6.雍 也 ようや
ことば--------------------------------------------------------------
力足らざる者は、中道にして廃す。いまなんじは画(かぎ)れり」(12)
「質、文に勝てば野。文、質に勝てば史。文質彬彬(びんびん)として然る
後に君子」(18)
「人の生くるや直し。これなくして生くるは、幸いにして免るるなり(19)
「これを知る者はこれを好む者にしかず。これを好む者はこれを楽しむ者に
しかず」(20)
「知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ」(23)
--------------------------------------------------------------------
24 孔子言った、「觚(こ)というのは儀式の中で儀礼的に飲酒をするため
の小さな盃であるのに、最近では飲酒するために使われている。そんなもの
が觚と呼べるだろうか。」
子曰、觚不觚、觚哉、觚哉。
Confucius said, "A Gu, a small cup used at the rites to control
drinking, cannot control drinking nowadays. Is this really a Gu?
Is this really a Gu?"
読書日誌:カズオ・イシグロ著『忘れられた巨人』
第3部 ガウェインの追憶-そのI
第13章
❦
少女は滝の水に濡れた草の上を、しぶきを蹴立てて走ってきた。二人の弟もつづ
いた。「誰かと間違えておいでかな、お嬢さん」とアクセルが言った。「わたし
たちはただの違に迷った旅人だ。少し前、川で凶暴な小妖精に襲われて、びしょ
濡れになってしまった。冷えて、疲れている。お母さんかお父さんを呼んできて
くれないか,火で暖まり、体を乾かすお許しをもらいたい」
「いえ、間違えてなどいません。昨夜、神イエス様にお祈りしたら、いまあなた
方が来てくださいました。どうぞ、ご老人方、お入りください。まだ火が燃えて
いますから」
「でも、ご両親はどちら、お嬢さん」とベアトリスが言った。「いくら疲れてい
ても、無断では入れない,この家のご主人かおかみさんに招待していただくまで、
外で待ちます」
「いまは、わたしたち三人だけなんです、おばあさん。ですから、わたしをおか
みさんと呼んでください。どうぞ中に入って、暖まってください。 梁からぶら
下がっている袋に食べ物があります,火の樹に薪もありますから、どうぞ。お入
りください、ご老人方,わたしたちは山羊の世話があるので、しばらく失礼しま
す」
「ありがとう、お嬢さん」とアクセルが言った。「だが、教えておくれ,隣の村
は遠いんだろうか」
少女の顔がくもった。いま左右に一人ずつ並んでいる弟だちと、一瞬、 顔を見
合わせたのち、またにこりとして、「ここはとても高い山の中なんです」と言っ
た。「どの村へ行くにも遠いですから、どうぞここでお休みください。暖かい火
も燃えていますし、食べ物もあります,とてもお疲れでしょう? おまけにこの
風で、お二人とも震えておられるではありませんか。ですから、もうほかへ行く
などと言わないで、中へお入りください。 そしてお休みください、ご老人方。
長い間お待ちしていました」
「あの溝に何かおもしろいものでもあるんですか、お嬢さん」と不意にベアトリ
スが言った。
「いえ、何でもありません。まったく何でも,ほら、濡れた服のまま、この風の
中に立っていてはいけません,どうぞ、わたしたちのもてなしをお受けになって、
火のそばでお休みください。ほら、屋根から煙が出ている のがおわかりでしょ
う?」
「ほら」と岩に寄りかかっていた体を起こし、アクセルが指差した。「一羽 飛
び立った。言ったとおりだろう、お姫様? 鳥が一列に並んでいたんだ。空に上
っていくのが見えるかい?」
少し前に立ち上がっていたベアトリスが、大岩のつくる避難所から一歩 外に出
た。たちまち風がその服にまとわりつき、はためかせるのが、アクセルの目に見
えた。
「あの鳥、あそこから飛び立ったんじやありませんよ」とベアトリスが言った。
「わたしが見てほしいところ、まだ見てくれていないんじやないかしら、アクセ
ル,ほら、もっと遠くの尾根。空を背景に黒い人影が並んでい るあそこ……」
「よく見えているよ、お姫様,それより、風が強い。戻っておいで」
「兵隊かどうかはともかく、ゆっくり進んでいるでしょう? 鳥なんて一羽もい
ません」
「中へお入り、お姫様。そして、おすわり。できるだけ体力を残しておかないと、
この山羊を引いて、あとどれだけ行けばいいのかわからないから」
子供だちから借りたマントを体に巻きつけて、ベアトリスが避難所に戻ってきた。
またアクセルの様にすわりながら、「ねえ、あなた」と呼んだ。 「わたしたち
みたいな老夫婦が雌竜を退治するなんて、ほんとうに信じられる? 偉大な騎士
や戦士に比べたら、村で蝋燭を持つことも許されない老人二人ですよ?しかも、
手助けしてくれるのがこの短気な山羊一匹……」
「それは誰にもわからないな、お姫様。すべてはあの娘のただの願いかもしれな
い。だが、あの娘のもてなしには感謝している。だから、頼まれた ことなら気
にせずやってやることだ,ひょっとしたら娘の言うとおりで、この方法でクエリ
グを退治できるのかもしれないし」
「アクセル、教えて。雌竜をほんとうに退治できて、霧が晴れはじめたときにね
……そのとき何か見えてくるのか、怖くなることがない、アクセル?」
「自分で言っていたじゃないか、お姫様。わたしたち二人の人生は、途中 どん
な紆余曲折があっても幸せな結末に至るお話なんだって」
「確かにそう言ったけど、アクセル、仮にわたしたちのこの手でクエリグを殺せ
たとしても、どこかに、霧が晴れるのを恐れているわたしもいるの。あなたは違
う、アクセル」
「同じかもしれないよ、お姫様。以前からずっとそうだったかもしれない,だが、
わたしが一番恐れるのは、さっき火のわきで休んでいるとき、おまえが言ったこ
とだ」
「わたしが?何を、アクセル」
「覚えていないのかい、お姫様?」
「ばかげた喧嘩でもしたかしら。あのときは寒くて、疲れて、もうどうにかなり
そうだったことしか覚えていませんよ」
「思い出せないのなら、忘れたままにしておくのがいいよ、お姫様」
「でもね、アクセル。あの子供だちと別れてから、ずっと気になっていることが
あるの。なんだか、あなたがわたしから離れて歩きたがっているみ たいだなっ
て。ううん、山羊のせいだけじゃなくて。わたしには覚えが ないけど、わたし
たち喧嘩でもした?」
「わざと離れて歩くつもりなど毛頭なかったよ、お姫様,許しておくれ。あの山
羊にあちこち引っ張りまわされていただけでないとすれば、二人の問であった何
かばかげたやり取りのことでも考えていたのかもしれない。信じておくれ。忘れ
るのがいい」
カズオ・イシグロ 『忘れられた巨人』
この項つづく
福島第一原発は津波が来る前に壊れていたⅢ
墓穴を掘った東電
いま福島第一原発の事故で被害に遭った住民が、東京電力を相手に、損害賠償を
求めて訴訟を起こしています。そのうち福島県田村市の方々が起こした訴訟で、
私は今年三月と五月の二回、証人として出廷しました,この機会に、四つの事故
調で究明できなかった「事故原因」を「公判」の場 で検証し、歴史に残すこと
には意義があると考えたのです。
私は関連するデータや資料を徹底的に読み込んで公判に臨みました。正直に言え
ば、莫大な労力を費やしても私には一銭にもならない作業です。 自宅で膨大な
資料を広げて作業に没頭する私に、妻は良い顔をしてくれま せんでした(笑),
しかし、「地震後に炉心内で何か起きたか」を解析できる人材は限られています。
しかも現役の東電社員には不可能な役目です。「炉心屋としての長い経験も、こ
のためにあったのだ。これも自分の宿命だ」と思うことにしました。私のデータ
分析に対して、東電は「炉心流量の計測には、ローカットフィルタリングという
回路があり、そういった処理が数値上なされているだけで、実際には流量は止ま
っていない。自然循環は残っている。だから地震によってドライアウトが起こっ
たわけではない」という主張を繰り返してきました。ところが、五月の公判で東
電側は「反対尋問用の資料」として原子炉のメーカーの設計書を出してきたので
す。その設計書を読んでみると、驚くことに、私が解析に使用した炉心流量関連
データのほぼ全てが、ローカットフィルタリング回路を通す前段のデータである
ことが判明したのです。つまり、ローカットフィルタリング回路による処理のな
いデータでした。東電は、自分の主張を否定するような証拠を自ら提出してきた
わけです。そこで私が「ローカットフィルタリング処理前のデータで解析し、自
然循環停止を判断している」旨を指摘すると、被告側の弁護士は困惑して汗をか
いていました。おそらく炉心に詳しくない人間が、資料づくりを担当したのでし
ょう。まさに墓穴を掘ってしまったのです。東電の「企業体質」という問題も無
視できません。
原発事故後に東電は、過渡現象記録装置のデータを隠蔽していたわけですが、私
の在籍中も、都合の悪いことは隠す体質でした。例えば核分裂生成物を放出する
恐れのある燃料の落下事故や制御棒の破損事故が起きても、国に報告していませ
んでした。恥ずかしながら、私自身も事故情報の隠蔽に加担したことがあります。
データの改童も行っていました。例えば運転日誌の原子炉熱出力の計算値の書き
換えです。これは、各燃料集合体の出力や燃焼状況を把握するのに不可欠なデー
タ で、プラントのオンラインコンピューターが一時間ごとにプラントデータを
基に算出します。運転日誌は法令で決められた公式記録ですが、その記録を自
分たちの都合に合わせて上下させていたのです。
「安全性」より「経済合理性」を優先する企業体質でもありました。1990年
代後半から電力自由化の動きが始まると、原子力の優位性を示そうと、発電単価
を下げるための圧力が現場にも押し寄せてきました。そのため、法令で定められ
た運転期間を延長したり、二十四時問体みなしの作業で定期検査期間を短縮する
ような行為も日常茶飯事でした。実際、 "重大事故”も起きました。1991年
10月のことです。福島第一原亮一号機の配管の腐食した部分から冷却用の海水
が漏れ出して、電気ケーブルの入った電線管という別の配管を伝って、タービン
建屋内に侵入してしまったのです。建屋の地下には膝の深さまで海水が溜まり非
常用ディーゼル発電機が水没して機能を失いました。マニュアル上、ディーゼル
発電機が動かなくなると、発電所の運転を止めなくてはなりません。私は、炉心
屋として中央制御室で起動停止操作に立ち会いました。その結果、一号機は68
日間にわたって発電を停止することになりました。こんな大事故を目の当たりに
し、中央制御室に一緒にいた上司に、ふと浮かんだ疑問をぶつけました。
「このぐらいの海水漏えいで非常用ディーゼル発電機が水没して使えなくなると
すると、万が一、津波が来た時には、非常用ディーゼル発電機が全台使えなくな
ります。そうなると原子炉を冷やせなくなる。津波による事故の解析をしないと
いけないのではないですか」すると上司はこう答えました。「君の言う通りだ,
鋭いね。しかし、安全審査の中で津波を想定することはタブーなんだ」この一言
を間いて、私は戦慄を覚えると同時に大きな脱力感に襲われました。この上司は、
原発の設計ベースの事故事象について、「国の許認可上問題はないのか」「事故
が実際に起きても問題なくフォローできるのか」などを審査(安全審査)する担
当者でした。東大の原子力工学科を出たエリートで、人間的にはとてもいい人で
した。だからこそ、ポロリと本音を漏らしたのでしょう。私が原発設計の根幹に
ある問題に愕然とし、「ではデザインベースから駄目じやないですか」と言った
ところで、会話は終わりました。その後は、なおざりの報告書がつくられ、埋ま
っていた配管を地上に出し、配管内面の材質を腐りにくくしただけで、それ以上
の対策は何も講じられなかったのです。
"過去の話″ではない
原発にはそもそも無理かおるというのが、長年、現場経験を積んできた私の実感
で、私は「反原発」です。しかし敢えて「原発維持」の立場に立つとしましょう。
その場合でも、事故を教訓に十分な安全基準を設けることが最重要になるはずで
す。ところが安全基準づくりの根拠となるべき事故原因の究明すら、いまだなさ
れていないのです。東電は「津波によってメルトダウンが起きた」という主張を
繰り返しています,そして、その「津波」は、「想定外の規模」で原子力損害賠
償法の免責条件にあたるとしています。しかし「津波が想定外の規模だったかど
うか」以前に、「津波」ではなく「地震動」で燃料破損していた可能性が極めて
高いのです。しかも、私が分析したように、「自然循環」停止の原因が、ジェッ
トポンプ計測配管のような「極小配管の破損」にあったとすれば、耐震対策は想
像を絶するものとなります。細い配管のすべてを解析して耐震対策を施す必要が
あり、膨大なコストがかかるからです。おそらく費用面から見て、 現実的には、
原発はいっさい稼働できなくなるでしょう。原発事故からすでに八年が経ちます
が、この問題は、決して。"過去話″ではありません。不十分な事故調査にもと
づく不十分な安全基準で、 多くの原発が、今も稼働し続けているからです。
※文藝春秋9月号:木村俊雄氏が事故原因を徹底究明した「福島第一原発は津波
の前に壊れた」
このような事例はよくあることだと同意しつつ、これまでの、そして、これから
の人的・物的、経済的あるいは環境破壊による損出、さらには人命に対する責任
はどうするのかを考えると立ち竦む他なし、さらに乗り越えていくのみである。
この項了
【新弥生時代:マイクログリーン事業】
マイクログリーンがブームなのか、話題になることが多い───マイクログリー
ンという言葉は、アメリカ・カルフォルニア州南部で1980年代より幼葉野菜のこ
とをさして使われ始まった。このマイクログリーンが注目されるようになったの
は、アメリカ農務省がプレスリリースとして非常に栄養価の高い野菜とし、さら
なる研究を必要とすると2014年1月に公表されたことに始る。この発表でのマイ
クログリーンの定義が、土または土に相当する培地を用いスプラウトより長く栽
培し、ベビーグリーン(日本ではベビーリーフと呼ばれる)よりは早く収穫する
となっている。これまでアメリカにおいてもスプラウトと混同されることもあっ
た。その公表後2年の月日の間、アメリカ全土おいて、また世界中にもマイクロ
グリーンの生産者が急増。この発表以前より生産していた大規模な生産者がアメ
リカ、イギリス、オランダ、カナダの合計5軒であったのが、今では小規模なと
ころを含めるとアジア各国、中東諸国、中南米諸国、ヨーロッパの各国と広がり
(世界中に百軒)超えるえるようになる。これまでアメリカにおいてもスプラウ
トと混同されることもありました。その公表後2年の月日の間、アメリカ全土お
いて、また世界中にもマイクログリーンの生産者が急増。この発表以前より生産
していた大規模な生産者がアメリカ、イギリス、オランダ、カナダの合計6軒で
あったのが、今では小規模なところを含めるとアジア各国、中東諸国、中南米諸
国、ヨーロッパ各国と広がり、世界中に100軒を超えるようになる。
メリット:マイクログリーンは栄養価が高い
マイクログリーンには栄養素が詰まっている。栄養素の含有量はわずかに異なる
が、ほとんどの品種はカリウム、鉄、亜鉛、マグネシウム、銅に富み、マイクロ
グリーンは、抗酸化物質などの有益な植物化合物の優れた供給源。さらに、栄養
素が濃縮されているため、同じ量の成熟した緑よりも高いビタミン、ミネラル、
抗酸化物質が含まれていることがよくある。実際、マイクログリーンとより成熟
したグリーンを比較した研究では、マイクログリーンの栄養レベルは成熟したグ
リーンに見られるものよりも最大で9倍高いことが報告されている。また、研究
によれば、成熟した対応物よりも幅広い種類のポリフェノールやその他の酸化防
止剤が含まれていることが示されている。ある研究では、25種類の市販のマイ
クログリーンのビタミンと抗酸化物質の濃度を測定。次に、これらのレベルを、
成熟した葉についてUSDA国立栄養データベースと比較しました。ビタミンと抗酸
化物質のレベルはさまざまだが、マイクログリーンで測定されたレベルは、より
成熟した葉で記録されたレベルよりも最大で40倍高い(ただし、すべての研究
で同様の結果が報告されているわけでない───ある研究では、芽、マイクログ
リーン、および完全に成長したアマランス作物の栄養レベルを比較、成熟した作
物には、多くの場合、マイクログリーンと同じくらいの量の栄養素が含まれてい
いた)。
マイクログリーンは安全か
マイクログリーンを食べることは一般に安全と考えられている。また懸念の1つ
の食中毒のリスクは、バクテリアの繁殖は、芽、根より、葉と茎の方が小さい。
尚、自宅で栽培する場合、品質が担保された種子を購入し、サルモネラや大腸菌
などの細菌の混入がない培地の選択が大切。
マイクログリーンを獲る技
マイクログリーンは、サンドイッチ、ラップ(春雨・海苔などの食品シート)、
サラダなどさまざまな料理に組み込むことが───スムージー、ジュースウィー
トグラスジュース───できる。また、ピザ、スープ、オムレツ、カレー、その
他の温かい料理の飾りとして使用でき、生のままジュースとして、サラダとして
あるいはデコレーションとしてに取り入れることができる。
自宅栽培が可能
マイクログリーンは下記の簡単な手順で、自宅で便利に栽培・収穫できる。マイ
クログリーンは風味があり、さまざまな方法で簡単に食事に取り入れることがで
き、また、一般的に非常に栄養価が高く、特定の病気のリスクを減らせる。自宅
で簡単に栽培できることを考えると、大量の野菜を購入することなく栄養摂取を
高める特にフードロスを削減し、費用対効果の高い方法である。
①コンテナを土で満たし、過剰に圧縮しないようにし、軽く水をかけるす。
②好みの種子をできるだけ均等に土の上に振りかけ、
③種子を水で軽くミストし、プラスチックの蓋で容器を覆う。
④毎日トレイをチェックし、必要に応じて水を噴霧して、種子を湿らす。
⑤種子が発芽してから数日後、プラスチックの蓋を取り外し、種子を光にさらす。
⑥マイクログリーンが成長し、色を得る間、1日1回水。 7〜10日後収穫準備完了。
このように、マイマイクログリーンは、多くの機器や時間を必要とせず、成長が
簡単で便利。屋内でも屋外でも一年中栽培できる。必要なものと言えば、良質の
種。鉢植えの土や自家製の堆肥で満たされた容器などの良好な成長培地。成長す
るマイクログリーン用に特別に設計された使い捨ての成長マットを使用できる。
ここ10年で、生物(生命)工学が躍進、とりわけデジタル革命を背景に2つの
タイプの植物工場が普及、そこにスプラウト(発芽後数日)・マイクログリーン
(1~3週間)・ベビーグリーン(4週間以上)の3つのスマートグリーン事業
が成長し、さらには、野菜・豆・穀物以外の、例えば、キノコ・果物(果実)・
樹木の葉芽・あるいは、植物由来人工肉製造技術、食品加工技術(工学)の進展
で驚くほど変化を遂げている。そこで、この「マイクログリーン事業(ビジネス)
領域」のグローカルに展望すると"3Sアグリカルチャ”つまり、スマート・ス
モール・シームレスの6次産業領域が誕生し、作用物の緻密で微小化が進む(例
えば、果実を種子微小(無し)で薄い外皮(殻)の早生小粒化し丸ごと頂く──
大粒の西瓜をミニトマト級に小さく改良するとか)。または、環境配慮的側面か
らは。フードロスの極小化、再利用からはバイオマスの燃料化、堆肥化あるいは。
リサイクルによる農村鉱山化(稲わらからのシリコン回収)など知恵の絞りよう
で事業が如何様にも誕生しそうだ。
【ポストエネルギー革命序論39】
黒の革命:世界初初純炭素の環を作る
18原子の「シクロカーボン」は、分子スケール的半導体の一歩となる
分子、つまり18原子の円環の合成に成功したことを公表。炭素と酸素の三角形
の分子から始め、電流で操作、炭素18環を作成。シクロカーボンと呼ばれる分
子の特性の初期研究は、分子スケールの電子部品として有用な同様のまっすぐな
炭素鎖を作ることができる半導体として機能することを示唆する。大阪大学の戸
部義人氏は、これは新しい研究分野を切り開く、絶対に素晴らしい発明だと語る。
多くの科学者は、シクロカーボンを捕獲して分子構造を決定しようとしできずに
いた。純炭素には、ダイヤモンド、グラファイト、ナノチューブなど、いくつか
の異なる形態がる。要素の原子は、さまざまな構成で自身と化学結合を形成でき
る。たとえば、各原子は、ダイヤモンドのようにピラミッド型のパターンで4つ
の隣接原子に結合できる。グラフェンの単一原子の厚さのシートを構成する六角
形や三角形に。このような3結合パターンは、バルクグラファイト、カーボンナ
ノチューブ、フラーレンと呼ばれる球状分子にも見られる。
しかし、炭素はまた、2つの近くの原子とだけ結合を形成できる。ニューヨーク
のイサカにあるコーネル大学のノーベル賞を受賞した化学者ロアルド・ホフマン
などは、これが炭素原子の純粋な鎖につながると長い間理論付けてきた。各原子
は、両側で二重結合を形成する可能性があり(隣接する原子が2つの電子を共有
することを意味)、片側で三重結合と反対側で単結合を形成。さまざまなチーム
がこのパターンに基づいてリングまたはチェーンを合成しようとしたが、この構
造はグラフェンやダイヤモンドよりも化学的に反応性が高く、特に曲がったとき
の安定性が低い。安定した鎖と環を合成するには、通常、炭素以外の元素を含め
る必要があり、ガス雲内にすべて炭素リングの作成を示唆するが、決定的な証拠
を見つけられずにいた。
今回、リング分子の炭素-18を作成、画像化。標準の「ウェット」化学を使い
四角に酸素原子が付いたリングから四炭素の四角を含む分子を最初に合成。その
後、チームはサンプルをスイスのチューリッヒにあるIBMの研究所に送り、そこ
で共同研究者が酸素と炭素の分子を高真空チャンバー内の塩化ナトリウムの層に
置く。リングを一度に1つずつ電流で操作し(走査型調整顕微鏡としても機能す
る原子間力顕微鏡を使用)、余分な酸素含有部分を除去。多くの試行錯誤の後、
顕微鏡写真スキャンにより18炭素構造を明確にする。炭素18の環が三重結合
と単結合を交互に持っていることを示す。炭素18がこの種の構造を持っている
のか、それとも完全に二重結合でできているかについて、理論結果は一致せず、
交互の結合タイプは、炭素鎖と炭素環に半導体特性を与えるため、興味深いも、
結果は、長くてまっすぐな炭素鎖も半導体を示唆、これは、それらを将来の分子
サイズのトランジスタのコンポーネントとして有用にする可能性がある。今のと
ころ、研究者たちは炭素18の基本的な性質を研究する。それらは一度に1つだ
けを作ることができ、より多くの量をもたらす代替技術を試みる。これまでのと
ころ非常に基本的な研究である。炭素表面が塩表面から持ち上げたときに安定で
あるかどうか、そして一度に1分子よりも効率的に合成できるかどうかはまだ不
明である。 歩きやすく、走りやすくするために、ロボットに身を包んで
8月15日、ウォーキングとランニングのウェアラブルロボットで汎用性の高い
ポータブルエキソスーツが公開されている。ハーバードジョンA.ポールソンエン
ジニアリングアンドアプライドサイエンススクール(SEAS)などの研究グループ
は、腰と太ももに装着された繊維コンポーネントと、ウォーキングからランニン
グ転換を検出可動式作動システムでこの双方の特定股関節伸展・軽量エキソスー
ツを開発。チームは屋内テストでユーザーが着用するエキソスーツは、デバイス
なしで歩いたり走ったりした場合と比較し、平均で歩行の代謝率が9.3%、ラ
ンニングの代謝率が4%低下すること明らかにする。発見した代謝の低下はささ
いなものだが、携帯型ウェアラブルロボットが多岐にわたる活動シーンを支援す
る。ヒップエクソスーツは、米国国防高等研究計画局(DARPA)の以前の戦士We
bプログラムの一部として開発され、長年にわたるソフトエクソスーツの最適化
を実現する。従来の多関節エクソスーツは、歩行中に股関節と足首の両方を支援
でき、脳卒中生存者の歩行リハビリテーションを改善することを目的とし、医療
用エクソスーツは、米国およびヨーロッパで市販されいるが、最新のヒップアシ
ストエクソスーツは、従来品と比較して、よりシンプルで軽量をめざし設計。ケ
ーブル作動システムを介しユーザー支援する。作動ケーブルは、腰ベルトと太も
もラップの間に張力を加えて、ヒップ部の筋肉と協調し働く股関節に外部伸張ト
ルクを生成。デバイス重量は合計5kgで、その重量の90%以上が体の重心の近
くにある。問題は、エキソスーツが歩行とランニングの歩容を区別し、適切な歩
行サイクルのタイミングが提供でき、最適な作動プロファイルに変更できるかに
あった。今後はさらなる軽量化、支援の多様化、利便性さの向上など、あらゆる
側面の最適化に焦点を当てている。歩行障害のある人の支援、肉体的に激しい怪
我のリスクのある産業労働者の支援など、さまざまなアプリケーションにこの技
術を応用展開させていくことにある。
● 今夜の寸評:無給電携帯電話で防犯システム構築時代
町内のこども防犯がテーマとして上がり、「子供110番」などの導入由来や全
般的な調査を開始しはじめ、この10年でずいぶんと様変わりしていることに驚
く。「デジタル革命渦論」の基本則がすっぽり収まっていることに吾れながら納
得する。兎に角安い、高解像度のCMOSの普及、軽薄短小で大容量のメモリー、コ
ンパクトな遠隔操作ロボット、ソーラーデバイス無給電化、高性能でコンパクト
なLE照明、システムのカプセル化など、使わなくなった携帯電話を利用すれば現
材をリユースし連動させればなおのことで結構なものとなる。実に面白い。