狭い意味の「行軍」ではない。車を戦場にすすめる場合の基本がここに述べられている。な
かでも現象によってその本質を見破る観察法はするどい。
えらぶべき地形、避けるべき地形
行軍にさいしては、えらぶべき地形と避けるべき地形がある。
丘陵や堤防に陣どる場合は、その東南に位置することである。こうすれば兵を勣かすのに有
利で、地形の助けを得られる。渡河したいと思っても、雨が降って水嵩が増していたら、無
理をせずに水勢がおちつくまで待たねばならない。行く手に次のような地形があれば、早急
に離れ、けっして近づいてはならぬ。
「絶澗」―― 前後が険阻でまん中に水が流れている所。
「天井」―― 四方が切りたった窪地。
「天牢」―― 三方が険阻で、狭い道が一方だけ通じている所。
「天羅」―― 草木が生い繁り、味方同士も巡絡がとれなくなってしまう所。
「天陥」―― 低く落ちこんだ所。
「天隙」―― ところどころに窪みがあり、でこぼこのはげしい所。
このような所には、こちらは近づかず、敵が近づくようにしむける。ここに向かって、敵を
追いこむのである。自陣の近くに険阻な地形、溜池や穴、葦草の繁っている所、林、草むら
などがあれば、敵の伏兵がいるとみて、慎重に探索しなければならない。
【特集:島根県西部地震】
2018年4月9日、島根県西部を震源とするM6.1、最大震度5強の地震が発生しました。被災さ
れた方々には心からお見舞い申し上げます。 その後、多くの余震も発生しています。ご注
意ください。このエリアである「鳥取県・島根県周辺」は、「MEGA地震予測」では現在「要
注意」ですが、 これまでどのように報じてきたか振り返ります。
先週の4月4日号では次のように記載していました。
要注意:鳥取県・島根県周辺(4月ごろまで注意)
中国地方、特に島根県は沈降が進み、隆起と沈降のまだら模様が約半分とはっきり区別され
ます。 やや不安定な状態です。現在の「要注意」は今年1月31日号において「要注視」から
「要注意」にレベルアップして監視を続けておりました。 以下に1月31日号の文章と図を再
掲載いたします。赤のXは今回の地震の震源の位置です。
要注意:鳥取県・島根県周辺(4月ごろまで注意) 広島県の芸北で7.3cm、鳥取県の岩美Aで
4.6cm、島根県の羽須美で4.5cmの週間高さ変動がありました。 この3点はいずれも大きく沈
降を示しました。全国的に隆起傾向にもかかわらず、今回沈降した点が現れたために、隆起・
沈降図では青白の沈降を示す色がかなり見られます。この地域では水平変動も活発ですので
要注視から要注意にレベルアップしました。
❦進化を続けるJESEAの地震予測「MT法と相関、そして地震予測」
相関関係を利用するマハラノビス距離(MD)は、次のように地震予測に有効と言えます。
地面は常に変位していますが、地震のない安定状態では複数地点(電子基準点)の動き方に
一定の相関があると考えられます。逆に、地震が近づいている状態ではねじれや歪みといっ
た、安定状態からの相関ズレが発生すると考えられます。安定状態からのズレの程度をMD
で表示すると、地震リスクを知ることができると期待できます。そこで過去12年間の電子基
準点データを使って、東日本大震災(2011)や熊本地震(2016)などの解析を行いました。
その結果、大規模地震では約1ヶ月前にMDがきわめて大きくなり、直前にはいったん小さ
くなっていることが分かりました。さらに東日本大震災については、半年ほど前に横浜や熊
本など、遠く離れた地域でも大きなMDが現れていることもわかりました。地面の歪みが日
本全体に渡っていたことを示しています。
電子基準点データで地震予測を行うためには、基準点の選び方など条件は無数にあります。その
ような問題には、品質工学を活用して的確な条件を効率的に得ることができます。すでに全国を複
数領域に分けて、それぞれの地震リスクを求める試行を開始しています。予測精度向上に必要とな
る作業には、終わりがありそうにもありません。しかし、社会の損失を最小化するために、技術開発
を継続したいと考えています(No.262 門外漢が取り組んだ地震予測――測位衛星から地震の前
の異常な動きを測量する アングルトライ株式会社代表取締役 手島昌一)。
※MT法は、マハラノビスの距離に基づいて,正常/異常の判定を行うことが主要な分析の目
的であり、正常な集団のことを「単位空間」と呼び,判断基準として利用.そして判断対象
サンプルを単位空間からの離れ具合によって定量的に判断する手法.
※活用事例:❶外観不良の判定、❷文字や画像技術の研究、❸企業の経営状態の把握、❹音
声波形データを使った判定、❺臨床検査値を使った病気の発症予測等
【田口玄一博士の名言】
良品群・不良品群といっても、良品群は1つの群をなすが、不良品群は群をなすとは考えに
くいなら,MT法を用いる。「幸福な家庭は互いにすべて似かよったものであり、不幸な家
庭はどこもその不幸のおもむきが異なっているものである」(トルストイ『アンナ・カレー
ニナ』)。尚、2012年06月02日に他界、享年八十八
合掌
1999年わたし(たち)は、「地震予知/予測は可能」との命題で調査研究を開始するなか株
式会社地震科学探査機構の村井俊治氏の知財と活動に触れ益々その意を固くすることなる。
システムの完成に向け微力ながら研鑽していくことを改め密かに誓う。
高橋洋一 著 『戦後経済史は嘘ばかり』
第5章 「バブル経済」を引き起こした主犯は誰だ?
第4節 法律の不備をついて証券会社がデタラメなことをやっていた
私は証券局の業務課(証券会社の指導監督をする部署)に在籍していました。そこで目の当
たりにしたのは、ほぼ違法ともいえる証券会社の営業の実態でした。 証券会社の営業担当
者は、顧客に対して事実上の損失補填を約束しながら株式の購入を勧めていたのです。
しかも、株式購入資金を顧客の自己資金でまかなうのではなく、銀行が融資するパターンも
横行していました。株式の購入に限らず土地の購入でも、銀行が融資するパターンはよく見
られました。当時、株価が急騰していましたので、私は株価が上がっている原因を探ろうと
思って調べてみました。株式売買回転率を調べると「ファントラ」と「営業持金」の回転率だけ異常
に高い状態でした。
「ファントラ」とはファンド・トラストの略で、具体的な運用方法を信託会社に任せる金融
商品です。「営業持金」の特金とは、特定金銭信託の略称で、証券会社の勧める財テク手法
として当時流行っていました。法形式は違いますが、経済的な中身はほぼ同じで、実質的に
証券会社や信託銀行に運用を委託する方法です。私は、なぜファントラ、営業持金は顧客か
らの注文をたくさんとれるのか不思議に思いました。さらに調べていくと、企業が証券会社
の勧めで財テクに走っているのは「抜け道」があるためだと気づきました。企業業が持金を
設定して、本体で所有している有価証券を特金に移管すると、本体が所有している有価証券
の帳簿価格を変えずに有価証券運用をできるメリットがありました。つまり、企業の保有す
る有価証券に莫大な含み益が発生しても、その含み益を顕在化させない形で運用できるので
す。
これは「簿価分離」といいますが、税制上の不備です。簿価分離の制度がかなり昔につくら
れたものだったので、抜け道があるとは税務当局は気がついていませんでした。税制の不備
に気がついた証券会社の人たちが簿価分離を利用することを考えついたのです。誰が始めた
のかはわかりませんが、大チ証券4社ともにやっていましたので、営業活動の中から自然発
生的に出てきたものかもしれません。証券会社の営業担当者は「いくら売却益が出ても、本
体の含み益は別だから大丈夫です。含み益を出さなくてもいいんです」といって売り込みを
かけていました。
証券会社の営業担当者は事実上の損失補填もしていました。「もし損が出ても大丈夫です」
と口約束をしたり、名刺の裏に一筆書いていたりしました。さらにニギリといって、事実上
の利回り保証もしていました。営業担当者としては「利回りはこのくらいになりますよ」と
いわなければ話を聞いてもらえません。しかし利回り保証は禁止されていますので、名刺の
裏にこっそりと書いて渡していたのです。売買一任は禁止されていましたが、法令の不備が
あり、営業特金は野放しの状態でした。また、法令上、事前の損失補填は禁止されていまし
たが、事後の補填を禁止する明文上の規定がなかったため、その点でも法令の不備がありま
した。証券会社は、営業持金とともに時価発行増資(エクイティ・ファイナンス)も顧客に
勧めていました。その裏で他社の営業持金のファンドを使って、その会社の株式を買い上げ
ます。
そうすると、その会社の株価が釣り上がって、時価発行増資をするときに莫大な資本がタダ
同然で手に入ります。時価発行増資で多額の資本を得られるうえに、財テクでも大きな利益
を得られます。その財テクは、事実上の回り保証と損失補填を約束してもらっていますから
ノーリスクです。資金は銀行が融資してくれます。つまりご冗手なし、リスクなしで、多額
の利益だけが入ってくる仕組みです。企業にとってこれほど大きなメリットのある取引を証
券会社は持ちかけていたのです。おいしい仕組みですから、財テクをしたい企業からの注文
が次から次へと証券会社に入っていました。営業持金とフアントラが異常に高い株式売買回
転率を示していたのは、このようなカラクリがあったためとわかりました。
株価が急騰していたのは、マネーがあふれていたからではなく、異常な回転率の高さからし
た。それにつられて、一般投資家も「もっと値上がりする」と思って株に手を出していまし
た。この財テクの仕組みはどう考えても正常ではありませんし、事実上の法令違反でもあり
ます。証券会社は営業特全をクロスさせてわからないようにしていました。A社の資金でB
社の株を買って値を上げ、B社の資金でA社の株を買って値を上げます。A社もB社も自社
の株価が上がっているので、時価発行増資をすると多額の資本を得られます。実態としては、
それぞれの会社が自社株を買って値を釣り上げているのと同じです。打ち出の小槌のような
資金調違法です。
私が知る限り、この問題に気がついている人は1人しかいませんでした。それは日本経済新
聞の証券金融のスペシャリストの記者です。家業を継ぐために記者を辞めてしまいましたが、
彼だけは営業特金の仕組みをきちんと理解していました。その人から全体の仕組みを教えて
もらって、それを頭に入れながら証券検査をしましたので、実態をつかむことができました。
このような取引が行しているのは、法令の不備が原因と思われますから、私たちはすぐに対
処しなければならないと考えました。
第5節 あと少し通達が遅れていたら、証券会社は人クラッシュしていた
私たちは証券検査でつかんだ実態を上司に報告しました。すると上司から、証券会社の営業
姿勢を改める規制をつくるように命じられました。国税庁のほうも税法の不備に気づいて動
き出そうとしていました。やらねばならないのは、営業持金に一定の規制をかけ、事後的な
損失補填を禁止することです。しかし、これを法改正でやっていては間に合いません。実は、
この仕事は時間との闘いでした。株価が上がり続けていたために問題が起こっていなかった
だけで、もし株価が下がり始めたら、本当に証券会社が保証をせざるをえなくなります。一
気に証券会社がクラッシュしてしまうかもしれません。証券会社にとっては切迫した状態だ
ったと思います。
株価が上昇しているうちにやめさせないといけないので、法改正ではなく、通達の形をとり
ました。通達は、形式的には行政内部の連絡文書(上級官庁の大蔵省から、下位官庁の地方
財務局に宛てた文書)ですが、証券会社への指導内容が書いてありますので法令を補完する
ものです。場合によっては法令に準ずるものと見られていました。実際、そのときに私が起
草した通達は、その後の証券取引法(現金融商品取引法)に取り込まれて法文化されました。
私たちは通達を出す前に証券各社を回り、証券検査で把握した営業現場の実態を本社の担当
者に突き付けました。
証券会社の現場の営業担当者たちは、利回り保証や損失補填を口約束したり、名刺の裏に
「補填する」と書いて相手に渡したりしていました。そんな名刺の現物を差し出して、「お
宅の支店の営業担当者たちは、こういうものを名刺の裏に書いて渡していますけど、把握さ
れていますか? 今は株価が上がっているからいいですけど、もし株価が下がって、すべて
の会社から損失補填を求められたら、どうなりますか?」と本社の担当者に問い質すと、心
の底から驚いた様子で、
「そんなことになったら、うちは潰れます」
という答えを返してきました。
私たちは通達を出すことを検討していることを話して、「損失補填は、そもそも公序良俗違
反ですから、我々がこの通達を出せば、「行政の指導だから、従わざるをえないんです」と
いって、損失補填の約束について、司法判断になるかもしれないが、反故にできるチャンス
ですよ」と伝えると、「早く通達を出して下さい」と青ざめた顔で懇願されました。こうし
て通達が出される運びとなりました。
そのころの大蔵省では、局長の権限で通達を出していました。当時の証券局長は角谷正彦氏
でしたが、局長室での会議で「この通達を出すと株価はどうなる?」と聞かれ、「すぐに株
価は下がります」と答えました。株価が下がることをよしとする人はいませんがそれでも角
谷局長は決断してくれました。かくして、「証券会社の営業姿勢の適正化及び証券事故の未
然防止について」という通達が、1989年12月26日に出されました。この通達によっ
て、証券会社が損失補填する財テクを事実上禁止しました。その3日後の12月29日の大
納会の日に日経平均株価は3万8957円の最高値をつけています。翌年の1月4日の日経
新聞には、株価予想として6万円台の数字まで出ていました。
しかし、実際の株価は、私が予測した通り一月から下がり始めました。株高の原因が売買転
率にある以上、通達によって回転率が下がれば株価も下落するだろう、と予測していたのが
当たったことになります。大蔵省幹部から、「お前、よく当たったな」といわれたことを覚
えています。数量的な分析をしたのですが、手元にも役所にもその資料が残っていないのが
悔やまれます。不動産取引に関しては、大蔵省銀行局も問題意識を持っていたようです。土
地融資規制が弱かったため、融資を絞る方向で検討されていました。
1990〇年3月27日に不動産融資総量規制の通達が出され、同年4月から実施されまし
た。不動産向け融資の伸び率を総貸出の伸び率以下に抑えるという通達です。不動産価格が
大幅に下がり始めたのは、この通達が出されてから1年後くらいのことでした。不動産価格
は、反応するまでに少し時間がかかるのです。
第6節 日銀の「余計な引き締め」で、それから二十年の悲劇が始まった
つまり、1980年代のバブルは株価と不動産の価格が過熱した資産インフレであり、その
主因は法律や規制の不備という穴だったのです。のちに法律を改正しましたが、まずは通達
を出すことで穴をふさぎましたので資産インフレは収まっていきました。1985年12月
の証券局の営業特金禁止通達で「株バブル」が終わり、1990年3月の銀行局の不動産融
資総量規制通達で「不動産バブル」が終了したのです。
前述したように一般物価のほうは、まったく問題はありませんでした。当時の一般物価を振
り退ってみると、1986年6月から1989年3月までの消費者物価指数は、ぼぼO~1
%の上昇率(対前年同月比。以下同)でした。1989年4月からは消費税3%が加わりま
すが、それでも1993年10までの物価上昇率はほぼ1~3%です。
つまり、バブルといわれていた当時の物価は安定していたのです。にもかかわらず日銀は、
そこで金融引き締めを行ってしまいました。当時の日銀総裁は三重野康氏でした。
三重野氏は、1989年12月から1994年12月まで5年間、日銀総裁を務めましたが、
バブル退治をしたとしてマスコミは「平成の鬼平」とさかんにもてはやしました。このとき
、不必要な金融引き締め政策をマスコミが高く評価してしまったことで、それ以降の日本経
済はどん底に叩き込まれることになります。
当時の日銀には、公定歩合の上げは「勝ち」、下げは「負け」と呼ぶ風上がありました。
「勝ち」「負け」という呼び方を私も幾度となく問いています。これは大蔵省と日銀の微妙
な関係を反映したものです。日銀総裁には大蔵省出身者と日銀プロパフとが交互に就任する
という不文律がありました。大蔵省は財政支出を抑え税収を増やせる景気刺激策として金利
引き下げを求める傾向があります。日銀とすれば、大蔵省への対抗意識もあるのか、公定歩
合の上げを「勝ち」と見ている雰囲気がありました。金融政策の本質から逸脱したつまらな
い意地の張り合いです。
「勝ち」「負け」の表現を使えば、公定歩合は1980年八月に9・00%から8・25%
に引き下げて以来、1987年2月の3・00%から2・50%への引き下げまで10回連
続で引き下げましたので、日銀にとっては「10連敗」でした。1989年5月に2・50
%から3・25%に引き上げて、ようやく日銀は10連敗を食い止めました。当時、三重
野氏は日銀副総裁でした。
同年12月に三重野氏が総裁に就任してからは3連勝して、1990〇年8月には公定歩合
は6・00%に連しました。三重野氏が「平成の鬼平」と呼ばれるようになったのは、この
ころです。しかしながら、1989年に最高値をつけた株価は、1990年に入ってからど
んどん落ちていて、八月の時点ではバブル崩壊は誰の目にも明らかでした。時系列を整理す
ると表3のようになります。1990年1月からは株価の急落が始まっていましたので、マ
ーケットの過熱感はもう、なくなっていました。私たちが証券規制を検討しだしたころ以降、
1989年10月、12月、1990年3月、8月の4回の利上げは、まったく不要でした。
しかしそれ以降も、最後の利上げの1990年8月から1991年7月の利下げまでに11
ヵ月もかかっています。利下げのタイミングが遅れると、その後の引き下げは後手後手とな
って、景気回復ができなくなります。ここからまさに、悲劇ともいうべき「失われた20年
」が始まっていくのです。
No.190
【蓄電池事業篇:ソフトバンク リチウムi空気電池開発に10億円超】
● エネルギー密度5倍で世界が変わる
4月13日、ソフトバンクと物質・材料研究機構(NIMS)が、究極の二次電池とされる「リ
チウム空気電池」の共同開発に着手し2025年の実用化を目指すことを公表。、それによると
リチウム空気電池の実用化を目指す「NIMS-SoftBank先端技術開発センター」の設置に関する
覚書を締結。契約期間は2年間で、ソフトバンクが10億円超を出資。これまでのNIMSにおけ
る開発の数倍となる約50名規模の研究開発体制を整え、リチウム空気電池の実用化を加速。
同金属空気電池は、正極の活物質として空気中の酸素、負極としてLi系材料を用いる2次電
池。Li酸素電池とも呼ぶ。放電時は、Liの酸化が進んで、酸化リチウムが生成する。充電時
は、この酸化リチウムを還元(脱酸素)し金属リチウムに戻す。これらの反応で得られる重
量エネルギー密度は、理論的には1万Wh/kg超とされ、現行のリチウムイオン2次電池の理論
値の約330倍。 ただし、実際には電解質やセパレーター、電極、パッケージの体積や重量
があるために、現実的な重量エネルギー密度は理論値の数分の1となる。新エネルギー・産
業技術総合開発機構(NEDO)は、現行のイオン電池の8~10倍となる約2000Wh/kgが実現
可能な値となる。
【蓄電池事業:最新非水系リチウム電池製造技術】
●特開2018-060805 非水系電解液二次電池用炭素材、非水系電解液二次電池用
負極、非水系電解液二次電池、及び非水系電解液二次電池用炭素材の製造方法
【概要】
低温下においても入出力特性に優れる非水系電解液二次電池開発に当たり、下表のごとく、
黒鉛粒子と1次粒子径3nm以上500nm以下の炭素微粒子との複合粒子であって、特定
の条件を満たす複合粒子(炭素材)を、非水系電解液二次電池の負極活物質として用いるこ
とにより、非水系電解液二次電池の低温時における入出力特性を大幅に改善できることを見
出しその技術を提供する(詳細は、下表をクリック参照)。
● 特開2018-061042 非水系リチウム蓄電素子
【概要】
活物質以外のリチウム化合物を含む正極、負極、セパレータ、リチウムイオンを含む非水系
電解液からなる非水系リチウム蓄電素子であって、前記リチウム化合物の平均粒子径をX1
とするとき、0.1μm≦X1≦10.0μmであり、正極活物質の平均粒子径をY1とす
るとき、2.0μm≦Y1≦20.0μmであり、X1<Y1であり、前記正極中に含まれ
る前記リチウム化合物の量が1質量%以上50質量%以下である非水系リチウム蓄電素子。
(詳細は下表クリック参照)。
●フランス新興企業 電動水上翼タクシー ジュネーブの湖でテスト運転
かねてから彦根城内の夜桜見物を予定して遅れていた昨夜挙行。少人数で徳兵衛で握り鮨で
近況を話し盛り上がり、二人だけで夜桜ドライブと洒落込む。車内でバイオマス発電をはじ
めとする再エネ事業の調査研究結果を「脱原発・再エネオールキャストそろい踏み」と表現
しこれまでの成果を短く伝える。どれほどの説得力があったかわからぬが、わたしの頭脳に
は事業展開のプログラム概要が存在し、「仮想エネルギー取引のキーパーツ」と呼べる蓄電
池は25年までに成長していることを友に伝えた。