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変異とワクチンⅢ

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12 顔 淵 がんえん
------------------------------------------------------------
内に省みて疾しからずんば、それ何をか憂え何をか懼れん」(4)
「君子敬して失うなく、人と恭しくして礼あらば、四海の内みな兄
弟なり」(5)「百姓足らば、君たれとともにか足らがらん。百姓
足らずば、君たれととも君、君たり、臣、臣たり、父、父たり、子、
子たり」(11)「君子の徳は風なり。小人の徳は草なり。草これに
風を尚うれば必ず催す」(19)
------------------------------------------------------------
23.子貢が交友の道についてたずねた。孔子は、
「相手が過ちを犯したときは、誠意をもって忠告するがよい。それ
でだめなら、しばらく様子をみる。あまりしつこくするのは、自分
がいやな思いをするばかりで効果がない」

子貢問友、子曰、忠告而以善道之、無自辱焉。

Zi Gong asked about friendship. Confucius replied, "You should guide
your friend to the good direction with advice. If your friend rejects
your advice, you should not compel him. Otherwise, you would
humiliate yourself."


【ウイルス共生描論12:変異とワクチンⅢ】



株式会社大木工藝 汎用高性能マスク販売!
新型コロナウイルスの影響でマスク不足が解消しないなか、大津市
の炭素製品を取り扱うメーカーが開発した布マスクに取り付けるフ
ィルターが注目を集めている。大津市で炭素製品の開発や販売を行
う株式会社大木工藝は、先月、布マスクに取り付けるフィルターを
開発。①空気清浄機などに使われているウイルスを無力化するとさ
れる酵素が入ったフィルターと、②汚れやにおいを吸着する活性炭
などが入ったフィルターの2枚1組で布マスクに取り付けている。
メーカーでは先月、フィルターのセット6万枚を生産したところ、
地元のタクシー会社や精肉業者などから注文が相次ぎ完売したとい
う。会社では、効果が長持ちする新たなマスクフィルターをさらに
100万枚生産することにしていて、国内の大手企業のほか、中国
や台湾の企業からも問い合わせが来ている。大木工藝の大木武彦社
長は「布マスクだけで使うより感染の広がりを抑える効果が期待で
きます。多くの人に行き渡るよう生産に取り組みたい」と話してい
る。これに、目的に合わせ抗殺菌・抗殺ウイルスフィルタを挿入す
れば完璧。また湖国産業が世界に飛翔する。

⬕ 特開2018-123434 繊維集合体製造方法 株式会社大木工藝
【概要】
近年、サブミクロンから数ミクロンと径の小さい繊維の繊維集合体
を製造できる方法が盛んに研究されている。その主なものとして、
エレクトロスピニング法(例えば、特許文献1)を挙げることがで
きる。エレクトロスピニング法は、ノズルから液状の高分子物質を
噴射させ、その高分子物質を、ノズルとの間に高電圧を生じさせて
いるコレクター板(ターゲット板)に静電力で引き寄せながら引き
伸ばして付着させることで、繊維集合体を形成するものである。液
状の高分子物質としては、高分子樹脂を溶媒で溶かした高分子樹脂
溶液が広く用いられる。液状の高分子物質として、高分子樹脂を高
温にして溶融した高分子樹脂溶融物も可能であるが、高分子樹脂溶
融物となる高分子樹脂は限定される。高分子物質が高分子樹脂溶液
の場合、ノズルから噴射された高分子樹脂溶液は、空中で引き伸ば
されつつ溶媒が蒸発する。溶媒としては、有機溶媒が広く用いられ
る。溶媒として、高分子樹脂によっては水が可能な場合もあるが、
コレクター板に到達するまでに蒸発し難い。また、エレクトロスピ
ニング法に類似した方法として特許文献2に開示の方法を挙げるこ
とができる。この方法は、溶液吐出孔から高分子樹脂溶液を吐出し
吐出した高分子樹脂溶液に交差するように気体を吹付け、高分子樹
脂溶液に含まれる有機溶媒を空中で蒸発させながら繊維にしてコレ
クター板で繊維集合体を形成するものである。ここでは、静電力は
用いられない。また、エレクトロスピニング法において有機溶媒を
用いる方法や特許文献2に開示される方法など、有機溶媒を空中で
蒸発させるもの(及び高電圧を取り扱うもの)は、それを安全に実
施し、また、蒸発した溶媒を安全に処理するには、非常に大きな設
備が必要である。本発明の目的は、高分子樹脂を有機溶媒で溶かし
高分子樹脂溶液を用い、繊維径の小さな繊維集合体を製造できる安
全で設備小型化可能な繊維集合体製造方法を提供することにある。

【符号の説明】
1 繊維集合体製造システム 2 高分子樹脂溶液噴射装置
21  溶液運搬部  22  気体流制御部  23  噴射部
23a  溶液噴射孔 23b  気体噴射孔 3  繊維収集装置
31  水  32  粒子状水分 34  粒子状水分噴出部 G 気体
L  高分子樹脂溶液

⬕ 特開2019-123630 カーボンナノファイバ製造方法およびナノ
ファイバ形成用ノズルヘッド 株式会社大木工藝
【概要】
電界紡糸法を利用してポリアクリロニトリル(以下、「PAN」と
称する。)由来のカーボンナノファイバを製造する方法が提案され
ている(例えば特許文献1)。この製造方法では、まず、PANを
含む非混和ポリマ溶液を作製した後、エレクトロスピニング法を利
用して、非混和ポリマ溶液からPANを含むナノファイバ(以下、
「PANナノファイバ」と称する。)を作製する。その後、電気炉
を使用して不活性ガス雰囲気中で高温熱処理を行うことによりPA
Nナノファイバに含まれるPANを炭化させることによりPAN由
来のカーボンナノファイバを得るが、特許文献1に記載された製造
方法では、エレクトロスピニング法において生じうる電界干渉に起
因してPANナノファイバの径にバラツキが生じ易い。また、特許
文献1に記載された製造方法では、電気炉を使用してPANナノフ
ァイバに含まれるPANを炭化させるので、PANナノファイバの
内部と表面とで炭化の度合が不均一になり易い。従って、この製造
方法で作製されたカーボンナノファイバは、その径のバラツキが大
きかったり或いはその内部に十分に炭化されていない部分が残留し
たりする虞がある。本発明は、径のバラツキが少なく且つ高品質な
カーボンナノファイバを作製できるカーボンナノファイバ製造方法
およびナノファイバ形成用ノズルヘッドの提供を目的とする。

【符号の説明】
13:ナノファイバ形成用ノズルヘッド、14,2014:材料供
給部、16:空気供給部、17:空気搬送管、22,145A,
145B,145C,2147:ヒータ、42A、42B、42C、
42D、42E、42F、42G:第2噴射口、46:第1噴射口、
50:捕集機、51:捕集部、100,2100,3100:ナノ
ファイバ製造装置、131:第2ノズルユニット、131a:端面、
131b:凹部、131c:側面、131d 溝、131e:空気
流路、132:第1ノズルユニット、132a,134a:貫通孔、
132b:フランジ部、133:ホルダ、134:ヘッド本体、1
34b:空気導入路、134c:材料導入路、135:固定プレート、
141,2141:バレル、141a,2141b:搬送スペース、
141b,2141c:吐出口、142:スクリュ、143,21
43:モータ、144:ホッパー、1361,1362:Oリング

【ポストエネルギー革命序論166】

   



47.1%効率の6接合Ⅲ-Ⅴ族太陽電池 
米国の研究グループが、太陽スペクトルの特定の部分からの光を取
り込むために、6つのアクティブな光活性層に基づく新しい太陽電
池を開発しました。科学者たちは、新しいセルで50%の効率に達
する可能性がある。米国エネルギー省の国立再生可能エネルギー研
究所(NREL)の研究者グループは、143太陽光濃度で47.1%の変
換効率を持つ6接合Ⅲ–Ⅴ族太陽電池を開発
。彼らは、1太陽の照明
の下で39.2%の効率を達成。セルはⅢ-Ⅴ族半導体の合金で製造
された6つの異なる光活性層に基づいており、それぞれが太陽スペ
クトルの特定の部分からの光を取り込むことができる。このデバイ
スには、接合部の性能を支持するさまざまなⅢ-Ⅴ族材料の合計約
140の層が含まれていますが、人間の髪の毛の3倍の幅があると
研究者が言う。セルは集光型太陽光発電で使用でき、50%の効率
に達する可能性があるが、セル内の抵抗性バリアは電流の流れの障
害となる。これは50%の目標を達成するための主な障害です。1
43太陽の濃度で47.1%の変換効率を持つ6接合Ⅲ-Ⅴ族太陽電
池で認められた。6月、研究者グループは、韓国科学技術院の科学
者と協力し、再利用可能なゲルマニウム基板を備えたヒ化ガリウム
(GaAs)太陽電池の製造法を実証。 NRELはまた、過去にシカゴを拠
点とする。Microlink Devicesと協力して、37.75%の変換効率
を記録(3接合セル)。Ⅲ-Ⅴ族元素の化合物に基づく太陽電池の
製造コスト–周期表のグループに従って名前が付けられているように、
この技術は、軽量で高効率のドローンや衛星などのニッチアプリケ
ーションに限定。これはコストよりも差し迫った懸念事項である。


【要約】
単接合の平板の地上太陽電池は、基本的に太陽光から電気への変換
効率が約30%に制約されるが、複数の接合部と集光された光によ
り、はるかに高い効率が実現できる。これまで、4接合のⅢ-Ⅴ族
集光型太陽電池は、最高の太陽光変換効率を実証してきた。ここで
は、143 Sunsの濃度で直接スペクトルの下で動作するモノリシック、
直列接続、6接合逆変成構造を使用して、47.1%の太陽光変換効率
を示す。グローバルスペクトルに調整すると、この構造のバリエー
ションにより、1太陽のグローバル効率は39.2%になる。6つの接
合部にほぼ最適なバンドギャップは、Ⅲ-Ⅴ族半導体の合金を使用
して製造された。これらの接合部を開発するには、格子不整合Ⅲ-
Ⅴ族合金の貫通転位を最小限に抑え、準安定四元Ⅲ-Ⅴ族合金の相
分離を防ぎ、複雑な構造のドーパント拡散を理解する必要があった。
この構造内の直列抵抗をさらに削減すると、50%を超える効率を現
実的に実現できる。

※ 光量の測定 太陽電池の特性を評価する前に、照射した光強度を
測定する必要がある。エネルギー変換効率を求める時は通常 100mW
/cm2の光量を基準とし、これを単位として1Sun(ワンサン)と呼称
する。



微生物燃料電池の仕組みでCO2をメタン変換 

4月14日、と群馬大学は、(Microbial Fuel Cells、以下MFC)
を応用した----MFCの仕組みを活用して構築したアノード(負極)
槽と、電子を受け取ってCO2からメタンを生成する微生物群を植種
したカソード(正極)槽を組み合わせたCO2変換セルを試作し、発
生した電流の50%近くを利用して外部から供給したCO2をメタンに
変換セルによるメタン生成に成功。MFCとは、例えばヘドロなど底
質中の嫌気性発電細菌による有機物分の分解(代謝)で生じた電子
を、底質中に設置したアノードを経由し、水中に設置したカソード
(正極)上で溶存酸素と反応させて発電する技術。西松建設は今回、
このMFCで構築した発電微生物菌相を用いた底質浄化型アノードと
CO2をメタンに変換する微生物(メタン生成菌)を植種したカソー
ドを統合し、CO2変換セルとしてラボ実験レベルで試作した。現状
で外部の印加電圧は必要であるものの、装置内に発生した電流のう
ち50%近くをCO2からのメタン変換に利用することが可能だという。
またこの過程でCO2をメタンに変換するカソードの微生物にはメタン
生成古細菌の他、ジオバクターなどの発電微生物が寄与しているこ
とも明らかにしたという。 


今回開発した技術は、底質浄化で得られた電力で直接CO2をメタンに
変換できるため、従来のCO2変換に必要であった外部エネルギーや光
エネルギーを削減または不要にできるメリットがある。また、底質
浄化以外でも、例えば工場などで発生した有機性排水を浄化・発電
しながらCO2をメタン等の有用物質へ転換を行うことも可能とする。
生成したメタンガスを燃料として使用し、後に発生するCO2を再度変
換して循環利用することで、カーボンリサイクル技術としても期待
できる。この技術が実用化できれば再生可能エネルギーの利用促進、
環境浄化、カーボンリサイクルを同時に達成することが可能になる
と期待、今後はさらなる発電効率やCO2変換効率の向上を目指して研
究開発を継続していく。

❐ 特開2019-160641 微生物燃料電池及びそれに使用されるアノー
ド用炭素電極 日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
【概要】
水の交換がされにくい閉鎖性水域に流れ込んだ産業排水や生活排水
に含まれる過剰な有機物は、柔らかな泥となって底層に堆積し、や
がて腐敗してヘドロと呼ばれる黒色の泥状物となる。ヘドロは一般
的な砂泥とは異なり、高有機質であり嫌気的な状態であるため、底
部の堆積物(底質物)がヘドロとなると栄養塩の放出によるアオコ
の大量発生や、硫化水素の生成による青潮を引き起こす。そして、
有害物や悪臭の発生、水中の溶存酸素の低下により漁業や生活環境
に対して深刻な影響を与える。排水基準の強化や下水道の整備など
を通じてこれら閉鎖性水域の環境改善に向けたこれまでの一連の取
り組みは、水域の化学的酸素要求量(COD)、全窒素、全リンと
いった発生汚濁負荷量の改善に一定の効果を挙げてきた。しかし、
底質環境や生物生息に大きな影響を及ぼす底層における溶存酸素量
(以下、DO)については明らかな改善が見られていない。このた
め、その底質を含む水域全体を改善する対策の実施が現在強く求め
られている。なお、本明細書でいう底質は、水底より上で、流動性
を有する堆積層又はヘドロのような汚泥含有層をいい、これら底質
を構成する物質を底質物ともいう。底質環境を改善する手法として
は、堆積したヘドロを取り除く浚渫が最も直接的な手法である。し
かし、浚渫残土の安全な処分が問題となっており、費用面などから
も実施が年々難しくなってきている。このため、環境負荷が少なく、
低コストの底質環境改善技術が求められており、自然界に存在する
微生物を活性化させて堆積したヘドロを生物学的に分解する方法が
現在注目されている。

この技術の一つとして微生物燃料電池を利用した底質環境を改善す
る方法が注目されている。微生物燃料電池とは、有機性物質を嫌気
性微生物であるShewanella属などの電流発生菌によって
分解することによって、有機性物質の化学エネルギーを電気エネル
ギーに変換する発電システムである。この発電システムは、余剰汚
泥を発生させることなく低エネルギーで効率よくヘドロを分解する
ことができることから、次世代の水域環境の改善方法のための技術
として期待されている。今後、処理能力の向上の他、微生物が発す
る電力が非常に小さく、出力される電流密度が低い等の課題もあり、
更なる改良が必要である。
微生物燃料電池は、電解槽と、電解槽内に収容された電子供与微生
物を含む電解質溶液と、電解質溶液に接触するように配置されたア
ノードおよびカソード、両極間を隔離するイオン伝導性を有する隔
膜で主に構成される。アノードおよびカソードには、金属製の電極
なども用いられるが、耐腐食性、生物親和性の優れる炭素製の電極
が使用されることが多い。現在の主流としては、高い表面積と電気
伝導性を有するグラファイトやカーボンクロス、カーボンフェルト
などの炭素繊維系の材料がアノードとして使われている。しかし、
炭素繊維は、弾性率が高いが捻りには弱いため水流や生物の付着等
局部的な力で折れるという欠点や、繊維径が細いため折れた繊維が
皮膚や粘膜に刺激を与え、痛み・かゆみを生じることもあり、取り
扱いには注意が必要とされるなど、実用化に向けて耐久性や皮膚刺
激性の課題の克服が必要である。これら耐久性や作業性の問題を解
決するために鋭意改良が進められている。

例えば、特許文献1では、炭素繊維の構造体に石油コークス等の炭
素粒子とコールタールピッチ等の結合剤を含浸させて不活性雰囲気
下で800~3000℃で炭化させてなる多孔質電極基体が開示さ
れており、微生物燃料電池などにも使用できるとされている。しか
し、特許文献1の材料は薄く、フレキシブルなことが特徴であるた
めに、流れによって外力が電極に加わる廃水処理などの用途に用い
るためには電極としての強度を上げるために幾枚もの基体を積層し
なければならず、形状の自由度も低い。また、微生物燃料電池のア
ノードとして必要な微生物の付着に適した炭素構造については一切
触れられておらず、実施例もレドックスフロー電池を想定した評価
であって微生物燃料電池への適正は明らかにされていない。
特許文献2では、グラファイト、多孔質グラファイト、充填グラフ
ァイト粉末、カーボンクロス、カーボンフェルト、カーボンペーパ
ー、カーボンウール、導電性金属、導電性ポリマー、及びこれらの
任意の組み合わせが開示されている。しかし、特許文献2にはカー
ボンとはどのような性状の炭素材料であるかについての記載は無い
ほか、炭素繊維の炭化物が絡み合った組織構造は、微生物に適した
空隙が形成され、高い処理速度が期待される。一方、潮汐などによ
る底質の瑶動で炭素繊維の破断と脱落が考えられ、生じた破断繊維
の針状、腐りにくいといった物性が、人体への皮膚刺激性だけでな
く、体内濃縮といった生物系への影響が懸念される。
 特許文献3では、木炭や竹炭は多孔質であり、空気や水を通しや
すく、微生物の栄養分も取り入れやすいため、微生物の増殖に好適
な環境を提供するとされている。木炭や竹炭の多孔質構造によって、
廃水との電極表面と充分に接触しながら流通するが、強度自体の弱
さから磨耗等、電極自体の消耗に難点がある。
他方、電気製鋼分野では、電炉用電極としては従来から黒鉛質の炭
素電極が用いられている。この黒鉛質炭素電極とはコークス粉粒等
の骨材に石炭系や石油系のピッチをバインダーとして加えて混練し、
成形、焼成黒鉛化することにより製造される粒子結合型の多孔質組
織性状からなるものである。しかし、黒鉛質炭素電極は、体積抵抗
率が小さく、強度も比較的あるものの、高い結晶構造から疎水性が
高く、吸水性が低いため、微生物の増殖に好適な環境ではない。
多孔質炭素電極の処理能力の向上と吸水性、強度問題の改善を図る
ため、黒鉛質炭素電極の表面を強酸で処理したり、表面を高温酸化
し、結晶化の進んだ黒鉛のエッジ部やベーサル面に水酸基を導入し
て親水性とし、一時的に吸水性を高めることは考えられるが、電極
表層部にしか効果はなく、逆に電極表層部は脆くなってしまうとい
う問題もある。
本発明は、吸水性および材質強度が高く、かつ耐久性に優れ、閉鎖
性水域の底質環境を改善するための微生物燃料電池に最適なアノー
ド用電極とその製造方法およびこのアノード電極を用いた底質環境
改善用の微生物燃料電池を提供することを目的とする。特定の開気
孔率を有する多孔質な炭素成形体からなり、炭素成形体の少なくと
も表層部の炭素が、特定の面間隔及び結晶子である低結晶炭素であ
り、所定の曲げ強度を有することが、上記微生物燃料電池のアノー
ド用炭素電極として最適であることを見出す。閉鎖系又は半閉鎖系
水域の底質環境及び水質を改善するため、底層部の底質物中に配置
される微生物燃料電池の炭素電極であって、当該炭素電極は、開気
孔率が5~30%である多孔質な炭素成形体からなり、前記炭素成
形体の少なくとも表層部の炭素は、X線回折法により測定される黒
鉛六角網面層の平均格子面間隔002面の面間隔d002が0.3
40nm以上で、結晶子の大きさLc(002)が10nm未満であ
る低結晶性炭素であり、前記成形体は、10MPa以上の曲げ強度
であることを特徴とするアノード用炭素電極である。

【符号の説明】
1  ヘドロ 2  アノード 3  カソード 4  外部回線、ステン
レス導線 5  抵抗(もしくは可変抵抗器) 6  広口ガラス瓶
7  穴開き内蓋 8  人工海水 10、20  微生物燃料電池





小型で安価な高精細3D-LiDAR:走行空間センサ
ZMPは2020年4月、Robosenseが開発中のMEMSソリッドステート型3D
-LiDAR「RSLiDAR-M1」について、予約販売を始めると発表。RSLiDA
R-M1は、2019年11月に限定で試用販売した製品の普及版となる。ビー
ム波長は905nm。測定距離は120m@10%(米国NIST基準)、計測精度
は±5cm。フレームレートは毎秒15フレーム、視野角は垂直方向が±
12.5度、水平方向は±60度である。消費電力は最大28Wで、動作温度
範囲は-20~65℃となっている。形状は縦12cm、横11cm、高さ5cmの
コンパクトサイズで、重さは0.8kg。従来の回転式LiDARに比べ、信
頼性や部品コスト、組み込み容易性などに優れているという。価格
(税と送料は別)は25万円で、納期は2020年6月以降となる。ZMP
によれば、新製品と超広角視野のLiDARを組み合わせると、自動運転
レベル2以上に対応することができるという。なお、今回提供する
製品は車載グレード品ではないが、2021年には車載グレードの認定
取得を目指している。


Folding@home」は、世界中の家庭にあるPC・ゲーム機・スマート
フォンなどの身近なマシンの演算能力を合算する分散コンピューテ
ィング
によってたんぱく質の立体構造を解析するというプロジェク
ト、新型コロナウイルスの分析にも力を発揮。世界規模の新型コロ
ナウイルスパンデミックによりFolding@homeに注目が集まった結果、
Folding@homeの演算処理能力は、世界ランキングTOP500のスーパー
コンピューター全てを足し合わせたよりも優れた性能に達した。
2020年4月14日時点のFolding@homeの演算能力を他のスーパーコン
ピューターと比較したグラフが以下、縦軸が処理速度を表している。
Folding@homeは世界最速の処理速度を誇るIBM Summitの15倍の速度
である2.4exaFLOPSに達そうとしており、この速度はTOP500のスー
パーコンピュータの演算能力を足し合わせたよりも速い。
IBM Summitは多数のCPUとGPUを連結することで処理を行っているが
Folding@homeは世界中の家庭用機器の処理能力を合算する「分散コ
ンピューティング」プロジェクト。Folding@homeの処理能力はプロ
ジェクトに参加するユーザーの数に比例、いわば「人気」が処理能
力に直結します。Folding@homeがスタートしたのは2000年10月1日
スタートしてから今に至るまでのおよそ20年間で、その処理能力に
は浮き沈みがあった。
Folding@homeの処理能力に最初のピークをもたらしたのはソニーの
ゲーム機PlayStation 3(PS3)です。PS3版Folding@homeの登場によ
って注目が集まった結果、Folding@homeに参加するPS3ユーザーは
100万人に達し、処理速度は分散コンピューティング史上初の1PFL
OPS
到達しました。しかし、ソニーはPS3版Folding@homeの提供を
2012年に打ち切り、他のプラットフォームのユーザーも徐々に離れ
ていったため、2020年1月には全ユーザー数が3万人を割り込む。し
かし、2020年2月に転機が訪れる。Folding@homeの全ユーザー数は
3月に3万人から40万人に急増。4月にはさらに70万人に達した。
現代ではユーザの持つPCなどのスペックがかなり向上め、現時点で
はユーザ側の処理速度が速すぎてサーバー側が過負荷になっている
状況である。
Folding@homeはタンパク質の「フォールディング」と呼ばれる立体
構造を解析するというプロジェクト。タンパク質を構成するアミノ
酸間で水素結合やジスルフィド結合などが行われるため、それぞれ
のタンパク質は固有の立体構造に折りたたまれて安定化する。この
固有の立体構造はタンパク質を構成するアミノ酸の配列からは予測
が困難であるため、Folding@homeのような超高速な演算能力を必要
としている。Folding@homeの演算能力を使って新型コロナウイルスを
解析するプロジェクトは複数進行。2020年4月13日には、新型コロナ
ウイルスの内部にある複製能力を担うタンパク質「RNA依存性RNAポ
リメラーゼ
(RdRp)」についての研究が発表された。現在開発が進め
られているワクチンは新型コロナウイルスの表面抗原を対象としたも
のがほとんどですが、この表面抗原は変異によって薬剤耐性を持つよ
うに進化する可能性が高い部分でもあり、「変異によって開発された
ワクチンが使い物にならなくなる」可能性が指摘されていまる。しか
し、研究チームによると、RdRpはウイルス内部に位置するため研究が
しにくいものの、非常に変異しにくいため、薬物ターゲットとして有
望。

新型コロナウイルスについての研究も進めているFolding@homeには、自分のPCを使って貢献することができます。以下の記事で、実際にFolding@homeに参加して新型コロナウイルスの解析に協力する方法を解説しています。

この状況を生み出したのが、新型コロナウイルスです。Folding@homeは233件の研究論文に貢献しており、この中には抗生物質耐性菌やエボラウイルスのタンパク質構造解析などの重要な研究も含まれています。そんなFolding@homeは当然ながら新型コロナウイルスの解析にも用いられることとなり、Nvidiaが公式に「COVID-19と戦うためにGPU演算能力を役立てましょう」とツイートしたこともあって、注目が集まりました。







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