13 用 間
「間を用うる」。間は間者、つまり情報活動である。兵法の基本である「彼を卸ろ」ためには、費用
をおしんではならない。
間者の使い方
人間による生きた情報を得るには、問者の使い方が肝要である。間者には五賛頌あり、これらを敵に
気づかれず使いこなすことは、君主たる者の宝とすべき奥義である。五種類の問者とは、
「郷問」――敵国の住民を使って情報を取る。
「内聞」――敵国の役人を使って情報を取る。
「反間」――敵の間者を手なずけ、こちらの回折とする。
「死闘」――死を覚悟の上で敵国に潜入する。
「生聞」――敵国から生還し、報告をもたらす。
問者には、全軍で最も信頼のおける人物をあて、最高の待遇を与え、その活動は絶対に秘密にすべき
である。
間者を使うには、すぐれた知恵と人格をそなえた人物が必要である。それにくわうるにキメの細かな
運用があって、はじめて情報活動の実があがるのである。キメ細かく、これが大切だ。どんな些細な
ことがらをも、情報網からもらすことがあってはならない。
● 下の句トレッキング:龍舌蘭は夕雨に反る
千年以上の歴史があり、日本最古の詩型である、短歌。本書では、バラエティに富んだ短歌作品を例
に取り、言葉の選び方、リズムのつけ方、言葉の並べ方をイチから丁寧に解説。初心者の方や短歌を
始めたばかりの方でも、心情表現、風景描写が思いのままに!短歌を始める最適の年齢ない!読んだ
ら誰もが、スグに始めたくなる、夢中になれる、短歌の入門書。と、解説されている。
反世界咲く花あらはかくあらん龍舌蘭は夕雨に反(そ)る / 尾崎左永子『椿くれなゐ』
上の下句は「世界一漠然とした存在を動詞にこだわって表現する」の中でこのように解説されている。
今生きているこの世界は、どうやってできたのでしょう。またどうやって人類が生まれたのか、なぜ
人類が存在するのでしょう、さらにこれからも存在できるのでしょうか。考え始めると自分が生きて
いることかとても不思議で奇跡のようにおもえてきます。
自分の居場所でありなから、「世界」界は、あまりにも漠然としており、私たちは未知なる存在であ
る世界にしばしば圧倒され、畏れを抱きます。
ヤブカラシの蜜を吸ふとき揚羽蝶りりりりりりと世界震はす / 栗本京子『けむり水晶』
密がたっぷりと含まれるヤブカラシの花に、揚羽蝶が|「lまっています。蜜を吸っているのです。実際に「り
りりりりり」と音がしたわけではなく、蜜をどんどん吸ってゆく揚羽蝶のかすかに勣く羽を見ていると、こ
の「堵刄か小刻みに震えているような心地になったのでしょう。
結句の「世界震はす」の「震える|という動詞か、そんな不安でぐらぐらした気持ちをはっきりと伝
えてきます。たとえば、<世界を照らす><世界動かす><世界響かす>などと比べてみましょう。やはり
ここは震はすかいちばんいいと私はおもいます。世界か震えると同時に、心も震えているのだという
ことなのです。
⦿ いくつか候補の動詞を挙げて選ぴとる
このように動詞をいくつか挙げてみて、その候補のなかから注意深く選びとることによって、短歌か
大きく変わります。どの動詞が、そのときの自分か表現しようとしていることに沿えるのか、そのこ
とを強く意識していたいものです。
反世界咲く花あらはかくあらん龍舌蘭は夕雨に反(そ)る / 尾崎左永子『椿くれなゐ』
この歌でも「反る」という動詞か大きな役割を果たしています。蘭にはどこか怪しい美しさかありま
す。「龍舌蘭」という名であればなおさら独特の存在感を感じますし、実際にもそのような植物です。
それかまるで「反世界」に咲く花のようだと言うのですのてす。「反世界」とは、この世の素粒子と
は反対の性質を持つ反素粒子からできた世県だそうです。私の知識では詳しく理解することは難しい
のですが、未知の世界、というイメージでいいのではないでしょうか。「龍舌蘭」が未知なる反世界
に咲く花のようだ、というだけの短歌であったらならば内容か薄いものになっていたとおもいます。
「夕雨に反る」という表現。特に「反る」という動詞がこの作品の蘭に迫力を与えています。ここは、
<タ雨に咲く>や〈夕雨に濡れる〉ではなく、「夕雨に反る 」でなければならないのです。このように
してこの二首は、漠然とした世界への視線を動詞によって表現しているのだとおもいます、と。
Yoki Edo
※ 江戸雪(エドユキ:1966年12月12日 - )は日本の歌人。本名同じ。「塔」短歌会所属(「選者」
2015年より)。大阪府大阪市在住。現代歌人協会会員(Source :Wikipedia)。
Saeko Ozaki
※ 尾崎 左永子(オザキサエコ:1927年11月5日 - )は、歌人、随筆家。歌誌「星座」主筆。本名
は尾崎磋瑛子(読みは同じ)。東京府巣鴨生まれ。東京女子大学国語科卒業。17歳で歌誌「歩道」に
入会し、佐藤佐太郎に師事する。1955年、「夕雲」で第1回角川短歌賞最終候補となる。1957年、30
歳のとき、松田さえこの名で第一歌集『さるびあ街』を上梓、第4回日本歌人クラブ推薦歌集(現在
の日本歌人クラブ賞)を受賞する。1999年、「夕霧峠」で第33回迢空賞を受賞。2001年、歌とことば
の雑誌「星座」(発行:かまくら春秋社)を創刊。また2010年には短歌雑誌「星座α」を創刊、「佐
藤佐太郎の心を継ぐ」のを掲げる。2015年、『佐太郎秀歌私見』で第6回日本歌人クラブ大賞受賞。
2016年『薔薇断章』で第31回詩歌文学館賞短歌部門受賞(Source :Wikipedia)。)。
※ リュウゼツラン属(竜舌蘭、Agave、アガヴェ)は、リュウゼツラン科の単子葉植物の分類群。
100種以上が知られている。学名 Agave はカール・フォン・リンネがギリシャ神話のアガウエーから
名付けたもので[1]、メキシコではマゲイ(西: maguey)とも呼ばれている。リュウゼツラン属では
208の種が知られている。
Dec. 15, 2016
※ 反世界とは、物理学で、われわれの世界の物質構成の基本的粒子とは逆の、反粒子からなると考
えられる世界
【観賞植物トレッキング:ランに嵌りそうだ】
5月5日の朝、京都新聞滋賀版のオンライン記事が目がとまる――滋賀県野洲市小篠原のラン専門店
「らんの家TSUTSUMI」が開店30周年を迎え、親子2代でランの生産と販売を続け、オリジ
ナル品種を含め県内で最多の約500種類を手掛け、「奥深いランの世界を知ってほしい」と、珍し
い品種も集めたランの展示会を6日まで開催。らんの家は1988年、当時滋賀県警に勤めていた会
長(68歳)が「個性豊かな花を咲かすランを本格的に育てたい」と退職し開店。数年は開花が思うよ
うにいかず、県内外のラン生産者に栽培方法を尋ねて試行錯誤を重ね、開店当初から栽培を手伝う4
年前に経営を引き継いでいる。ランの原種は現在約7万5千種類が見つかっいる。❶開花期間が長く、
❷温度差に弱いのが特徴。原種を交配させた新種開発が世界中で行われているが、交配から開花まで
早くて7年かかるという。らんの家ではこれまで、青色で香りの良い「ビワブルースター」や、小ぶ
りな赤い花の「ビワファイヤークラッカー」など約15種類が生まれた。まだまだ知らないランの世
界があり、探求心はつきないとか。
近年は、コチョウランやカトレアなどの鑑賞用だけでなく、家庭菜園で育てやすいランも人気だと。
膨大な種類からお客さんの要望に合ったランを提供するのがビジネスの肝。ランはきれいに咲く期間
が長い。自分の好みにあったランを探しに来てほしいという。展示会は毎年、春と秋に開催。今回は
中国産の珍しいランや真っ赤に染まったカトレアなど約100点を並べ、30周年を記念しランが当
たるくじもある(問い合わせ先:☎077(586)2660)。早速、見学に車を走らせたが、開
店時間より早く到着したが、お店の方が快く向かい入れて頂いた。
ところで、ラン科は、単子葉植物の科のひとつで、その多くが美しく、独特の形の花を咲かせる。世
界に700属以上15000種、日本に75属230種がある。鑑賞価値の高いものが多く、栽培や品種改良が進め
られている。他方、採取のために絶滅に瀕している種も少なくない。ラン科の種はラン(蘭)と総称さ
れる。英語では、ギリシア語の睾丸を意味する「ορχις (orchis)」が語源であるが、これはランの塊茎(
バルブ)が睾丸に似ていることに由来。南極をのぞくすべての大陸の熱帯から亜寒帯に自生する。被
子植物の中では最も後に地球上に現れた植物である。被子植物の中で、もっとも種数の多い科となっ
ている。植物体は偽鱗茎(バルブ)を持つものなど独特の部分が多く、また、花は左右対称で、虫媒
花の中では特異なほど効率の良い花形を発達させ、特定の昆虫との共進化を見せるものも知られてい
る。また根や種子の発芽では菌との共生が大きな役割を担う。短期間に急速に適応放散してきたため
種の間の遺伝学的隔たりが小さく、種間雑種や属間雑種ができやすい。また、媒介昆虫との共進化の
例が知られており、現在においてもなお急速な進化を続けていると考えられている。
約1時間半ほど二人で鑑賞させていただくことになぅたが、魅入られたようにスマートフォ^ンで写真を撮る。久
しぶりに驚きと興奮が温室内で満ちるような経験をする。 そこで思いつかなかったが、竜王で登山靴を購入し
帰宅し情報の取捨整頓していいて、ふと、「蘭の観賞作法」の事業化というビジネスプラットフォームのスピン・
オフイメージが降り残件扱いとする。これは面白い。
※ 参考特許事例 WO2008/120763 A1 2008.10.9 ラン科植物の形質転換方法/ style="text-decoration: none;"JP WO2008/120763 A5
2011.5.19