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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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6ペンスの唄にハーブ烏のロースト

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● 地殻が変だぞ?! トンガで新たな火山島が出現

南太平洋のトンガで、先月から噴火を続けている火山の影響で、新たな島が出現したという。
土地・天然資源省によると、火山は、首都ヌクアロファ(Nuku'alofa)から約65キロにあ
り、昨年12月20日に5年ぶりに噴火し、火山岩や火山灰を火口の周囲に――無人島と約
百メートル沖合の海底の2つの火口から起きて――噴出しているという。島の大きさは、幅
1キロ、長さ2キロほどで、標高は約百メートルというから、小笠原諸島の西之島が東西
1,710メートル×南北1,830メートル×最高標高71メートル、面積 2.3平方キロメートルと
ほぼ同じ大きさである。世界の火山が活動期に入っているのか地殻チョッと変だ。南海トラ
フ巨大地震や日本の火山爆発のおそれが心配され、原子力発電事故の連鎖大惨事の併発が心
配され、さらに、人為的地球温暖化による太規模気象変動が加わり、さらなる防災整備が急
がれる。 

【たまには熟っくり本を読もう】




● 日中食品汚染 Ⅳ 第1章 見えない食品の恐怖


                                                        
                                     中国産食品から逃れられるか

  アメリカ、中国、カナダのうち、輸入検査で引っ掛かる食品がもっとも多いのがお隣
 の中国だ。あとでくわしく実態を紹介するが、ここではまず中国で起きているさまざま
 な汚染問題が、日本と直結していることを強調しておきたい。
  2012年の場八日、日本の輸入食品のうち13.7%(摂取カロリーベース)が、
 中国産である。食べていないつもりでも、毎日中国産食品をロにしているのだ,若い日
 本人女性の1日当たりの摂取カロリーは平均で2000キロカロリー。県純計算すると、
 そのうち160キロカロリーが中国産という勘定になる(2000×食品の海外依存度
 60%X13.7%)。中国産食品を買わないという消費者も、この現実から当分の間
 逃げだすことはできないだろう。

  輸入された食品は厳格な検査を行っているから安全だと政府のお墨付きのあるものし
 か日本人は食べていないことになっている。しかし、わたしはこの言い分をあまり信用
 していない。これだけ中国産食品を輸入しているのだから、もし汚染があれば、それは
 そのまま我われの口に入ってくる.いわば、"日中同時食品汚染”の時代なのである。
  中国からの輸送は数時間あるいは数日しかかからないので、日本人と中国人は、ほぼ
 同時に同じものを、形だけを変えて食べているようなものなのだ。よく世間で思われて
 いるように、中国の食品は汚染されているが日本の食品はまったく安心だ、などという
 のは気休めにすぎない,

 
                          無形遺産「和食」の怪

  第一、純日本産の食材がどれくらいあるというのだろうか。和食がユネスコの無形文
 化遺産に認定されたと話題になっているが、農林畜水産物、調味料、栄養剤、着色料、
 保存料、香料など、すべてを純国産で作ることは非常に困難といわなければならない。
 たとえばスーパーの惣菜売り場に並ぶエビの天ぷらで考えてみよう。エピは、ほとんど
 がタイ産のバナメイエピである。
  天ぷらの衣の素材の小麦はアメリカ、カナダ、オーストラリア産。食用油の素となる
 大豆はアメリカ、ブラジル、カナダ産。あるいは菜種油ならカナダ、オーストラリア産
 の菜種からできている。小麦粉に混ぜる卵を除き、あとは輸入品ばかりで作られている
 のが実態だ。その卵の産みの親のエサも大部分が輸入ものだ。
 
  無形文化遺産として和食を提案した農林水産省(以下農水省)によれば、和食とは、
 素材や調味料、添加物などの原産地も含めて日本のものというよりも、料理法と食器、
 食べ方が日本風であるという「概念」なのだそうだ。和食といえば、それを作り出して
 いる食材まで日本産であるかのように錯覚してしまうが、事実とは異なる。食材の多く
 が輸入品である以上、「和食」が安全であるかどうかは、料理法や盛り付け方だけで保
 証されるものではないのである。


                                                                              カラスは食品か?

  日本の食品の安全行政は、厚生労働省(以下厚労省)が管轄することになっている。
 ここでわたしが疑問に思うのは、どこまでが食品でどこからが食品でないか、というこ
 とである,なぜなら食品添加物検査ひとつとっても、それが食品と認定されていなけれ
 ば検査の網を潜り抜けてしまうからである。
  さっそく厚労省が作っている食品関係法律を見ると、食品を「医薬品と医薬部外品を
 除くすべての飲食物」と定義している。あっさりしていて味気ないくらいだ。ひとロに
  食品といっても形や色もさまざまだから、難しく定義されても困るというものだが、
  クスリを除くすべての飲食物を食品としてしまうと、逆にこれでいいのか、と思いたく
 なる。

  唐突だが、たとえばカラスはどうだろう。あのカアカアと鳴く鳥は食品だろうか?厚
 労省の定義に従えば、カラスを食する習慣のある人にとって、医薬品として利用しない
 限り、食品のひとつとなる。
  日本にもカラスを食べる習慣がある地方がいくつか存在する,信じられないという人
 のために付け加えておくと、かつてわたしが食べた「カラス田楽」は大変美味であった。
 ところがカラスを食する習慣など持っていない人にとって、それはただうるさいだけの、
 気味悪い鳥の一種でしかないだろう。

  サルやネコも同じことだ。日本でもこれらを食べることをいとわない地方が実在した,
 あるいはシマヘビやサソリも、食する習慣のある人や民族にとってはごちそうだが、一
 般の日本人にとっては、恐怖のあまり失咄‥しそうになる生き物でしかない。わたしは
 どちらも食べたことがあるので、その味がわかる。だから、そのときヘビやサソリは、
 わたしにとって食品だったのだ.『飲料でも同様の例が挙げられるだろう。精がつくか
 らとすっぽんやマムシの生血を飲む人にとって、似たような顔をしたこの2種類の生物の
 生血は正真正銘の食品ということになる,もちろん、アルコール飲料も立派な食品であ
 もうひとつ忘れてならないのが、最近日本のテレビコマーシャルを席巻している健康食
 品だ。名の通った中高年タレントや俳優、スポーツ選手を起用し、実に巧妙かつ微妙な
 言い回しで消費者の購買意欲をくすぐる。

  健康食品はその名の通り食品であって薬品ではないが、多くの人は薬品に近い存在と
 して認識しているのではないだろうか。また、食品の内容は時代によっても変わってい
 く。江戸時代に庶民が食べていたのは一汁一菜,しかも1日の食事は朝と夕の2食が普
 通だった,主食も玄米や麦で、現代の一般的な食卓と比べると、とても質素である。お
 そらく1日当たりのカロリーも今の半分以下、1000キロカロリーもなかったのでは
 ないか。現代の大型メタボ大のエサよりも、少なかった可能性がある,栄養摂取眼や脂
 肪、蛋白質、澱粉のバランスも良くなく、心身の成長や発達を促し、病気やけがから身
 を守るビタミンやさまざまな栄養素も不十分だったに違いない。

  戦国武将の甲冑を見ると、寸法が小さく、当時の日本人の体格はいかにも小さなもの
 だったことがうかがえる。これでよく戦えたものだと思うが、現代の日本人の体格を無
 意識のうちに前提としているからそう見えるだけのことだ。考えてみれば質素な食事だ
 ったのだから、当然であろう。
  やがて明治時代になり、牛肉や豚肉を食べるようり、魚介類や豆類の消費も徐々に増
 えていった。西洋風の食べ物が庶民の食卓にも上がるようになった。内容はまだまだ貧
 弱だったが、エ業生産力の拡大が農機具の発展や化学肥料の供給を増やすようになり、
 農業生産力も伸びた。
  
  国を挙げてコメを作るための水田面積が増え、稲の成長に欠かすことができない潅漑
 施設の整備も進んだ。食事回数も2食から3食になり、ひとりが食べるコメの量も増え
 た。明治時代のひとり当たりの年間コメ消費量は約120キログラムだったというが、
 昭和になると160キログラムに増えた。
  人口も増え始めた。江戸時代末期の目本の人口は3000万人程度だったが、コメを
 たくさん食べるようになって急速に増えた。明治末期は5500万人に、昭和初期で6
 000万人、昭和10年(1935年)には7000万人である。今では想像もつかな
 い増え方だった。食品の多様化と允実の結果だった。

  これらの例が示すように、時代や文化とともに変化する食品すべてをただ「飲食物」
 と定義するだけではじつは何もいっていないのと同じなのである。またこの定義には、
 人によって食品の中身や物質が勝手に決められてしまうという欠陥もある,
  しかし、よく考えてほしい。食品の種類、調理方法、包装の形式などあらゆる面が刻
 一刻と変化している現代において、食品とは何か? があいまいなままでは、やがてす
 べての食品を把握している者は誰ひとりとしていなくなってしまうのではないだろうか。
 数年おきに改訂される「食品標準成分表」(文部科学省科学技術・学術審議会・資源調
 査分科会)では、現在約1900の食品数を挙げているが、その数は増え続け、中には
 知らないうちに消えていく食品もある。こういった状況では、食品を作る側や売る側へ
 の規制がしにくくなる。
  食品の定義があいまいであることは、現代の食の豊かさ、楽しみを担保してくれるも
 のではあるが、同時に危険が入り込む余地も生まれてしまうのだ。


                          高橋五郎 箸『日中食品汚染』



     

   

日本でもカラスが長野県上田地方では田楽として食べられている。このブログで掲載したこ
とがある蓼科高原のレストラン『エスポワール』ではジビエ(狩猟:狩猟)料理の「カラス
のハーブ・ロースト」が紹介されている(上写真)。この記事でシェフの藤木徳彦はフラン
ス料理の古本からカラス料理のヒントを得たと語っているが、なるほど、目から鱗である。
「日中食品汚染」のテーマから話が逸れたが、食文化などの視点から考えることもまた、正
解であろう。

●  Sing a song of sixpence

    Sing a Song of sixpence,
    A pocket full of rye,
    Four and twenty blackbirds,
    Baked in a pie.

    when the pie was opened,
    The birds began to sing,
    Was not that a dainty dish,
    To set before the king?

    The king was in his counting-house,
    Counting out his money,
    The queen was in the parlour,
    Eating bread and honey.

    The maid was in the garden,
    Hanging out the clothes,
    There came a little blackbird,
    And snapped off her nose.




                                 この項つづく 





 

● 急激な温暖化に適応するヒメウミスズメ

今日にいたるまで、北極では低緯度の地域に比べて2倍の速さで温暖化が進んでいる。国連
の気候変動に関する政府間パネルによると、2030年代までに夏の海氷が実質的に消失すると
予測。海鳥からホッキョクグマにいたる生物種への深刻な影響が懸念されている。北極に暮
らす生物の数種が絶滅するだろうと研究者らは警告するが、個々の種がどのように適応して
いくかは正確には把握されていない。今後180年の間にフランツ・ヨーゼフ諸島のすべての
氷河が消失するが、解け出す水の量はそれ以前に著しく減少すると研究グループは推測して
いるが、急速に温暖化が進む北極で少なくなった食料を補うため、気候変動のせいで氷河か
ら解けだした冷水で気絶するようになった獲物をヒメウミスズメが捕らえ適応していること
が最新の研究で明らかにされたヒメウミスズメが今後とも十分な食料を確保できるかどうか
は定かではないと、ナショナル ジオグラフィック協会のエクスプローラーのエンリック・サ
ラは話し、究極的には、われわれがヒメウミスズメやホッキョクグマ、そして影響を受ける
と、あらゆる生命のためにできることは1つしかない――それは温室効果ガスの排出を減ら
すことだと話している(ナショナル ジオグラフィック日本語版,2015.01.16)。

 




このように観ていくと、今夜も昨夜と同じく人類は"この試練"を乗り越えていくしかないの
だと、無間煉獄の覚悟の他なしと腑に落とすことになる。

 


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