狭い意味の「行軍」ではない。車を戦場にすすめる場合の基本がここに述べられている。な
かでも現象によってその本質を見破る観察法はするどい。
敵の内情を判断する方法
敵の将兵の申に杖をついている者が多いのは、糧食が不足し、飢えて休が弱っていろ証拠で
ある。水を汲みに出て、運搬するより先にまず飲もうとするのは、水不足のため、のどがか
わいて弱っている証拠である。
有利なことがわかっているのに、進もうとしない。これは、疲労しきっている証拠である。
敵陣の上に鳥がむらがっているのは、陣を張っているようにみせて実は移動してしまい、そ
こには人がいないのである。
夜になって、掛声をかけているのは、恐怖をかくそうとしているからである。軍に秩序がな
いのは、将が無能で威令が行なわれていない証拠である。放胆がやたらに動いているのは、
内部が乱れている証拠である。幹部がむやみと部下をどなりちらしているのは、軍が鎧み疲
れて、戦意を失っている証拠である。
大切な馬を食ってしまうのは、よくよく兵糧が欠乏した証拠である。
炊事の道具を捨ててしまい、隊伍を整えたまま元の陣地に帰ろうとしないのは、敵が追いつ
められて昌死になっている証拠である。
将たる者が部下に向かってクドクドと話したり、馴れ馴れしくするのは、部下の気持が指導
者から離れている証拠である。
賞状や賞金賞品を乱発するのは、指導者がゆきづまっている証拠である。
これと逆に、やたらに罰を課するのも、同じく、指導者がゆきづまっている証拠である。部
下を乱暴にどなりちらしたかと思うと、すぐに機嫌をとってみたりするのは、指導者の心が
定まらない証拠である。
敵の方から使者をよこして挨拶してくるのは、しばらく休息して兵力を立て直そうとしてい
る証拠である。
敵が勇ましい勢いで向かってきながら、しばらくしても戦おうとせず、また立去ろうともし
ないのは、何か計略があってのことだから、よくよく考えてみることだ。
No.191
【エネルギー革命宣言】
昨夜の掲載をふまえ、あれこれ考え、この段階で、「エネルギー社会を語ろう!」シリーズ
の基調をより、詳細に開発現場の課題とその解決に個別的に考察していくことにモードーチ
ェンジする。ここに世界のトップレベルに立つべく深掘りとフィールドワークにシフトする。
ことを今夜ここに自己確認する。
【サーマルタイル事業篇:体温発電型マートウォッチの上陸Ⅱ】
● 温泉発電"も視野に、米国の温度差発電ベンチャー
先日記載した、MATRIX Industries社の自分の体温で発電――人の体から発す熱量は、100W分
に相当する。アスリートでは1kW相当に達する。人の体を使った発電によりセンサやスマー
トウォッチなどの駆動――するスマートウォッチ(下記に関連特許事例2件を掲載)が販売
の件には続きがあった。スマートウォッチなどのコンシュマー製品だけでなく、未利用熱を
活用した施設の省エネなど、産業用途への展開も見据えているという。☈
❏ US20150325772A1 Systems and methods for forming thermoelectric devices
【要約】熱電素子を形成するための気相法は、基板に酸化物を触媒するように構成された基
板に隣接する金属材料のパターンを含む反応空間内に基板を設けることを含む。次いで、金
属材料は、酸化剤および化学エッチング剤を有するガスに曝されて、基板に穴またはワイヤ
を形成する。
US20150325772A1
❏ US20160049569A1 Thermoelectric power source for personal electronics
and wearable electronic devices having same
【要約】熱電素子を形成するための気相法は、基板に酸化物を触媒するように構成された。
基板に隣接する金属材料のパターンを含む反応空間内に基板を設けることを含む。 次いで、
ウェアラブル電子デバイス、ウェアラブル電子デバイスの代替電源、およびウェアラブル電
子デバイスに電力を供給する方法が提供される。この装置は、ケーシングおよびその中に配
置された電子機器を含む。ペルチェ素子のような熱電発電機が電子回路と電気的に連絡して
設けられている。吸熱側は、装着時に着用可能な電子装置の着用者と熱的に連絡している。
電子装置が着用者によって着用されると、着用者からの身体の熱は、吸熱側によって吸収さ
れ、電子機器に少なくとも部分的に電力を供給するペルチェ装置によって電力に変換される。
少なくとも1つのフィンが熱放出側と熱的に連通して設けられ、熱をペルチェ素子から引き
離す。フィンは、実質的にケーシングを貫通して配置され、遠位端は、ケーシングの実質的
に頂部側で終端している。
☈最大の特徴といえる温度差発電の部分は、スマートウォッチ本体と人の皮膚表面の温度差
を利用して電圧に変換している。その後、専用の昇圧コンバーター(ASIC)で昇圧し、内蔵
のリチウムイオン電池に駆動用の電力を充電する仕組みだが、今後の日本における事業展開
の1つに、温泉の未利用熱を活用した発電システムも対象にしている。日本には3千以上の
温泉があるが、大きな規模の温泉であれば、10kW以上の発電を行える可能性があり、これだ
けの出力(約30メガワット超の電力量となる。このように、温度差が1℃以上あれば、産
業廃熱、太陽熱、バイオマスボイラー、地熱発電など様々ものに応用展開が可能である。
(“温泉発電”も視野に、米国の温度差発電ベンチャーが日本で事業展開、スマートジャパ
ン、2018.04.13)
【分散型再エネスマート取引事業:二酸化炭素排出削減対策強化誘導型技術開発】
● ブロックチェーンによる「再エネ」取引、イオン店舗で実証
イオングループのイオンディライト(大阪市)は、再生可能エネルギー由来の電力取引に関
する実証事業を4月から開始する。ブロックチェーン技術を活用して発電履歴を特定すること
で、分散型再エネの効率的な利用や環境価値を保持した電子取引を検証する。環境省による
「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」および「平成30年度ブロックチェーン
技術を活用した再エネCO2削減価値創出モデル事業」に参加する。2018年度はイオングループ
35店舗、2019年度は約1000店舗に専用機器を設置し、電力の発電履歴を識別して取引するプ
ラットフォーム上でエネルギーの管理・小売りを行う。このプラットフォーㇺは2019年度に
完成する予定。同社は、顧客の施設や周辺環境の管理運営に関するアウトソーシングニーズ
を一括して引き受けるファシリティマネジメントサービスを提供している。ブロックチェー
ン技術によって再エネに適正な価値を付け、イオングループ各社や一般家庭の余剰電力、再
エネ発電事業者などのクリーンエネルギーを企業や各家庭に提供することを目指す。
※平成30年度ブロックチェーン技術を活用した再エネCO2削減価値創出モデル事業の公募について
※ブロックチエーン(分散型台帳技術/分散型ネットワーク)技術
❏ 特開2018-022655 リチウム空気電池 スズキ株式会社
【概要】
金属空気電池においては、種々の軽量化、小型化、低コスト化等の技術が開発されている。
リチウム空気電池においては、リチウム金属と水系電解液の接触を防止するために、両者を
隔離する必要がある。また、電池のエネルギー密度を高めるためには、水系電解液が、正極
と固体電解質との間に安定的に保持されている必要がある。例えば、亜鉛合金粉と水系電解
液とを混合した負極金属ゲルを負極集電体に設置した構造を採用している。そのため、この
ような構造をリチウム空気電池に採用することは困難である。そこで、下図のように、平面
状の正極と、水系電解液と、固体電解質と、正極面上に水系電解液を封止する第一のフィル
ムを備え、この第一のフィルムは、水系電解液を収める凹み部と、該凹み部に設けた孔とを
有し、固体電解質が孔を塞いだ構造/構成のリチウム空気電池――水系電解液を正極面と固
体電解質との間に安定して保持可能なリチウム空気電池を提供する。
【符号の説明】
1 リチウム空気電池 2 固体電解質 3 正極 4 リチウム 5 第一のフィルム
7 負極集電体 9 第二のフィルム 11 熱溶着フィルム 13 熱溶着フィルム
15 熱溶着フィルム 51 上部 53 壁部 55 底部 57 孔 71 上部 73 壁部
75 底部 91 上部 93 壁部 95 底部
❏ US 9935317 B Lithium air Battery SK Innovation Co., Ltd
【概要】
リチウム空気電池、特に、電解質と、触媒層との接触を防止するためにカソードを構成する
触媒層との間に形成されたメソポーラスカーボンと、導電性イオン交換樹脂からなる緩衝層
とを含むリチウム空気電池であって、リチウム空気電池内の電解液の量が多くなり、充放電
時の過電圧の発生を低減することができる。同時に、本発明のリチウム空気電池は、電解液
の蒸発を抑制して耐久性を向上させ、電池性能の低下を防止し、寿命を延ばすことができる
リチウム空気電池の提供。
❏ 特開2018-006297 リチウムイオン伝導体 旭化成株式会社
【概要】
リチウムイオン伝導性を有する結晶性酸化物系無機固体電解質粒子110が単一粒子状態で
一層に配列した構造を有し、かつリチウムイオン伝導における活性化エネルギーが0.10
eV以上0.30eV未満のリチウムイオン伝導膜120。好ましくは、結晶性酸化物系無
機固体電解質粒子110の結晶子サイズが60~150nmであるリチウムイオン伝導膜
120の特徴をもつ低温において安定的に伝導可能なリチウムイオン伝導体の提供。
【最新海底資源採掘工学篇:新海洋資源立国論Ⅰ】
● レアアース、南鳥島沖に数百年分 濃縮する技術開発
精密機器の製造に欠かせないレアアースの世界需要の数百年分が、東京・小笠原諸島の南鳥島
周辺の海底にあることが、早稲田大などの研究チームの調査でわかった。効率よく回収する
技術の開発も進めており、将来的に安く調達できると期待されている。レアアースがあるの
は、本州の南東約2千キロにある南鳥島のさらに南約250キロの深さ約5700メートル
の海底。一帯は日本の排他的経済水域内にあたる。研究チームは2013年にこの一帯にある
海底の泥から高濃度のレアアースを見つけていが、今回どのくらいの量があるか、海洋研究
開発機構の調査船で周辺の約2500平方キロの範囲で計25本の穴を掘って調べた結果、
ハイブリッド自動車のモーターなどに使われているジスプロシウムで世界需要の約730年
分、テルビウムが約420年分など、レアアースが計1600万トン超あ推計。また、泥の
中でリン酸カルシウムの粒にレアアースが濃縮されやすいことを発見。遠心分離の技術を使
い2・6倍濃縮して回収する方法を開発し、地上の実験で効果を確認した。海上にくみ上げ
る泥の量を減らし、採掘の費用を大幅に減らせるという。今後、海中での効果を確認するな
ど実用化をめざす。
Apr. 10, 2018
第5章 「バブル経済」を引き起こした主犯は誰だ?
第7節 間違いを認めたくない日銀の自己正当化が、悲劇を長引かせた
バブル当時、さかんに「金余り」だといわれていました。しかし私はツ証券行政を担当しな
がら「何か迫うのではないか」と感じていました。通貨供給量が多すぎるのであれば物価は
上がるはずです。ところが物価は上がっていませんでした。一般物価は安定していて、イン
フレは起こっていません。そんな状況下、日銀はインフレになっていないのに金融引き締め
をしたのです,私は通貨供給量が原因で株や土地の値段が上がっているわけではないと見て
いましたので、日銀の金融引き締めの意味がわかりませんでした。って、景気回復ができな
くなります。ここからまさに、悲劇ともいうべき「失われた20年」が始まっていくのです。
そのちょっとあとに、経済学者の岩田規久男氏(現日銀副総裁)が私に「この金融引き締め
はおかしいんじやないの?」と問いてきました。当時から岩田氏と私の認識はかなり共通し
ていました。が、その当時私は日銀のカウンターパートの仕事もしていたので、あまり日銀
批判はしませんでした。岩田氏の質問に、「私もおかしいと思います」と答えましたが、た
だ、なぜおかしいのかという理由が自分でも明確になっていませんでした。
営業持金の規制をしたことで取引規制の抜け穴が1つふさがれましたので、売買回転率が落
ちて株価が下がることは予測できました。私は株価予測をして、3万円から2万5000円
くらいにまで下がることを想定していました。最高値の3万9000円から1万円くらいは
下がるだろうという予測です。もし、それを超えて株価が下がったとしたら、何か別の要因
が加わったのだろうと推測できます。私は株価を注視していましたが、予測値の2万500
0円を割り込んでいきました。なぜ予測値を割り込んでしまったのか。どう考えても、日銀
による金融引き締め以外の理由は見当たりませんでした。
資産価格だけが上がっていて、一般物価は上がっていませんでしたから、バブルの原因が通
貨供給量とは考えられません。しかも、市場を歪める法の不備はすべて解消されています。
この局面で、なぜ日銀は重ねて金融引き締めを行ったのか。この日銀の行動が、明らかな間
違いだったことを明確に知ったのは、私が1998年にプリンストン大学に客員研究員とし
て留学して、バーナンキ教授(のちにFRB議長)の教えを受けたときのことでした。「イ
ンフレ目標」というものを知ったので、バーナンキ教授に「資産価格が上がったときに、イ
ンフレ目標をするのですか」と聞いてみたのです。すると「いや、資産価格はインフレ目標
の定義に入っていない。関係ない」と教えてくれました。金融政策は一般物価だけを毘て判
断すればよいのであって、資産価格がいずれ一般物価にも波及するような場合を除いて、資
産価格は見る必要がないというのがセオリーだと知りました。
一般物価が上がっておらず、資産価格だけが上がっているときに金融引き締めをした当時の
日銀の政策は、やはりセオリーに反するものだったのです。資産価格は、マネーがあふれて
いなくても、「回転率」の高さによって上昇していくことかあります。資産価格が上昇する
と、担保価値が増加してファイナンスの余地が拡大します。その資金の一部が再び資産市場
に役人されて、資産価格はさらに上昇します。こうして資金がグルグルと回転してスパイラ
ル的に資産価格が高まっていくのです。このような過熱を抑えるために、資産市場には一定
の規制が必要です。規制に穴があると、異常なほどの回転率となってバブルが生じます。
1980年代のバブルは、規制の穴による回転率の高さによって引き起こされたものです。
しかし、日銀はバブルの原因が回転率の高さにあったことを見抜くことができず、マネーが
原因だと考えたため、金融引き締めで市場からマネーを引き揚げてしまいました。それが、
のちの不況やデフレに大きな影響を与えることになりました。
ところが、日銀の官僚たちは金融引き締めが間違いだったとは決して認めません。
「官僚の無謬性」という言葉かおりますが、「金融を引き締めたことは正しかった」という
考え方が受け継がれていきました。引き締めをした総裁が「平成の鬼平」と呼ばれて称賛さ
れたことも成功体験として染みついてしまったのでしょう。日銀は、引き締めてはいけない
ところで引き締めたにもかかわらず、自分たちのしたことを正当化しようとしました。間違
ったことを正当化しようとすると、その後もずっと間違ったことをやり続けなければいけな
くなります。
こうして日銀は、「過去の間違い」を正当化するために、その後も、ずっと間違いを犯し続
け、デフレを引き起こし、放置し、どんどん悪化させました。バブル後の二十年間を見てみ
ると、日本のマネーの伸び率は先進国で最低です。最下位を二十年間も続けるのは、どう考
えても正常な姿とはいえません。間違いを認めないから、同じ過ちが繰り返されてきたので
す。
第8節 バブル処理の仕方は確立されているから、バブルを過度に恐れる必要はない
金融政策のセオリーでは、資産価格は見ないで、一般物価だけを見て判断できます。一般物
価が上がれば「引き締め」、一般物価が下がれば「緩和」。それだけです。一般物価が上が
らずに資産価格だけが暴騰しているときは、取引規制、税制、会計制度に問題かおるケース
が考えられます。
たとえば、アメリカで起こったりIマン・ショックも、異常な資産インフレが崩壊したもの
ですが、金融政策の問題ではなく取引規制の問題でした。金融機関はサブプライムローンと
いう怪しげなものを組み合わせたデタラメな金融商品を売りまくっていました。また、シャ
ドーバンキングという銀行規制の枠に入らない金融機関もたくさんできていました。日本の
簿価分離と同じように、本体と分離した会社で異常な取引がたくさん行われていました。そ
れらの取引規制が要因となり、バブルが起こり、それがはじけたのです。
デタラメな商品をつくることは、マクロな金融政策とは関係かおりません。ですから当時、
FRB議長だったバーナンキ教授はりIマン・ショック後の一般物価の急落を見て判断して
、金融を緩和しました。日銀のように「資産バブル潰し」と称する引き締めはしませんでし
た。バーナンキ教授は、日本のバブル期のことも学んでいましたので、セオリー通りに対応
してアメリカの経済を回復させたのです。残念ながらバブルの事前の回避策はありません。
しかし、事後策ならあります。セオリー通りに対応すればリカバリーはできるのです。
諸外国の金融政策拒当者たちは、「バブルを防げればそれに越したことはないが、バブルは
起こってしまうものだ」と認識していて、バブルが起こったときにどう対応すべきかを真剣
に考えています。ですから、バブルが起こると機動的に対応しています。一方、「バブルが
起こらないように」ということばかり考えていると、バブルが起こってしまったときにどう
対応するかを考えることが疎かになり、打つ手が、後手後手になってしまいます,
日銀はフ、ハブルが発生するといけないから、金融緩和をしない」と考えているのかもしれ
ません。しかし、「羞に懲りて諭を吹く」ように、過度に恐れてしまって必要なマネーの供
給もできなければ、ただただ、負の側面のほうが大きくなるばかりです。
後知恵で「あのときはバブルだった」と気づくのがバブルです。政策当局にもバブルの発生
ha予測できませんので、事前には規制のしようかおりません。せいぜいバブル発生中のどこ
かで早めに気づくことができるという程度です。ならばこそ、「バブルを起こさない」こと
ばかり考えて、経済を減速させるような手を打ち続けるより、「バブルが起きたら正しく処
理すればよい」と考えて、恐れずに適切なマクロ経済政策を展開していくべきなのです。
私がここまで述べてきたバブルの分析も、もちろん後語りであり、後知恵です。「今にして
思えばこうだった」という分析です。本章で書いてきたように、その渦中では、必ずしも状
況や原因を、すべて適切に把握できていたわけではありません。しかし、私はバブルの当事
者の1人だったがゆえに、あの経験から学んだことを教訓にすべきだと思っています。私の
金融政策観の1つの原点が、ここにあります。
この項つづく
● 今夜の二曲
『ボラボラ島のウエルカム・ソング』
もう39年前になるのかと思い出したのがボラボラ島へ二人のはじめての海外旅行のパペー
テ空港で聴いたウエルカムソング。
朝、不知火(広島産はるか)と自家製レモンを1:3にミックスしたレモネード、いやジュ
ースを頂く。蜂蜜の味がする甘いレモンジュースである。あまりの美味さにどうしたのだと
訊くとシチリアで飲んだレモンジュースを家でも飲みたかったから「JAの野菜館」でこの
シラヌイを買ってきたのだとの返事、ご馳走様。
● 今夜の寸評:安倍政権の凋落から見えてくるもの
8年もの長きにわたる安倍政権の凋落が訪れている。政治主導を実現するには官邸の強化が
必要とわたし(たち)は考えていたが、実際に起きたのは財務省、防衛省などの官僚組織の
瑕疵・劣化。特に官僚たちのフリーハンドが狭ばまり汲々として権力に阿る様であり、かっ
て、「政治過程とは過剰過程」と喝破した吉本隆明の言葉を起こす。権力の集中と長期化は、
必ず腐敗と専横(=粗暴)を招き寄せることは、韓国、シリア、北朝鮮、ロシアなどの開発
独裁などが生きた手本である。自浄能力がなければ、国民が現政権をリスクの極小化を図り
つつ罷免・交代させるしかない。