な物質を含む水「好適環境水」を岡山理科大学山本俊政准教授らの開発やナノ・マイクロ
バブル技術開発などの効果もあり、以来、内陸部の水族館や窯業じゃくなく、養魚(魚工場)が拡大普及し
ていく。内陸部に効く(=有利な)魚類は、体長が30センチメートル以下程度の非回遊性(あるいは回遊
性を矯正できる)で、今後とも新たな海水魚や貝類などの養殖・畜養は拡大していくだろう。数年後には、
植物工場の横で、魚工場が稼働している、と言う風なシーンは常識となるかも知れない。



昨年、魚介類の畜養・養殖で、近大マグロやウナギの人工ふ化・稚魚養殖など話題となったが、海洋部での
畜養・養殖工学は、地球環境や食糧資源乱獲の問題から大きく進展していくが、内陸部の魚工場のように多
くの課題は既に解決可能だとみている。海洋の場合は、大形の回遊魚だけでなく、貝類や蟹・海老などの甲
殻類だけでなく、海草類などの完全養殖・畜養事業が成長すると観られる。そこで、海洋部での水産業の成
長に欠かせないのが『漁網ロボット工学』だ。上図の自動ファスナや下図のような起電式自動洗浄籠網の機
能などを取り込んだ「自律型漁網ロボット」の出現で、イメージをいうと、このロボットが遠隔操作(テレ
メトリック)で目的地へ自律曳航→漁網同士が自動合体(トランスフォーメーション)→繋留固定(自動位
置是正機構作動)→水産種の放畜及び関連資材投入→自動畜養・養殖監視管理(食餌・浄化・保護)→自動
籠底浮上装置(例:エアーバッグ方式)→水産種の収穫→定期保全後投入するというイメージである。この
事業の成功可否は(1)初期投資に対する金融支援と(2)販路開拓である。これが成功すれば後は何とか
なる(例:水素ステーション整備と水素燃料電池車の普及)。

 

 

 

 

 

 

● 脱税天国日本 !?

こんなことをしているから、日本の保守的風土の土建体質がいつまでたっても批判されるのじゃなのい?!「国土堅
牢化構想」に関わる誇り高き真っ当な「土建屋」はこんなことによね?! 

 ● 今夜の一曲

● マッサンを鑑賞しながらウォーキング

NHK連続テレビ小説『マッサン』でヒロインの亀山エリー役を演じている米国人女優、シャーロット・ケ
イト・フォックスが昨日、大阪・今宮戎神社で行われた「十日戎」の恒例行事「宝恵駕(ほえかご)行列」
に参加したことが話題となっている。この朝の放送の時間帯は、ルームランナーでウォーキングと重なって
いるのでボリュームを上げトレーニングメニューをこなしている。ただし、日曜は関口宏のサンデーモーニ
ングだが。ここは北の大地の妖精、中島みゆきのカバー曲『麦の唄』が気に入ったのでこれを聴いてみたが、
なかなかの味ある楽曲となっている。

バイオマス粉砕工学

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● ラ・コリーナ近江八幡オープン 

天候が良くなったので午後から車を走らせラ・コローナ(イタリア語で丘の意)のオープン見学する。ここは
八幡山は北之荘城跡ヴオーリズ記念病院の周辺にあり元厚生年金会館の敷地に、19日にオープンすした。ラ・
コリーナ近江八幡は、自然を愛し、自然に学び、人々が集う繋がりの場として、八幡山から連なる丘に、緑深
い森を夢み、自ら木を植え、ホタル舞う小川を作り、生き物たちが元気に生きづく田畑を耕すことで、このよ
うな環境の中に、和・洋菓子のメインショップをはじめ、たねや農藝、本社、飲食店、マルシェ、専門ショッ
プ、パンショップなど、ゆったりとした自然の流れに寄り添いながら、長い年月をかけて手がける壮大な構想
のもと建設された。新装オープン二日目とあり来訪者で溢れていたの、ジュブリタンでパンを買っただけで、
店内をぐるーっと参観し、植林のイベントや箱庭盆栽・植木販売などを見て二人で回り帰る。

大麦、小麦、大豆、ソバ、餅米など栽培し、地ビール、豆腐、豆乳、ソバ、うどんなど製麺、和菓子、洋菓子
近江牛、鹿肉などのジビエ料理、琵琶湖の魚介類なども手にはいるので、なんでも自給販売できそうだ。そう
そう、近江八幡には近江牛や赤こんにゃく、水茎焼きなども手に入る。これから独自の展開が楽しみである。 



【オールバイオマスシステム完結論 Ⅷ】 

● バイオマス粉砕工学 

【符号の説明】

1 火炉 2 前壁 3 後壁 4 バーナ 5 バーナ 6 最下部バーナ 7 最下部バーナ 8 バイオマス粉砕機 9
石炭粉砕機 10 空気送風機 11 バイオマス 12 石炭 13 一次空気 14 一次空気 15 バイオマス+
一次空気 16 微粉炭+一次空気 17 二次または三次空気 18 過熱器

昨年ドイツは、石炭火力発電エネルギー縮小することをコアとして二酸化炭素排出量(=温室効果ガス)を約
3%低減したことを公表している。このように、化石燃料の代替として、バイオマスの利用促進が注目を浴び
ている。バイオマスには、木質系、草木系、汚泥系等の分類があり、クリーンかつ再生利用可能な炭素質資源
である、地球の温暖化を抑制する方法として、微粉炭の一部をバイオマスによって代替することも注目されて
いる。例えば、上図のように、微粉炭と木材を混焼する微粉燃料燃焼方法の新規考案が提案されている。しか
し、木材を粉砕したものを微粉炭と混合してボイラにおいて燃焼した場合に、粉砕した木粉の燃え残りが生じ
ることにより、ボイラ効率が低下することがあり、灰がボイラ火炉内の伝熱面に付着するスラッギング現象
より、ボイラの稼動が著しく不安定化する問題がある。この特許は、未燃量を低減しスラッギングを最小に留
めることで、バイオマスを大量に安定的に微粉炭と混焼方法――多段のバーナが設けられた微粉炭焚きボイラ
に、バイオマスを空気とともに供給して微粉炭とバイオマスを混焼する場合、最下部のバーナ以外にバイオマ
スを供給することを目的としている。



微粉炭としては、瀝青炭、亜瀝青炭などを粉砕したものが挙げられる。粉砕手段としては、竪型ローラミル(
上図参照)や、ボールミルなどが挙げられる。微粉炭の粒径は75μm以下が80重量%程度である。上記に
おいては、対向型の微粉炭焚きボイラを例に挙げてているが、ボイラのコーナーにバーナを有する微粉炭焚き
ボイラにおいても同様に実施可能である。また、バイオマス11は、バイオマス粉砕機8によって粉砕された
後、一次空気13によりバーナ4および5に搬送されボイラに供給される。本発明においては、ボイラの最下
部バーナ6および7以外にバイオマスを供給する。これにより、未燃率を微粉炭を専焼した場合と比べて遜色
ない程度とすることができる。本発明で用いられるバイオマスとしては、建築廃木材、森林の間伐材、もみ殻、
木炭、家畜の糞尿を乾燥した固形物、コーヒー粕などが挙げられる。ボイラに供給されるバイオマスの粒径は、
平均粒径が2mm以下、好ましくは1mm以下である。

尚、バイオマスの粒径が小さければ、粉砕することなくそのままボイラに供給することができる。一方、粒径
が大きい場合には、予め前述の竪型ローラミルその他の粉砕手段により粉砕するが、搬送用空気として竪型ロ
ーラミルに熱風を供給すると、粉砕動力が削減できるとともに、同じ粉砕動力で粒径がより小さなバイオマス
の粉砕物を得ることができる特徴をもつ。このように、実施例の表1に示した物性を有する瀝青炭と建築廃木
材を個別に竪型ローラミルで粉砕。粉砕された75μm以下が80重量%以上の微粉炭と、平均粒径が0.7ミ
リメートルの木粉を、ボイラ供給するための微粉炭の供給ラインで予め混合し、バーナを経由してボイラに供
給している。

また、ボイラの詳細は、蒸発量が500トン/時間であり、また火炉高さが33.7メートル。さらに、前壁と
後壁のバーナの段数はいずれも二段で、水平高さは段違いで、バーナの位置は前壁が14.15メートルと18.
55メートルであり、後壁は11.95と16.35メートル。さらに、水平方向に2本のバーナを有し(この
結果、バーナの本数は8本となる)。上段のバーナには微粉炭と木粉の混合物を、下段には微粉炭のみをそれ
ぞれ供給した。木粉の微粉炭に対する混焼率は15.5重量%であった。前壁と後壁のバーナに供給する空気量
が全体の空気量を2とすると前壁側が1.09、後壁側が0.91となるように、二次空気量を調整。微粉炭と
木粉を合わせた全燃料に対するボイラ空気過剰率は17体積%で、上記の条件において、微粉炭と木粉の混焼
を2週間連続して行ない、バーナの水平位置の側壁に設置されているボイラの燃焼窓から内部のスラッギング
の状態を目視で確認。その結果、前壁と後壁に供給される二次空気量が同じ場合、スラッギングの厚みが30
センチメートルに対し、実施例では5センチメートル程度と約1/6で、スラッギング現象が大幅に抑制され
ことが検証されている。 

しかし、微粉炭とバイオマスを混合燃焼させるバイオマス燃焼ボイラや、バイオマス燃料を燃焼させるバイオ
マス燃焼ボイラでは、バイオマス燃料の利用を促進にバイオマス燃料のボイラ火炉への供給量を増やす必要が
あるが、上記バイオマス燃焼ボイラではバイオマス燃料の供給量を増やすと、ボイラ火炉のボトムホッパにバ
イオマス未燃分が大量に堆積することが避けられない。さらに、ボイラ機器に何らかの異常に起因して火炉内
のガス濃度分布や温度の変動が生じ、ボトムホッパに堆積した大量のバイオマス未燃分が急激に燃焼した場合
には、火炉底部の熱負荷の上昇によって炉壁破損に至る可能性がある。このため、燃料としてバイオマス燃料
を燃焼させる場合に、バイオマス燃焼ボイラの火炉のボトムホッパに堆積したバイオマス未燃分を減少させ、
ボイラの安全性と燃焼効率を共に向上させたバイオマス燃焼ボイラが下図のように提案されている。


【符号の説明】

1:火炉、2:後部伝熱面、 3:微粉炭バーナ、4:バイオマスバーナ、5:伝熱管群、7:排ガスダクト、
8:石炭バンカ、9 石炭ミル、10:バイオマスバンカ、11:バイオマスミル、12:流体噴霧装置、13
:開口部、14:スートブロア、15:ボトムホッパ、16:バイオマス未燃分、17:チューブ、18:噴
射口、19:燃料供給管、20:圧力検出器、21:圧力調整弁、22:圧力調整弁制御装置


このため、バイオマスを燃料として燃焼し、燃焼により発生した熱で蒸気を発生させるバイオマス燃焼ボイラ
であって、ボイラの火炉上部に燃焼により発生した熱を蒸気に伝える伝熱管を設け、ボイラの火炉底部にはボ
トムホッパを有し、ボイラの火炉下部にバイオマスを燃焼させる多段のバーナが設置し、多段のバーナの最下
段バーナよりも低い位置の火炉壁面に開口部を設け、流体を噴霧する噴射口を備えた流体噴霧装置を開口部か
ら火炉内へ挿入設置しこの流体噴霧装置から火炉の底部のボトムホッパに向けて不燃性の流体を噴霧するよう
に構成することで、バイオマス燃焼ボイラの火炉のボトムホッパに堆積したバイオマス未燃分を減少させ、ボ
イラの安全性と燃焼効率を共に向上するバイオマス燃焼ボイラの改善提案したものである。

特開2010-77410
 JPA_1999-266818

しかしながら、以上の新規考案事例では、(1)バイオマスのサイズが3ミリメートル以下としているが、こ
れをさらに詳細に解析し最適形状や物性が明確にされていない――微細化することで表面積大きくし、均質噴
霧することで燃焼効率を逓増させる提案が未詳であること、(2)さらに、実施れでのバイオマスの含水率は
通常、木質バイオマスなら10~20%と高く、様々なバイオマスやネグロマス(例:石炭、建築物廃材など)に
には対応していてない――微細化することで、ボイラーの余熱で予備乾燥させておく機能が必要であること。
(3)また、火炉で燃焼効率向上ため炉内の温度分布均一にする条件や空気などの燃焼支持ガスの詳細解析も
未詳である。(4)さらに、通常、バイオマスは125℃から450℃の温度で環縮合・離炭反応が進行することを
利用し、130~350℃にボイラー余熱を利用し、バイオマスからピッチ分離する機能を追加し、タール、ピッチ
抑制しスラッキング現象をなくすことも必要である。以上4つのことがクリアーできれば、高性能オールバイ
オマスボイラの実現に貢献でき付加価値を高めることができるだろう。



そこで、本命であるバイオマス破砕機の考察になるのだが、前述掲載図の「大豆の剥皮方法及び装置」(特開
1999-266818)のようにすり鉢型にすることで、粉砕径(サイズ)を多様なバイオマス種に併せて粉砕可能で
あると注目したが、ところが、食品機器製造会社「ワイエスピー」という福岡のメーカが豆乳の小型自動製造
装置(下写真)を販売している――従来の豆乳(あるいは豆腐)製造時間を1/60に短縮でき、さらに、大
豆の皮を剥離することで、皮に含まれる渋味が取り除いている。最も皮は焙煎などすれば大豆ポリフェノール
を有効利用した大豆茶として商品化できるかもしれないが、粉砕機かかわる特許は出願されておらず、推測で
上写真の東京アトマイザー製造株式会社などの破砕機を組み込んでいるシステム化しているものと理解した。
以上、高性能バイオマスボイラー設計の考察を終了する。

 

    ● 今夜の一曲

 

   時には哲の話をしようか
   通いなれたなじみのあの店
   マロニエの並木が窓辺に見えてた
   コーヒーを一杯で一日
   見えない明日をむやみにさがして
   誰もが希望をたくした
   揺れていた時代の熱い風にふかれて
   体中で瞬間を感じたそうだね

   道端で眠ったこともあったね
   どこにも将けないみんなで
   お金はなくてもなんとか生きてた
   貧しさが明日を運んだ
   小さな下宿屋にいく人もおしかけ
   朝まで騒いで眠った
   嵐のように毎日が燃えていた
   息がされるまで走ったそうだね

   一枚残った写真をごらんよ
   ひげづらの男は君だね
   どこにいるのか今ではわからない
   友達もいく人かいるけど
   あの日のすべてが空しいものだと
   それは誰にも言えない
   今でも同じように見果てぬ夢を描いて
   走りつづけているよねどこかで


                        
                                 『時には昔の話を
                                
                                  歌   加藤登紀子
                                  作詞  加藤登紀子
                                  作曲  加藤登紀子  

 

 

ロードスターと大阪都構想

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● 進化するライトウェイトスポーツカー マツダ 新型ロードスター登場

新型ロードスターがアンベールされた。全長×全幅×全高 / 3,915mm × 1,730mm × 1,235mmで、車体
重量 / 1020kg、ホイールベース / 2,315mm、エンジン / SKYCATIV-G 直噴ガソリンエンジン 直列4気
筒 1.5L 128hp 2.0L 155hp(上表の数値は参考)、トランスミッション / SKYACTIV-MT 6速マニュアル
トランスミッション、フロントサスペンション / ダブルウィッシュボーン方式、リアサスペンション /
マルチリンク式、ステアリング / 電動式ラックアンドピニオンパワーステアリング(EPAS)、ブレーキ
(前後) / ベンチレーテッドディスク / ソリッドディスク、 タイヤサイズ / 195/50 R16などの仕様
で(『ハイテン巡礼の明日』参照)、排気量は1.5リットルと2.0リットルの2種類。最大の特徴は、エ
ンジンをSKYACTIV-G をとしたことで、高圧縮比(14.0)で燃費と低中速トルクを従来比で15%改善して
いる。それ以外は、アテンザとCX-5の改良モデルに採用したLEDアレイ方式グレアフリー(防眩)ハイビ
ームを採用した「アダプティブ・LED・­ヘッドライト(ALH)で、夜間走行におけるドライバーの認知支
援強化している。このように経済性だけでなく環境と安全配慮という現在的な品質要求側面を相乗させ
たマツダの総合技術力が光る一品である。




 

● ソニーの有機エレクトロルミネセン技術 "蠢くような黒”が評価されアカデミー賞授与

米映画芸術科学アカデミーは13日、米映画界最高の栄誉とされるアカデミー賞のうち、今年の科学技術賞
をソニーの日本人技術者4氏らに贈ると発表。受賞するのは筒井一郎、武昌宏、田村光康、浅野慎の4氏。
映画の編集作業で利用される有機EL(エレクトロルミネッセンス)モニターの開発が評価された。有機EL
モニターは液晶モニターに比べて黒の再現率が高いのが特長。映画芸術科学アカデミーは「編集作業で映
像を忠実に再現できるようになった」と映画界への貢献をたたえた。4氏とも神奈川県厚木市の研究開発
拠点に所属している。

 

● 大阪都構想の行方

安倍首相は14日、関西テレビの番組に出演し、現行憲法について「日本人自らの手で作ったとは言い難い。
21世紀の理想の姿を込めた新しい憲法を自らの手で書くべきだ」と述べ、憲法改正に改めて強い意欲を示
した。その上で「与党だけではできない。維新の党に賛成していただければいい」と協力を呼びかけた。
維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長が進める大阪都構想については「二重行政をなくす意義はある(5月
予定の)。住民投票で賛成多数となれば必要な手続きは粛々と行いたい」と評価したことが報道された。
昨年の小学校同窓会で都構想の是非を尋ねてみたが、明確な賛成者は1名でその他の仲間は明確な意思表
示がなかった。高等学校の仲間の一人は(堺市を除く合併する)意味が分からないとのことだった。二重
政解消による維新の試算――賛成派の試算も、反対派の試算もその前提条件により大きく変化する。試算
の目的変数は説明変数で数理工学で推定で可能だが、想定外の説明変数が存在すれば信頼性を喪失するか
ら、疑ってかかった方が良い――では年間数7百億程度(公務員の人件費に換算すると数千人/年? )、
自民・民主・共産党の反対派の試算では、現在の府の借金が総額6兆円超(収入に対する借金返済の割合
を示す実質公債費比率は18.1%―2012年度決算、暫定値)と高く合併による大阪市民のデメリットが大き
すぎると反対している。

 



大阪市民の言い分は理解できる。市町村合併は大阪でなくても難しく、ここ彦根市でも甲良町・豊郷町・
た多賀町の合併は財政や歴史背景を理由――財政的に余裕のある多賀町との合併には賛同者が多かったも
のの――から頓挫している。したがって、大阪都構想も強力なリーダーシップがなければ実現しないこと
は住民が理解している。結局のところ「合併」によるメリット・デメリットの考え方に尽きる。公営ギャ
ンブル都市建設案などは、短期的な借金の帳消しを狙ったもので、絶対反対というものではないが、大局
的には決して感心できる方法――国が公務員を使い国債運用で利益増を狙うのと同じようなもので――で
はない。実質的な価値を増やす、例えば、福祉医療、防災、再エネ事業などの仕事に選択と集中し、住民
の所得を増やすこと以外になさそうだということを住民は理解している。ここは都民の力を結集し、大阪
都の地方債を独自発行できる経済基盤強化――言うは易く行うは難しだが――そのための原資が都民の労
働(仕事)にあることを――誇り高く掲げ王道を踏み出すしかないだろう。それが志であれば県外の住民
としても何らかの支援に参加したい。頑張ろう!大阪。

  

● 成長率:14年度実質-0.5% 15年度は1.5%予測

政府は12日、2015年度の経済見通しを閣議了解した。国内総生産(GDP)の成長率は物価変動の影響を
除いた実質で1.5%、物価の影響を含めた名目で2.7%と予測。一方、2014年度の成長率は、昨年春の
消費税増税後の消費低迷が長引き、実質でマイナス0.5%名目で1.7%と予測し、昨年7月の試算(実
質1.2‰名目3.3%)から大幅に下方修正した。実質でマイナス成長になるのは09年度以来5年ぶり。
政府は経済見通しを基に税収を見積もり、15年度予算案に反映させる。15年度に成長率が改善するのは、
原油価格の下落などで、民需主導の回復が進むと見通している。想定している円相場は平均1ドル=118円
70銭で、前年度比で8%円安が進み、原油の輸入価格は1バレル=69.3ドルと同26.6%低下すると予測。
大企業を中心に、春闘で2年連続の賃上げが期待されることもあり、個人消費の回復や企業の設備投資が
進むと見込んだ。消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の上昇率は1.4%を見込み、完全失業率は3.5%
と完全雇用に近い水準にあるという。

しかし、これで明確になったことは、財務省や日銀、あるいはそれに同伴する経済専門家や保革の政治委
員の学習能力や自己責任のなさである。前政権と同様に現政権も同レベルだったのかと期待した分を裏切
られ嫌気をさした。元々、"アベノミクス"に先立つ、わたしが考案した、機動的な"双頭の狗鷲(経済戦略
)"を重ね合わせたものだ。可哀想なのは政治的な経済支援を得られない経済的弱者層である。不甲斐ない
情けない話ではあるが、ここは、"自立自尊"と気合い入れ直そうではないか。

● 原油価格は米国の金融政策で決まる

 

● アベノミクスの改革停滞懸念、知事選連敗で与党に暗雲

アベノミクスにおける改革政策の停滞に市場の懸念が強まっている。11日投開票の佐賀県知事選では、与
党推薦候補が農協の支援を受けた対立候補に大敗。4月の統一地方選に暗雲が立ち込めている。地方選を
勝つために農業改革という象徴的な政策を後退させるという事態になれば、安倍晋三首相が進める改革全
体に影響が及びかねないと不安視する声が出ている。昨年の知事選で、自民党候補は、昨年の滋賀(7月)
と沖縄(11月)で敗北。福島(10月)は独自候補擁立を断念し相乗りしたため、佐賀を含め「実質4
連敗」との厳しい見方もある。衆院選では与党で3分の2以上を獲得し圧勝、地方選では民意を得たとは
言いにくい状況という。経済協力開発機構(OECD)は、関税や補助金といった保護策による収入の割
合を算出しているが、2011~13年のデータで日本は55.6%と 2番目に高く、OECD平均の3倍近い
水準。

さらに、陸上自衛隊が導入する新型輸送機オスプレイの佐賀空港(佐賀市)への配備計画をめぐり、佐賀
県の山口祥義知事が「白紙」と表明。これに対し、菅義偉官房長官は15日午前の記者会見で、「安全保障
上、極めて重要であり、早期配備に向け知事の理解と協力を得られるよう丁寧に説明したい」と述べ、説
得に努める考えを示したというが、自公圧勝後とはいえ前途多難な安部政権である。ここでは事実関係だ
け記載し、「農協改革」については残件扱いとしておく。 

 

 

● マイ3Dプリンタを組み立てる

デアゴスティーニの週刊「マイ3Dプリンター」を組み立てることに(総額では約11万円)。
さて、最後までやり通せるのか疑問ですが。

 

 

人騒がせな西方の風よ。

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● 「介護労働は経済成長の足枷」という考え方 

政府は介護事業者に支払われる介護報酬について、15年度の改定で引き下げる。引き下げ幅は5
%前後で来年4月から実施。介護報酬は介護保険サービスの公定価格で、総額は年間約10兆円。
1%下げると支出は1000億円減(税520億円減、保険料410億円減、利用者負担70億円
減)となる。日経はこの記事に「自己負担1割軽減」の見出しを付けて報じた。介護職員の給与を
月額で平均1万円程度増やすのに必要な介護報酬(約1300億円、約1.3%増分)を別途確保す
るという。財務省は、特別養護老人ホームや通所介護(デイサービス)事業者の報酬は「大幅に削
減」する。こちらが目的なのだ。全体で3%台前半の削減を求めている。厚労省は「実質5%近い
減額で、経営難に陥る事業者が出る」と反発。2%台後半での決着を模索中だという。

 

介護の過酷さは昨年なくなった母の介護で身に染みている。両脚の手術した後、介護老人福祉施設(特別
養護老人ホーム)に入所するまでの間、入浴、トイレ、着替え、車いすへの乗せ換えなど作業の大変さ加減
は言うに及ばず、例えば、トイレの出入りの動作が困難となり、夜中の室内用ポータブルトイレ中、転けて、
室内に糞尿が床に飛び散るなどもしばしば。転倒した母を元のベッドに戻すのも骨粗鬆でやせ細った身体を
抱き上げことは二人かかりでも難儀な作業だった。自治町内には、知事が長寿祝いに訪問するぐらいの長寿
一家が住まわれていて、寝たきりの百歳を超える寝たきりのおじいさんとお父さんを、娘さんが長い間介護
されておられたが。その方が「私には青春時代というものがなかった」とその苦労を語っていた。

長寿はめでたいが理想をひとことで喩えれば、「ピンコロが一番、風呂で倒れても(入浴中脳梗塞や怪我な
どで致命的な状態に陥っても)、救急車を呼ばないこと」と自虐的な冗談を言い合うこともしばしばだ。老
々介護など重度になれば、仕事も辞めなければならない。こういった場合、「ウサギ小屋に住むニホン」で
あればなおさら、不慮の連鎖事故、火事などに罹災に見舞われるリスクが高くなる。仕度で余裕をもって介
護・看取りができる福祉環境――その基準・法整備は未だに整備されず家族責任として放置――をつくるに
は相当のコストと時間を必要とする。それがかなわないというなら専門家・専門施設に任せるのが一番だ。
その負荷が軽減できれば、そのまま仕事を続けることができる、生産的でもある。つまり、経済成長に繋が
る。「健康的な長寿社会」は実は立派な成長戦略ということを率先垂範すべき政治委員も財政国家官僚も、
大手マスコミもいないと思わせるような"デフレ社会”に停滞している。そういえば、野々村なにがしかの
兵庫県のデフレ県会議員の映像が丁度お似合いな本年度の予算編成劇である。



● 人騒がせな西方の風よ。

 

                                                                                     


   Ⅰ

  荒々しい西風 秋の息吹よ
  見えないお前に駆り立てられ枯葉が舞う
  魔法使いから逃れる亡霊のように

  黄色に 黒に 灰色に 真っ赤な色に
  染まった枯葉がおびただしく舞う 西風よ 
  お前は種を吹き飛ばして地上にばらまき

  冷たい大地のうえに横たわらせる
  墓穴の中に寝そべった遺骸のように
  だがやがてお前の妹 春の風が吹いて

  眠れる大地を呼び覚まし
  木々の蕾に生気を吹き込み
  野や山を生き生きと色づかせるだろう

  そこここに吹き荒れる野生の息吹よ
  破壊者にして守護者 聞け いざ聞け


  Ⅱ

  揺らめく空中を お前の勢いに流されて
  千切れ雲が枯葉のように吹き飛んでいく
  天と海原のもつれあう枝々からは

  雨と雷光の天使たちが振り落とされる
  お前のブルーに染まったうねりにそって
  マイナデスの逆立った髪のように

  おぼろげな地平線から天頂に向けて
  近づく嵐の徴 巻き毛のような雲が
  ぐんぐんと湧き上がっていく

  死に行く年の葬送曲よ 夜は閉じられ 
  巨大な墓場のドームと化すだろう 
  お前は夜露の力を集めて天蓋を支え

  天蓋の凍った大気からは 黒い雨
  雷や雹が吹き出るだろう 聞け いざ聞け


  Ⅲ

  西風よ お前は地中海を夏の眠りから目覚めさす
  その快いまどろみの中で 紺碧の海は
  バイアの入江の小さな島の傍らで

  きらめく波のうねりに揺れる
  波の底には宮殿や塔が
  緑のコケや花々に覆われ

  震えつつ揺らめき騒いでいた
  なんと甘美でそぞろな夢か
  だが今や西風よ お前の吹きすさぶ道にそって 

  アトランティックの海は逆巻き
  海底に色あせた草や木々も
  お前のうなり叫ぶ声を聞くと

  恐怖のあまり更に黒ずみ
  根こそぎにされて海にただよう 聞け いざ聞け


  Ⅳ

  もしも私がお前に運ばれる枯葉であったなら
  もしも私がお前によりそう雲であったなら
  もしも私がお前の力強い鼓動をわかちあい

  のたうつ波であったならば
  おお西風よ 誰にも制御しえぬものよ
  もしも私が少年の頃のように

  お前とともに大空を駆け回ることができたならば
  私はお前よりも早く駆け巡り 他には何も見ないだろう 
  もしその夢がかなったなら こんなにも

  お前に訴えかけることはしなかったろう
  私を持ち上げてくれ 波や葉っぱや雲のように
  私は生命の茨の上に落ち 血を噴き出す

  お前のように奔放で敏捷で誇り高かった私を
  時の重みが押しつぶしたのだ


  Ⅴ

  私を竪琴にして 森の如き音を発せしめよ
  木々から葉が散ろうとも気にかけるな
  音は力強いハーモニーをかなで

  悲しくも甘美で深い秋の調べを歌う
  西風よ 猛々しい妖精よ
  私に乗り移り 私を力強い勇者たらしめよ

  枯葉のような私の思いを世界にばらまき
  世界を生き生きと生き返らせよ
  私の言葉に命を吹き込み

  不滅の火から飛び散る火花のような
  私の言葉を世界中にばら撒いてくれ
  眠った大地に向けて 私が発する音になってくれ

  西風よ 予言のラッパを吹き鳴らせ 
  冬が来たなら 春は間近いと


     Ode to the West Wind
     Percy Bysshe Shelley, 1792- 1822  

  
     Ⅰ

     O wild West Wind, thou breath of Autumn’s being,  
     Thou, from whose unseen presence the leaves dead   
       Are driven, like ghosts from an enchanter fleeing,   
 
     Yellow, and black, and pale, and hectic red,  
       Pestilence-stricken multitudes: O thou,    
          Who chariotest to their dark wintry bed   

        The wingèd seeds, where they lie cold and low, 
        Each like a corpse within its grave, until   
        Thine azure sister of the Spring shall blow  

        Her clarion o’er the dreaming earth, and fill 
       (Driving sweet buds like flocks to feed in air)  
       With living hues and odours plain and hill:   

         Wild Spirit, which art moving everywhere;  
         Destroyer and Preserver; hear, O hear!


     Ⅱ

       Thou on whose stream, ‘mid the steep sky’s commotion,
       Loose clouds like Earth’s decaying leaves are shed,  
       Shook from the tangled boughs of Heaven and Ocean, 

       Angels of rain and lightning: there are spread        
      On the blue surface of thine airy surge,  
        Like the bright hair uplifted from the head  

         Of some fierce Maenad, even from the dim verge       
      Of the horizon to the zenith’s height,   
          The locks of the approaching storm. Thou dirge   

           Of the dying year, to which this closing night        
      Will be the dome of a vast sepulchre  
         Vaulted with all thy congregated might  

       Of vapours, from whose solid atmosphere    
       Black rain, and fire, and hail will burst: O hear

     III

       Thou who didst waken from his summer dreams   
          The blue Mediterranean, where he lay,
       Lulled by the coil of his crystalline streams,
      
            Beside a pumice isle in Baiae’s bay,  
        And saw in sleep old palaces and towers  
        Quivering within the wave’s intenser day,  

           All overgrown with azure moss and flowers 
        So sweet, the sense faints picturing them! Thou    
            For whose path the Atlantic’s level powers   
     
       Cleave themselves into chasms, while far below  
        T he sea-blooms and the oozy woods which wear   
       The sapless foliage of the ocean, know    
          
           Thy voice, and suddenly grow grey with fear,    
           And tremble and despoil themselves: O hear! 

    
      IV

    If I were a dead leaf thou mightest bear;
    If I were a swift cloud to fly with thee;
    A wave to pant beneath thy power, and share

    The impulse of thy strength, only less free
    Than thou, O Uncontrollable! If even
    I were as in my boyhood, and could be

    The comrade of thy wanderings over Heaven,
    As then, when to outstrip thy skiey speed
    Scarce seemed a vision; I would ne’er have striven

    As thus with thee in prayer in my sore need.
    Oh! lift me as a wave, a leaf, a cloud!
    I fall upon the thorns of life! I bleed!

    A heavy weight of hours has chained and bowed
    One too like thee: tameless, and swift, and proud.

     V

    Make me thy lyre, even as the forest is:
    What if my leaves are falling like its own!
    The tumult of thy mighty harmonies

    Will take from both a deep, autumnal tone,
    Sweet though in sadness. Be thou, Spirit fierce,
    My spirit! Be thou me, impetuous one!

    Drive my dead thoughts over the universe
    Like withered leaves to quicken a new birth!
    And, by the incantation of this verse,

    Scatter, as from an unextinguished hearth   
    Ashes and sparks, my words among mankind!
    Be through my lips to unawakened Earth

    The trumpet of a prophecy! O Wind,
    If Winter comes, can Spring be far behind ?

 

"If Winter comes, can Spring be far behind ?"  ( 末句「冬来たりなば春遠からじ」)って知ってい
ると突然部屋に入るなりこう切り出す。彼女しか読まない朝日新聞の「天声人語」に掲載されたこ
の言葉が、中国から伝わってきた諺と思っていたが英国の詩人のパーシー・ビッシュ・シェリーだ
ったのよと言う。「虐げられた労働者の応援歌だとよ」と答えながら、作業の手を止め、ネットを
すぐさま検索し、英語の発音を聴かせると、満足そうに英文の綴りを確認し部屋を出た。面白いね。
そんな彼女は、生き生きしているように見える。

 

  ● 今夜の一曲

交響曲第2番 変ホ長調 作品63は、エドワード・エルガーが1910年から1911年にかけて作曲した交
響曲。第3番は未完に終わったため、完成した交響曲としては最後のものとなる。英国国王エドワ
ード7世に献呈されることになっていたが、王が1910年5月6日に崩御したため、亡き国王エドワー
ド7世陛下の追悼に捧げられた。曲自体は追悼よりはエドワード朝(1901年1月22日~1910年5月
6日)の叙事詩、回顧といった性格が強いものである。自筆の総譜に英国の詩人パーシー・ビッシ
ュ・シェリーの詩「うた(Song)」(1821年) の一節(冒頭の2行)がエルガーの筆跡でペン書きされ
ており、その意味を巡って今日なお論議が続いている。


 
           Rarely, rarely, comest thou, Spirit of Delight ! 

                         めったに、めったに来ない、汝、喜びの精霊よ!

 


第1楽章は大規模なソナタ形式で、変ホ長調で提示される第1主題は、全曲のモットー的意味合い


をもち、他の楽章にも現れる。交響曲第2番は全体的に輝きを放ってはいるが、夕映えのようなも
のだと評され、第1番と共通するトーンがあるが、この第2番はシェイドにつつまれた黄昏の輝き
といえそうで、大きな三管編成のオーケストラが巧みに表現されたれ美しさと、エルガー音楽の難
解さが混一した名曲といえるだろう。

 

 

 

 

試練を乗り越えて

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● アフリカ南東部洪水 マラウイで死者数2百名に迫る 

アフリカ南東部のマラウイで豪雨による洪水が発生し、チリマ副大統領は16日、176人
が死亡、20万人以上が家を失ったと明らかにした。行方不明者は150人以上に上っている。
災害当局は今後さらに豪雨に見舞われる恐れがあると警告。洪水により国土の半分が被害に
遭い、停電が起きている。被害の大きい南部では橋が流され、5つの主要道路が寸断された。
昨年11月にはモロッコ南部で大洪水の被害が発生したばかりだ。




●  阪神・淡路大震災20年  

早や20年。阪神・淡路大震災が今朝発生した。テレビは全局特集を組んでいた。国内の観
測史上初となる震度7(マグニチュード7・3)の大地震が兵庫県南部を襲い、死者643
4人住宅被害約64万棟、被害総額約10兆円と、甚大な被害をもたらした。この年は個人
的にも重大な行動を取ったことも記憶も鮮明に残っている。続く、2001年の9月11日のアメ
リカ同時多発テロ事件、2005年4月25日のJR福知山線脱線事故、さらには2011
年3月11日の東日本大震災。福島第1原子力発電事故へと続く重大な災害事故の記憶であ
る。神戸市中央区の東遊園地では、午前5時から「阪神淡路大震災1・17のつどい」が開
催。「1・17」の形に並べた竹灯籠にろうそくが灯され、地震発生の午前5時46分には
黙祷がささげられた。また、神戸市出身の音楽教諭・臼井真さんが復興への願い込め作詞・
作曲した『しあわせ運べるように』を、福音歌手の森祐理さんが独唱。午後からは、東日本
大震災の犠牲者を追悼するため、竹灯籠を「3・11」の形に変え、東日本大震災が発生し
た午後2時46分、また午後5時46分に再び黙祷の時を持つ。震災20年を覚えるこの集
いでは、午後9時までさまざまな催しが続くという。

  ● 今夜の一曲

「しあわせ運べるように」は、1995年に発生した阪神・淡路大震災後に臼井真が神戸復興を
願い、作詞・作曲した楽曲。当初は2番までだったが、2005年に3番が作詞される。同
楽曲は原曲の「神戸オリジナルバージョン」のほか、2011年に発生した東日本大震災後
に制作、歌詞中の「神戸」を「ふるさと」に置き換えた「ふるさとバージョン」もあり、英
語、中国語、フランス語、ペルシャ語にも訳されている。新潟県中越地震で全村避難を余儀
なくされた山古志村には、歌詞中の「神戸」を「山古志」に替えた歌のテープが神戸市の小
学校から贈られる。東日本大震災後、同時多発的に東日本の被災地に広がり、ほかにも「福
島」「浪江町」など被災地を中心に多様なバージョンが制作され教育現場を中心に歌い継が
れている。


● 家庭用の安価な地熱利用ヒートポンプ方法を開発

 

このブログでも掲載したが(『いちごと異常気象』 2014.12.29)、地中熱を利用したヒート
ポンプシステムを家庭用に廉価な工法を開発したことを株式会社コロナが6日に公表してい
る。周知の如く、地中熱とは、年間を通じて温度が変わらない地下の熱資源。いわゆる「地
熱」とは異なり、火山活動とは無関係な全国にまんべんなく存在する再生可能エネルギー。
地中熱を利用すると、空気熱エアコンよりも効率のよい暖房が可能という特徴をもつ。より
少ない電力で暖房効果が得られ、例えば、1単位の電力を使うと、地下の3単位の熱をくみ
上げて、室内に4単位の熱を送ることが可能だ。

ただし、地中に冷媒を通す管を埋め込む必要があり、空気熱エアコンと比較して導入費用(
工事費用)がかさむ。コロナ社が目を付けたのは、地盤改良工事で利用する鋼管。「全国の
新築住宅のうち、地盤改良が必要なケースは約3分の1。関東地方はその倍程度。この鋼管
(10メートル)を5本多く打ち込み地中熱専用に使うことで工事費用を抑えるというアイ
デアである(上図参照)。地中熱専用の管を使わず、一般的な地盤改良工事用の鋼管を使う
メリットは2つあり、(1)鋼管そのものが低コストであり、(2)工事に用いる重機のコ
ストを抑えることができるメリットがある。

同社によれば地盤改良工事では長さ4~10メートルの鋼管を20~50本打ち込む。5本を追
加するために必要な面積は、1.8×3.5メートル(自動車1台分程度)。家屋から出た冷
媒用の採熱管が5本の鋼管を直列に結んで、再び家屋に戻っていく。鋼管の内部に詰めたケ
イ砂には2つの意味がある。熱伝導性を高めるためと、U字チューブの位置安定性を高める。
2011年に発売した地中熱ヒートポンプ温水暖房システムは、地下百メートルまでU字管
を埋設し、内部に不凍液を循環させる。


【概要】

熱源側熱交換器7を蒸発器として機能させると共に負荷側熱交換器5を凝縮器として機能さ
せて負荷側を加熱する暖房運転中に、制御手段26が、負荷側熱交換器5の循環液流路5b
に流入する循環液の温度を検出する負荷温度検出手段25で検出される温度が設定された目
標暖房温度になるように圧縮機4の周波数を制御するヒートポンプ装置において、制御手段
26は、熱源側熱交換器7側の冷媒の温度を検出する蒸発温度検出手段11で検出される冷
媒の温度に応じて、圧縮機4の周波数または回転数の上限値を設定することで、暖房運転中、
蒸発器として機能する熱源側熱交換器の不凍液流路の不凍液中の水分の凍結を防止するヒー
トポンプ装置の新規考案。


【たまには熟っくり本を読もう】



● 日中食品汚染 Ⅲ 第1章 見えない食品の恐怖


                         自給率と関係がある   
                                                     
  現実に存在する食品汚染は、食料自給率と輸入品目におおいに関連がある。
  日本が自分の国で賄えているのは、摂取カロリーを単位にすると、全休のわずか40%
 程度。つまり食品の60%を海外からの輸入に頼っていて、先進国ではもっとも危機的な
 状況にあるといわれている。価格が安くて品質がよければ、日本産でなければならない
 理由はないが、実際は、輸入食品には質的な面で不安がある。政府が毎年公表している
 資料による限り、安全基準違反の輸入食品はいっこうに減る気配がない。

  輸入食品と国産のどちらがいいかと尋ねると、ほとんどの消費者は国産がいいと答え
 るが、現実の購買基準は価格を優先することのほうが多い。その結果輸入食品の増加を
 招きこの矛盾は解消されないまま推移している,
  農業技術、食品加工・管理技術などには、国や地域によって大きな差がある。自給率
 が低いと、これらの面で不安の多い国からの輸入もせざるを得ず、輸入先とともに輸入
 品目も多くなる傾向がある。それだけ汚染食品が輸入されるリスクを高めるのである。
 「貿易統計」によると、飲料を除く食品すべての品目を合わせた日本の輸入先は、74
 カ国・地域におよぶ(2012年)。日本が承認している国家数は194カ国なので、
 大体4割近い。これにジュースやワインなど飲料の輸入先を加えると、5割程度にも達
 する。

  その中でアメリカは、もっとも輸入金額が高い国だ,2012年には、およそ1兆
 5000億円もの輸入をしている。1位5品目は、トウモロコシ、冷凍豚肉、小麦、大
 豆、たばこである。その次に金額が多い中国の上位5品目は鶏肉調製品、冷凍野菜、生
 鮮野菜、大豆油脂、ウナギとつづく。ちなみに3番目はカナダである。輸入額は中国の
 半分ほどの5000億円、採油田の菜哺、冷凍豚肉、小麦、大豆などがカナダからの主
 な輸入食品である。
 
  この3つの国からの輸入食品を比べると、はっきりとした違いが見える。アメリカと
 カナダから輸入されているのは主に穀物哨と冷凍豚肉で、腐りにくく天賦輸送ができる
 食品に偏っている,しかし、残留農薬や添加物、輸送途上での害虫、雑菌を避けるため
 の煙蒸・殺菌などによる汚染が起きやすい条件のもとにおかれている。
  一方、中国からの輸入食品は冷凍・野菜、鶏肉調製品、ウナギなどと、あまり遠方か
 らは運べないものが多い。それだけに中国からの輸入食品もまた、保鮮や病害防除とい
 う面で安令性が懸念されるのだ。


それでは、中国産食品から逃れるのか?と自問してみる。これについては次の節でその解答
を考えてみよう。

                                  この項つづく

 

 

 


6ペンスの唄にハーブ烏のロースト

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● 地殻が変だぞ?! トンガで新たな火山島が出現

南太平洋のトンガで、先月から噴火を続けている火山の影響で、新たな島が出現したという。
土地・天然資源省によると、火山は、首都ヌクアロファ(Nuku'alofa)から約65キロにあ
り、昨年12月20日に5年ぶりに噴火し、火山岩や火山灰を火口の周囲に――無人島と約
百メートル沖合の海底の2つの火口から起きて――噴出しているという。島の大きさは、幅
1キロ、長さ2キロほどで、標高は約百メートルというから、小笠原諸島の西之島が東西
1,710メートル×南北1,830メートル×最高標高71メートル、面積 2.3平方キロメートルと
ほぼ同じ大きさである。世界の火山が活動期に入っているのか地殻チョッと変だ。南海トラ
フ巨大地震や日本の火山爆発のおそれが心配され、原子力発電事故の連鎖大惨事の併発が心
配され、さらに、人為的地球温暖化による太規模気象変動が加わり、さらなる防災整備が急
がれる。 

【たまには熟っくり本を読もう】




● 日中食品汚染 Ⅳ 第1章 見えない食品の恐怖


                                                        
                                     中国産食品から逃れられるか

  アメリカ、中国、カナダのうち、輸入検査で引っ掛かる食品がもっとも多いのがお隣
 の中国だ。あとでくわしく実態を紹介するが、ここではまず中国で起きているさまざま
 な汚染問題が、日本と直結していることを強調しておきたい。
  2012年の場八日、日本の輸入食品のうち13.7%(摂取カロリーベース)が、
 中国産である。食べていないつもりでも、毎日中国産食品をロにしているのだ,若い日
 本人女性の1日当たりの摂取カロリーは平均で2000キロカロリー。県純計算すると、
 そのうち160キロカロリーが中国産という勘定になる(2000×食品の海外依存度
 60%X13.7%)。中国産食品を買わないという消費者も、この現実から当分の間
 逃げだすことはできないだろう。

  輸入された食品は厳格な検査を行っているから安全だと政府のお墨付きのあるものし
 か日本人は食べていないことになっている。しかし、わたしはこの言い分をあまり信用
 していない。これだけ中国産食品を輸入しているのだから、もし汚染があれば、それは
 そのまま我われの口に入ってくる.いわば、"日中同時食品汚染”の時代なのである。
  中国からの輸送は数時間あるいは数日しかかからないので、日本人と中国人は、ほぼ
 同時に同じものを、形だけを変えて食べているようなものなのだ。よく世間で思われて
 いるように、中国の食品は汚染されているが日本の食品はまったく安心だ、などという
 のは気休めにすぎない,

 
                          無形遺産「和食」の怪

  第一、純日本産の食材がどれくらいあるというのだろうか。和食がユネスコの無形文
 化遺産に認定されたと話題になっているが、農林畜水産物、調味料、栄養剤、着色料、
 保存料、香料など、すべてを純国産で作ることは非常に困難といわなければならない。
 たとえばスーパーの惣菜売り場に並ぶエビの天ぷらで考えてみよう。エピは、ほとんど
 がタイ産のバナメイエピである。
  天ぷらの衣の素材の小麦はアメリカ、カナダ、オーストラリア産。食用油の素となる
 大豆はアメリカ、ブラジル、カナダ産。あるいは菜種油ならカナダ、オーストラリア産
 の菜種からできている。小麦粉に混ぜる卵を除き、あとは輸入品ばかりで作られている
 のが実態だ。その卵の産みの親のエサも大部分が輸入ものだ。
 
  無形文化遺産として和食を提案した農林水産省(以下農水省)によれば、和食とは、
 素材や調味料、添加物などの原産地も含めて日本のものというよりも、料理法と食器、
 食べ方が日本風であるという「概念」なのだそうだ。和食といえば、それを作り出して
 いる食材まで日本産であるかのように錯覚してしまうが、事実とは異なる。食材の多く
 が輸入品である以上、「和食」が安全であるかどうかは、料理法や盛り付け方だけで保
 証されるものではないのである。


                                                                              カラスは食品か?

  日本の食品の安全行政は、厚生労働省(以下厚労省)が管轄することになっている。
 ここでわたしが疑問に思うのは、どこまでが食品でどこからが食品でないか、というこ
 とである,なぜなら食品添加物検査ひとつとっても、それが食品と認定されていなけれ
 ば検査の網を潜り抜けてしまうからである。
  さっそく厚労省が作っている食品関係法律を見ると、食品を「医薬品と医薬部外品を
 除くすべての飲食物」と定義している。あっさりしていて味気ないくらいだ。ひとロに
  食品といっても形や色もさまざまだから、難しく定義されても困るというものだが、
  クスリを除くすべての飲食物を食品としてしまうと、逆にこれでいいのか、と思いたく
 なる。

  唐突だが、たとえばカラスはどうだろう。あのカアカアと鳴く鳥は食品だろうか?厚
 労省の定義に従えば、カラスを食する習慣のある人にとって、医薬品として利用しない
 限り、食品のひとつとなる。
  日本にもカラスを食べる習慣がある地方がいくつか存在する,信じられないという人
 のために付け加えておくと、かつてわたしが食べた「カラス田楽」は大変美味であった。
 ところがカラスを食する習慣など持っていない人にとって、それはただうるさいだけの、
 気味悪い鳥の一種でしかないだろう。

  サルやネコも同じことだ。日本でもこれらを食べることをいとわない地方が実在した,
 あるいはシマヘビやサソリも、食する習慣のある人や民族にとってはごちそうだが、一
 般の日本人にとっては、恐怖のあまり失咄‥しそうになる生き物でしかない。わたしは
 どちらも食べたことがあるので、その味がわかる。だから、そのときヘビやサソリは、
 わたしにとって食品だったのだ.『飲料でも同様の例が挙げられるだろう。精がつくか
 らとすっぽんやマムシの生血を飲む人にとって、似たような顔をしたこの2種類の生物の
 生血は正真正銘の食品ということになる,もちろん、アルコール飲料も立派な食品であ
 もうひとつ忘れてならないのが、最近日本のテレビコマーシャルを席巻している健康食
 品だ。名の通った中高年タレントや俳優、スポーツ選手を起用し、実に巧妙かつ微妙な
 言い回しで消費者の購買意欲をくすぐる。

  健康食品はその名の通り食品であって薬品ではないが、多くの人は薬品に近い存在と
 して認識しているのではないだろうか。また、食品の内容は時代によっても変わってい
 く。江戸時代に庶民が食べていたのは一汁一菜,しかも1日の食事は朝と夕の2食が普
 通だった,主食も玄米や麦で、現代の一般的な食卓と比べると、とても質素である。お
 そらく1日当たりのカロリーも今の半分以下、1000キロカロリーもなかったのでは
 ないか。現代の大型メタボ大のエサよりも、少なかった可能性がある,栄養摂取眼や脂
 肪、蛋白質、澱粉のバランスも良くなく、心身の成長や発達を促し、病気やけがから身
 を守るビタミンやさまざまな栄養素も不十分だったに違いない。

  戦国武将の甲冑を見ると、寸法が小さく、当時の日本人の体格はいかにも小さなもの
 だったことがうかがえる。これでよく戦えたものだと思うが、現代の日本人の体格を無
 意識のうちに前提としているからそう見えるだけのことだ。考えてみれば質素な食事だ
 ったのだから、当然であろう。
  やがて明治時代になり、牛肉や豚肉を食べるようり、魚介類や豆類の消費も徐々に増
 えていった。西洋風の食べ物が庶民の食卓にも上がるようになった。内容はまだまだ貧
 弱だったが、エ業生産力の拡大が農機具の発展や化学肥料の供給を増やすようになり、
 農業生産力も伸びた。
  
  国を挙げてコメを作るための水田面積が増え、稲の成長に欠かすことができない潅漑
 施設の整備も進んだ。食事回数も2食から3食になり、ひとりが食べるコメの量も増え
 た。明治時代のひとり当たりの年間コメ消費量は約120キログラムだったというが、
 昭和になると160キログラムに増えた。
  人口も増え始めた。江戸時代末期の目本の人口は3000万人程度だったが、コメを
 たくさん食べるようになって急速に増えた。明治末期は5500万人に、昭和初期で6
 000万人、昭和10年(1935年)には7000万人である。今では想像もつかな
 い増え方だった。食品の多様化と允実の結果だった。

  これらの例が示すように、時代や文化とともに変化する食品すべてをただ「飲食物」
 と定義するだけではじつは何もいっていないのと同じなのである。またこの定義には、
 人によって食品の中身や物質が勝手に決められてしまうという欠陥もある,
  しかし、よく考えてほしい。食品の種類、調理方法、包装の形式などあらゆる面が刻
 一刻と変化している現代において、食品とは何か? があいまいなままでは、やがてす
 べての食品を把握している者は誰ひとりとしていなくなってしまうのではないだろうか。
 数年おきに改訂される「食品標準成分表」(文部科学省科学技術・学術審議会・資源調
 査分科会)では、現在約1900の食品数を挙げているが、その数は増え続け、中には
 知らないうちに消えていく食品もある。こういった状況では、食品を作る側や売る側へ
 の規制がしにくくなる。
  食品の定義があいまいであることは、現代の食の豊かさ、楽しみを担保してくれるも
 のではあるが、同時に危険が入り込む余地も生まれてしまうのだ。


                          高橋五郎 箸『日中食品汚染』



     

   

日本でもカラスが長野県上田地方では田楽として食べられている。このブログで掲載したこ
とがある蓼科高原のレストラン『エスポワール』ではジビエ(狩猟:狩猟)料理の「カラス
のハーブ・ロースト」が紹介されている(上写真)。この記事でシェフの藤木徳彦はフラン
ス料理の古本からカラス料理のヒントを得たと語っているが、なるほど、目から鱗である。
「日中食品汚染」のテーマから話が逸れたが、食文化などの視点から考えることもまた、正
解であろう。

●  Sing a song of sixpence

    Sing a Song of sixpence,
    A pocket full of rye,
    Four and twenty blackbirds,
    Baked in a pie.

    when the pie was opened,
    The birds began to sing,
    Was not that a dainty dish,
    To set before the king?

    The king was in his counting-house,
    Counting out his money,
    The queen was in the parlour,
    Eating bread and honey.

    The maid was in the garden,
    Hanging out the clothes,
    There came a little blackbird,
    And snapped off her nose.




                                 この項つづく 





 

● 急激な温暖化に適応するヒメウミスズメ

今日にいたるまで、北極では低緯度の地域に比べて2倍の速さで温暖化が進んでいる。国連
の気候変動に関する政府間パネルによると、2030年代までに夏の海氷が実質的に消失すると
予測。海鳥からホッキョクグマにいたる生物種への深刻な影響が懸念されている。北極に暮
らす生物の数種が絶滅するだろうと研究者らは警告するが、個々の種がどのように適応して
いくかは正確には把握されていない。今後180年の間にフランツ・ヨーゼフ諸島のすべての
氷河が消失するが、解け出す水の量はそれ以前に著しく減少すると研究グループは推測して
いるが、急速に温暖化が進む北極で少なくなった食料を補うため、気候変動のせいで氷河か
ら解けだした冷水で気絶するようになった獲物をヒメウミスズメが捕らえ適応していること
が最新の研究で明らかにされたヒメウミスズメが今後とも十分な食料を確保できるかどうか
は定かではないと、ナショナル ジオグラフィック協会のエクスプローラーのエンリック・サ
ラは話し、究極的には、われわれがヒメウミスズメやホッキョクグマ、そして影響を受ける
と、あらゆる生命のためにできることは1つしかない――それは温室効果ガスの排出を減ら
すことだと話している(ナショナル ジオグラフィック日本語版,2015.01.16)。

 




このように観ていくと、今夜も昨夜と同じく人類は"この試練"を乗り越えていくしかないの
だと、無間煉獄の覚悟の他なしと腑に落とすことになる。

 

白色発光ダイオード工学

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● 白色発光ダイオード工学 蛍光体シート工法で廉価で高輝度を実現

東レ株式会社が、投入電力を上げることなく、白色LEDデバイスの輝度を10%以上向上させ
ることが可能な白色LED 用蛍光体シートを開発。既に本材料を適用した白色LED デバイスが、
従来製品と同等以上の長期信頼性を確認し本格的に販売を開始するという。白色LEDは、青
色LEDと黄色蛍光体あるいは赤・緑色蛍光体を組み合わせて白色発光させる方法が主流で、
LEDパッケージの製造工法としては、蛍光体分散液を用いたディスペンス方式やスプレーコ
ーティング方式が主に採用されている。



白色LEDデバイスの高輝度化は従来からの課題だが、従来工法では(1)蛍光体の沈降・凝
集により白色光の品質にバラツキが生じる。(2)白色LEDに使用する蛍光体が高価で、一
般的にレアアースが使用され、蛍光体の削減が課題だった。これに対し東レは、(1)独自
の蛍光体分散技術のシート状(厚み40μm~)の白色LED用蛍光体シートの開発。(2)こ
の材料をシリコーン樹脂で屈折率を制御することで、LEDデバイスの輝度を10%以上向上さ
せることに成功。(3)蛍光体の高濃度充填による薄膜形成が可能で、従来工法に比べ放熱
性に優れ、投入電力を上げ輝度向上を図れ、(4)蛍光体を均一分散し、膜厚精度に優れ、
白色光の色バラツキを最小化したと同社は説明している。

 

高品位で廉価な発光ダイオードの進歩が加速する。目が離せない! 

 

【たまには熟っくり本を読もう】




● 日中食品汚染 Ⅴ 第1章 見えない食品の恐怖

 

                             食品と食品添加物の境界

  もっとも懸念されるのは、食品添加物についてである。厚労省によれば食品添加物と
 は、「保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の
 目的で使用されるもの」としているが、具体的には、日本政府が安全と認定したものに
 限られる。
  ただし、食品同様に食品添加物も、食文化と強い関係があるので、国ごとにいろいろ
 な腫煩がある。そのあたりの事情を反映して、国際的な定義はやや複雑だ。
  国際良品規格等を定めているコーデックス(CODEX)委員会は、「食品添加物と
 はそれ自体が栄養的価値をもつかどうかに関わりなく、通常は食品そのものとして、あ
 るいは食品の典型的な成分をなすものとしては使用されない物質であり、食品の製造過
 程、加エ、保存、調製、梱包、包装、輸送における意図的な目的による技術的操作(感
 覚的刺激を含む)により食品に付加され、あるいはこうした一連の操作の結果、(直接
 的・間接的に)食品に対して合理的な結果を生むものとして期待される物質を指す。た
 だしこれには「汚染物質』あるいは食品の栄養的品質自体を保持あるいは追加する物質
 は含まれない」としている,

  これに比べたら、日本の定義は何と単純なことか。国際規格では食品の栄養的品質を
 変えないことを明確にしているが、日本はこの点については触れていない。日本の食品
 添加物は保存とか甘味とかうまみなどの付加、まさしく「添加」するという目的が強調
 されすぎて、食品本来の品質を変えないという本質的なことが軽視されている。

  では、中国はどうだろう。中国の食品安全法によると、食品添加物とは、「食品の品
 質、色、香りと味を改善し、腐敗を防ぐための保鮮を施し、食品に加える人工的合成物
 質あるいは天然の物質」と定義している,こちらの方は、食品自体のあり方を積極的に
 変えるという点がより明確にされている。ここに国際規格とは異なる中国の意図をみる
 ことができる。食品添加物にさまざまな物質を使用する可能性が高いということだ。現
 に中国の食品添加物の種類の多さがそれを物語っている。
 
  このように、食品添加物の定義は国によって賢なる。つまり日本では食品添加物であ
 っても中国では食品添加物ではない、あるいはその逆が起きる。たとえば中国で認可さ
 れているが、日本では食品添加物として認められていないものにホルムアルデヒド(中
 国でも使用禁止になったが、パスタ、米、麺、春雨、油揚げ、メンマ、小麦粉、タケノ
 コ、シロキクラゲ、魚介類などの食品のホワイトニング、濃縮、保存などに使用される
 例が絶えない)がある。ホルムアルデヒドを使った食品が日本に輸入された場合、日本
 にはないことになっている食品添加物が実際にはあることになるのだ。これは一例だが、
 定義が異なる以上、中国では食品添加物に当たらず、日本では食品添加物と考えられて
 いるものが多数存在する可能性がある。その反対に、中国政府は原則として禁止してい
 るが日本では認可している亜硝酸ナトリウム(肉加工品の塩せきなどに使われている)
 のような食品添加物もあるのだ。

  コーデックス委員会の最新のリスト(コーデックス・マニュアルに記載)によると、
 世界には465腫類の食品添加物があり、さらに用途別にグループ分けした添加物を小
 分類すると996種類となる。
 
  内訳は酸味調整剤95、固化防止剤35、消泡剤7、抗酸化剤41、漂白剤5、増量剤25、
 炭酸化剤1、添加物媒介剤24 色素47、色素保持剤16、乳化剤118、乳化塩1、凝固
 剤18、風味増強剛31、小麦粉処理剛34、発泡剛15、ゲル化剤15、光沢剤34、表面処理剤
 49、ガス閉じこめ剤3、防腐剤,`、推進剤4、上昇剤24、イオン封鎖剤57、安定化剤
 130、け味料25、増粘剤95である。その他、香料は2098種類もある。これはコー
 デックス委員会が認可しているものに限られるので、このうち世界中で実際に使われて
 いる食品添加物がどれだけあるかは不明である。

  食品に限らず、動物や魚介類の飼料向けの添加物もある。飼料添加物は、国別に基準
 があることが一般的だが、その実態は閤の中だ。
  これらの食品添加物や飼料添加物の入っていない食品はこの附では皆無といってよく、
 食品を構成する準成分的な存在になってしまっている。つまり、現在の食品添加物や飼
 料添加物は、食品そのものあるいは食品と一体化した存配になっているといっていいだ
 ろう,現代人の我われが食べている食品はもはや純粋な食品ではないことになる。食品
 添加物は食品の保存や長距離輸送を可能にするなど、利点も多いことは間違いない。し
 かし、農産物や魚介類そして肉類などの生鮮産品が本来もつ呈味成分、風味や色を変え
 てしまう無駄で危険なものも多いと指摘されている。

  その無駄で危険な食品添加物が海を越えて、我われも気づかないうちに体内に吸収さ
 れている。食品添加物を使わない食品が輸入されても、それが保管され調理される過程
 で数えきれないほどの種類と量の食品添加物が文字通り添加される。日本では875種
 類頻頻(2014年現在。天然香料を除く)の食品添加物が認可されているため、それ
 以外は違法となるのが原則だが、中国で認可されている食品添加物は1802種類以上
 だ。この種類の多さと輸入額からしても、日本では認可されていない食品添加物が入っ
 てくる可能性が高いことはおわかりだろう,


    中国の食品添加物の種類 ÷ 日本の食品添加物の種類 > 2.06 

 

                                         高橋五郎 箸『日中食品汚染』


抜き取り検査法でも良いが、添加物の履歴が瞬時にわかる検査法やその装置システムの開発が待
たれる。これについては残件扱いとする。それにしても、「科学技術進歩で加速した欲望」をどのよう
に制御するのか? 頭の痛い問題が次々と顕在化しているようだ。


                                                   (この項つづく)

   ● First Aid Blanket  !

 

富格差の肥大加速

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● 引き寄せられる混沌 : 富格差の肥大

世界の人口の1%の富裕層がもつ資産の総額は来年までに、残る99%の人口の資産を合わせた額と同程度
になるという推計を、国際支援団体のオックスファムが19日に発表した。また、世界の富裕層上位80人
の資産総額は、貧困層35億人の資産総額に匹敵――回の推計によると、1%の富裕層が握る資産が世界の
富に占める割合は、2009年の44%から、14年は48%に増加した。このままのペースが続けば来年
までには50%を超す見通し。残る52%の富についても、人口の5分の1の比較的豊かな層が46%を握
っていて、その他の層が握る割合は世界全体の資産のわずか5.5%にとどまる。昨年の大人1人当たりの
資産額は平均で3851ドル(約45万円)。これに対して富裕層の資産額は平均270万ドル(約3億円)
だった。スイス・ダボスで始まる世界経済フォーラムの年次総会で共同議長を務めるオックスファム幹部の
ウィニー・ビヤニマ氏は、各国の首脳に対して広がる格差問題への対応を呼びかける方針。「富裕層とそれ
以外の層との格差は急速に拡大しつつある」「より公正で、より豊かな世界の妨げとなっている既得権者に
立ち向かうべき時だ」と指摘している――という("Wealthiest 1% will soon own more than rest of us combined,
Oxfam says",CNN Global NewsView, Mon January 19,2015 )。それによると、このことが、他者の抑圧や貧困、
環境破壊の助長、拡大なとの人類の負の諸問題の連鎖にどのように繋がるのか? 繋がるとすればどのよう
に是正すればよいのか? そのための国際的な連帯をどのように構築するのか・・・頭の痛い懸念が増える。  

 by Faith Karimi, CNN

● 引き寄せられる混沌  軍事的紛争加担の愚 

過激組織「イスラム国」と称するグループが日本人2人(「湯川遥奈」「後藤健二」)を人質に取り、身代
金2億ドルを72時間以内に支払わなければ殺害すると警告するビデオメッセージを出した。外務省当局者が
20日明らかにした。外務省は信ぴょう性を確認しているという(時事通信)。ところで、この2人は、映像通
信会社「インデペンデント・プレス」のジャーナリストである後藤健二と昨年4月、シリア取材中に湯川遥
奈と知り合い通訳をしていたという(詳細不明)。北部の街で、反体制組織「自由シリア軍(FSA)」拠
点の屋内にとどめ置かれ、入国目的などの事情を聴かれていた。当の過激派組織ISISがシリアで湯川遥菜と
いう人物をCIAのスパイとして拘束した事件で、イスラーム国(ISIS)側が素性を調べれば調べるほど不可解な
情報ばかりで困惑していたという(NAVER まとめ「【困惑】湯川遥菜が謎すぎて過激派組織ISISを困らせ
ているその理由」2014.10.08)。どのような目的で「罪深き者達の手で貶められた地獄のごと地」に自ら赴
いたのか理由はわからぬが無事邦人が救出されることを祈るばかりだ。

 

老婆心ながら言っておこう。『武器よさらば Ⅰ』で掲載した"シャルリー・エブド社銃乱射事件"を受けカ
ウウンタ・テロを掲げフランスは空母を派遣し空爆を続けているが、ヴェストファーレン条約を踏まえ中世
宗教国家から近代国家へ移行し、さらに「宗教の最終形態としての国家」(故吉本隆明)を解体する移行プ
ランの有無なくして単にカウンター(テロ封じ込め)だけでは解決に向かわぬ。つまり、"武器輸出禁止"が
大前提なのだ。これは欧米だけでなく後期ロシアマルクス主義と新自由主義を接木した中国、大ロシア回帰
のプーチン主義のロシアも同様である。 

 

 

● 世界第1位の低燃費の新型ハイブリッド車 プリウスこの夏に投入!

トヨタ自動車が2015年秋にも発売するハイブリッドカー(HV)の新型「プリウス」の燃費がガソリン1リッ
トルあたり40キロメートルに達した。モーターなどのハイブリッドシステムの性能を高めたとされる。激
しい燃費競争が繰り広げられるなか、「リッター40キロメートル」が実現すれば、他のガソリン車やHV
と比べて、世界一の燃費性能になる。これはトヨタのアクア、スズキのアルトとも、現在リッター37.0キロ
メートル「世界一」の低燃費だ。 そうした中で、トヨタはHVの新型「プリウス」を2015年秋にも発売する。
2015年1月20日付の読売新聞によると、(1)新型プリウスはモーターなどのハイブリッドシステムの性能
を高めるとともに(2)排気量1.8リットルのエンジンの燃焼効率を向上させ(3)樹脂素材を多く使うほ
か、電池の小型軽量化を図ることで、車体重量は現行の約1600キロから百キロ程度軽くする。以上の条件を
クリアすることで、燃費性能はガソリン1リットルあたり40キロメートルに達する。現在の32.6キロ
メートルからは大幅な向上だ。自家用車をコアとして人的地球温暖化を省エネ・二酸化炭酸排出量逓減技術
と高性能化LED技術でコスト逓減と省エネを実現し、太陽光発電と蓄電装置技術はじめとした再エネ技術
で、世界に先駆けていち早く『環境リスク本位制時代』を克服する世界のフロントに轡を並べているといわ
けだ。幾多の困難も立ちはだかるであろうが、これは実に頼もしい。
 

 

● ハデスの国は何処

ギリシア神話の冥界。ハデスはギリシア神話の冥界の王の名だが、この名前が直接ハデスの国である冥界を
指すこともある。ハデスの国の位置は古くは世界の西の呆て、オケアノスの流れの呆てにあると考えられ、
オデュッセウスが冥界を訪れたときも、オケアノスの流れに沿って進んでいる。『オデュッセイアー』の中
で、魂の案内者へルメス神がオデュッセウスに殺されたぺネロぺの婚約者の魂を冥界に案内する場面では、
へルメスはオケアノスの流れに沿って下り、レウカスの岩のそばを通り、太陽の没する門を入り、夢の国を
過ぎて、一般の亡霊たちが棲むアスポデロスの野に着いたとされている。しかし、時代とともにハデスの国
は地下にあると考えられるようになりギリシアの各地にハデスの国に通じる洞窟があると考えられるように
なった。中でも有名なのはペロポネソス半島南端のタイナロンの洞穴で、へラクレス、テセウス、オルぺウ
スらはここからハデスの国へと進入している。このほか、アルゴリス半島のへルミオネの井戸、ポントスの
へラクレイア、イタリアのクマエなどにハデスの国に通じる通路があったという。

ハデスの国は何本かの冥府の川(三途の川)に取り巻かれており、冥府に入りこむにはこれらの川を渡らなけ
ればならなかった。冥府の川にはアケロン(悲嘆)、ステュクス(憎悪)、ピュリプレゲトン(火の川)、レテ(忘
却)などがあった。冥府の川の中では、歴史的に古いのはステュクス川だが、三途の川として一般的なのはア
ケロン川で、この川に三途の川の渡し守カロンがおり、小遣い銭くらいの値段で亡者の渡し守を務めていた。
冥府の川を越えたところに3つの頭を持つ冥府の番犬ケルべロスがいて、ハデスの館の門を見張っていたと
いう。ギリシア神話にはハデスの国の他にもいくつか死者の棲む場所があるが、これらの位置関係はそれほ
どはっきりしていない。たとえば、一般的な亡霊の棲むアスポデロスの野はハデスの国にあったが、選ばれ
た者たちのいくエリュシオンの野や至福者の島は、オケアノスの彼方にある。

現代の冥府は、湾岸戦争に至るまでの中東の石油をめぐる歴史は、まさに中東の石油利権をめぐる列強の抗
争の歴史であり、それはまた石油資本を守る列強に対する産油国の主権回復の戦いの歴史を繰り広げた北ア
フリカから中東にまたがる地上で蠢いたのである。そのことを抜きに、イスラム国建国史を語れないし、現
代の「ハデス」(=冥界)での米国の軍事的支配力の低下による液状化現象でり、パンチントンの皮相的な
『文明の衝突』とは異なる<衝突>とわたし(たち)はこれを理解している。

 

ようこそ!スマートキャンティへ

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【オールバイオマスシステム完結論 Ⅷ】 

● ようこそ!スマートキャンティへ

 

 ヤコシ(薬師) 

ここは鷹取山にある絆自然公園内の足湯小屋。 主催者のマペットが桜の木のチップから作った
桜焼酎を参加者に振る舞っている。近隣の山々の残雪が光り輝いている。心地よい桜の香りが
するがどのように蒸留するのかと、コキノダイナスがいつもの大きな声でそう尋ねた。マペッ
トは研究開発を担当したギリシャ語で「薬師」を意味するヤコシを呼び説明させる。「桜の木
の厳選した部位を一定のサイズに均一にナノスケールにミーリングすることで表面積大きくし、
低温焙煎処理した後、新種のエタノール酵素、これは秘密ですが、細胞壁の糖タンパク質の分
解を早め、エタノール変換しこれを取り出し醸造酒。あるいは蒸留し蒸留酒を造っています。」 

beck57 マペット(大酒呑み)

「なるほど、これなら緑茶などのお酒も飲めるというわけやね。」「原理的には全ての木質バイオマスに
応用できますから、これからが楽しみです」とヤコシは説明した。しばらく、足湯を楽しんだ後、クロス・ラ
ミネイテッド・ティンバー・パネル工法のバイオマス研究センタに移動した。

 

センターの集中管理に案内され、室内のディスプレイウォールに一同目を見張る。近隣の森林
の様子が一目で分かるようになっており、その表示部の一部に、監視用無人機のドローンから
テレメトリックグラフィック画像が同時に4カ所の映像が映し出されている。オペレーターの
クスネボーボシが、ドローンのカメラをマイクロモードに切り替え、樹齢30年の杉の一部を
拡大し、虫食い穴のようなの映像を撮影し、その映像を直ちにスキャンし解析。異常がないこ
とを確認し終えると、画面が切り替わり、元の管理パネル大の大画面に戻った。すかさず、プ
ロンシャスは、そのドローンはどうなっているのかと質問すると、クスネボーボシは、自動的に2時
間に渡り、ミッション地区の森林を監視撮影した後、繋留収納庫に戻り次のミッションまで充電待機
するのだと答えた。 

  プロンシャス(旅団長) 

 

 

  クスネボーボシ(木地師) 

「それじゃ、この研究センタでの運営施設について説明します」とクスネボーボシは、ウォー
ルディスプレー部の中央部に上の画像「再生ネネの中で、なぜ『バイオガス化&発電』に着
目するのか?」を表示させ説明を始めた(詳細は上のグラフ(クリック)のNEDOの実用化
ドキュメント参照)。「ここでは、バイオマスでも営林の全てを使い切る試みを行っています。
この山で触診した森林を切り出し、あるいは間伐材やネグロマスを半自動で回収運搬させています。
搬入してきた森林は、燃料用、建材用、日用品、食品、肥料、生分解性プラスチックなどに加工製造
します。まず燃料用には粉砕→ジェットミルで、数百マイクロメートル以下(暫定値)、約1500
m2/gよりも大きいDFT表面積(暫定値)にパウダー化→メタン発酵→メタンをバイオマス活性炭
で精製→ビッチ分離→ガス化→タール除去→改質→水素分離→水素燃料電池&水素ガスタービン発電
→送電/蓄電します。このプロセスで排出される、汚泥は乾燥→調合→堆肥、廃熱はハーベスト発電
&温水&ヒートポンプ(冷媒は液化二酸化炭素)などに利用します。先ほどの足湯の温水は廃熱利用
し、またこのセンタの地下の温水プールや地中熱とともに自動融雪システムに利用しています。」



「メタン発酵設備や発電設備に、木質バイオマスパウダーとバインダーやフィラーと調合し、
特殊な木工ボンドで大型の3Dプリンタでタンクや建造物を造形し利用しています。ま0た、
小型の3Dプリンタで日用雑貨品や家具・調理品、装飾品、玩具などの造形にも使っています。
」と説明して、すこし間を取っていると、ベゴニアが「医薬品などはつくているの?」と質問
すると、すかざず、「樟脳、木酢、檜油、除虫菊などは先ほどのドローンが植林に自動散布や
患部注入しています。」「それに、生物工学を駆使し、樹液や精油、樹皮から様々な医薬品・
防腐剤、アルマ、防虫・除草などより安全サイドに立ったホルモン誘導剤など有機化学薬品な
もつくれます。」とヤクシが付け加えた。

    ベゴニア(秋海棠)

それまで、聞き手に回っていたプロンシャスが、「バイオマスから水素がつくれるのなら、ヘー
リオス君の"オールソーラーシステム構想"と合体できるじゃないのか?」と鋭い質問を投げか
けた。コキノダイナスも「そうや、ひとことも口きいてなかったなぁ」と督促するかのように
相槌を打た。もぞもぞしながらヘーリオスは、「はい、バイオマスは光合成なくし存在しませ。
したがって、"オールソーラーシステム"と融合します。ただ、一足さきに太陽光の方が実用化
の目途、これは、最近話題となったトヨタの水素燃料電池車の特許無償公開が象徴されている
ように、急速な再エネのコストの逓減となって表れています。」「したがって・・・」とコキ
ノダイナスが合い手を入れると、「そうです、太陽光をはじめとする水素エネルギーの技術的
な大きな課題はもうなくなり、わたしはお払い箱です」と苦笑いしそう話し終えた。 

 へーリオス(舳離雄)

 

 

 

   コキノダイナス(赤鬼)

 

 

 

 

 

 
● 今夜のオンリーテク 紙のような発光ダイオード

 

進化する代替食品工学

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● 進化する代替食品工学 

食品に対する、品質(物性、生理活性、風味)、安全、安心への品質要求の高度化が進展してきてい
る一方で、気候変動や貿易変動による経済的高騰に伴う、代替食品開発に対する生産者や消費者から
の要求なども高まっている。特に嗜好飲料、デザート類、洋菓子類の食品は嗜好性が高く、風味への要求
も顕著となっている。これらの食品は、それ自体が水中油型乳化物であったり、水中油型乳化物を使
用している。ここで、水中油型乳化物とは、水相を連続相とし、ここに油相が分散している状態の乳
化物のことであり、具体的には、牛乳、果汁入り牛乳、加工乳、豆乳、ミルクコーヒー、ココア飲料、
チョコレートドリンク、チーズドリンク、濃縮乳、アイスクリーム、クリーム(ホイップ用クリーム、
コーヒー用クリーム、調理用クリーム)等である。また、糊化させた澱粉ボディーをもつフラワーペ
ーストは、パン類や菓子類のトッピング、フィリングとして広く利用され、一般的にフラワーペース
トは、小麦粉や穀物澱粉、化工澱粉等の澱粉類、ミルク、砂糖、卵、水、油脂等を混合した後、加熱
して糊化させに粘弾性に富んだ物性と食感をえている。具体的には、パーム系油脂を主原料とし、S
U2/UUU重量比が1.9以下で、SSS含量が2重量%以下、2位にパルミチン酸が結合したグ
リセライドを液状油脂全体中10~30重量%含有するパーム油由来液状油脂を、フラワーペースト
全体中8~45重量%含有した、広い温度域且つ長期間の輸送、保存、使用が可能で、保存温度によ
る原料油脂の使い分けが不要な廉価なフラワーペーストが開発されている。



また、近年の乳原料の高騰を受け、チーズ使用量低減し、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ等のチ
ーズに類似した外観や加工特性、食感をもつ、チーズ様食品、あるいは代替チーズ(いわゆるイミテ
ーションチーズ)が豊富に出回るようになった。これらのチーズ様食品は、原料チーズに由来する乳
脂肪や乳タンパク質含量を減量するため、保型性低下し、スプレッド状やペースト状となりやすく、
植物性油脂、脱脂粉乳、全脂粉乳、乳清タンパク等の併用手法――例えば、(1)水分、酸味料、親
水コロイド、約15%未満のチーズ由来成分やチーズ調味料を含有したイミテーション組成物、イナ
ゴマメガムとタラガムの群からなる安定剤、およびキサンタンガム、カラギナン、マルトデキストリ
ン、ペクチンイヌリン、デンプン、ゼラチン、寒天の群の安定剤を含む約0.1~約0.9%の安定
剤を使用し調製された低タンパク質クリームチーズ、(2)DE2~5のデキストリン、カラギナン、
寒天、脱アシル型ジェランガムとLMペクチンから選ばれた安定剤と乳化剤を使用して調整された低
タンパク質チーズ、(3)寒天とゼラチンを含有したもの、(4)カゼイン蛋白質/ホエー蛋白質の
重量比が0.6~3.2の蛋白質、油脂、酸性原料、溶融塩を使用し、加熱溶融するもの、(5)イ
ヌリン組成物と原料チーズを併用して、脂肪含有率およびエネルギー低減、(6)乳酸発酵物、架橋
デンプン、水溶性食物繊維、油脂を含有したクリームチーズ様食品、(7)天然多分散フルクタン組
成物の平均重合度(平均DP)の2倍以上の平均DPを有するイヌリンを用いた脂肪含有率10%の
チーズスプレッドや、(8)酵素的に合成されたイヌリン組成物が12~60重量%、原料チーズが
10~50重量%、原料チーズ以外の乳タンパクを1~20重量%含有させたチーズ様食品とその製
法(脂肪含有率が15重量%以下、エネルギーが100gあたり100~240キロカロリー、食物
繊維含有率が10重量%以上で、プロセスチーズの食感と風味、加工特性を満足し加熱調理で適度な
溶融と形状保持能力を有し、短時間で好ましい焦げ色および焼成風味を有し、加熱冷却後も固化が著
しく遅延する特徴をもつ)、(8)油脂、風味材、乳化剤と水を原料とする水中油型乳化物の製造法
で、水中油型乳化物を調製際に、風味材と乳化剤を別途に用いる方法で、予め、油脂、乳化剤及び水
を用いて水中油型乳化物(A)を調製し、その後、風味材を用いて水中油型乳化物(B)とし、殺菌
または滅菌処理する水中油型乳化物(B)の製造法で、水中油型乳化物(A)の調製が撹拌エネルギ
ー0.05J/L以上である、水中油型乳化物(B)の製造法など――が開発されている。


※ 参考新規考案 

特開2015-006131 フラワーペースト 株式会社カネカ 
特開2015-002697 豆腐用凝固剤  扶桑化学工業株式会社
特開2015-008719 水中油型乳化物の製造法  不二製油株式会社
特開2014-233270 大豆蛋白質含有チーズ様食品  不二製油株式会社
特開2014-212735 ゲル状栄養組成物  日油株式会社
特開2014-200189 分岐鎖アミノ酸含有総合栄養食品 テルモ株式会社
特開2014-155439 ペットフード 日清ペットフード株式会社 他 
特開2014-140324 チーズ様食品およびその製造方法 フジ日本精糖株式会社
特開2014-138581 ペットフード 花王株式会社
特開2014-132912 ソフトクリームおよびその原料  国立大学法人京都大学 他
特開2014-100146 スクラロースを含有する組成物及びその応用  三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
特開2014-113071 食用クリーム 有限会社フレイシア
特開2014-113119 含水チョコレート様食品  不二製油株式会社
特開2014-036627 豆入り食品、及び豆入り食品の豆の青臭味をマスキングするマスキング方法 キユーピー株式会社
特開2010-081864 チーズ様食品  株式会社カネカ



なお、巻頭のマリーンフード株式会社は元々石けん会社としてスタートし、現在は、マーガリン、コ
ンパウンドマーガリン、ピザ用ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ホットケーキ、パンケーキ、ピ
ザソース、焼きそば、フリーズドライみそ汁等の製造加工及び販売会社として成長。このブログでも
掲載してきたように、ドイツでは日本の豆腐料理に注目、豆腐ハンバーグ、豆腐ハム、豆腐ソーセー
ジなどの良質の植物蛋白食品として、低カロリー、低脂肪なヘルシー食品として欧州共同体での一つ
の産業を構築しつつある。このように、大豆蛋白だけでなく、植物性油脂などの代替乳製品として日
本では10年程前から一大産業に成長しつつあり、世界市場のトップランナーとして飛翔。文字通り、
優勢品の価格高騰、品薄のピンチをチャンスに換え、「代替食品工学立国・日本」の面目躍如である。
これは頼もしい。

 

 ● 今夜の一曲


小椋佳の唄は好きかと彼女に尋ねると、暗いから嫌いだと答えるので、カーステレオの再生は一人で運転
しているときにしか聴かない。あれほど聴いたのになぜなんだろうと、ふと考えたことがったが、彼女の
言うように、暗いイメージがまつわりついていることに納得した。彼ほどの人生の成功者がなぜなんだろ
うと考えなくはなかったが、この本を読んで、25歳の時に母さんが他界したためなんだろうと腑に落と
す。ところで、二十代のわたしも短い時間だが趣味という趣味は一通り経験したが、作詞・作曲を手がけ
よと心に決めたが、結局、果たせず仕舞い。同窓生に君は詩的な人間だと言われたこともあったが、少し
手がけてみたが作品らしいものは残っていない。結局は才能がないのだと思っているのだが、「能力=努
力×時間」(故・吉本隆明の定義)に照らして言えば「時間」が決定的に短く、自分には才能がなかった
のではなく、時間が足りなかったと思いつつも、短歌を書き始めてから「左脳と右脳の切り替え」が平均
的な人に比べ遅いのだと気付いた。つまり、ロジカルな思考からの切り替えが下手なのだと。それでも、
あきらめてはいなくて、時間的な余裕があれば、作曲にチャレンジしようとはしている、が。これもいい
加減なものだと、どこかで自覚している。

 

    この汽車は


     この汽車は 機関手がいない
     終着駅は 無いかもしれない
     終着駅まで 止まらない
     それは明日かもしれない
     ガタガタ必死に走るこの汽車は この俺の汽車は
     壊れそうで壊れない 必死に走り続ける ・・・

 
   最近の学生さんたちはどうなのだろうか。卒業して企業に就職して、素直に企業という組織
  社会に疑いもなく同化してゆくのだろうか。不景気続きで就職難の状況だからと、ようやく入
  れた会社だからと、当初から、その組織の価値構造に従順に身を染めているのだろうか。テレ
  ビなどで4月の人礼式後の若者へのインタビューなどを見ると、「一日も早く会社に貢献でき
  る人間になりたいと思います」などと極めて優等生的「良い子」の発言が目立つ。本当にそう
  思っているのか、それとも根はシラケ切っていて割り切って名演技をしているのか。
  「この汽車は」は、私が銀行員になって1年経つか経たないかのころ創った歌である。借越に
  も、銀行員(犬企業一般に働くサラリーマンも回禄として)の暮らしとはいったい、どういう
  ものかということを、私なりに感じた結果としての当時の歌である。当時の私は同化すること
  ができない人間であったと思う。振り返れば、新入行員時代だけでなく、銀行員生活26年半の
  間終始そうであったようにも思う。私は下手ではなかったかもしれないが、極上の演技者でも
  なかったと思う。

   大学卒業が近づいたころのクラス仲間との、あるいは法律相談所というクラブ仲間とのコン
  パを思い出す。そうした飲み会で私は、「卒業したら、俺はあえて組織内存在となり、企業人
  として生活する一方で、何か創造的作業をし続け、組織内存在として喬く自分と周囲の人間と
  社会の病理を観察感知し、その創造的作業を通しての表現者となるよ」と大言壮語していた。
  まだ「歌」はもちろんのこと、映画、演劇、絵画、小説、詩、音楽など芸術的表現手段の何ひ
  とつ身に備えていなかったくせに、である。その後、「歌」という表現手段を得だのは、私の
  努力によるものではなくて、幸運な出逢いの連鎖に恵まれて、と言えるばかりである。
 
  「この汽車は」を創った当時の私の不明としては、私自身も含め銀行員個人はいずれボロボロ
  になり得るとしても、銀行そのものは、諸課題・諸問題を内包しつつもずっと、その社会的ス
  テータスは盤石であり続けるであろうと思っていたことだ。1990年代中ほど、たまたま私
  が銀行を退かせてもらった時期以降の銀行の凋落は、予想だにしなかったことだ。銀行の社会
  的評価だけでなく、その主たる業務内容も、主眼とする収益源も変化をきたしている。昔は「
  生き甲斐」とまでは言えないまでも、「やり甲斐」のある仕事であり職場だったと思う。すで
  に部外者となった私が発言することでもないが、現役諸君への同情を隠せない。


                           「第三日第一部」146-148頁

   



● 崩れ落ちそうなわたしの壁掛け時計 ?

「オールバイオマスシステム完結論」の構想が出来上がった時点で、体長不良になり微熱が続いている。
慢性的な眼精疲労を侮っては命取りなのでは考え、スローダウンすることに。そういえば、土日休祭日は
一切なかったことを反省している。 
   

 

メタン発酵ガス発電工学

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【オールバイオマスシステム完結論 Ⅸ】 

 

 

 

 

● 進化するメタン発酵ガス発電工学

ようこそ!スマートキャンティへ』 では、木質バイオマスをメタン変換し、精製後、メタン燃料電
池発電し、あるいは、水素と一酸化炭素に改質後ガスタービン発電するプランを提案していた。今夜は
これを深耕しみたい。周知の通り、石油資源の枯渇に対する解決策として、植物質ここでは木質バイオ
マスを微生物の発酵によってエタノールやメタンを製造するバイオマスエタノール、バイオメタンが注
目され実用化が急速に波及してきていおり、その生産技術として種々のプロセスが発表されている。例
えば、糖化酵素として広く知られるセルラーゼを用いてバイオマス中のセルロースをグルコースに糖化
し、得られたグルコースを発酵処理することによってエタノールを製造する方法や、樹皮原料のアルカ
リ液による処理や機械処理した微細樹皮を、適正なpHのスラリーに調製した後に併行糖化発酵するエ
タノールの製造方法などが提案されているが、木質バイオマスには、発酵し難い、フェノール化合物で
あるリグニンが木材中に20~30%含まれる、セルロース、ヘミセルロースと共に木材の主成分であ
る。木材は繊維性セルロース部分と非繊維性リグニン部分を含有し、繊維性セルロース部分を形成する
高分子鎖は互いに合わせて整列し、隣接する鎖と共に強力な会合結合を形成する。リグニンは、セルロ
ースの繊維を結びつける3次元の高分子材料であり、繊維自体の内部にも分布している。

ところで、製紙産業においては、リグニンは白色度の低下や褪色を招くとされ、リグニンの前処理が必
要とされており、例えば、化学的パルプ化では、木材チップを化学溶液で蒸解してリグニンの一部を可
溶化し、その除去を行っている。またパルプ化工程後の木材パルプが蒸解中に除去されなかった残留リ
グニンを含有しているため、残留リグニンを除去するしている。また、木質バイオマスからのバイオエ
タノール生成に際しても、糖化がほとんどされないリグニンの前処理が必要とされ、木質バイオマス(
リグノセルロース)は再生・循環可能な資源としてカーボン・ニュートラルな木質バイオマスからのエ
ネルギー原料の生産としてバイオエタノールやバイオメタンガスが注目されている。植物資源に含まれ
る糖をアルコール発酵やメタン発酵に際し、リグニンは化学的に安定な物質であるため、複雑な化学的
および物理的工程からなるリグニン分解プロセスが木質バイオマスのエネルギー資源としての利用にお
いて障害になっている。

 


木材組織の中でセルロース、ヘミセルロースは、リグニンにより被覆されているため、これらの細胞壁
多糖をセルラーゼ、ヘミセルラーゼで加水分解するためには、木材細胞壁の密なパッキングを破壊して
細胞壁多糖を露出させる前処理が必要となる。蒸煮、水蒸気爆砕、アンモニア爆砕、二酸化炭素爆砕、
蒸煮、粉砕、ソルボリシス、オゾン酸化、酸処理、アルカリ処理、マイクロ波照射、電子線照射、γ線
照射、木材腐朽菌処理など様々な前処理法があるが、木材酵素糖化前処理法の中で、爆砕、蒸煮、マイ
クロ波照射、ソルボリシス等熱化学的手法の多くは、一般に広葉樹材に比較して針葉樹材に対する前処
理効果が低い。針葉樹の中でも、日本の人口林の約6割を占めるスギ材は特に前処理が難しい。こうし
た問題点の打開に、針葉樹材の爆砕前処理では、硫酸や二酸化硫黄、有機酸、ルイス酸、アルカリ過酸
化水素等を触媒が研究されてきたが有害な薬品を使用することは酵素糖化法のメリットを損なう。また、
熱化学的処理においては、糖骨格の熱分解が起こる温度と前処理効果が得られる温度域が近接している
ため、前処理温度を下げて発酵阻害物質の生成を最小限に抑えることが望ましい。こうした点を背景とし
て、白色腐朽菌によるリグニン分解反応をスギなどの木質バイオマスの酵素糖化前処理法として利用す
ることも研究されている。このように、木質バイオマスの前処理を迅速にリスクなしに、廉価に行なえ
る工程あるいは無工程のための開発が求められている。



 

 

 

ところで、木質バイオマスのリグニンを分解する方法には大きく、(1)ドライ法と(2)ウエット法があるが、下図の
新規考案では、ウエット法で、リグニンが溶解または分散した液体中にオゾンガスのマイクロバブルを
供給し、30℃以上100℃未満の液温においてリグニンを分解する。液温は、55℃以上百℃未満であ
る。液温を30℃以上にすると、常温の場合に比べて明らかにリグニンの分解率の向上が見られ、常温
以下での分解率が80%で飽和するのに対し、液温を30℃以上にすると、短時間(1時間)で85~
90%程度の分解率が得られる。液温を35℃以上にすると、リグニンの分解率の向上は大きくなり、
短時間(1時間)で90%を超える分解率が得られ、特に液温を50℃以上や55℃以上にすると、リグ
ニンの分解率は著しく向上し、短時間(1時間)で97%以上、あるいはほぼ100%の分解率が得られ、
簡便で、短時間かつ高効率にリグニンを分解可能にする方法が提案されている。なお、液体として水を
使用したときの沸点を考慮すると、液温の上限は百℃未満である。このウエット法はメタン発酵の前処
理に応用できそうである。 

 特開2014-173198 リグニンの分解方法

※ ウエット法では廉価なジェットノズルミーリング法・液中プラズマ法(下表参照)、ドライ法ではオ
  ゾン酸化法なども試したい課題だ(残件扱い)。

また、下図では、 バイオマスに加圧熱水を作用させてバイオマスに含まれるヘミセルロースを選択的
に分解し加圧熱水反応後の固体残渣を叩解し、叩解後の固体残渣に糖化酵素を作用させて一次糖化し、
一次糖化工生成物に固体酸触媒を作用させて二次糖化することによって単糖を製造する。得られた単糖
をエタノール発酵し、蒸留によって精製エタノールする、植物廃棄物をバイオマスエタノールの原料と
して、糖化酵素反応及び発酵によってエタノールを製造する際に使用する酵素量及び処理時間を削減し、
安価で効率のよい単糖及びエタノールの製造方法及び製造装置が提案されている。新規考案では、測定
装置としてカンタクローム社製AUTO SORB-1MPを使用して、前処理として60℃での真空
加熱脱気を6時間行った後に、試料の比表面積をBET法(N2ガス吸着法)による比表面積の測定を
行った(JIS Z8830参照)。測定の結果、叩解(こうかい)処理を行わない固体残渣Sの比表
面積は、45m2/gであり、叩解処理を経た固体残渣S'の比表面積は、91m2/gであったと記載
されている。このことは、表面積を広げる→微細化することで、発酵の効率化を加速させる働きを持っ
ていることを示唆しているよに思える。これはこれまでにも記載してきたことだが、ドライ法、ウエッ
ト法を問わず共通し、製造エネルギーとコストのバランスを考慮し可能な限り微細化させる課題がある
ように考える。


特開2013-141415 単糖の製造方法及び製造装置並びにエタノールの製造方法及び製造装置

【符号の説明】

A:エタノール製造装置、 1:加圧熱水反応装置、 1a:ポンプ、 1b:加熱器、 1c:水量調整
弁、 1d:反応槽、 1e:制御装置、 2:固液分離器、 3:叩解機、 4:酵素反応装置、 5:第
1触媒反応装置、 5a:第1混合装置、 5b:第1固液分離装置、 6:第1発酵装置、 7:第2触
媒反応装置、 7a:第2混合装置、 7b:第2固液分離装置、 8:第2発酵装置、 9:蒸留装置、
10:排水処理装置、 B:バイオマス、 E:エタノール、 W:水、 W':加圧熱水、 X:固体酸触
媒、 S,S':固体残渣、 H1,C1:一次糖化液、 H2,C2:二次糖化液、 F1,F2:発酵生
成物、 D:排水

● 「イスラム国」による日本人人質問題

この1週間、体長不良で、時事関係のニュースは終えていないが、状況が逼迫しているようだ。まず、
彼女や息子達は、湯浅氏が惨殺された映像知っていることに驚いた。その次に、政府窓口がトルコルー
トではなく。ヨルダン王国ルートで交渉していることだ(これは何かの間違いではと思ったほどだ)。
最後に、安部首相は国会答弁で自衛隊を派遣したいと答弁したことだった(午後7時の彼女の情報)。 

  ● 水がピンポン球のような超撥水性

New amazing metal is so hydrophobic it makes water bounce like magic

 

 

 

水中プラズマと木質バイオマス発酵工学

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【オールバイオマスシステム完結論 Ⅹ】 

 

  

● 水中プラズマ技術と木質バイオマス発酵工学

ようこそ!スマートキャンティへ』 では、木質バイオマスをメタン変換し、精製後、メタン燃料電池
要改質工程)あるいは、ガスタービン発電するシステムを紹介掲載した。ここでは、木質バイオマスメ
タン発酵ガス発電システムの(1)水と原料バイオマスパウダーを混合し、高速発酵を実現する前処理工
程と、(2)(1)の工程で直接、バイオマススラリーから水素ガスを製造する工程で液中プラズマ処理
に導入することが可能であり、液中プラズマ技術の概要とその応用技術を考察してみた。

尚、この分野の専門知識を持っておられる方なら、前工程を必要とするウエット法より直接、木質バイオ
マスを燃焼あるいはガス化する方がエネルギー変換効率が高いと思われる方が多いことも承知の上で(下
図上/下をクリック)、高速で省エネ(=省二酸化炭素排出量)で廉価なシステムを前提として考えてみ
る。前処理でのボトルネックエンジニアリングは「リグニンの分解」にあり、前回では、リグニンが溶解
または分散した液体中にオゾンガスのマイクロバブルを供給し、30℃以上百℃未満の液温でリグニンを分
解する叩解(こうかい)処理方法(「特開2014-173198|リグニンの分解方法」)を紹介している。

 

● 液中プラズマとは

液中プラズマとは液体中の気泡中に温度数千K のプラズマを発生させる技術。この技術を使えば、油や廃
液などの有機溶媒を直接プラズマで分解し、水素を取り出すことができる。日本は水素社会の到来に向け
て、水素自動車を普及させるためにインフラを整備し、水素ステーションを設置中である。そこで、廃棄
物から安価な方法で水素を取り出し、内燃機関として利用することができれば,従来のエンジンを改良す
るだけで、水素自動車が実現できる。2011年、愛媛大学の液中プラズマプロセスの研究グループらは液中プラズ
マ技術で分解、回収された水素で、水素燃焼型自動車を動かす実験を行い,走行実験に成功している。



液中プラズマ法は,液体内に設置された金属電極に高周波やマイクロ波電力を効率的に投入し,継続的に
安定なプラズマを液体中の気泡の中に発生させる技術。液中プラズマを数10 kHz帯から2.45 GHzの範囲で
発生させる。尚、周波数が低い場合はプラズマ発生前後でのインピーダンス整合、周波数が高いマイクロ
波になると波長が短くなり、実験装置の形状の影響を強く受けるので要注意。高周波の周波数には、13.56
MHz,27.12 MHz,マイクロ波の周波数としては電子レンジに使われている2.45 GHz を利用でき、比較的
安価にプラズマを発生させることができる。電極に高周波やマイクロ波を投入すると、金属電極がジュー
ル加熱され,周囲の液体が気化し気泡が発生、その気泡中にプラズマが発生する(上図1は27.12 MHz の
高周波液中プラズマの様子――液体は左からエタノール,炭酸リチウム水溶液,塩化ナトリウム水溶液で
ある.プラズマが発生した後、電源を切らない限りプラズマは安定に液中で発生する。左から,青、赤、
橙色の発光が観察され、炎色反応のように色によってプラズマ内部の物質を予測することができる。)。
このように、液中プラズマは,気泡内部は気相プラズマであるが、周りを気液界面で覆われているのが最
大の特徴である。 

液中プラズマによって生成される数千K(絶対温度)の化学反応場は、地球上に存在するほとんどの物質
を熱分解させる。この技術を使えば液体から水素を取り出せるが、何から水素を作り出すのかが問題にな
る。下表1は1モルの水素を得るために必要なエネルギーの比較である。水の電気分解による方法はクリ
ーンな水素製造方法として最も有力な方法であるが、水は非常に安定な物質であり、これを分離させるに
は表1に示すように多くのエネルギーを必要とする.天然ガスの水蒸気改質法は大量の水素を製造する方
法として商用向けに確立された技術であり、以下の2つの反応の組み合わせ表記する。



(1)式が吸熱反応で、(2)式が発熱反応である。総合的には165 kJ/mol の吸熱反応となるので、外
部から熱を加える必要がある。1モルのメタンガスと2モルの水から、4モルの水素と1モルの二酸化炭
素が生成するので、1モルあたりの水素製造エネルギーが水の電気分解と比べて格段に低くなる。都市ガ
スや液化天然ガスなどから改質器を用いて水素を取り出し、これを酸素と反応させて発電する。このとき
の反応熱を給湯として利用する家庭用燃料電池コージェネレーションシステムがすでに市販されているが、
水蒸気改質反応では最終段階で二酸化炭素を排出するので何らかの配慮が必要となる。もしこれを固形化
するエネルギーまで含めて考えると、電気分解と比べて同程度か、それ以上のエネルギーが必要になる。
このため、水素エネルギー社会を実現させるためには低コストで二酸化炭素を排出しない水素製造法の開
発が望まれる。

二酸化炭素を排出しない方法としてメタンガスからプラズマによる熱分解によって水素を取り出す方法も
あるが、熱分解に投入するエネルギーが大きく、分解によって得られた水素は次の分解エネルギーとして
使われる程度であり、そのままでは何も生み出さないのが現状である。民生用のシステムとして熱分解法
を普及させるには,製造コストを低くするか,副生成物として高付加価値の物質を生み出す必要がある。



一方,液中プラズマ法は,様々な液体中で発生させることができるので,油などの有機溶媒を直接プラズ
マ分解する、分解エネルギーのみの比較では最も少ないエネルギーで水素を製造できる。(3)式は n‐
ドデカン(灯油の主成分)がすべて水素とグラファイトに分解する反応である。

  
1モルのドデカンから13モルの水素が生成されるので、1モルの水素を生成するのに必要なエンタルピ
は 27 kJ/molになる.このように,油(炭化水素系の液体)は多くの水素を含み、灯油などを用いた改
質法も提案されているが、液中プラズマ法では炭素成分を一気に固形化までもっていくことができるのが
特徴。また、液中プラズマ法は電気分解と水蒸気改質の問題点を克服できる。同グループ液中プラズマを
発生させる装置として電子レンジを用いる方法を開発している。電子レンジは一般家庭に普及し、将来分
散型電源としての応用が期待でき、上図(下)は電子レンジを使った液中プラズマ発生装置である.マイ
クロ波(2.45 GHz)の発生源はマグネトロンであり、マグネトロンから照射されたマイクロ波をアンテナ
で受信することにより、アンテナ先端でプラズマが発生して溶液が分解される。

 

n-ドデカンでは、プラズマ分解によって約89%の水素と,低級炭化水素であるメタン、エチレン、アセチ
レンなどの可燃性ガスが発生する(上表中の各ガスの割合は発生ガス中に含まれる各成分ガスの体積割合
を示している)。エンジンオイルや食用油を使った実験では、アセチレンの割合が高くなるが、発生ガス
のほとんどは水素ガスである。食用油には酸素が含まれるために一酸化炭素や二酸化炭素が検出される。
食用油およびエンジンオイルでは、それらの廃液を使っても実験を行ったが、発生ガス中に含まれる水素
純度の測定を行い、65~75%の水素純度を得た。若干水素純度が低くなるが、問題なく液体をプラズ
マで分解することができる。今、n-ドデカンの分解について、1モルの水素生成に必要なエネルギーを計
算する。生成された気体成分を下表に示す4種類のみとした場合、以下の化学反応式が仮定される。 
 

これを水電解法のそれと比較すると、単位投入エネルギーあたりの水素量は v / P に生成気体の水素割
合を乗じたもの。一方、水から水素1モルを生成させるのに必要なエンタルピは286 kJ/mol なので,ア
ルカリ水電解法のエネルギー効率を約80% とすると,6.27×10-2 mL/J となる.両者の比をとして上表
2に示す。出力が小さいときはアルカリ水電解法と同程度であるが、出力が増加すると投入エネルギーの
大部分が液体の液温上昇に消費されてしまい、ηは小さくなる。表1で示したように、油分からの水素生
成は,水から作るよりも理論上は1/10 程度のエネルギーで同量の水素を取り出せるが、水温上昇から求
められる電力の14%以下しか化学反応に使われず、水素生成に限れば現状システムでは水の電気分解程
度しかない。実際の電子レンジの消費電力基準では、化学反応に消費されるエネルギーは表2のεの値の
さらに70%程度だから、熱の解散を防ぐなどの装置構成の改良でシステム全体の効率向上させるのかが
課題となる。



また、同グループらは、表3のように、100 kW の太陽電池を設置して,そのうち半分の 50 kW が出力と
して得られた場合に、100 kg のセルロースが何時間で分解できるのかを概算で求めた値である。50 kWの
電力で10時間駆動するとセルロース100 kg が分解でき、そのとき発生する水素で35 MPa タンク搭載の
水素自動車に 2.5 台充填可能となる.このとき同時に20 kg の炭素成分が固形化できる。35 MPa の水素
タンクを搭載しているロータリエンジン車が水素のみで走行できる距離は約 150 km である。プラズマ発
生に電力が必要なので、エネルギー収支を考えれば自然エネルギーでプラズマを駆動させる方法が現実的
であるとする。



この愛媛大学の研究グループは、下図(特開2014-177387「水素化合物分解水素回収装置及びその方法」)
の、水素化合物を水素化合物貯留タンク2から廃熱により加熱し、水素分解装置3に供給し、液中プラズマ
で分解し、分解された水素を含むガスと分解液を水素化合物貯留タンク2に戻し、水素化合物貯留タンク
で水素を含むガスと反応生成物を分離することで、水素化合物の反応加熱時の熱や環境廃熱を再利用して
高効率に水素化合物から水素ガスを安定的に回収し、他の化合物を回収できる実用プラントとしてシステ
ム構成が可能な水素化合物の水素回収装置及びその方法を提案していることから、木質バイオマスの粉体
スラリーから直接、水素製造できるかも知れない。この場合も、(1)熱システム設計と(2)経済的な
バイオマス原料のミーリング設計が重要となりそうだ。

開2014-1出来る77387

【符号の説明】

1 水素化合物供給タンク 2 水素化合物貯留タンク 3 熱交換器 4 反応器(水素発生装置) 5 脱
塩素タンク 6 差圧フイルター 9 水素貯留手段 10 電源 11 ソーラパネル 12~19 配管
20 ポンプ 21 隔壁 22 バルブ 30 アルゴンガス供給手段 31 窒素ガス供給手段 32、
33 バルブ 34 流量計 40、50 反応容器 41 超音波発生装置 42 電磁波発生装置 43
気泡 44 真空ポンプ 45 分解ガス排出管 46 分解液排出管 51 液保持タンク 52 ポンプ
53 バイパスホース 55 恒温槽 56 銅管 57 反応容器流入ホース 59 液体排出ホース 60
気液分離器 61、62、63 バルブ 65 フイルター

また、下図(特開2012-101140「粉体可溶化方法及び粉体可溶化装置」)は、攪拌部材4の終端部5を液
中電極14の対向電極として、両電極間に高電圧高周波パルス発生装置17の合成電圧Vが印加される。
合成電圧Vの印加により、水面32近傍のCNTあるいは水面32に浮遊するCNT11が粉体電極とな
って、液中電極14との間で液中プラズマ放電27を発生させる。液中プラズマ放電27により液中電極
14の周囲が沸騰状態に達し、H+やOH-等のラジカルを含む活性水蒸気28が生ずる。活性水蒸気
28及び液中プラズマに接触することにより、浮遊CNT(カーボンナノチューブ)粉体はCNT周囲に
水和層が形成され親水化されることで、CNM等の難溶解性粉体の表面修飾処理を高速化して、大量の表
面修飾処理を低コストで行うことのできる粉体可溶化方法及びその粉体可溶化方法に基づき粉体可溶化処
理を行える粉体可溶化装置が提案されているが、メタン発酵原料の木質バイオマスパウダーの表面改質(
細胞壁を分解し、接触面積を広げ、反応速度を向上させる(叩解処理)ことができそうだ。このように実
用段階に到達するには、反応槽(容器)の設計や微生物(コンテンツ)設計のための様々な実験が必要と
なろうが大切な技術であることは間違いない。

開2012-101140

【符号の説明】

1 溶媒槽 2 蓋体 3 筒体 4 攪拌部材 5 終端部 6 CNT搬入部 7 CNT 8 搬入管 9
CNT導入口 10 CNT 11 CNT 12 開閉蓋 13 CNT 14 液中電極 15 絶縁カバ
ー材 16 接続線 17 高電圧高周波パルス発生装置 18 接続線 19 回転軸 20 導電性リン
グ 21 駆動モータ 22 連結部材 23 接続線 24 CNT投入検知センサ 25 ねじ部 26
シール部材 27 液中プラズマ放電 28 活性水蒸気 29 修飾CNT 30 修飾CNT 31 水
32 水面 33 修飾CNT 40 CNT表面修飾処理制御部 41 高電圧高周波パルス発生回路 42
発振器 43 RF電源 44 重畳装置 45 起動SW 46 キー入力装置 47 液晶表示装置 48
稼働状態表示器 50 溶媒槽 51 水 52 水面 53 筒部 54 回転軸 55 攪拌部材 56 対
向電極 57 駆動モータ 58 DLC導入口 59 DLC搬入路 60 高電圧高周波パルス発生装置
61 接続線 62 接続線 63 接続線 64 接続線 65 接続線 66 導電性リング 67 DLC
68 修飾DLC 69 修飾DLC 70 蓋体 71 液中電極 72 絶縁カバー材 73 漏水防止シ
ール材 74 液中プラズマ放電 75 活性水蒸気 76 連結部材 77 DLC 78 DLC 79 誘電体

  ● 今夜の一曲

Dmitri Shostakovich - Symphony No. 7 in C major, "Leningrad", Op. 60

 

作品完成直後の1941年12月27日に、疎開先クイビシェフでショスタコーヴィチ家のパーティーに招かれた
隣人フローラ・リトヴィノワは、作曲者の次のような発言を回想している。「ドミトリー・ドミトリエヴ
ィチは言った。『ファシズム、それはもちろんあるが、ファシズムとは単に国家社会主義(ナチズム)を
指しているのではない。この音楽が語っているのは恐怖、屈従、精神的束縛である』。その後、ドミトリ
ー・ドミトリエヴィチは、第7番ではファシズムだけでなくソビエトの全体主義も描いたと語った。」

                                                                              ショスタコーヴィチ 『交響曲第7番』  Wikipedia



朝から悲しいニュースに接し、国なき乾いたナチズム(目的なき破壊運動)のようなイメージが浮かんだ。


                                            合掌

 



嫌気性メタン発酵というテーマといえば、もう30数年前、工場排水の設計時考案していた頃だから、随
分前の記憶になるが、専門知識は殆ど消えかかっていたから、再学習で神経的なダメージも大きい。まぁ、
なんとかなったと、自己満足するしかないが、こんなことを彼女には分からないものだから、わけのわか
らぬ愚痴も耳に残ってしまう。そんな意味では"内も外も敵ばかり"ということになる。ならば、恵方巻き
を頬張り、"一騎当千とて、吾千里を翔る"と開き直る。

 


中東にスマートーキャンティ建設

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【たまには熟っくり本を読もう】

 

● 日中食品汚染 Ⅴ 第1章 見えない食品の恐怖


                              食品と食品添加物の境界

  日本の食品添加物区分法は独特で、指定添加物(438品目で、食品衛生法で指定し
 たもの)、既存添加物(365品目)、天然香料(植物の種類の数ほどの品目数)、一
 般飲食物添加物(72品目)の4つに分けられている(いずれも2014年2月現を)。
 こんなにも複雑で、あまり意味があるとは思えない区分をしている国は日本以外にない。
 科学的な基準によって分けられているかというとそうではなく、あまりの種類の多さに、
 行政上の管理がついていかないので便宜的に分けたとしか思えないやり方だ。

  たとえば既存添加物は、食品添加物を作っているメーカーに与えた既得権益のような
 もので、指定添加物と中身に人差はない。「長年使用されていた実績があるものとして
 厚生労働大臣が認めたもの」と、理解しがたいがもっともらしく付けられている。
 長年使われていると実績になり、そのまま使用が許されるというわけだ。なぜ、食品衛
 生法にもとづく指定添加物にしないのか? 霞が関行政の謎のひとつとしかいいようが
 ない,
  用途分類としては、増粘剤、着色料、防腐剤、凝固剤、漂白剤、光沢剤、酸化防止剤、
 甘味料、発色剤など18種類あり、そのほかに製造用剤として使われる添加物が数多くあ
 る。結着料や消泡剤、抽出溶剤、日持向上剤などはなくてもよさそうなものだ。

  我われは肉、魚を生きたまま食べることはほとんどなく、死んだものを調理して食べ
 る。死んだものといっても自然の色をしているが、見た目が良くない場合もある。そこ
 で、赤、酋、白など人工着色をし、いかにも鮮度がよく、味もよさそうに演出するのが
 着色料だ。明太子、いかの塩や、ハム、ウインナーソーセージ、カッブ麺、チョコレー
 トなどにはとくに重宝されている。ジュース、スープ、漬物、ケーキ類などにも幅広く
 使われていることはご承知のとおりだ,

  
                          危険添加物が政府公認リストに

  では中国では食品添加物をどのように定めているのだろうか。食品添加物は国が定め
 た規格GBの対象となり、名称、成分、使用基準が「食品安全国家標準、食品添加剤使
 用標準」に定められている。
  最新の「使用標準」は2011年6月、中国国家衛生・計画生育委員会(旧衛生部。
 日本の厚労省にあたる)が発布したもので、全部でA4判186ページ。驚くのは、そ
 の種類の多さである。この資料に掲載されている食品添加物を数えると1802種類、
 香料はあまりにも多いせいか別扱いされて、天然香料が400種類、合成香料がなんと
 1453種類にもなる。そのほか、カビ用製剤52種類、食品加に助剤37腫煩が加わる。

  年間760万トンもの食品添加物を製造する国だから、種類もケタ外れに多いという
 ことか。もちろん、これらの食品添加物がみな人体に危険というわけではない。しかし、
 このように許可されている鮪煩が多いということは、やはり、使用量を間違ったりすれ
 ば危険であるばかりでなく、そもそも問題のある食品添加物が存在しないはずがなかろ
 う。

  中国で食べる中華料理は概して、どのレストランで食べてもそこそこうまい。つい食
 べすぎてしまうが、いつの頃からか、あのおいしさには秘密があるのではないかと思う
 ようになった。食品添加物の腫煩の多さを考えると、おいしさの素は、中華料理用に開
 発された調味料や香料などの食品添加物にあるような気がする。
  おいしいからといって食.へてばかりではいけない。禁止されているはずの食品添加
 剤があふれているし、そもそも許可されている食品添加剤そのものに危険性がないのか
 といった不安や、限度量を超えて使われていないのかなど、疑問は消えない。

  何よりも、世間で危険性があるとされている食品添加剤が、政府公認のリストに多数
 含まれていることが不安を増幅させている。ほんの一例だがサッカリン(18種類)、チ
 クロ(18種類)、グルタミン酸ナトリウム(1種類)、BHT(13種類)、BHA(11
 種類)アセスルファムカリウム、キシリトール(7種類)など、発ガン性や危険因子を
 持つと指摘されている化合物が載っている。また安息香酸、ソルビン酸、着色料のター
 トラジン、サンセットイエロー、カルミン、ア了フンサス、ライトブルー、甘味料のア
 セスルファムカリウムなどは、中国でも最も危ない食品添加物として敬遠されているに
 もかかわらず、市販されている。

  これらの化合物の一部または全部を使っている食品添加物の数を中国政府の資料(国
 務院食品安全委員会資料)から調べたところ、はっきりと使ってはいけないリストに挙
 げられている食品添加物が47、あまり頻繁に使ってはならないものが22あった(具体名
 は略す)。
  しかし、決まりを破って使う事件が頻繁に起こり、当局も困り果てている。外食の機
 会が日本より多い中国ではそれだけ食べる人のリスクが高くなるというものだ。最近の
 中国の新婚夫婦は自炊を避け、外で食べることが流行になっている。家に食器がない家
 庭さえあるそうだ。中国でレストランに入ると、かならずといっていいほど若いカップ
 ルが食事をしている姿を見かける。だが、中国の若夫婦を心配ばかりしてはおれない。
  食品添加物や加工前剤などを使った食品は中国人だけでなく、わたしたち日本人も、
 同じくらい口にしているということを忘れてはならない。

  日本の食料自給率が低いということは、そのまま世界の食品添加物をロにしているこ
 とを意味する。日本人がロにする食品添加物の随順を数えるのは不可能だが、おそらく
 世界でもっとも多いはずで、それだけリスクも高まるというものだ。


                                              得体の知れない食品

  最近の中国からの輸入食品には、あきらかな傾向があ精肉や生食用の青果物が減り、
 本体が見えにくくなった加工品やさまざまなツマと端もの類の輸入が増えているのだ。
 ツマとは刺身のツマと同じように、中心となる食べものを際立たせるための脇役、かな
 らずしも必要ではないがあった方がいいようなもの、食べない飾りとでもいうようなも
 のだ。端ものとは文字どおり中途半端な、半人前のものであるが、それなりに重宝がら
 れる存在だ。

  中国は食の文化が厚く歴史もあるので、そのような脇役としての食材が豊富に存在す
 る。中国の露天商が並ぶ街角を歩くと、日本では見かけることのない干した植物や魚介
  類、動物の一部分と思わしき物体がテントの屋台や店の隅っこにおいてある。
   日本人がまず驚くのは、爪がついた鶏の足の先ではないか。わたしもはじめて良したときは、
  できることなら、二度と良べたくないと思ったものである。八角、ラージャオなどの
 香辛料、乾燥ナマコに豚顔皮、とぐろを巻いた鴫の腸、でしたミカンの皮、冬虫夏草(
 偽物が多い)、乾燥朝鮮人参、干したカエルやヘピ、カイコの幼虫、サソリなど、何で
 もアリだ。

  これらを含め、日本はさまざまな中国食材を輸入している。サンザシの実、クコの実
 桂皮、塩クラゲ、松の実乾燥メンマ、緑豆など、その種類は数えきれないほどである。
 食材や料理の主役ではないが、一定の役割を担っていしかし、問題はこうしたツマものより、
  原材料が見えない加工食品が増えていることだ。まさに得体のしれない食品が幅広い
 分野で使われるようになりつつある。

  表2は、2つの日本企業が中国から輸入した食品のうち、ペーストやパウダー(粉末
 )の一例を示したものだ。ここから主な原材料はわかるが、加工過程で使われた添加物
 や危険な農畜産物が混じっているかどうかはまったく不明だ。日本の食品表示法では加
 工食品の原材料は全体に占める量が多い方から上位3番目まで記せばよく、5%未満で
 あれば表示する必要がない,典型的なザル法といわれている所以である。

 

 たとえば100グラムの大豆パウダーに5グラム未満の遺伝子組換え大豆の粉を混ぜて
 いても、それを表示する義務はない。重さであって質ではないので、劇薬の農薬DDT
 (ジクロロジフヱニルトリクロロエタン、有機塩素系殺虫剤)で汚染された4グラムの
 大豆の粉も隠れてしまうことがある。パウダーやペーストはこうした危険性を伴う食品
 の形態であり、汚染の隠れみのともなる。 

                                         高橋五郎 箸 『日中食品汚染』

                                                   (この項つづく)


 

● 引き寄せられる混沌 : 軍事的紛争加担の愚 Ⅱ

 菅義偉官房長官は2日午後の会見で、過激派組織「イスラム国」とみられるグループに
 日本人2人が殺害され事件に関して、政府としては身代金を用意せず、犯人側と交渉す
 るつもりはなかったことを明らかにした。イスラム国は1月20日にインターネット上
 に投稿した映像の中で、拘束していた湯川遥菜さんと後藤健二さん解放の条件として、
 身代金2億ドルを要求していた。菅官房長官は会見で、身代金を用意していたかについ
 て記者から問われ「それは全くない。百%ない」と明確に否定した。さらに、イスラム
 国と交渉する気は「全くなかった」と述べたという。(ロイター 2015.02.02)

@参考
 

「イスラム国」日本人人質殺害事件の全貌が明らかになりつつある。ネット上ではいろいろ
流されているが、今日時点の感想では、安部と日本政府の中東外交の稚拙さ、前のめり、あ
るいは意図的な挑発?それはないだろうが、気になるところだ。詳しいことはもう少し待た
なければならないだろが、中東の歴史的背景考慮すればもっと違ったアプローチがあっただ
ろう。ここ彦根市と水戸市が友好関係を取り戻すのに百年要している。まして、イスラエル
とパレスチナ紛争は殺人の連鎖反応が沈静化しない上に、アラブの春は新たな紛争と新たな
圧政を惹起させ、シリアは内戦中、そこにイラク国家の再建の失敗と「イスラム国」の出現
である。"覚悟の千年戦争"との喩えは、ブログ掲載したことがあるが、本気で安定化を望む
なら関係国と合意の上で、「平和と連帯のホームブランド建設プロジェクト」と銘打って、
世界各国の専門技能をもったボランティアと中東諸国の若者が参画するモデル郷土を建設。
その実績を元に賛同を得た地方でインプラントしていくというものだ。それは大がかりな都
市というものではなく、スマートーキャンティ(1ユニット数百戸程度の環境配慮した分散
都市)を日本が率先して贈与するという案だ。

尚、参画政府は同伴すれど、金はだすが、口(行政支配)も手(軍事支配)もださないこと
を原則とする。

【オールバイオマスシステム完結論 11】 

 

  

● オゾン叩解処理技術と木質バイオマス発酵工学

さて、今夜はオゾン発生技術を利用して木質バイオ(主にリグニノセルロースを標的として)
の前処理について考察してみた。また、オゾン発生方式は大別すると無声放電方式、電気分
方式、紫外線ランプ方式等がある。工業的用途で最も一般的な方法は無声放電方式。無声放
電(Silent discharge)とは下図に示すように平行電極間に誘電体(dielectric)を、設け、この
間に酸素ガス、乾燥空気等を供給し、両極間に交流高電圧を印加する際に観察される放電現
象である。さらに無声放電の一種である沿面放電(surface discharge)が図2。誘電体を挟ん
で片側に面電極もう一方に線電極を放電電極、面電極を誘電電極と呼ぶ。この両電極間に交流
高電圧を印加すると放電電極と誘電体の間で放電。この際、写真1に示すように線電極の周囲に
沿って青白い放電が観察される。

 

ネット検索結果、既にこれに関する新規考案は提案されている。それは、 先回紹介した「
特開2014-173198|リグニンの分解方法」であり、今回の リグノセルロースから幅が1μm
以下、長さが5mμm以下の微細繊維状セルロースを製造する微細繊維状セルロースの製造
方法で、リグノセルロースをオゾン雰囲気下で脆弱化させるオゾン処理工程と、リグノセル
ロースを機械的に粉砕する粉砕工程と、を備える微細繊維状セルロースの製造方法で、経済
性に優れ、リグノセルロースを十分に解繊して分解抵抗性を低下させることができ、高収率
で糖やエタノールとすることも可能な微細繊維状セルロースの製造方法、並びに、この微細
繊維状セルロースを用いた高強度特性を有する高強度シート及びナノ複合材料の提供という、
独立行政法人産業技術総合研究所の 「特開2012-193353|微細繊維状セルロースの製造方法」
である。

 

つまり、微細繊維状セルロースの製造方法は、リグノセルロースをオゾン雰囲気下で脆弱化させる
(1)オゾン処理工程と、リグノセルロースを機械的に粉砕する(2)粉砕工程で構成された、バイオマ
スから細繊維状セルロースを製造するもので、このうち(1)のオゾン処理工程がメタン発酵やガス化
の高効率に適応できるのではないかというもの。

このオゾン処理工程は、リグノセルロースをオゾン雰囲気下で脆弱化させる工程で、リグノ
セルロースをオゾン雰囲気下におくことで、主にリグニンの炭素・炭素二重結合をオゾンと
反応させ分解させる。これにより、リグノセルロースの細胞壁の強固な積層構造が脆弱化さ
れ、機械的粉砕(粉砕工程)の効率化が図られるが、オゾン処理を促進させる媒体や触媒が
混合使用――オゾン処理用媒体としては、水の他、アルコール、ベンゼン、炭化水素等の公
知の有機溶媒で、酸化チタン等の光触媒が用いられる――するというもの。

オゾン処理工程限定してその実例を紹介すると、以下の通りとなる。

リグノセルロースとして、針葉樹であるスギを用いた。まず、予備粉砕工程において、カッ
ターミルを用いてスギを粉砕し、3mmのサイズの木粉を得た。次に、1L容丸型フラスコ
に水分量を30,40,50,60%に調整した20gの木粉をそれぞれ投入し、各フラス
コを、オゾン発生装置(エコデザイン社製、型式ED-OG-R5)を備えたエバポレータ
ーに取付け、0.5L/minの酸素流速で、約6g/hのオゾンを発生させて、1時間オ
ゾン処理し、それぞれ処理物を得る(オゾン処理工程)。尚、比較例として、オゾン処理を行
わなかったこと以外は、実施例同様にして処理物(3mmのサイズの木粉)を得る。

実施例(3)で得られた処理物についてはその画分を、処理物の固形分量に対して200倍
の水で、吸引ろ過装置を用いて水可溶分と残渣とに分離した。そして、水可溶分に含まれる
固形分量(水可溶分量)の処理物の固形分量に対する割合を求めた。 得られた結果を下表
2に示す(尚、実施例1,2の詳細は割愛)。

上の評価で得られた実施例3の残渣に、濃度が1%(w/v)となるように、固形分1g当
たり40mgのメイセラーゼ(明治製菓社製)と、200μLのOptimash BG(Genencor
社製)と、100mM酢酸緩衝液(pH5)とを加え、45℃、48時間振とう(230r
pm)することにより糖化反応を行った。そして、得られたグルコース、キシロースを高速
液体クロマトグラフィーにより定量した。得られた結果を下表に示す。なお、表3中、種々
の単糖生成量は、オゾン未処理の原料固形分に対する生成量を意味する。



このようにして、上表に示す結果より、水分量40%でのオゾン処理物の残渣は、単糖生成
量が最大となることが判明している。また、実施例の水分量40%での処理物の残渣、並び
に、比較例の処理物については、それぞれ固形分30gを計り取り、濃度が2%(w/w)
となるように蒸留水(媒体)を加え、それらにディスクミルを用いた機械的粉砕を5回施し、
微細繊維状セルロースとした(粉砕工程)。実施例の評価においては、粉砕を7回繰返し、
ディスクミルのディスク間隔を、ディスクミル処理の1回目はディスクが擦れ出す間隔から
100μm広めた間隔とし、2,3,4回目は各々1回目のディスク間隔から50,100,
150μm狭めた間隔とし、4回目以降は200μm狭めた間隔とした。さらに、比較例の
評価は、粉砕を10回繰返し、ディスクミルのディスク間隔を、ディスクミル処理の1回目
はディスクが擦れ出す間隔から500μm広めた間隔とし、2,3,4回目は各々1回目の
ディスク間隔から200,400μm狭めた間隔とし、3回目以降は600μm狭めた間隔
とした。ディスクミル回数、それに対応するディスクミル処理時間及び消費電力の一覧を下
表に示す。なお、表中、ディスクミル処理時間と消費電力は、原料固形分に対する累積時間
と累積電力を意味する。


尚、メタン発酵(あるいは糖化、エタノール発酵)及びガス化と関連付けた事例については、今夜に
時点では不詳のため、自動的に残件扱いとなる。以上、バイオマスの前処理を考察してみた。

 

 

  ● 今夜のこの1枚

 新たに発見された古代マヤの水の神殿の空撮写真

 

 

如月に香る蝋梅

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       しらじらと障子を透す冬の日や/部屋に人なく駐梅の花      窪田空穂

 

 




● 沙沙貴神社 如月に香る蝋梅

眼精疲労が酷く、今日はマイピーシーとできるだけ向かい合うのはよそうと考え、天ぷらうどん頂いた後、
正午前、早春の訪れを告げる沙沙貴神社の蝋梅(ろうばい)鑑賞にと二人で湖岸道路を南下する。沙沙貴神
社は、滋賀県近江八幡市安土町常楽寺にある神社。式内社で旧社格は県社だが、少彦名命――神話の時代に
「少彦名神」がササゲの豆の鞘に乗り海を渡って来た伝説から「ササキ神社」が始まったと伝えられている
――を主祭神として計四座五柱の神々を祀り、「佐佐木大明神」と総称する。佐佐木源氏の氏神であり佐々
木姓発祥地に鎮座する。神代(かみしろ)に少彦名神を祀ったことに始まり、古代に沙沙貴山君(ささきや
まきみ)が大彦命を祭り、景行天皇が志賀高穴穂宮遷都に際して大規模な社殿を造営させたと伝わる。

後にこの地に土着した宇多源氏によって宇多天皇とその皇子であり宇多源氏の祖である敦實親王が祭られ
それ以降佐々木源氏の氏神とされ、子々孫々が篤く崇敬していた。婆沙羅大名の佐々木道誉や江戸時代天保
年間に消失した社殿を再建した丸亀藩主京極高明、日露戦争203高地の戦いで有名な乃木希典もその一人
である。現在も宇多源氏・佐佐木源氏(佐々木家、六角家、京極家、朽木家、黒田家、馬淵家、堀部家、青
地家、曲直瀬家、森川家、三井家など二百二十余姓)末裔の篤い信仰を集めるという。

ところで、境内の蝋梅(ロウバイ)は中国原産の落葉低木。ろう細工のように光沢があり花が梅に似ている
ことからこの名で呼ばれる。1975年に京都御苑に咲いていた「素心蝋梅」1本を株分けしてもらったの
を機に、地元の氏子から寄贈された「満月蝋梅」を加え計20株が本殿や楼門の周りで枝を広げるていると
いうもの。この花は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。1月から2月にかけ黄色い花を付ける落葉広葉低
木。花の香りは強い。名前に梅がついているためバラ科サクラ属と誤解されやすいが、別属である。唐の国
から来たこともあり唐梅とも呼ばれ、中国名も蝋梅であったことにちなむ。本草綱目によれば、花弁が蝋
のような色であり、臘月(ろうげつ、旧暦12月)に咲くからこの名がついたとされる。また、花やつぼみか
ら抽出した蝋梅油を薬――抗菌効果や皮膚の再生効果があるとされ、また開花前のツボミを乾燥させた蝋梅
花は解熱効果、鎮痛効果があるとされ古くから漢方薬として利用――として使用する。ソシンロウバイ(素
心蝋梅)、マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、トウロウバイ(唐蝋梅)などの栽培品種がある。よく栽培され
ているのはソシンロウバイで花全体が黄色。ロウバイの基本種は、花の中心部は暗紫色で、その周囲が黄色
である。

土壌をあまり選ばず、かなり日陰のところでもよく育ち開花する丈夫な花木である。繁殖は、品種ものの一
部を除き挿し木が一般的だが実生からの育成も容易。種まきから最も簡単に育てられる樹種である。晩秋に
なると、焦げ茶色の実(果)がなっているので、もらってきて播くといい。タネはアズキくらいの大きさ
である。寒さに遭わせたほうがよく発芽するので、庭に播き、5ミリメートルほど覆土しておくと、春分を
過ぎてから生えてくる。本葉が開いたら上広げてやると言う。花言葉は、慈愛、優しい心。

 



もう1つ、この神社にはなんじゃもんじゃの大木が植えられている。ナンジャモンジャとは、見慣れない立
派な植物で、怪木や珍木に対して地元の人々が付けた愛称。特定の植物の種名ではない。ヒトツバタゴを指
すことが多いが他の樹種の場合もあり、あんにゃもんにゃとも呼ばれる。「ナンジャモンジャ」と名付けら
れる植物の樹種は、ヒトツバタゴのほか、ニレ、イヌザクラ、ボダイジュなど様々。「ナンジャモンジャ」
と称される理由について、民俗学では、元々は占いや神事に利用されていたもので、植物名で直接呼ぶこと
が憚られたものではないか、とみる説などがあるといわれる。

ところで、この花の香り(樟脳や白檀の香りに近いので「華佗膏」に添加されているとか)が余りにも良く
、花を2、3房持ち帰り、焼酎(宝酒造)に加え口に含んでみる。香りは申し分ないが、樟脳の匂い(クス
ノキ目ロウバイ科)が気になりネット検索すると、強い毒性を示す「カリカンチン(Calycanthine)」と呼ば
れるアルカロイドが含まれている。「カリカンチン」は、哺乳動物に対し、ストリキニーネ様の作用を示す
――ウサギ摘出腸管、子宮に対して、強い興奮作用を示す。また、麻酔ネコ、イヌに対し、心拍抑制による
血圧降下作用が認められる。致死量は、静脈注射で、マウスに対し 44mg/kg ラットに対し17mg/kgである。
ということで、気ついたが後の祭り。 

 

【オールバイオマスシステム完結論 12】 

 

  


● スマートキャンティ 森林監視システム

森林管理は、多数の異なる態様を含む森林部門。これらの態様は、森林管理の環境、経済、行政、法律、及
び社会的な側面が含まれ、木材の摘出、樹木の植栽、樹木の再植栽、森林の中に道路や通路を切り開くこと、
森林火災の予防、森林の健康維持、及びその他好適な活動などのさまざまな技術から構成されるが、下図の
新規考案は、森林管理作業を実施する方法及び装置である。森林の状態を評価するための情報を生成に使用
するツールには、例えば非限定的に、クリメータ、データレコーダ、インクリメントボーラ、ウェッジプリ
ズム、直径テープ、全地球測位システムデバイス、タリメータ、ラップトップパソコン、及びその他の好適
なツールが含まれる。これらのツールは、あるエリアに存在する樹木の数を予測する、樹木の健康状態を識
別する、樹木の年齢を識別する、樹木の間隔を識別する、土壌サンプルの組成を識別する、及びその他の好
適な作業等の様々な作業を実施するために、森林管理人員によって使用される。

この情報を元に、情報の解析を行って森林の状態を識別する。この森林の状態は、森林のインベントリーで
ある。この森林のインベントリーにより、木材の価値、木材から得られる期待キャッシュフロー、既存の森
林地の規模、余暇的利用の影響、火災の危険性、森林の成長及び価値を上げるための改善、木材を伐採すべき期
間、及びその他の好適な結果等の結果が得られる。現在、森林の状態を評価するための情報を収集するプロセスは、
非常に時間がかかり複雑である。例えば、情報の収集には、森林の特定位置に対して森林管理人員が何万、または
何十万ものセンサの読取値や観測結果を得ることが必要である。追加の位置があれば、さらに多くの情報が
収集される。さらに、この情報を所望の期間内に所望の頻度で収集すると、必要な時間及び労力も増加する
諸問題を解決するシステムである。

 
JP 2014-113148 A 2014.6.26

 【符号の説明】

100 森林管理環境 102 アセット 104 森林 106 位置 108 無人航空輸送手段 110
無人航空輸送手段 112 無人航空輸送手段 114 衛星 116 無人航空輸送手段 118 無人航空
輸送手段 120 地上ベースのセン サユニット 122 地上ベースのセンサユニット 124 地上ベースのセン
サユニット 126 サポートシステム 127 地上ベースのセンサユニット 128 地面 129 水域 
130 樹木 132 無線通信リンク 134 制御ステーション 136 森林マネージャ 

上記の「特開2014-113148 森林センサの展開及び監視システム」( ザ・ボーイング・カンパニー)に対し、
風力発電システムを組み込んだ場合の分散型電力管理システム(下記の図の「特開2015-008588 発電制御シ
ステム」(株式会社東芝))が、予測された電力需要予測の結果から、現在の発電システムでの発電状況か
らでは電力の供給が厳しいと判断された場合には、発電制御システム全体における不足電力と、風力発電シ
ステムでの発電量予測データと、を比較することで、不足電力の大きさに応じ、発電システムと小型風力発
電システムとに分担可能なシステムが提案されている。

 
JP 2015-8588 A 2015.1.15

【符号の説明】

1…気象予測データ取得部、2…電力需要予測算出部、3…風力発電量予測算出部、4…発電システム、
5…発電システム用の電力制御部、6…不足電力算出部、7…風力発電システム、9…小型風力発電システ
ム用の電力制御部、15…需要電力予測データ、16…発電量予測データ、17…現在の電力需要データ
18…発電システムに割り当てる不足電力量、24…発電制御システム、31…小型風力発電システム、
32…発電量予測データ、33…小型風力発電システムに割り当てられた不足電力量、35…小型風力発電
での発電電力、38…発電制御システム全体における不足電力


近年、改めて、有限な資源(石油、天然ガス、ウラン)に依存しない再生可能なエネルギーを用いた発電とし
て、太陽光発電と共に風力発電が注目されているが、周知の通り風力発電は、風力を風車(ブレードとも呼
ばれる)で回転運動を行わせて、風力エネルギーを回転エネルギーに変換し、回転エネルギーによって発電
機を回転させ電気エネルギーを取り出す。しかし、風力発電では、発電量が風況に応じて変動し、電力供給
源としての評価は今ひとつという段階?にある。そこで、近年、予測精度が非常に高くなっている気象予測
システムを用いることによって、風向や風力等を予め予測して、風力発電での発電量を精度良く予測するこ
とができれば、電力供給源としての価値は高まるものと考えられ、無指向性である垂直軸型風車は小型形状
でも風向に左右されることがない構成のため、一般家庭や集合住宅などにおいても十分に設置することが可
能な小型風力発電装置であり、気象予測システムと組み合わせることができれば貴重な発電装置となり得る
ことに着目する。

発電所における発電システムと、中型や大型の風力発電システムと、居住地域に設置された小型風力発電シ
ステムと、を統括して制御する発電制御システムに関するものであって、気象データから予測される電力需
要や風力発電システムと小型風力発電システムにおけるそれぞれの発電量予測データを算出するとともに、
予測された電力需要の予測結果から、発電システムからの電力の供給だけでは厳しいと判断された場合には、
風力発電システムと小型風力発電システムを用いて不足電力を分担させるようにした発電制御システムの提
供を目的とする。

発電制御システム24では、気象データ14から予測される電力需要や風力発電システム7と小型風力発電
システム31におけるそれぞれの発電量予測データ16、32を算出し、予測された電力需要の予測結果か
ら、発電システム4からの電力の供給だけでは厳しいと判断された場合には、風力発電システム7と小型風
力発電システム31とで発電している発電電力20、35を用いて不足電力38を分担させる。これにより、
不足電力38を効率的に解消できるようにし、気象データ14を基に算出した予測される電力需要や風力発
電量を用いて、風力発電システム7と小型風力発電システム31とでそれぞれ発電している発電電力20、
35を効率的に不足電力38の解消に役立るというものである。

それでは、最新の垂直型風力発電はどのようなものがあるのだろうか?下図の「特開2014-156838 風力発電
機 」は、鳥の羽ばたき運動を模擬した平行回転翼を風力発電機に応用する。平行回転翼は複数の回転翼を基
本的に風の流入方向に向けたまま、周期的に遥動させる機構を備えている。そのため、直線翼垂直軸風車に
応用した場合は小さな床面積に設置でき、平行回転翼を回転させたままで、風の流入方向に対して最適な迎
角をとるように回転翼の傾斜角を制御できるので、風の向きに合わせて発電機本体の向きを調節する機構は
必要としない。また、強風時には、全ての回転翼を風の流入方向と平行にして気流を受け流すことができる
ので、破損防止用のブレーキ装置も必要としない。そして、強風時にも強度と危険速度の許す範囲内で発電
を継続できる平行回転翼を利用した風力発電機が提案されている。

しかしながら、機構が複雑すぎる感があり、堅牢性あるいはメンテナンス性の側面で故障が生じないか不安が残るが
(理想を言えば20年間のメンテナンスフリーが理想的)、実績次第では、小型化で弱風対応可能な垂直型風力発電
装置として世界展開できる製品として普及する可能性をもつ(参考までに、別の新規考案を下記に掲載しておく)。

※ 特開2014-025473 垂直軸型風車の集風装置  株式会社ピーエス三菱

理想的には、以前にもブログ掲載した「振動発電体方式」が『デジタル革命渦論』の基本特性に沿っている
ので、その原理応用の風力発電(それ以外には、波力、水力、潮流発電にも応用できるが、微振動発電体―
電磁誘導を利用する方式、圧電素子を利用する方式に大別される――耐久性に不安点が残る)が個人的には
望ましいと考えている。今夜は下記の新規考案を掲載し、この辺で切り上げよう。

※ 特開2013-128392 振動発電装置および振動発電装置の制御方法  国立大学法人東北大学
 

 

 

ドライマウスからスマートキャンティ

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【ドライマウスからスマートキャンティ 】

最近、朝起きて口の中が乾くドライマウスに悩まされている。お酒の飲み過ぎのときも似たような症状
になる。また、糖尿病もそのような症状を伴うと聞いているがどうもそれでない。一般的には、以下の
ような症状があるといわれるが、「口臭がする-彼女から酷い!と指摘されている」「口の渇きが3カ
月ほどつづいているかな?」「口の中が少し粘つくことがあり、話しにくくなることもある」という程
度のことで苦痛と言うほどではない。

・口の乾きが3カ月以上毎日続いている。
・あごの下が繰り返し、あるいはいつも腫れている。
・乾いた食べ物を飲み込むときに、しばしば水を飲む。
・水をよく飲む。
・夜間に起きて水を飲む。
・乾いた食品がかみにくい。
・口の中がネバネバする。
・口の中が粘って話しにくい。
・口臭がする。
・義歯で口の中が傷つきやすい。 

 

ところで、ドライマウスの原因としては、「糖尿病」「放射線障害」「脳血管障害」「老化」「筋力の
低下」「更年期障害」「薬の副作用」「シェーグレン症候群」「ストレス」などがあり、単独原因で起
きることもあれば複合して起きることもあるといい、最も多いのは、薬の副作用によるドライマウス。
"生活習慣病のデパート"という人々が増える中、薬を複数服用している人は当然その危険性も高くなっ
てくる。そのほか、食生活がやわらかい食べ物中心となり、子ども時代からよくかまないためにドライ
マウスの低年齢化も進むとも。唾液はあごや舌の筋肉をしっかり動かすと分泌が促進されるが、あごや
舌の筋肉を使わないでいると、唾液がどんどん出ない状態へと、すべてが悪循環となり、免疫力が低下
して風邪などの感染症にかかりやすくなったり、味覚障害を起こしたりしやすくる。ドライマウスは単
に口の中の病気ではなく、疾患のサインとして全身疾患にも結び付くこともあるので、たかがドライマ
ウスと思わず、検査治療を受けるべきだという。そこで、素人判断で、携帯用の加湿器を持ち歩こうか
と考え、通販で注文することに。なに、原理は超音波発振子で簡単に噴霧できるから原価は千円もしな
いはずだ(下写真参考)。と、寝床から彼女から追い出されながら洗面所までの間で考えていた。

  特開2010-243037 携帯型加湿装置

歯磨き、洗面を済ませ、テレビのスイッチ入れると、ちょうどNHKの「まちかど情報室」で、キャビ
ノチェ株式会社製の「水やりのタイミングを教えてくれる棒」が紹介されている。それじゃ、この俺の
ドライマウスのセンサに使えるじゃないかと半ば冗談に、半ば真剣に考え?いつものように朝食のおに
ぎり2つを食べ、室内ウォーキングをこなし、3月から開始する胡椒菜園に使えないか検討するために
この水分計をネット検索しその構成する技術クラスト背景を調べてみる。
                                            

 【符号の説明】

1 土壌用水分インジケータ 2 本体部 3 吸水材 4 水検出シート 5 吸水用開口 6 表示部 
7 蒸散用開口  8 案内線

この水分センサ土、つまり壌用水分インジケータ1は、水を透過しない材質により中空で、長手方向に配置した
吸水用開口5、他端の近傍に配置した蒸散用開口7と中空の内部を視認できる表示部6をもった本体部2と、本
体部の内側に充填された吸水材3を配置し、吸水状態と乾燥状態で色調が変化する水検出シート4を備
え、土壌に挿し込むべき深さの目安となる案内線8を設けているものだが、従来、土の湿り具合は「p
F値」と呼ばれる値で表わされ、このpF値は、土の中の水が土の毛管力により引き付けられている強
さの程度を表す圧力の単位。十分に水を含んでいる土の場合、pF値は小さくなり、植物の根が水を吸
いやすいことを表している。逆に土が乾燥してくるとpF値は高くなり、水を吸いあげるには高い力が
必要となり、畑地の場合、通常pF値は1.5~2.7(成長有効水)でこれ以下では水分過多となり、
これ以上では水分不足となる。

通常、植物がストレスを持たないpF値は、育成する植物の品種に差はあるもののpF1.7~2.3
の範囲であり、インジケータは、植物に応じて適切なpF値を超えた時に土壌が乾燥しすぎていること
を表示する必要があるが、(1)水分量の測定に電池が必要で、電池が切れた時には測定ができなくな
る。(2)また、デジタル表示を読み取らなければ水分量がわからないため、土壌の乾燥度や水遣りの
要否を簡単にわからなかった。これに対し、充填された吸水材による吸水状態と乾燥状態とで色調が変
化する水検出シートで判別出来るという構造になっている。

毛細管現象による吸水力を高めるため精錬漂白加工で油分が除去した綿布――白色のT/Cブロード布
に、吸水状態で赤、乾燥状態で白の色調を示すハイドロクロミックインクを塗布することで予め作成
――この吸水材3と水検出シート4を本体部2の管内に挿入し、本体部2の両端を封止した。を用いて、
使用状態において植木鉢等の容器の縁から表示部6が露出するよう本体部2は、全長5~40cmで、
土壌への挿し込み内径は4~8mm程とすという簡素な構造体である。

ここまできたら、水発色(ハイドロクロミックインク)を定義してしまえ!ということでネット検索を
続ける――低屈折率顔料と、合成雲母、ガラス、アルミナから選ばれる芯物質を金属酸化物で被覆した
透明性金属光沢顔料と、樹脂と、液媒体とから少なくともなる塗料や印刷インキ等に用いることのでき
る変色性塗布液――を塗布(含浸)させたものである(特開2009-074013 変色性塗布液 パイロットイン
キ株式会社 )。

 特開2014-107247 燃料電池システム
 【符号の説明】

10 フォークリフト 12 荷役装置 19 荷役モータ 23 走行モータ 24 燃料電池システム 
25 燃料電池 26 水素タンク 27 燃料電池ユニット 29、31、32、33、35、36 管
路 34 気液分離器 40 キャパシタ 41 制御装置 42 霧化器 43 排気管 44 導入通路
45 ベンチュリ孔 46 ベンチュリ通路 47 下流側通路 48 膨張室 49 排気口 50 導水
路 51 導水路ノズル 52 貯水部 53 回収路 54 回収路ノズル 55 電気式 ヒータ 56
超音波振動器

ここまできたらもう少し踏み込もう。ドライマウスは人体だけではなさそうで、これは燃料電池も燃焼
稼働中から停止状態になれば適切な湿潤が必要であることが指摘され超音波加湿などの機能が付加され
ているのが現状である知りなるほどと感心する。

【オールバイオマスシステム完結論 13】 


● スマートキャンティに振動発電を組み込む

   コキノダイナス(赤鬼)のアバター

珍しく、コキノダイナスの家をアルマティが訪れているのは、ヘーリオスが今日からしばらく留守にす
るとのことで歓送会に出席してのこと。ベゴニア、プロンシャス、ヤコシ、クスネボーボシが加わり話
しに花を咲かせている。


コキノダイナスが、「3・11の福島第一原発事故から元菅直人首相や孫正義ソフトバンク会長らの決
断から太陽光発電を筆頭とした再エネの大躍進ですっかり様変わりしたが、バイオマス発電や風力発電
の伸びは後塵を拝している。そこで、ヘーリオス君にサポートしてもらったというわけだが、順調に仕
事が進んだようだが?」と質問すると、ヘーリオスは、「"マートキャンティ"というモデル郷土での技
術的課題はほぼ押さ切きたと考えていますから、オールバイオマスシステムはもう少しっすると実現す
るでしょう。それに、残件の"振動発電"の実用化についてはアルマティさんに研究を進めてもらってい
ます。」と返答した。

 アルマティのアバター

それを受け、アルマティは、これまでの経過を語りはじめた。「「振動発電体方式」が『デジタル革命渦論』の基本
特性に沿っているのでということで引き受けたのだが、風力発電や水力発電をスマートキャンティに組
み込むことが可能かを調べているところだが」と言ったところで、クスネボーボシが「それは電磁誘導
を利用する方式と圧電素子を利用する方式と静電誘導を利用する方式の3つあるんだろう?」と念を押
すと、アルマティはバックパックに手を突っこみゴソゴソし4つの手のひらサイズのもの取り出し目の
前のテーブルに置きこう切り出した。

   

「これは手のひらサイズのマイクロタービンだよ。普通のスチームタービンから比べれば遙かに小さい
ね(右上写真参照)。このぐらい小さければ故障しても予備が1つあれば簡単に入れ替えることができ
るから、出力の高性能化が課題となるが、このぐらいダウンサイジングできれば、バイオマス発電の小
型が進み、量産効果が効くので製造コストの逓減は簡単だし、ネット販売できる。これって面白いと思
わない、凄い技術だよ!?」。そう言い終わると、次に、直径が15センチメートル×高さ20センチ
メートルの物体を手のひらに載せ替え説明をはじめた。

 

 

「これが、電磁誘導式微振動発電機(上図(上)参照)で、強力な永久磁石製の軸芯とコイルと円筒形の
バネで構成され、筒の下に大きなコンデンサ、そう、キャバシターと非接触式送伝用電磁コイルが組み
込まれていて、受伝用電磁コイルと一対で非接触で蓄電装置側に送れるのだよ。発電源は何でも良いが、
無指向性の垂直軸型風車は小型形状でも風向に左右されないから自動ブレード収納型風車軸の(上図(
下)参照)の回転力を1次元振動に変換し、この発電機に伝達されるのだ。」と言うと、手でこの小さ
な発電機を振ってみせ終えると、また、次のシート状の物体を手のひらに乗せて説明を始める。

 へーリオス(舳離雄)のアバター

 

「これは、永久磁石のように、ある種の誘電体が電界をなくしても残留する荷電体で、通常、エレクト
レット誘電体と呼ばれているものを電極とスペーサーとで構成された静電誘導を利用する微振動発電体
(上図参照)。一般的に、半永久的に電荷を保持するエレクトレット誘電体が用いられ、エレクトレッ
ト誘電体と、これと距離を置いて配置された電極との相対位置を振動等によって変化させることで、電
荷が電極に静電誘導され発電が行われる。ただ、変形を繰り返す金属製の電極は、機械的な疲労で部分
的にクラックや破断が生じると、電極の電気抵抗が上昇して、振動発電体の発電出力低下するので、こ
れを簡素な構造で製造性や信頼性の高い振動発電体の製造開発が活発化している。このシート状のもの
を、往来の激しい道路や防波堤などに敷設すれば移動体の振動や、波力による振動を電気エネルギー変
換できるというもの。例えば、エアー緩衝材(プチプチ)のようなものを貼り付け、屋根材として使え
ば、雨による振動とか風によるカルマン渦による振動を効率良く電気変換できるかもしれない。」と言
い終えると、一同大きなため息をつき小休止状態にはいったと、思ったら、また、アルマティが最後の
物体を手のひらにのせしゃべりだした。

  クスネボーボシのアバター

  

「さて、これが、圧電素子方式の振動発電装置だ。小さいだろう。これで自然界の微弱なエネルギーを電気エネ
ルギーとして取り出し、蓄積するエナジー・ハーベスティング技術として注目されているんだ。理論的にはどのよ
うな微細な振動もエネルギー変換できるからマイクロレベルのパッケージデバイスとしてあらゆる場面で使えそ
うで、体内へ埋め込めば、マイクロ電池として応用できる。例えば、コキノダイナスの大きな声で発電可能だ。」
(一同笑)「小川のせせらぎも発電可能だと、そんなことで今日の話は終わりますがよろしいか?」と言いながら
広げたサンプル4つを元のバックに詰め込んでいる。


 ヤコシ(薬師) のアバター

「ということで、今晩の話はこれで終わることになるんだが、"オールバイオマスシステム" もあっけ
なく片付いたたということになるんやがなにか他にあるか」とコキノダイナスが一同に尋ねるとヤコシ
が、" 手のひらサイズの化学プラント”について、スマートキャンティの関連で補足説明を加えた。つ
まり、『デジタル革命』により生命情報科学が進歩し相当量の遺伝子解析が明らかにされつつあり、木
質バイオマス原料を効率よく分解処理できる微生物や酵素が発見や生物工学でつくり出されるが、それ
は大きな工場でつくられるのではなく、喩えれば、四畳半程度の小さな研究室から生まれ、製造される
時代に入ったことを意味することの説明であった。

                                      (この項つづく)
 

  



 

 

 

社会を変える地図力

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● 社会を変える地図力

 

5日の夜、NHKの「クローズアップ現代」の『地図力が社会を変える』で、地形図などから様々
な情報を読み取り、土地活用や防災計画のアイデアを生み出す力、「地図力」が、今、世界中で個
人の「地図力」を高め、防災強化や新たな産業創出を目指す取り組みが進んでいること。この傾向
に拍車をかけたのは、レーザー光を空から照射して作る3D地図で、地面の凹凸をミリ単位で立体
画像に起こすことができ、その情報量はこれまでの地図とは比較にならないという。既に米国は、
地域の3D地図情報をオープンデータとして公開し、教育現場が利用を始めたり、様々なベンチャ
ー企業が新ビジネスを創り出したりと、国を挙げて活用・地図力強化が進んでいる。日本でも企業
や自治体が活断層の発見・水源の保全・森林管理などで活用を進めているが、まだ始まったばかり
で手探り段階だ。3D地図の活用は地図力をどのように向上させ、社会を変えるのかと、ズームア
ップしその最前線に迫る特集を放送していたが、このブログの「スマートキャンティ 森林監視シ
ステム」(『如月に香る蝋梅』2015.02.04)としてボーイング社の新規考案を紹介したばかりで、
ただちに録画し、今夜その内容を確認することに。

 

● 3D地図とは

 

三次元ベクトル場の二次元面上での視覚化は、古来より多くの試みがなされている。典型的には、
2つの成分を座標値に変換し、その交点を二次元面上にプロットし、各交点に残る第3の成分の属
性を付記する仕方(例えば、町内案内図)が知られているが、これだと第3の成分の違いを簡単に把
握できない。この点、第3の成分の属性的特徴を図形表示すること(例えば、市街案内図)もなさ
れているが、それでも情報の局在化を免れることはできず、属性の連続的な変化が分からない。そ
こで、二成分の連続的特徴(例えば、海岸、河川、湖沼等の外形線)と、第3の成分の属性等値線
(例えば、等高線)を記入する仕方が汎用されているが、やはり、属性の変化状態を直感的に視認す
ることが難しい。

ここで、より具体的に,地形図を考えてみる。

解析図化機によるメッシュ測量では、地形を格子状に分割し、それに標高値を付与してDEM(デ
ジタルエレベイションモデル「Digital Elavation Model」)のデータを得る。これを計算機で処理し
て、例えば地形の高度、傾斜角、斜面方位、ラプラシアン、流域区分、水系等に関するパラメータ
を計算し、面上に分布する計算結果を対応する画像に変換できる。航空機レーザー計測では、更に詳
細な情報を含むデータが得られるが、これらのデータは、地形図にすべて盛り込まれる訳ではない。
例えば、高低及び傾斜に関する情報を取り出し、等高線として地図に記入する。だが、そこから立
体的な地形を想像することは容易でない。

斜め上方から光を当てた陰影図として立体感を出す画像もあるが、これだと特定方向の傾斜が強調
される。この点、グレイスケール(明度の段階)あるいはレインボウカラー(色相の段階)で表示
した地形画像は、地形の幾何的特徴とその分布状態を直感的に視認でき、有用であるが、効果的な
立体視感が得られない。地上開度又は地下開度のいずれかをメガフィルタとして用い、これにより
画像を処理することもあり、これだと比較的大域での地形の特徴を補足できるが、立体視感の点で
物足りず、特に局所的な立体視感に不満が残る。




ここで、地形図に立体視感を与える従来方法について述べる。

1.ステレオマッチング画像、三次元画像

基本的に視差を使用した画像で、2枚の写真を用いる。赤/青フィルター、偏光フィルター、回折格子、また
はレンティキュラーレンズによる場合など様々な方法があるが、いずれも特定の方向から見る必要
があり、また眼鏡を必要とする。しかも、拡大、縮小が難しい。三次元画像は、特定方向から見下
ろした画像で、影の部分が見えず、また遠くが小さく、近くは解像度が不足するので、判読に不向
きである。しかも画像作成に時間を要する。

2.等高線による表現

等高線は山地の地形表現に好適だが、急傾斜(例えば、急崖部)或いは緩傾斜もしくは平坦地(平
野部)で、段階的に高さを割り当てられた等高線が極度に集合、離散し、地形の判読に時間がかか
る。傾斜の角度及び向きを等高線の間隔の変化から推測することになり、従って単純な拡大、縮小
に馴染まず、場合により作り直しが必要になる。等高線が混み合うと隙間がなくなり、崖記号で置
換する。この作業は手間を要し、またベクトル化の障害になる。小さな凹凸は、各等高線に高さを
付与しないと判読できない。

3.二次元的な標高値を有する画像データの集合

航空写真測量による図化作業では、特定の高度を連ねた等高線情報を直接取得し、等高線間の高度
は与えない。航空機レーザー計測或いは解析図化機によるメッシュ測量の場合には、DEMデータ
を取得し、それに基づき等高線の二次元的な分布を求め、必要に応じ等高線のスムージングを行う
が、最終的に等高線に含まれない情報、例えば、等高線間の三次元的幾何情報が使用されずに残る。

●課題

従って、3次元座標で表された大量のデジタル画像データに基づく地形の凹凸部の高低及び傾斜を、
等高線に代え、色調で表現することにより視覚的に立体感を付与可能な立体画像作成装置及び立体
画像作成プログラムを提供することをその課題とする。また、地形の高低及び勾配の度合いを一目
で立体的に把握できる傾斜赤色化立体画像を生成するための視覚化処理システム、視覚化処理方法、
及び視覚化処理プログラムの提供を課題とする。

●手段

この課題を解決に関わる立体画像作成装置は 所定範囲の地表の標高値が付与された三次元のデジタ
ルデータ(X、Y、Z)を記憶した第1の記憶手段と、デジタルデータを読み込み、地表面を復元
して各格子の高さと座標とを第1のDEMデータとして生成するDEMデ-タ作成部と、第1のDE
Mデータを連結する地表面の着目点の第1のDEMデ-タから複数方向毎に、一定範囲内までの最大
頂点となる第2のDEMデータと水平線とがなす角度ベクトルをそれぞれ求めて平均化した地上開
度を求め、この地上開度の値の大きさほどに明るい色を割りあてた地上開度画像Dpを得る地上開
度画像作成部と、一定範囲の前記第1のDEMデータ上に空気層を押し当てた立体を裏返した反転
DEMデータの着目点の第1のDEMデータから複数方向毎に、一定範囲内までの最大頂点となる
第3のDEMデータと水平線とがなす第2の角度ベクトルをそれぞれ求めて平均化して地下開度を
求め、この地下開度の値の大きさほどに暗い色を割りあてた地下開度画像(Dq)を得る地下開度
画像作成部と地上開度画像(Dp)と地下開度画像(Dq)とを重み付け合成し、この値に応じて
階調表現した第1の合成画像(Dh)を出力する第1の合成部とを備えている。



この体画像作成プログラムは、コンピュータに、所定範囲の地表の標高値が付与された三次元のデ
ジタルデータ(X、Y、Z)を第1の記憶手段に記憶する第1の手段、デジタルデータを読み込み、
地表面を復元して各格子の高さと座標とを第1のDEMデータとして生成するDEMデータ作成部
と、第1のDEMデータを連結する地表面の着目点の第1のDEMデ-タから複数方向毎に、一定範
囲内までの最大頂点となる第2のDEMデータと水平線とがなす角度ベクトルをそれぞれ求めて平
均化した地上開度を求め、この地上開度の値の大きさほどに明るい色を割りあてた地上開度画像(
Dp)を得る地上開度画像作成手段、前記一定範囲の前記第1のDEMデータ上に空気層を押し当
てた立体を裏返した反転DEMデータの前記着目点の第1のDEMデータから複数方向毎に、一定
範囲内までの最大頂点となる第3のDEMデータと水平線とがなす第2の角度ベクトルをそれぞれ求
めて平均化して地下開度を求め、この地下開度の値の大きさほどに暗い色を割りあてた地下開度画
像(Dq)を得る地下開度画像作成手段、地上開度画像(Dp)と地下開度画像(Dq)とを重み
付け合成し、この値に応じて階調表現した第1の合成画像(Dh)を出力する第1の合成手段とし
ての機能を実行させる。



●効果

この方法では、1枚でも立体感のある画像が生成できる。また、三次元のデジタルデータであるD
EM(Digital Elavation Model)データをもとに、傾斜、地上開度、地下開度の3つのパラメータを
求め、平面分布をグレイスケール画像として保存。地上開度と地下開度の差分画像をグレイに、傾
斜を赤のチャンネルにいれて、擬似カラー画像を作成することによって、尾根や山頂部分が白っぽ
く、谷や窪地が黒っぽく表現し、傾斜が急な部分ほど赤く表現する。このような表現の組み合わせ
により、1枚でも立体感のある画像が生成できる。このため、一目で凹凸の高低の度合い及び傾斜
の度合いを把握させることができる。


このテレビ放送のなかで、情報技術ベンチャー Mapdwell社のエドワルド・バーリン氏が紹介され
ていた。この企業は3D地図を利用し、住宅や工場などの屋根の角度、高さから太陽光発電の発電
予測量とそれに関わる設備投資効果を即座に計算するサービスを展開している――放送録画のボス
トンの住宅に太陽光発電設置した場合10年で元が取れ計算を即座に計算していた。また、ボスト
ン市の住宅全体にソーラーパネルを導入した場合、原子力1基分の2.2ギガワットの発電量を賄
えるというから、日本と比べ米国が先行していることを知ることになる――これはいつものことだ
が。


 

● ポスト・オールバイオマス&オールソーラーシステム完結論

昨夜の掲載で、2つの完結論が終了した。つまり、セカンドライフステージ、大きな課題(仕事)
を果たしたことになる。ファーストライフステージも曲がりなり新規事業(テレビ電子部品製造)
の立ち上げることに成功したから、米国流に言うと、主体的に企業化(成功/失敗の有無を問わず
)に加わることが人生の大きな目標としていることからしても満足すべきものであろう。この2つ
めの再生可能なエネルギー事業開発は、個人的に関わっているのでこの成果も満足すべき水準にあ
ると考えている。今後の第3ステージのベンチャー事業については追々考えていくこととして、今
夜は、体調もいまひとつだが自分自身を祝福したいと思う。

  ● 日本全国の太陽光発電一覧地図

 

中東の地獄絵図

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● 『21世紀の資本論』 論争

高橋洋一は、『国の債務超過490兆円を意外と簡単に減らす方法』 (2015.02.05、ダイヤモンドオンライン
)で、(1)先進国と比較し、日本政府のバランスシートは、政府資産が巨額(世界一)で、換金可能な金
融資産割合がきわめて大きい。(2)日本の場合、政府資産額が大きいので、債務額をグロスで見るか、ネ
ットで見るかは大きな違いがある。(3)資産のうち外貨債権が100兆円以上あり、それが最近の円安で20
兆円程度の含み益が出ていることが大きく関係している(政府短期証券売却、特殊法人など廃止または民営
化すれば換金可能)。(4)日本銀行のバランスシートと連結させると日銀券 200兆円は、形式的に利息負
担ゼロで返済義務がない負債で、債務超過額は490兆円から290兆円逓減すると主張しているが、要するに、
国民が必要なものを生産する気構え(これを景況)があれば、それを政府が助産すれば、年間50兆円の徴
税権の担保で20年でペイできる計算になる。

しかし、このことが成立するには「非デフレ」がつまり、価格下落を伴う生産性向上を「反転」する政府会
計規律の整備が大前提――このブログを指摘掲載してきたが――となることは言うまでもない。

 

ところで『21世紀の資本』のトマ・ピケティ 来日 し講演で、日本への注文として、消費税増税と法人税
減税を批判したというが、そのほかに、累進税の上限引き上げや相続税の引き上げ、納税番号制導(あるい
はマイナンバー制度)入など考えられるが富裕層を支持基盤とする共和派体質が濃厚な自民党政権では、遅
延(サボタージュ)は避けられないだろう。ただ、法人税の適正な引き下げは、国際的な競合の中では賛成
であり、高度な資本制は推進すべきと考えている。その適正な税利率引き下げを巡って、個人的提案として
地域格差是正法人税率制――つまり、国内企業を対象――例外として海外企業は全国一律の税率を設定――
として3つの税率に逆差別化するというもの。例えば、A地区:首都圏とし、40%(但し、海外企業は、
15%※)、B地区:名古屋・大阪・北九州圏を対象とし、20%、C地区:A・B地区以外を対象として、
5%とする――の提案を行っている(『地域繁栄型法人税制』(「ソフトパワー制御思考」2014.12.19))。

 

 

● ロスト・スコアからTPP締結まで

TPP(環太平洋経済連携協定)の日米交渉で輸入牛肉と豚肉の関税を大幅に引き下げる方向で大筋固まっ
たことを受けて、国内調整が本格化するという。日米交渉では、輸入牛肉の関税について、現在の38.5%か
ら約9%に、安い豚肉については1kg482円から50円に、10年ほどかけて引き下げる方針が固まったが、輸
入量が急増した時に緊急的な制限の発動条件については詰め切れていない。日米両政府は近く実務者協議を
再開したうえで、今月中にも閣僚会合を開き、大筋合意を目指す方針。一方、日米合意をにらんだ自民党慎
重派の動きも活発化する見通りだという。



ロスト・スコア(失われし20年)は、敵対的貿易関係に入った80年代後半の経済状況に端を発した日米
経済構造協議(第二の敗戦)によりもたらされたと考えている一人だ。その結果、湾岸戦争への加担、英米
流金融資本主義(新自由主義)の浸潤(格差拡大)、半導体不平等協議、米国社OS導入、裁判員制導入、
さらなる農産物輸入枠の拡大(遺伝子組み換え食物の浸潤によるリスク増大、食糧自給率低下)などの矛盾
を抱えた。なにも米国側による不況だけではなく、日本の財政国家官僚による、デフレ是正のサボタージュ
による格差拡大、デフレ不況が大きく影響したが、このほか知財権、医療制度などの問題があるが、ここで
は、再度、食糧安全保障に関して指摘しておきたい。個人的には基本的な食糧品は輸入する必要はないと考
えている。もっとも大切な課題は、初期投資への資本集中形成――この場合、営農形態が、公営、民営、民
間の3組織形態に共通するプロジェクトファイナンスにおけるノンリコースローン(非遡及型融資)の運用
にあることは、これまでも指摘してきたことであり、「第二の農地解放」が実現すれば、豚肉も、牛肉も輸
入する必要はなくなると考えている。


 私は「逆農地解放」を実施すればいいのではないかと考えている。戦後、GHQが行った大地主から土
 地を取り上げ、小作農に分け与えるという政策は、非常にまずかった。農地を分割したために非効率な
 生産になり、意欲のある農家が大規模農業を経営する余地を著しく狭めた。そして、サラリーマンとし
 て安定した収入を得ながら農業を副業とするだけの兼業農家を多数生み出した(中略)少なくとも、生
 産性が低いままで土地を 持ち続けるインセンティブがある税制は抜本的に見直したほうが良い。また、
 農地をいい加減な運用で他用途に転換することを認める現在の農地法の規制も抜本的に見直すべきだ(
 中略)景観規制を強化して、農地は基本的に転換できないということにし、仮に転換する場合は、それ
 までに減免されていた税金をすべて過去に遡って転売利益の範囲内で課税するという制度なども導人す
 べきだ。これが、平成の「逆農地解放」だ。「土地を解放して小規模農家から大規模農家へ」という標
 語になるだろうか。兼業農家にも専業農家にもただの農家というレッテルを貼って、同じように扱い、
 結果的に日本の農家と農業をだめにしている農業政策は即刻やめたほうがいい。


                                  「逆農地解放」を断行せよ
                                  古賀茂明『日本中枢の崩壊』

 
ここで、「GHQの農地解放政策が非常にまずかった」という見解には、米国側の意図は別として、歴史体
験として、まずは自営農業というスタートは革命的な試みであり、資本制への漸近法として妥当であり、問
題は営農の成長過程での是正のありようが問題だったが、ゴールとしての「逆農地解放」についてはおおむ
ね賛同する。そうときまれば即刻実行しすれば、競争力のともなった自給率はあがる。すでに、日本は高度
な農産物産出工学立国である。自信をもってこれは断言できる!^^;。


※ 下図は新しい営農法の1つのモデル 



● 中東の地獄絵図

邦人人質事件のテロ非難決議を「生活の党と山本太郎となかまたち」の山本太郎共同代表が退席した問題で、
同代表は6日、ブログを更新し、退席理由を説明。山本氏は、非難決議に3つの修正を提案したが、反映さ
れなかったことが退席理由だったと説明。その上で、政府対応について「人質の存在を知りながら総選挙ま
で行った」と批判し、安倍晋三首相の中東訪問を「人質の生命が危険な状態に置かれる事を鑑みることなく
行われた」と断定し、検証が必要とし、また、2003年のイラク戦争についても「『(イラクに)大量破
壊兵器がある』と決めつけ、『大量破壊兵器が見つからなかった』国を破壊し、放置した」とし、「生み出
されたイスラム国や地域の混乱に関してイラク戦争から総括する必要があるのではないか」などと持論を展
開したという。

1月28日には、山本氏は「安倍首相がイスラエルで演説したのは、完全に挑発。日本の船長としてふさわ
しいのか」と主張し。また、21日には「2億ドルの支援を中止し、人質を救出してください」と安倍晋三
首相宛にツイートしている。これに対し、自民党の高村正彦副総裁は、記者団に対し「日本政府が(イスラ
ム国対策の)人道支援をやめるのは論外だ。身代金を払うこともできない」と語っている。

5日、ヨルダン空軍による報復攻撃が開始された。イラクからの報道では、軍は、拠点都市であるイラク北
部モスル周辺も空爆し、イスラム国の指揮官を含む少なくとも55人が死亡したとしている。一方、オバマ
米大統領は5日、ワシントンで開かれたキリスト教関係の会合で、過激派「イスラム国」を念頭に「神はテ
ロを許さない」と述べ、宗教をかたった暴力行為を非難した。イスラム国に関し「宗教の名の下に、残忍で
冷酷な死をもたらすカルト集団」と指摘。「言葉にできない残虐な手口で、クルド民族ヤジド派といった少
数派を恐怖に陥れている」と批判したという。

重大な局面にきたというのが実感である。毎日、”中東の地獄絵図” が流されているが、これが静かに人間
の精神を浸食し犯すことを恐れる。そう遠くない "そのとき" には、 倒閣運動に立ち上がらずをえない事態
に迫られるかもしれない。これは大変哀しいことだが、いたしかたないように思っている。、



● 北近江の野鳥観察を楽しむ


 

   ● 今夜の一曲

 

 

   人影も見えない午前零時

   電話ボックスの外は雨

   かけなれたダイアル回しかけて

   ふと指を止める

   冷たい雨に打たれながら

   哀しい物語を想い出した

   あなたの帰り道交差点

   ふと足を止める

   レイニーブルーもう終わったはずなのに

   レイニーブルー何故追いかけるの


   あなたの幻消すように

   私も今日はそっと雨


   レイニーブルーもう終わったはずなのに

   レイニーブルー何故追いかけるの


   行き過ぎる車のヘッドライトが

   ひとりぼっちの影をつくる

   あなたの白い車捜しかけて

   ふと瞳をふせる・・・

 

                                                                                                『レイニーブルー』
                                                                          
                                                                           作詞:大木 誠
                                                                         作曲:徳永 英明
                                                                         編曲:武部 聡志


徳永英明(1961年2月27日~)は、日本のシンガーソングライター、作曲家、俳優。本名、永英明。福岡
県柳川市生まれ、兵庫県伊丹市育ち。身長 175cm。所属レコード会社はユニバーサルミュージック。公式フ
ァンクラブは「TONY'S CLUB」である。徳永の徳の字および英の字は正しくは、戸籍と同じ旧字体である。
「Rainy Blue」(レイニー ブルー)は、1986年1月21日に発売された徳永英明のデビュー・シングル。発売
元はラジオシティレコード(後にアポロン音楽工業→バンダイ・ミュージックエンタテインメント)。1997
年11月1日に再発売された。Gracenoteへの登録が「レイニー ブルー」であることから、近年は通常「レイ
ニ ブルー」と表記される。徳永がバイト先の軽井沢で知り合った大木誠と共に作り上げた楽曲。秋谷銀四
郎がプロデュース。レコード化の際に歌詞を一部変更。元のバージョンはライブで歌われることがあり、
1990年発売のライブアルバム『徳永英明Live』に収録された。1997年にリアレンジされ「Rainy Blue 〜1997
 Track〜」として再リリースされた。

ガソリンの残量が切れないところまで走ろうと、「湖北野鳥センタ」までの湖岸を疾す。丁度、大鷲(Stell-
er's sea eagle)が山本山の雑木に留まっているたので、センタの望遠鏡で観察。嘴の黄色が鮮やかにこちら視
ているようだったが、倍率の関係でとても小さくしか見えない。北近江の風物詩に出会えたことは幸運だっ
たことをふたりで確認し合った。その帰り道の車で流れていたのがこの曲だった。外は上天気だというのに、
"レイニーブルー"のように哀しい心象が続いているのだ。


 

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