彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き、雷
雨から救ったと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボ
ルとも言える赤備え(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆ
る武具を朱塗りにした部隊編成のこと)の兜(かぶと)を合
体させて生まれたキャラクター。愛称「ひこにゃん」。
13 子 路 し ろ
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「その身を正す能わざれば、人を正すをいかんせん」(13)
「近き者説べば、遠き者来たらん」(16)
「速やかならんと欲すれば、達せず。小利を見れば、大事成らず」
(17)
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」(23)
「剛毅木訥(ごうきぼくとつ)、仁に近し」(27)
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9 衛の国に入った孔子は、供の冉有(ぜんゆう)に話しかけた。
「たいへんな人口だね」
「たいへんな人口です。これだけ人口が豊かになったら、あと何を
加えたらよいでしょう」
「生活の向上だよ」「生活が向上しましたら?」
「教育だ」
子適衛、冉有僕、子曰、庶矣哉、冉有曰、既庶矣、叉何加焉、曰富
之、曰既富矣、叉何加焉、曰教之。
When Confucius visited Wei, Ran You drove the carriage.
Confucius said, "Wei has a large population."
Ran You asked,
"If it has a large population, what will you do, master?"
Confucius replied, "I will make the people be wealthy."
Ran You asked,
"If the people are wealthy, what will you do next?"
Confucius replied, "I will teach them."
【ポストエネルギー革命序論173】
"かすみ"を食べて増殖する細菌に変身極貧栄養条件下でも増殖する
場合がある。東北大学の研究グループは、従属栄養細菌株が、たっ
たひとつの遺伝子adhXを高発現するだけで、有機炭素源を添加しな
くても増殖できるように「変身」する現象を大発見する。その増殖
には大気中の二酸化炭素2が必須であることから、新しい二酸化炭素
2固定経路の存在を示唆する。また、有用細菌の効率的利用(炭素源
の添加不要)や有害細菌の増殖抑制(食品・医療器具等の汚染防止)
に応用可能であり、二酸化炭素削減問題の貢献も期待される。
ALDH2遺伝子型決定
【要約】
ヘキサクロロシクロヘキサン分解能力が詳細に研究されているスフ
ィンゴビウムジャポニカム株UT26は、その成長に有機炭素源を必要
とする典型的な好気性および従属栄養細菌であり、有機炭素源を追
加せずに調製された最小塩寒天培地では成長できない。ここでは、
トランスポゾン誘発変異体ライブラリーから、このような貧栄養培
地で可視状態に成長する能力を持つUT26の変異体を分離。貧栄養条
件下(HYGO)の表現型でのこの高収量の成長は、CO2に依存し、CO2
の取り込みを伴った。HYGO変異体では トランスポゾンが推定Zn依
存性アルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)遺伝子(adhX)のすぐ上
流に挿入されたため、adhX遺伝子は、おそらくトランスポゾン由来
プロモータによって構成的に発現されました。構成的プロモータの
制御下で adhX遺伝子を運ぶプラスミドを保持する adhX欠失変異体
UT26DAX)はHYGO表現型を示した。さらに、HYGO変異体は UT26由来
のハイパーミューテーター株細胞の中で自発的に出現し、adhXはこ
れらのHYGO変異体で高度に発現しましたが、HY26変異体はUT26DAX
由来のハイパーミューテーター株細胞の間に出現せず、HYGO表現型
のadhXの必要性を示す。大腸菌で発現され、均一に精製されたタグ
付きAdhXは、メタノールおよび他のアルコールに対するADH活性を示
す。 adhX遺伝子の突然変異誘発分析は、ADH活性とHYGO表現型の間
の相関を示した。これらの結果は、UT26でADH活性を持つadhXをコー
ドするタンパク質の構成的発現が、CO2に依存するHYGO表現型をもた
らすことを示す。同一またはほぼ同一のadhXオーソログが他のスフ
ィンゴモナス菌株で見つかり、それらのほとんどはプラスミド上に
あり、adhXを介したHYGO表現型がスフィンゴモナスの間の貧栄養環
境への重要な適応戦略である可能性を示唆する。
小さな力で分子配列を変換し発光色の可逆制御を有機結晶で実現
メカノクロミック発光を示す結晶は、圧力や擦りなどの機械的刺激
を容易に検出可能なことから、各種スマート材料の開発を指向した
研究が注目を集めている。これらの多くは機械的刺激に対して一方
向かつ全体的に発光色が変化し、初期状態に戻すには別の加熱や再
結晶などを必要とする。それに対し、今回、提案された化合物7Cl
の結晶は、結晶に与える負荷を変えることで可逆的かつ連続的な結
晶----結晶相転移を起こして発光色を変えて初期状態に戻せ、さら
に、2つの発光の割合を任意に制御可能という従来の材料にはない
高い新規性を有す。東京大学生産技術研究所らの研究グループの「
超弾性発光クロミズム」は、これまでのメカノクロミック発光の概
念を大きく拡張し、分子情報に基づく機械的センシングを実現する
可能性を持つ。これにより----本研究で報告した「超弾性発光クロ
ミズム」は、これまでのメカノクロミック発光の概念を大きく拡張
するもので、分子情報に基づく機械的センシングを実現する可能性
を持っていると考えられている。
次世代無線通信への応用に向けて
高精度、高速、低計算量で電波干渉を除去
無線通信において、同じ周波数を使用して同時に送受信すること(
帯域内全二重)は非常に難しい課題です。最新の無線通信規格5Gに
おいても、この帯域内全二重は実現されていない。現状、同じ周波
数で送受信する場合は時間を分けるか、同時に送受信する場合は周
波数を分ける必要があります。どちらか一方(時間もしくは周波数)
を分ける必要があるのは、自身の放射する電波の強さが、受信した
い電波の強さに対して最大で数億倍も大きいためです(自己干渉)。
これまでに開発されている複数の歪みを考慮したフィルタは、精度
よく自己干渉を除去する一方で、計算回数が多く、フィルタの解を
得るために長い時間を要した。そこで、豊橋技術科学大学らの研究
チームは、高精度、高速、低計算量を同時に満たす自己干渉除去フ
ィルタの開発に取り組むことで、無線通信において、同じ周波数を
使用して同時に送受信する帯域内全二重の実現に不可欠な、自己干
渉除去フィルタを開発。開発した自己干渉除去フィルタは、無線機
によって生じる歪みと無線チャネルの歪みを高精度に推定し、自己
干渉を除去することができ、加えて、少ない計算回数で高速にフィ
ルタの解にたどりつくことができる。次世代の無線通信技術への応
用が期待される
鉄系室温・ゼロ磁場で世界最高の磁気熱電効果を実現
【要点】
①鉄にアルミやガリウムを添加した材料で鉄単体より20倍の磁気
熱電効果の増大を発見するとともに、薄膜でも性能を維持し、室温・
ゼロ磁場で世界最高の磁気熱電効果を実現。
②高速自動計算(ハイスループット計算)による材料探索や、ノー
ダルウェブと呼ばれるトポロジカルな電子構造の解明などこの研究
の発見には数値計算が大きく貢献。
③同一面積・温度差当たりの発電容量は従来型熱電技術を凌駕する
ほど大きく、薄膜型熱電デバイスへの発展が期待される。
図 開発に成功した磁気熱電材料の外観(奥:薄膜材料、手前:
バルク材料)
鉄系材料の室温・ゼロ磁場で世界最高の磁気熱電効果
東京大学らの研究グループは、鉄を含む汎用材料で鉄単体より20
倍大きな磁気熱電効果(=異常ネルンスト効果、)が得られること
を発見する。磁気熱電効果は従来の熱電変換と異なり、温度差と垂
直方向に発電し、大面積化やフレキシブル化が容易で、高効率で発
電が行えるという利点を持ちます。この研究により、鉄にアルミや
ガリウムといった元素を添加することで、鉄単体の場合より20倍
大きな磁気熱電効果が得られることを発見。特に鉄やアルミは地球
上の資源として豊富で、廉価な材料、このような汎用材料での巨大
な磁気熱電効果の発見はその実用化に向けて大きなブレイクスルー
となる。また、同一面積・温度差当たりの発電量は従来技術を凌駕
しており、薄膜型デバイスへの応用展開が期待できる。この研究で
の材料探索には、まず、東北大学を中心として第一原理計算用とし
てうた磁気熱電効果を自動的に計算するハイスループット計算手法
を開発し、磁気熱電効果の理論値をデータベース化。その中から、
安価で工業的にも利用しやすい鉄系材料に着目。材料の作製と実験
を行っている。その結果、材料の発見につながり、電子状態の詳細
な解析をおこなうことで、ノーダルウェブと呼ばれるトポロジカル
なバンド構造に由来することが明らかになり、今後の材料開発指針
が明らかになった。この成果により磁気熱電効果を利用した熱電変
換デバイスの開発が加速し、IoT機器の自立電源などに利用できる。
❏トポロジカルなバンド構造、ノーダルウェブ
電子の持つ波数(運動量)により電子の状態を表したものをバンド
構造という。トポロジカルなバンド構造とは2つのバンドが(偶然
ではなく)何らかの対称性の存在により交差しているものを言う。
そのような場合、対称性を破ることでしかバンド交差をほどくこと
ができず、「トポロジカルに守られている」とも言われている。
点で接するものに、ワイル半金属やディラック半金属、線で交差す
るものにノーダルライン半金属などがあります。「ノーダルウェブ」
はノーダルラインが複数交わり、かつ平坦な形状をしている場合の
ことを指す。
トポロジカル絶縁体・超伝導体
極性超伝導体における巨大整流特性の発見
超伝導整流性の起源解明に新たな一歩
もうひとつ、東北大学らの研究グループは、電気二重層トランジス
タ(EDLT)構造による界面電場により極性構造を持つ2次元超伝導体
であるチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)が、磁場を印加した状況
下で巨大な整流特性を示すことを発見している。こちらの方は『空
間反転対称性の破れた物質において実現する、半導体p-n接合を必要
としない物質固有の整流特性』に関わる研究成果。これまで常伝導
体と超伝導体においてそれぞれ個別に報告されてきたが、今回、初
めて、①同一の物質における常伝導状態および超伝導状態での整流
性の観測に成功し、超伝導状態において整流作用が常伝導状態の百
万倍増大することを発見。②さらに、超伝導整流特性の詳細な温度
依存性を調べ、2種類の異なる起源の超伝導整流特性が存在してい
ることを明確にしており➲界面の空間反転対称性の破れた極性構
造を有する2次元電子系の新たな機能性の開拓推進だけではなく、
一般の空間反転対称性の破れた超伝導体における新規輸送現象の発
見となったと言う。この世界は神秘な出会いで溢れていると腑に落
とす。
● 今夜の寸評:大阪モデルは特許
コロナウイルス・パンデミックは、有史以来の大災害である(自然
由来か、人工由来かの究明云々はこの後のこととして)。川崎病が
フランス・英国・イタリアにつぎ、アメリカでも死亡者が発生して
いる(アメリカでも子どもに“川崎病似の症状”,日テレNEWS24,20
20.5.05)。このニュースを見ていて、テレビ放送で「大阪モデル」
を観る。これは多変量解析、最近ではAI分析なのだが、説明変数(
指標)の3つは独立しながら、1つの目的変数(感染症制御行政政
策)を決定していると直感。素晴らしい。しかし、中国の武漢制圧
以降の映像などを看につけ世界は暗い。