7.述 而 じゅつじ
ことば------------------------------------------------------
「道に志し、徳に拠り、仁に依り、芸に遊ぶ」(6)
「一隅を挙げて三隅をもって反らざれば、復せざるなり」(8)
「不義にして富みかつ貴きは、われにおいて浮雲のごとし」(15)
「子、怪、力、乱、神を語らず」(20)
「三人行えば、必ずわが師あり」(21)
-------------------------------------------------------------
29 仁は、とうてい手の詞かぬ所にあるものなのか。そうではな
い。人間が仁でありたいと思う心、それ自体が仁なのだ。(孔子)
子曰、仁遠乎哉、我欲仁、斯仁至矣。
Confucius said, "Is the benevolence in a distant place?
No, if we want benevolence, it is next to us."
30 昭公は礼をよくわきまえた方だったそうですね」
陳司敗(ちんしはい)がこうたずねると、孔子は「そのとおりです」
と答えた。
孔子が立ち去ったあと、司敗は、孔子に従ってもどりかけ巫馬期が
をこっそりと呼ぴとめた。
「身びいきしないのが君子だと心得ておりましたが、間違っていだ
ようですね。昭公の夫人は魯と同姓の呉の出身です。礼に背いて同
姓の名をめとり、それを隠すためにわざわざ名前まで呉孟子と変え
ていたではありませんか。その昭公が礼をわきまえていたとは.驚
き入った論法ですな」
孔子は、巫馬期からこの報告をきいてにっこりした。
「やれやれ、助かった。わたしの過ちを見通す者がやはりいたのだ」
<昭公>孔子が初めて仕官したころの魯の君主。三桓に攻められて斉
に亡命し、孔子もその後を追って斉に外遊した、
<陣司敗>陳の国の司敗(司法長官)であるともいい、斉の国の大夫
の人名であるともいう。前説をとれば孔子晩年の巡遊時代のことに
なり、後説をとれば、昭公の後を追って斉に行ったときのことにな
る。
<巫昌明>孔子の弟子であろが、くわしい事蹟はわからない。『諭路』
ではここにしか出てこない。
<同姓の者をめとり>周の制度では、姓が同じ晋どうしは婚姻しては
なちぬと定められていた。呉の君主は、魯と同じく姐姓で、本来な
ら大人を呉姫と呼ふべきであるのに、同性婚をごまかすために呉孟
子と呼んだのである。
<やれやれ、助かった>孔子は、昭公の非礼を十分承知していたが、
故国の君主であるために、その非礼を指摘することをあえて控えた
のであろ。しかし、広く天下の礼の紊乱を憂うる立場からすれば、
その偽りがそのまま通ってしまうことをも恐れていた。陳司敗に指
摘されて、かえってほっとしたのである。また別に、初めの答えは
順然たる孔子の不注意から出たのと解する者もある。
陳司敗問、昭公知禮乎、孔子對曰、知禮、孔子退、揖巫馬期而進之
曰、吾聞、君子不黨、君子亦黨乎、君取於呉、爲同姓謂之呉孟子、
君而知禮、孰不知禮、巫馬期以告、子曰、丘也幸、苟有過、人必知
之。
The chief judicial officer of Chen asked, "Did marquis Zhao
have a sense of courtesy?" Confucius replied, "Yes, he did."
Confucius left the room. Then chief judicial officer said to
a pupil of Confucius whose name was Wu Ma Qi, "I think gent-
lemen must not be unfair. But I'm afraid gentlemen sometime-
s can be unfair. Marquis Zhao married a woman from Wu.
Her family name was the same as marquis's. So marquis called
her Wu Meng Zi. If marquis had a sense of courtesy, everyone
would have a sense of courtesy." Wu Ma Qi said this to
Confucius. Confucius said, "I feel happiness so much.
If I make a mistake, someone correct my mistake.
【ポストエネルギー革命序論67】
【ゼロウエスト実践編:除草とゴミ回収袋を考える③】
蒸気除草方式で除草を実証
野焼き・農薬除草がだめなら、加熱蒸気でと考え、蒸気除草は「そ
の年に作られた雑草種子をその年のうちに始末する」が基本と言わ
れる。作物収穫後に圃場表面を高温に加熱することで、雑草種子の
90%以上を駆除することができ、翌年の雑草発生数は数分の1か
ら10分の1程度にまで減少できることが確認されている(上写真)。
実証は来年の発芽結果まで持ち越しとなるのでこのテーマは残件。
尚、このシステムの付加価値は「フレキシブル蒸気吐出ノズル」の
開発ある。
【ゼロウエスト事業編:インターロッキングブロック】
生活廃水処理工程(及び生活廃棄物の焼却場廃水)や産業廃水処理
排出される汚泥は関連する環境環基準が遵守されていれば、その汚
泥は再利用可能であり、その処理方法として焼結材として道路の舗
装用インターロッキングブロック材としてリサイクル・リユース出
来る。このように、前回記載したように「無線給電機能」機能のご
とく、舗装道路の高付加価値化に寄与できる用材としてだけではな
く、植物物培養の土壌団粒化剤としても広範に応用展開でき、世界
展開できる巨大事業としての成長を秘めている。
都市のヒートアイランド現象への対策として様々なものが検討され
ており、セルベンの粒状物を用いた表層を形成することにより太陽
光を反射し、また、下層を気孔を有する断熱層としたクールアイラ
ンド舗装というものが知られている。そしてこのような舗装が、駐
車場や歩道などに用いられている(特開2012-87502)。しかし、上
記の方法では、路面の温度の低下が十分ではなかった。また、断熱
層の気孔内に水を保持させ、気孔内の水の潜熱によって太陽熱の熱
量を奪うことも記載はされているが、温度低下の程度や持続時間も
十分ではない。そこで、路面の温度の上昇を大きく抑制し、さらに
その効果を長期間維持することができ、都市のヒートアイランド現
象を抑制することができるインターロッキングブロック(舗装に用
いるコンクリートブロックの一種)が提案され、小松精練(現在、
小松マテーレ)株式会社より市販さている。
【関連特許】
① 特開2017-133155 インターロッキングブロック 小松精練株式会社
ここでセルベンとは、トイレなどに使用されていた衛生陶器屑をい
い、セルベンは表面が白、青、緑、黄色、赤、黒などに着色されて
いるが、その内部や裏面は白色で粉砕され粒状物でその断面は白色
であり、他の材料に比べ太陽光などからの熱線の反射性能に優れて
いる。 ここで「粒状」とは、粒子径30mm以下で。10~30
mmが好ましい。
表1のごとく、以上、実施例1、2で得られたインターロッキング
ブロックは、表層及び下層には水が通過できる空隙を有し、これら
が連通していることよりインターロッキングブロックの表面の水を
上層から下層に水が供給できる。また、下層に用いた多孔質セラミ
ックスの粒状物は、ミリメートルオーダーの気孔とマイクロメート
ルの気孔を有し、これらは連通しており、保水性に優れている。各
実施例で得られたインターロッキングブロックは、保水能が0.15
g/cm3以上であり、曲げ強度が3.0MPa以上であり、さらに、
密粒度アスファルトを用いたブロックに比べ、1時間後、2時間後、
3時間後とも10℃以上温度上昇が少なかった。従って、路面温度
の上昇を大きく抑制し、かつ、長期に亘り温度低減効果を発揮し、
ヒートアイランド現象を長期に抑えることが分かった。
図1
【符号の説明】 10 インターロッキングブロック 12 下層
14 表層 16 骨材 18 セメント
② 特開2016-029013 多孔質セラミックス焼結体及びその製造方法
小松精練株式会社
一般に、多孔質セラミックス焼結体は、耐火断熱材料、水質浄化材
料、調湿材料、及び揮発性有機化合物(VOC)吸着材料等に用い
られているものである。このような多孔質セラミックス焼結体の構
造としては、独立気泡型、格子構造型、アグリゲート型、微小な亀
裂孔隙を有するもの、及び連続貫通気孔を有するもの等が挙げられ、
用途に応じて選択される。格子構造型の多孔質セラミックス焼結体
としては、発泡ウレタン樹脂の気孔内へセラミックス組成物を注入
充填した後、樹脂成分を分解し、焼結されたものが知られている。
アグリゲート型の多孔質セラミックス焼結体としては、組成物中の
素粒子の骨材の間隙を気孔としたものが知られている。独立気孔型
の多孔質セラミックス焼結体としては、焼成工程において、組成物
中の高温分解揮発成分により気孔を生成させたものが知られている。
微小な亀裂孔隙を有する多孔質セラミックス焼結体としては、加熱
時に収縮する粘土質等の原料と、加熱時に膨張するスラグ類とを混
合した組成物を焼結し得られるものが知られている。
また、連続貫通気孔を有する多孔質セラミックス焼結体としては、
含水組成物内に、金属アルミニウムにアルカリ溶液を加えて水素を
発生させ、これを焼結して得られるものが知られている。近年、多
孔質セラミックス焼結体は、緑化基盤材料としても利用されている。
緑化基盤材料は、地被植物等を生育させるための土壌の下に敷設さ
れるものであり、緑化基盤材料には、水が浸透しやすく、かつ適度
な保水性を有することが必要とされる。このような緑化基盤材料は、
建物の屋上等に敷設され、その上に植物を生育させることで、建物
の冷却効果を向上できる。緑化基盤材料として用いられる多孔質セ
ラミックス焼結体として、例えば、原料として珪藻土を用い、珪藻
土の成形体を焼結したものが提案されている(例えば、特開2005-2
39467)。 この多孔質セラミックス焼結体は、珪藻土由来のマクロ
気孔と、人工的に生成されたミリメートルサイズのトンネル構造孔
隙とが相互に連結された二元構造を有するため、水が浸透しやすく
かつ保水性が良好である。
しかしながら、緑化基盤材料として用いる多孔質セラミックス焼結
体には、水が浸透しやすく、保水性が良好であることに加え、良好
な水の拡散(拡散性)、特に水平方向への拡散性が求められる。加
えて、多孔質セラミックス焼結体の気孔内に保持された水が、生育
させる植物に利用できなくてはならない。さらに、多孔質セラミッ
クス焼結体には、冷却効果のさらなる向上が求められている。そこ
で、植物の生育に適し、かつ冷却効果の高い多孔質セラミックス焼
結体の提供にある。
この多孔質セラミックス焼結体は、原料として粘土を含む焼結体で
直径3nm~360μmの細孔と、直径360μm超の孔隙と、直
径3nm~360μmの細孔また直径360μm超の孔隙が相互に
連通する連通孔が形成され、直径3nm~360μmの細孔の容積
の合計値である細孔容積が0.2cm3/g以上で、直径0.01μm
~1μm未満の細孔の容積の合計値である微細孔容積の割合が30
体積%以上であることを特徴とする。直径3nm~360μmの細
孔におけるメジアン細孔直径が40μm未満が好ましく、かさ比重
が0.7g/cm3以上である層状の稠密層、かさ比重が0.7g/
cm3未満である非稠密層が好ましい、非稠密層は、稠密層の両面に
設けられた緑化基盤材料で、また、多孔質セラミックス焼結体の製
造方法は、多孔質セラミックス焼結体の製造方法で、粘土類、有機
汚泥及びスラグを含む混合物を得る混合工程と、前記混合物を成形
して成形体を得る成形工程と、前記成形体を焼成する焼成工程とか
ら構成される。
図1
【符号の説明】
1、100、110 板状セラミックス 10 稠密層 14 細孔
20 第一の非稠密層 30 第二の非稠密層
ミトコンドリアのタンパク質搬入口の構造と機能を解明
10月11日、京都産業大学らの研究グループは、ミトコンドリア
へのタンパク質搬入口として働く、複数のタンパク質が組み合わさ
ってできた TOM複合体を、クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析
法で決定したことを公表。この全体構造は各サブユニット2個ずつ
から成る2量体で、タンパク質の通り道(膜透過チャネル)となる
円筒形のTom40同士の界面にTom222分子と脂質1分子が入り込み構成
する一方、Tom40のN端部分は、Tom40の円筒内部をサイトゾル(外)
側から膜間部(内)側に向かって貫き、Tom5が膜間部側でこのN端部
分をつなぎ止める。多様な前駆体タンパク質のうち、プレ配列を持つ
ものはTom40同士の界面の側に出口があり プレ配列を持たないもの
はTom40の2量体の外側に出口がある(上図)。このように、タンパ
ク質の膜透過チャネル内に、プレ配列を持つ前駆体タンパク質と持
たない前駆体タンパク質専用の通り道と出口を別々に用意し、出口
で待ち構える各輸送経路の下流の因子に前駆体タンパク質を受け渡
すことで、性質も機能も異なる1000種に及ぶ前駆体タンパク質の外
膜透過を効率良く行っていることを解明したもの。
今回の研究で解析した酵母TOM複合体は、ヒト細胞でも同じメカニズ
ムで膜透過装置として働くと考えられ、明らかになったTom40の2つ
の出口は、ヒト細胞の Tom40にも存在し、ミトコンドリアへのタン
パク質搬入口複合体が働く仕組みが、ヒトなどの高等生物の同様の
メカニズムの理解に直結。ミトコンドリアタンパク質の搬入と関連
するパーキンソン病などの神経変性疾患や、難病で治療法開発が待
たれているミトコンドリア病の病因メカニズム解明につながるかも
しれない。将来的には、ミトコンドリアへのタンパク質の取り込み
効率の制御により、ミトコンドリア機能や細胞機能の制御で、未開
のミトコンドリア病の治療法開発に道筋や老化の予防につながるだ
ろう。
人口減少時代のまちづくり⑧
12 結婚しない若者が増えているというが、その現状は
【要点】
①男性では4人に1人が50歳の時点で未婚。
②女性では7人に1人が50歳の時点で未婚。。
③生涯未婚率は上昇している。
1 生涯未婚率の現状と今後の予測
生涯未婚率の現状は、男性は1980年(2・696)以降、上昇が
続き、2015年に13・4%となり、4人に1人が50歳の時点
で未婚、結婚しない人生を歩む。一方、女性1980年に4・4%
から、95年までは男性と比較して穏やかに上昇傾向となる、20
15年に14・1%まで上昇し、7人に1人が50歳の時点で未婚
ということになる。生涯未婚率は、2035年まで上昇傾向が続く
と推察され、男性の生涯未婚率は、20年には26・6%と上昇し、
35年には29%になる。女性の生涯未婚率は、20年には17・
8%に卜占抒し、35年には19・2%と推察される。
2 生涯未婚率の上昇による問題
1980年から90年的後、男性の上昇率が高くなったのは、おそ
らく、バブル時代、好調であった景気が不況の影響を受け、給料の
減少、安定した職場の損失などが原因と思われる。90年代終身雇
用が崩れ非圧規雇用の増大による低賃金、長時間労働に身を置く人
は多く、自分の収入で家族を養えるのか、という不安を抱いた人が
多いと推察される。近年、人々の婚姻に対する意識や行動も変わり
つつある。「男女共同参画に関する調査(内閣府)」によると、「
どちらかといえば賛成」を含めて70%が「結婚は個人の自由であ
る」と考えている。1992年(62・7%)時点と比較すると、7
ポイント上昇した。特に、20~30歳代では9割近くが結婚は自
由であるという考え方に賛成している。このことから、結婚するか、
しないかについての自由度は高まり、趣味を楽しむ、自由を謳歌す
るなど、婚姻意識の変化が伺える。少子化によると若者の減少と未
婚率の上昇などを背景に、婚姻件数は減少傾向にある。2012年
の婚姻件数は年間約67万絹で、最も多かった1972年の約11
0万紺と比べると、約43万組少ない6割程度となっている。
生涯未婚率の上昇による問題は、①生涯未婚率の出生率に影響をお
よぼす少子化要囚。②共に暮らす人がいないことは、健康への自己
管理能力が低下し、未婚者と既婚者を比較すると、未婚者の死亡率
リスクが高い。③自立が困難になり介護や福祉、医療需要が増加し、
社会がその役割を担うことになるなど、様々問題か生じる。
3 家族機能が変化する社会
婚姻に関する変化には女性の経済的な自立と非正規雇用の拡大によ
る就労環境の悪化が挙げられる。都市部において独身生活を快適に
する条件が整い、自分の多様な可能性を発揮できる柔軟性を保つた
め、結婚を避ける「結婚のモラトリアム化」の心理も晩婚化の要因
といえる。世代分離、非婚化、晩婚化、離婚率の上昇など、家族の
あり方は、伝統的な家族規範から抜け出し、個人の主体的な選択に
ゆだねられつつある。まさに家族機能は大きく変化し、その影饗が
懸念される。
キーワード 結婚意欲の喪失/結婚の自由/経済的な自立
●今夜の寸評:激甚化する風水害③
12日に伊豆半島に上陸し、各地で大きな被害を出した台風19号
(アジア名:ハギビス、Hagibis)により、これまでに少なくとも
14(35)人が死亡、9(15)人が行方不明となっている。各
地で川の氾濫や土砂災害に見舞われた中、被災地では13日、取り
残された住民の救助のため自衛隊・消防隊が出動した。台風19号
は13日朝までに勢力を弱め、海上に抜けたものの、通過した地域
に大きな被害を残す。早朝から町内を自主パトロールするが大略異
常なし(河川敷の雑木林(=自然防風林?)の大量の落ち葉掃除する
光景に驚く。そして、世界中で起きている激甚化する風水害に、こ
れは序章に過ぎぬと腑に落とす。
( )内の数字は13日時点の数字。
ところで、河川周辺集落には、特殊な揚水・排水ポンプ網の整備が
急がれますね(対処療法)。