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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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ギブ・ミー・チョコレート

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                カラコロと飴玉響く母の部屋 孝行したき時に親はなし

 



時間とともに忘れ去るものと考えていたが間違いに気づく。苦しいそうな顔がデジャブしたりすると、良心の呵責
によるものか「孝行をしたくときには親はなし」が頭をよぎる。そんなとき、両脚が不自由になり床離れできぬこ
とが多くなったが元気な頃、日差し溢れる部屋で、母が飴玉を美味しそうにしゃぶっているシーンが浮かんできた
りする。母の食べもに対する執念はそれはたいしたもので、数多くのエピソードがある。そんなことを話すと、彼
女はいろいろとわたしの知らないエピソードを語ってくれるが、いつも楽しそうに笑っている。なんだ、そんなこ
ともあったんだったけ、と。こちらもつられて笑ってしまっている。そういえば、徳兵衛(回転寿司店)の烏賊の
げその天麩羅をもりもり食べている様子は繰り返し彼女の口からでるエピソードだが、目尻の涙を拭いながらいつ
ものように笑っている自分がいる。 ^^;。

 

  

● 冷戦時代の核熱戦争にかわる、何でもありうる対テロ戦争時代 

過激派組織「イスラム国」が「日本が標的になった」などとする記事を掲載した機関誌をインターネット上に公開。
12日に公開されたイスラム国が発行するインターネット機関誌で、日本人人質事件に触れ、当初、提示した2億ド
ルの身代金要求について「応じないのは分かっていたが、傲慢な日本政府をおとしめるために要求した」などとし
ている。安倍総理大臣の中東支援が「イスラム国への攻撃に使われるのは明らかだ」とし、「すべての日本の国民
はどこでも見つけ次第、標的となる」などと日本を敵対視する姿勢を明確に示しているという。記事では人質解放
交渉の内幕にも触れられ、ヨルダンのイスラム原理主義指導者が仲介にあたったものの、パイロットとの交換を持
ち出したため拒絶したなどと掲載されているという(テレビ朝日 2015.02.13)。彼らの意図が真実なら、わたしが
想定していた筋書き通りとなる。




● 今夜の一冊 推薦図書『吉本隆明の経済学』

昨夜の 「永続敗戦論と長髄彦考 Ⅱ」に掲載したからみで、中沢新一編箸『吉本隆明の経済学』も紹介した恰好に
なっているが? 購読するかどうか迷っていた、これまでの読書履歴からそれはよすことにした。が、中沢は言葉が
巧みで、ほれぼれするところあり、前説を転記しておきたい。

 吉本思想に存在する、独自の「経済学」とは何か。
 資本主義の先を透視する!

 吉本隆明の思考には、独自の「経済学」の体系が存在する。それはマルクスともケインズとも異なる、類例の
 ない経済学である。本書は、これまでまとったかたちで取り出されなかったその思考の宇宙を、ひとつの「絵」
 として完成させる試みである。経済における詩的構造とは何か。資本主義の現在と未来をどう見通すか。吉本
 隆明の残していった、豊饒な思想の核心に迫る。

 はじめに
 第1部 吉本隆明の経済学
 第1章 言語論と経済学  第2章 原生的疎外と経済
 第3章 近代経済学の「うた・ものがたり・ドラマ」
 第4章 労働価値論から贈与価値論へ  第5章 生産と消費
 第6章 都市経済論
 第7章 農業問題
 第8章 超資本主義論 第2部 経済の詩的構造
 あとがき




 吉本隆明にとって、敗戦というのは重大な意味を持っていました。戦前軍国少年だった吉本さんは、日本的価
 値に対して大きな信頼を置いていました。それが敗戦を迎えたとき、一朝にして真逆の方向へ大転換してしま
 った。世の中のひとは「民主主義」や、「新しい日本」という方へ向かって行きましたが、吉本さんはそうは
 考えませんでした。なぜ日本が負けたのか、負けざるを得なかったのはどうしてなのか。日本は必然性をもっ
 て負けた、この必然性は いったいなんなのか。吉本隆明は、大変な切実さでその根本へ深く降りていたので
 した。

 結果、吉本さんの思考は日本人には世界認識の方法がなかった、という考えへと至ります。日本人が民族的に
 優秀であるとか、竹槍で飛行機に勝てるとか、そんなことを言い出していた。そうして戦争へ突入し敗戦を迎
 えました。そのとき決定的に欠けていたのは、世界史というものはどう動いていくか、世界におきることをど
 う認識していくのか、その方法であったのです。価値の生まれるところまで降りていき、世界認識の方法を獲
 得しようと思った、ただひとりのひとが吉本隆明という人でした。
 ここに吉本隆明の偉大さがあります。

 そして吉本さんはマルクスを読み、大きな衝撃を受けました。世界認識の方法において、マルクスはダントツ
 のものを持っていた。マルクスの世界認識の方法、それこそが経済学でした。自分は経済学を始めなければな
 らない、そういって敗戦から数年間、一から、独学で、猛然と経済学の勉強を始めます。アダム・スミスやリ
 カードを隅から隅まで読み、そしてまたマルクスを微細に分け入って繰り返し読んだ。シモンド・ド・シスモ
 ンディやジャン・バティスト・セイにいたるまですべてを勉強し、そしてそこから世界認識の方法を抽出した
 のでした。

 この方法を基に書かれたのが『言語にとって美とはなにか』という書籍です(そこで経済学をやる、とならな
 いのが吉本さんのおもしろいところです)。この本の中で吉本さんは、文学とはなにか、美とはなにかという
 問題に、この経済学の方法論を投入していきました。そこから『共同幻想論』や『心的現象論』などの研究に
 入っていくわけですが、吉本さんの発想の源泉にはいつも経済学がありました。経済学そのものを論じたり、
 語ったり、論文や書籍を書いたりすることはなかったけれども、通底音のように響いています。それは、いろ
 いろな機会に、たとえば「いま消費社会といわれていますが、あれはどういう意味でしょう?」とか、「政治
 家がこんなことを言っていますがどういうことでしょうか?」や、「農業が衰退に向かっていますが、大丈夫
 でしょうか」などの対話の中で、散発的に浮かび上がってきています。

 今から6年前、吉本さんにそんな話をし筑摩書房にもお話して、今回の書籍ははじまりました。まずは吉本さ
 んが話し、書いたものの中から、経済学が主題となっているものを集めて分類していきました。それを持って
 吉本さんに確認したところ、急にね、経済学というのは自分にとってすごく大事だから、この本は自分が書く
 よ、といい出したのです(笑)。そんな時間がどこにあるのでしょう(笑)。エーッ、と思ったけれども、自
 分で書くと言っているのだから仕方ないなあ、まいったな、と思い大事にとっておいたのでした。そんなうち
 に書きものが出来なくなってしまい、そのまま帰らぬ人になってしまった。そうして残された課題にずっと取
 組み、できあがったのが今回の『吉本隆明の経済学』です。自分としてはめったにない書籍のタイトルですが、
 この本に関しては愚直なほどのものを込めた書籍をつくりたかったのです。

 吉本さんの思想の背後にある「経済学」というのは、いままで取り出されたことはありませんでした。このよ
 うな形で、吉本さんの経済学の体系を取り出してみたら、それは本質的に、吉本さんの言わんとする言語の詩
 的構造や、芸術言語論のようなものでつくられた経済学の構造をしていることが見えてきました。これは今読
 んでも新鮮で、鮮やかな示唆をわたしたちに与えてくれます。これまでの経済学の、どこにも属さない「吉本
 隆明の経済学」は現代ますます重要な意味をもっているといえるでしょう。ぜひお読みください。

                             『吉本隆明の経済学』刊行記念イベントより



 

● 環境商品虚像考

窓ガラスフィルムに「断熱効果に根拠なし」として消費者庁が文京区のフィルム製造メーカー「翠光トップライン
」に対し措置命令を下した。このメーカーが製造する窓ガラス用の「シーグフィルム」については、おととしまで
窓に張るだけで「冷暖房効率が30~40%アップ」「夏涼しく、冬暖かい部屋になり、省エネに効果てきめん」
などと、メーカー側が高い断熱効果を強調して販売。フィルムの断熱効果について消費者庁はメーカー側に説明を
求めましたが十分な根拠が示されず、景品表示法違反の措置命令を出す方針を固めた。今後、メーカー側は、消費
者へ表示の誤りを周知し、再発防止策を求められる。「シーグフィルム」は1平方メートルあたりの価格が工事費
込みで1万5000円ほどで、東大などの学校や公共施設、高級ホテルなどに納入されているという。

 【符号の説明】 1 光学用フィルム基体  2 被膜  A 冷却流体


「特開2005-262554 高放熱性光学用複合フィルム及びそれを用いた放熱方法」


同社の出願特許を確認すると「光学用フィルム基体1の少なくとも片面に、可視光線透過率がフィルム基体のそれ
より大きく(好ましくは90%以上)、日射熱吸収率及び常温熱放射の波長域における放射熱吸収率がともにフィ
ルム基体のそれより小さく(好ましくは日射熱吸収率が0.01~11%、放射熱吸収率が0.01~20%)、
且つ熱容量がフィルム基体のそれより小さい(好ましくはフィルム基体に対して10%以下の)被膜2を形成し、
この被膜表面に空気、水等の冷却流体Aを接触させることにより、高温となったフィルム基体を放熱させる。光学
用フィルム本来の可視光線帯域の透明度を損なうことなく放熱性が向上したとある。

つまり、位相差フィルム、液晶フィルムなどの光学用フィルムの場合は、ブラスト加工やフィルムにフィンを設け
て放熱性を向上させることは技術的に可能であるが、これらの方法を用いて放熱を行うと光学用として用いるフィ
ルム本来の機能まで失ってしまう。また、フィルムの熱容量を小さくするためにフィルムの厚さを薄くすればよい
が、機械的な強度が低下し、破損しやすくなる問題があったが、これらの従来技術の欠点を解消して、可視光線帯
域の透明度が高く、しかも高い放熱性と冷却効果をもつ光学用フィルムが提供できるというものであるが、同社の
「冷暖房効率が30~40%アップ」「夏涼しく、冬暖かい部屋になり、省エネに効果てきめん」との表示が不当
であったということで今回の措置命令となっている。

環境リスク本位制時代の環境商品は、時代の寵児扱いとされるが、多分にムードに流されその商品の機能(あるい
は機構)的価値がないがしろにされることへの警告事例である。先日も、三貴、根拠示さず「がん予防に」と飲料
水販売したとして再発防止を求められていたが、こちらは、健康志向商品(この方面での偽装・不当表示事例数は
多そうである?)であった。

 

 ● 今夜の一曲


 

BUMP OF CHICKEN「飴玉の唄」。BUMP OF CHICKEN は掲載してきたから書かないが、「何光年も遙か彼方から
やっと届いた飴玉」は浪速のおばちゃん達の「飴ちゃん外交」の知恵。彼女達の切れ目ないパワー外交はきっと世
界平和を実現するだろうと確信しながらこの楽曲を聴いていた。




● ギブ・ミー・チョコレート!

バレンタインディが明日に迫り、彦にゃんには遠く及ばぬものの、今朝、彼女に吾を忘れ請求する。微妙な間があ
ったものの、それじゃ、ビバ!でお酒入りのチョコを買っておきましょうと返事を戴いた。有り難い!誰も相手に
してくれないための非常手段というわけだがこれって、焼け跡闇市世代の敗戦から立ち上がる力強さと同じじゃな
いのかとも思えた。捨てたものじゃないと。

   LA TRUFFE NOIRE MELANOSPORUM

 


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