彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
成のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
愛称「ひこにゃん」
17 陽 貨 よ う か
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「性、相近し、習、相達し」(2)
「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」(4)
「道に聴きて塗に説くは、徳をこれ棄つるなり」(14)
「ただ、女子と小人とは養い難しとなす」(25)
「年四十にして悪まるるは、それ終わらんのみ」(26)
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11 礼と人はよくいうが、儀式をかざりたてるだけが礼だと思って
いるらしいね。音楽、音楽と人はよくいうが、楽器を鳴らしていれば
音楽だと思っているらしいね。(孔子)
12.見かけは威厳があってたのもしそうだが、根底はぐうたらな人
間、これは下層の例でいうと、いちばんみみっちいコソドロと同じだ。
(孔子)
● 今年の阪神タイガースのユニホームとマスクで優勝だ!
【ポストエネルギー革命序論 279:アフターコロナ時代 89】
♘ 現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散の時代」
塗るだけで水濡れ短絡を防ぐ、木材由来のナノ繊維
4月8日、大阪大学は、木材由来のナノ繊維を電子回路にコーティング
することで、水濡れによる故障(短絡)を長時間抑制する技術を発表。
開発したのは、大阪大学産業科学研究所の春日貴章氏、能木雅也教授
らの研究グループ。水濡れによる短絡は、イオン化した金属が電極間を
移動するイオンマイグレーションによって発生する。例えば銅の場合、
陽極から溶け出した銅イオン(Cu2+)が陰極に移動し、
陰極で還元した銅イオンによって樹状析出が成長。この樹状析出によ
って短絡が発生する。
大阪府で17日、新たに1161人の新型コロナウイルス感染が確認された。
1日の感染者数としては、過去3番目の多さで、5日連続で1000人を
上回る状況となる。検査数は1万7452件で、陽性率は6.7%。重症者
数は281人で、重症病床数248を上回っている。
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【概説】エピジェネティクス----その分子機構から高次生命機能まで
従来のセントラルドグマ仮説とは別に,DNA塩基配列の変化を伴わない
遺伝子発現の制御が,近年,大いに注目されている。本書は,前半で
エピジェネティクスの基礎を解説し,後半で関連する生命現象や疾患
を取り上げる.ゲノム解読後,今日までの研究成果を取り入れた,学
生にも研究者にも勧めたい一冊。
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【ウイルス解体新書 ⑫】
第1章 ウイルスの現象学
第2節 ウイルスとは
2-1 世界はウイルスで満ちている
哺乳類の母親がおなかの中で子どもを育むのに欠かせない胎盤。鳥類
や爬虫(はちゅう)類にはない大事な臓器は、ウイルスなどが外から運
び入れた遺伝子によってつくられたことが近年の研究でわかってきた。
進化の歴史の中でウイルスはどんな役割を果たしてきたのか。石野史
敏教授らがPEG10という遺伝子を見つけたのは2000年ごろ。哺乳類だ
けが持つ遺伝子の中に、ウイルスにかかわる配列を探していてようや
く見つけ出す。この年、胎盤で機能するウイルス由来の遺伝子がヒト
と霊長類に共通して存在することが別の研究グループから報告された
が、哺乳類全体に残された遺伝子を発見したのは初めてだったが、当
時、物珍しさはあったものの、そうした遺伝子に重要な機能があると
考える人はほとんどいなかった。しかし、石野史敏教授らは「きっと
大事な機能があるはず」と予想していた。ただ問題は、それを確認す
るには、時間もお金もかかることだった。実験には4、5年を要し、費
用は年間数千万円。結局何も出てこなかったら……。それでも石野教
授らは一か八かの賭けに出た。3年後、ついに遺伝子の機能を確認で
きた(出典:脳も筋肉も、実はウイルスの助けでできている 最新研
究で見えてきた世界:朝日新聞GLOBE+、2020.9.9)。
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図5
Gagタンパク質PEG10はRNAに結合し、栄養膜幹細胞系統の仕様を調節
(A)示された時間、20%酸素で分化したTSCのウエスタンブロット。
Peg10 mRNAの発現は、定量的RT-PCRによって決定された。(B)野生
型(WT)およびPEG10欠損(KO)TSCの顕微鏡写真。 結果は、5つの
独立した実験の代表である。(C)log2RPKM値を使用したTSCRNAseqデ
ータセットの主成分分析(PCA)。
2-1-1 PEG10とはなにか
哺乳類はいつ胎盤を獲得したのか。そのなぞに迫るため、石野史敏教
授らは進化の過程をさかのぼってゲノムを調べていった。すると、胎
盤形成に関わる遺伝子PEG10が、カモノハシなど卵から生まれる単孔
類にはなく、そこから分岐し、母体から生まれるカンガルーなど有袋
類やヒトなど真獣類に共通してあることがわかった。その遺伝子の配
列は、まだ恐竜が生きていた1億6000万年ほど前にウイルスなどによ
って外から入って取り込まれた可能性を示していた。哺乳類などの祖
先がまだネズミのような姿をしていたころのことだ。「胎盤を作る能
力を持った生き物が生まれた時期と、胎盤を作る遺伝子を獲得した時
期が全く同じだとはっきりした。進化の過程で外から入ってきた遺伝
子が、生物をがらっと変えてしまうようなポテンシャルを持っていた」
と石野史敏教授はいう。こうしたウイルス由来の遺伝子が胎盤だけで
なく、脳の機能や筋肉の発生にも関係していることが、次々と明らか
になってきている。人の遺伝情報をすべて解読しようとする国際プロ
ジェクト「ヒューマン・ゲノム・プロジェクト」が始まったのは1990
年。03年に解読完了が宣言された。そこで明らかになったのは、人の
体をつくるたんぱく質を生み出すのに関わっている遺伝情報の部分は
わずか1・5%で、残りの大半はよく分からない配列や無意味な配列の
繰り返しだったということだ。さらに、全体の8%ほどは、ウイルスな
どにより外から入ってきたものだった。我々のゲノムは、ほとんど何
もわかっていないに等しいのではないかと考える。
偶然の出会いというべきか、これを自然現象と呼ぶべきか。「奇跡の
産物」を次々とこのハビタルゾーンで生み出され、「意思」が形成さ
れ不可思議を感得し、こころが折れそう??だが先をたどろう。...
2019年末に出現した新型コロナウイルスも、器用なウイルスの一例と
言える。このウイルスについては、後ほど解説される。山内一也氏が
研究対象としてのウイルスに最初に出会ったのは、64年前、24歳
の時のことである。それは、天然痘ワクチンを構成するワクチニアウ
イルスであった。しかし、その時ウイルスと、出会ったとは、厳密に
は言いきれないのかもしれない。というのも、ワクチニアウイルスの
場合、目に見えるのはウシの皮膚にできた種痘の病変と、そこから作
った乳剤である天然痘ワクチンだけだからである。ウイルスそのもの
は見えないまま、その病変から、ウイルスの存在を感じとっていただ
けであったと回顧する。
確かにウイルスは、条件さえ揃えば、その形態を電子顕微鏡で見るこ
とができるが、それは、活動していない、単なる粒子としてのウイル
スを見ているにすぎない。ウイルス白身のもつダイナミックな性質を、
その形から感じとることはできない。それはあくまで、病気や病変か
ら感じとれるものなのである。
これまでに人間社会に突然現れた、数々の新型ウイルスも回様である。
それらは「謎の病気」として発見されてきた。その原因が新たなウイ
ルスであるとわかるまでに、時間がかかるものもある。そして病気を
通してその存在が判明しても、実験しやすいよう培養するなど飼い慣
らすには難しい場合が多い。第1章では、とらえにくくつかみどころ
がない、ウイルスの実体を見ていこう。
感染症の病原体として見た時、ウイルスと細菌を区別することは難し
い。そのためウイルスは、細菌学の領域でまず新たな病原体として注
目され、その後「細菌ではないと思われるもの」として発見された。
両者の大きな違いのひとつは、まず、ウイルスは細菌よりもはるかに
小さいということてある。たとえば大腸菌が4マイクロメートルであ
るのに対し、インフルエンザウイルスは100ナノメートしかない。
これは、ウイルスが光学顕微鏡では見えないということであり、病気
をおこした宿主の組織を顕微鏡で見ただけでは、その病原体を発見
できないということを意味する。
両者の間には、大きさの違いだけでなく、基本的な性質の違いがある。
細菌はもっとも原始的な細胞であり、独立した生物である。つまり、
寒天培養のような人工環境の中でも、栄養さえあれば自己増殖するこ
とができる。一方ウイルスは、細胞に寄生しなければ増殖できない。
ウイルスが内部にもっているのは遺伝情報だけなので、遺伝情報に基
づいてウイルスの部品を複製するための酵素を、細胞に借りる必要が
あるためだ。
ウイルス粒子の構造を見てみよう。ウイルスは、タンパク質の殼(カ
プシド)で包まれてできており、一部はその周りを脂質を含む皮膜(
エンペロープ)が覆っている。インフルエンザウイルスや麻疹ウイル
スなどに相当する一方、ポリオウイルスやノロウイルスはエンベロー
をもたない裸の状態である 図1 細菌は、動物や桂物の細胞と同様
に、2分裂で増殖する。これは、遺伝情報だけではなく、増殖し必要
な酵素などをすべて自前で備えているからこそ可能なことだ。一万、
ウイルスの増殖方法は細菌とはまったく異なる。ウイルスはまず、粒
子の表面にあるウイルスのタンパク質(鍵)を細胞の受容体(鍵穴)に
結合して、細胞の中に侵入する。細胞はいわばウイルス生産工場であ
り、ウイルスは工場の機能をハイジャックして、ウイルスの設計図(
核酸)の情報に従ってウイルスの部品(タンパク質)を生産させる。
そして、細胞の中でそれらを組み立ててウイルス粒子を作り上げ、細
胞外に放出する。このように、部品を生産する方式で、二分裂と比べ
て非常に高い効率で子孫粒子を生産するのである(図2)。
図2 ウイルスの増殖工程
試験管内での実験では、ポリオウイルスは6~8時間で2回の生産工
程終え、一日で、一個のウイルスから数万から数十万のウイルスが楽
生される。自己増殖することが生物の基本的条件であるとするならば、
ウイルスは無生物なのではないかという議論もある。1935年、ス
タンリーがタバコモザイクウイルスの結晶化に成功したことが、議論
に輪をかけることになった。無機物のように規則正しく並んで結晶に
なる物質が、生物に感染して増すと考えられている。南大西洋の孤島
トリスタンダクーニヤは、人口がわずか200人あまりで、水痘が発
生するのは、大人に帯状庖疹が発生した時に限られていた。麻疹のよ
うに大きな人口を必要とせず、小さな社会の中で、水痘-帯状庖疹-
水痘という経路で何千年も受け継がれてきたのである。
ウイルスの中で特に巧妙な戦略をもっているのは、エイズの原因ウイ
ルスであるヒト免疫不全ウイルス(HIV)と言えよう。ウイルス自
身の伝播力は非常に弱く、ヒトからヒトヘの伝播は注射や性行為など
の人為的な要因で起こるだけであり、伝播の面では非常に劣っている
ウイルスである。
HIVの巧妙さは、感染後の増殖のしかたにある。HIVは感染した
ヒトのリンパ組織で増殖し、細胞のDNAの中に組み込まれる。ここ
で、感染したヒトの遺伝子と同じ状態になって潜伏する。ウイルスは
増殖を続けるが、免疫反応によって抗体ができるとウイルスの変異が
起こり、抗体による不活化から免れるようになる。この繰り返しによ
って、ウイルスは数年にわたってヒトの体内で増殖を続ける。この長
い潜伏期間は、多くのヒトヘの感染の拡大を可能にする。エイズが世
界的に蔓延しだのはこのためであると指摘。
感染から数年だつと、リンパ組織の機能が破壊されて免疫不全の状態
になり、通常であれば問題のないほかの感染症にかかりやすくなる。
これを日和見感染と言い、ふつうは無害な細菌、ウイルス、寄生虫な
どの感染で重い症状が出てくる。これらが進行して、最後は死に至る。
HIVそのものが死亡の原因になるのはエイズ脳症などの限られた場
合であり、多くの患者は日和見感染や腫瘍が要因となって死亡するの
であると。2019年末に出現した新型コロナウイルスも、器用なウ
イルスの一例と言える。このウイルスについては、後に解説される。
2-1-3 なぜ、どのように病気が起きるのか
そもそもウイルスに感染するとなぜ病気になるのだろうか。ウイルス
感東庄の発病メカニズムは、ウイルス学が著しく進歩した現在でも、
実はほとんどわかっていない。
ウイルスを病原体として見ていると忘れがちだが、ウイルスに感染す
ると必ず病気になる(症状に気付く)とは限らない。たとえばポリオ
ウイルスは、ヒトの体内に入るとまずは腸で増殖する。しかし、それ
だけでは病気は起こさない。ほとんどのヒトは、ポリオウイルスに感
染しても、それと気付かずに治ってしまっているのである。ところが、
なんらかの理由でポリオウイルスが消化器から脊髄の神経細胞に入る
と、神経細胞を破壊してポリオに典型的な麻蝉症状を起こす。だが、
どのようにしてウイルスが消化器から脊髄に入るのかは、ほとんどわ
かっていない。
ウイルスがヒトの身体の中でどのように広がり、どのように増えて病
気を起こすのか。それを知るための実験を人間で行うことは不可能で
ある。したがって、実験動物で行わなければならない。実験で一番よ
く利用されるのはマウスだが、ヒトのウイルスの多くは、困ったこと
にマウスでは増えない。
ウイルスの研究でもっとも理想的な実験系は、そのウイルスの自然宿
主を用いることである。マウスの場合で詳しく研究されているのは、
マウスを自然宿主として病気を起こすウイルスについてである。とこ
ろが、このようなウイルスは健康なマウス集団にウイルス感染を広げ
る危険性が高いため、ほかの研究者からは彼らのマウスに病気を広め
る恐れがあるとして敬遠されることが多い。そのため、マウスにマウ
スウイルスを接種するという研究は、世界的にもごくわずかなグルー
プに限って行われていた。その代表的なものに、リンパ球性脈絡髄膜
炎/LCM)ウイルスがある。このウイルスは、初期のウイルス学、
免疫学の研究に大きな貢献を果たしてきた。少し長くなるがその一面
を結介しておこう。
生まれてすぐにLCMウイルスに感染したマウスでは、ウイルスが一
生にわたって血液の中に多量に存在しており、その一方で、ウイルス
に対する抗体も作られている。ところがこの抗体は、普通の抗体とは
異なり、ウイルスを中和して不活化する能力を欠いている。そのため、
マウスの体内ではウイルスと抗体の両方が存在することになる。ウイ
ルスと抗体が結合し、それが雪だるま式に大きくなると、腎臓や血管
の壁にたまり始め、その結果、年をとったマウスは腎炎や血管炎にな
る。これはヒトの自己免疫病によく似ているため、この分野の研究に
非常に役立ってきた。また、ウイルスに感染していないおとなのマウ
スの脳にこのウイルスを接種すると、100%の頻度で致死的な脳炎
を起こす。これは、ウイルス感染細胞を破壊するリンパ球の働きによ
る。ウイルスではなく、リンパ球が脳の細胞を破壊してしまうのだ。
LCMウイルスはマウスの培養細胞に感染しても細胞を破壊しなスに
感染したマウスが致死的な脳炎を起こすのはなぜか。この素朴な疑問
について研究を行ったのは、オーストラリア国立大学ジョン・カーテ
ィン医学研究所のピーター・ドハーティとロルフ・ツィンカーナーゲ
ルである。
1970年代のことであった。その結果、リンパ球による細胞破壊が
脳に炎症を起こす原因であって、しかも、そのリンパ球はウイルスの
ような異物だけでなく、自己の特定の抗原も認識しているという思い
がけない事実を見出した。この発見は、その後、免疫学の概念を大幅
に変える画期的なものとなり、彼らは1996年にノーベル賞を与え
られた。LCMウイルス感染マウスという、自然感染モデルゆえに得
られた研究成果と言えよう。
では、ヒトの発症メカニズムはどう調べればよいのだろうか。ウイル
ス感染によるヒトの発病についての研究には、霊長類の中でヒトにも
っとも近いサルを用いるのが最適と考えられている。たとえば麻疹は、
患者の咳などに混じって出てくる麻疹ウイルスを吸い込むことで感染
する。肺で増えたウイルスはリンパ球に感染し、血液中に流れ出して
全身に広がり、麻疹に特徴的な皮膚の発疹、熟などの症状が出てくる。
こうした発病機構が明らかになったのは1960年代前半であり、サ
ルで麻疹ウイルスがどのように増えて病気を起こすのかについての精
力的な研究の成果であった。
さきほどの問いを言い換えてみよう。ウイルスが体内で増えると、な
ぜいろいろな症状が出てくるのだろうか。先に述べたように実験的な
証拠が少ないため、ほとんどが推測の域を出ず、説明はどうしても歯
切れの悪いものになってしまうが、簡単に結介してみよう。
麻疹、風疹をはじめとする多くのウイルス感染では、発疹が特徴的な
症状である。これは、ウイルスが増えている皮膚の粘膜の組織で免疫
反応の結果として起きてくると考えられている。細胞にウイルスが感
染すると、その感染した細胞を破壊してウイルスを排除しようとリン
パ球などが集まってきて、さまざまな免疫反応を引き起こす。その結
果出てくるものが発疹というわけである。元来は防御反応である免疫
だが、この場合は、発疹という病変の形で認められる。
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図1.ヒトおよび動物で発生するSARS-CoV-2スパイク変異の編集
赤い球:英国(UK)バリアント、青い球:南アフリカ(ZA)バリアン
ト、マゼンタ:両方の UK / ZAバリアント、黄色の球:挿入図に示さ
れている動物。 NTD:アミノ末端ドメイン。 RBD:受容体結合ドメイ
ン。
【概説】
ジャコウネコとラクダからのSARS-CoVとMERS-CoVの近位起源は、それ
ぞれ十分に文書化されている。ヒトへの種間移動には、これらのウイ
ルスの遺伝的変化はほとんどない(Li、2008)。進化経路の正確な詳
細とタイミングはまだ解明されていないが、SARS-CoV-2が1つ以上の
種間移動を介してベータコロナウイルスのサルベコウイルス亜属から
出現したことも明らかです(Andersen et al。、2020; Boni etal、
2020)。 SARS-CoVおよびMERS-CoVとは対照的に、SARS-CoV-2は 人か
ら人への感染期間が長くなっている RNAウイルスの進化速度は珍しい
ことではないが、SARS-CoV-2の適合性に影響を与えると思われる変異
が発生している(Kemp et al、2020; Volz et al。、2020)。たとえ
ば、G614を運ぶSARS-CoV-2は、主要な循環変異体としてD614に取って
代わりった(Volz et al、2020)。 D614G置換は、隣接するモノマー
のT859との水素結合相互作用を無効にし、これにより、スパイク三量
体が不安定になり、受容体結合ドメイン(RBD)と 血管張力変換酵素
2ACE2との相互作用が増加。COVID-19患者の上気道のウイルス量を増
加させることにより、D614GはSARS-CoV-2感染を増強する可能性があ
る(Plante et al、2020)。
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免疫反応はもともと両刃の剣の性質をもっている。われわれにとって
プラスの面はよく知られているが、度を越すとマイナスの面が浮き彫
りになってくる。確かに、ウイルスを排除するにはウイルスに感染し
た細胞を破壊しなければならない。だが、その時破壊されるのは自分
の身体の一部である。
その結果、発疹ができた場合は、最後はかさぶたができて、免疫反応
で破壊された皮膚の細胞は脱落する。皮膚の細胞はすぐに再生してく
るので、元どおりきれいに治癒するわけである。
一方、ウイルスによる脳炎はしばしば致命的になるか、後遺症を残す
ことが多い。脳炎の場合も、免疫反応によって起こると考えられてい
る。マウスでの実験だが、脳炎を起こしたマウスの脳からは免疫反応
の担い手であるリンパ球が検出される一方で、免疫反応が起こらない
状態のマウスは脳炎を起こさないことが明らかにされている。ヒトで
はこのような実験は不可能だが、病気の性質を考えると、同様のメカ
ニズムがヒトのいくつかの脳炎の原因になっているらしい。
たとえば、日本脳炎ウイルスは脳の神経細胞の中で増える。そこで、
免疫反応が脳の感染細胞を破壊しようとする。これは防御反応そのも
のである。ところが、壊される神経細胞は自分の身体の一部であり、
しかも神経細胞は一度破壊されると皮膚の細胞のようには再生してこ
ない。したがって、防御反応で神経細胞が壊されると、ウイルスは排
除されるが同時に神経細胞の機能も破壊され、その程度が激しいと神
経麻疹のような脳炎の症状となって現れることになる。
図 エンベロープウイルスの特徴:細胞への感染機序
2-3 ウイルスは生物か無生物免疫
とくに問題になっているのは、サイトカインストームと呼ばれる病態
である。元は1990年代初めに臓器移植の際に起こる激しい免疫反
応に付けられた名称だが、ウイルス感染でも起きていると考えられる
ようになった。サイトカインとは、インターフェロンなど、感染細胞
から放出される一群の生理活性物質で、侵入してくるウイルスに対す
る自然免疫の担い手になっている。このサイトカインの過剰な楽生に
より、逆に全身の臓器に障害を与えるようになった場合がサイトカイ
ンストームである。つまり、免疫の暴走である。これが、インフルエ
ンザをけじめ、SARSや新型コロナウイルス感染症などで重症化の
原因になっていると言う。生物に共通の特徴は自己増殖と代謝に整理
される。ウイルスを眺めてみると、ウイルスは子ウイルスを作る増殖
能力をもっている。その性質を子ウイルスに伝える遺伝の現象、また、
性質が変わるとそれが子ウイルスに伝えられるという変異の現象も示
す。しかし、代謝系が矢けているため、生きた細胞を宿主に選んでは
じめて増殖できるようになる。すなわち、ほかの生物に依存すれば、
生物界にしか見られない仕事ができる有機体である。したがって、生
物でもなければ無生物でもないと見るよりほかはないとされている。
べられている。
注.川喜田愛郎『ウイルスの世界』、岩波書店(1965)
その後、ウイルスが生物か無生物かという議論はしばらくなりを潜め
ていた。しかし21世紀に入って、小型の細菌より大きな々へこヘウ
イルスがアメーバから発見されたのをきっかけに、巨大ウイルスの発
見ラッシュとなった。巨大ウイルスには、代謝に関わる遺伝子をもつ
ものも見出されており、「生物か無生物か」の議論が再燃してきてい
る。そこで見えてきたのは、現在の生物の概念にあてはまらない「生
きもの」としてのウイルスの姿である。ウイルス粒子は体の外では活
動しない単なる物質に見えるが、体内では生きものとして振る舞って
いる。
2-2 不器用なウイルスと器用なウイルス
このように、ウイルスは細胞がなければ子孫を作ることができない。
そのため、外界では増えることなく、いずれは死滅する(感染力を失
う)。ウイルスの熟への抵抗性は一様ではないが、おおまかに言うと、
ウイルスの半減期は60℃では秒単位、20℃で時間単位、4℃で日
単位と言われる。実験室でウイルスを保存する場合は、マイナス70
℃といった超低温を必要とする。エンベロープの主成分は脂質なので
、エンベロープウイルスは、外界では物理的・化学的影響に弱く、ア
ルコールなどで容易に不活化できる。ノンエンベロープウイルスに対
しては、アルコールは効果がないため次亜塩素酸ソーダなどが用いら
れている。
ウイルス感染から回復した動物では、免疫反応によって身体からウイ
ルスが排除されてしまい、後に強い免疫が残る。免疫が成立した動物
には、ウイルスは再び感染することができない。したがって、ウイル
スが生き残るためには、宿主の動物を殺すことなく、しかも防御反応
である免疫からも免れて、宿主と共存するための戦略が必要になる。
または、動物集団の中で次々と未感染の個体に感染することで、ウイ
ルスの子孫を保つ必要がある。
このような観点で見ると、ウイルスには、きわめて巧妙な生き残りの
戦略をもつものから、いたって不器用なものまでさまざまなタイプが
ある。いくつかの代表的なヒトウイルスの例を見てみよう。もっとも
不器用なウイルスの代表は天然痘ウイルスである。ヒトがこのウイル
スに感染すると、高熱が出て、次に発疹が現れ、一週間くらいでかさ
ぶたとなる。20~30%のヒトが死亡し、回復したヒトには、一生続く
免疫が残る。ひとりの人間における天然痘ウイルスの運命を見ると、
患者が死亡してウイルスも一緒に死滅するか、患者の免疫反応で消滅
するかのどちらかである。いずれにしてもウイルスは死滅する運命に
ある。生き残るためには別の人間に感染していかなければならない。
ただし天然痘ウイルスは、空気感染によるきわめて激しい伝播力とい
う武器をもっている。たとえば、ひとつの家に患者が出ると、家族の
80%以上が感染する。ただし、天然痘ウイルスはヒトにだけ感染する、
つまり自然界で宿主となるのはヒトだけであるという弱点がある。し
たがって、まだ天然痘に感染していない、天然痘ウイルスに対して感
受性のあるヒトが周囲にいなければ、ウイルスは生き残ることができ
ず死滅。このような天然痘ウイルスの弱点を積極的に利用したのが、
WHOによる天然痘根絶計画である。
根絶に役立ついくつかの条件が天然痘ウイルスには揃っていた。
第一に、種痘というすぐれたワクチンがあり、終生免疫を与えること
ができる。
第二に、このウイルスは遺伝的に非常に安定しており、変異はほとん
ど起こさない。
第三に、血詩型のタイプは一種類だけである。つまりワクチンは一種
類用意すればよい。
第四に、ヒト以外に宿主になる動物がいない。これらの条件から、ヒ
トヘのワクチン接種でウイルスの伝播を阻止する戦略が立てら牡、見
事に成功したのである。
麻疹ウイルスも、天然痘ウイルスとよく似ている。自然宿主はヒトだ
けである。ウイルスは咳などを介して広がる。伝播力が強く、幼稚園
などで一人の患者が出ると、あっという間に広がってしまう。感染か
ら回復した患者には-生続く免疫ができるため、再びウイルス増殖の
場になることはない。麻疹ウイルスが存続するためには、麻疹にかか
ったことのないヒトがたえず必要となる。麻疹ウイルスについては、
興味深い疫学的なデータがある。北大西洋にフェロー諸島という隔絶
された島があり、ここには数世紀にわたって人が往んでいる。医師の
おかげで島の衛生状態は良好であり、一世紀半以上にわたって島での
病気の流行が詳細に記録されてきた。それによると、この地で1797年
に麻疹が発生し、島中に広がった。その後、麻疹の発生は65年間に
わたってまったく起こらなかった。麻疹ウイルスが島から消滅したと
みなしてよい。1846年に麻疹が再び発生し、子供の時に麻疹にかかっ
たことのある少数の白髪世代を除いて、島中のヒトが麻疹にかかった。
1875~88年年にかけて、英国の60ヶ所の町での麻疹の流行状況を分
析した結果では、麻疹が存続するには、人口25万~40万人の都市生活
集団が必要であるという数字が示されている。それ以下の場所では、
麻疹ウイルスは消滅することになる。
このように天然痘ウイルスや麻疹ウイルスは、人間集団の中でしか生
存してい略から見ればいわば不器用なウイルスと言える。
巧妙な生き残り戦略をもっているウイルスとしては、ヘルペスウイル
スがある。ヒトの間で存続している主なヘルペスウイルスは単純ヘル
ペスウイルスと水痘ウイルスである。いずれも子供の時にほとんどの
ヒトが感染する。単純ヘルペスウイルスの場合には、目の周りに水底
ができる。この中に含まれるウイルスが、同じコップの使用やキスな
どで子供の時に感染する。病変が治まってもウイルスは三叉神経節の
中に-生隠れ潜んでいて、免疫力が低下した時などに目の粘膜に出て
きて、ヘルペス潰瘍を作る。
水痘ウイルスは、空気感染で移り、その病変は体全体に広がる。回復
するとウイルスは体中の感覚神経節に潜んでしまう。20年から40年く
らい経って、免疫力の低下などでウイルスが目覚めると、皮膚に出現
し、感覚神経に洽って潰瘍病変を作る。病名は水痘から帯状底疹に変
わる。
帯状底疹の病変には大量のウイルスが合まれている。これが家庭内な
どで子供に移り、水痘を起こすと考えられている。南大西洋の孤島ト
リスタンダクーニャは、人口がわずか200あまりで、水痘が発生する
のは、大人に帯状庖疹が発生した時に限られていた。麻疹のように大
きな人口を必要とせず、小さな社会の中で、水痘-帯状庖疹-水痘と
いう経路で何千年も受け継がれてきたのである。ウイルスの中で特に
巧妙な戦略をもっているのは、エイズの原因ウイルスであるヒト免疫
不全ウイルス(HIV)と言えよう。ウイルス自身の伝播力は非常に
弱く、ヒトからヒトヘの伝播は注射や性行為などの人為的な要因で起
こるだけであり、伝播の面では非常に劣っているウイルスである。
HIVの巧妙さは、感染後の増殖のしかたにある。HIVは感染した
ヒトのリンパ組織で増殖し、細胞のDNAの中に組み込まれる。ここ
で、感染したヒトの遺伝子と同じ状態になって潜伏する。ウイルスは
増殖を続けるが、免疫反応によって抗体ができるとウイルスの変異が
起こり、抗体による不漁化から免れるようになる。この繰り返しによ
って、ウイルスは数年にわたってヒトの体内で増殖を続ける。この長
い潜伏期間は、多くのヒトヘの感染の拡大を可能にする。エイズが世
界的に蔓延しだのはこのためだとされる。
感染から数年かっと、リンパ組織の機能が破壊されて免疫不全の状態
になり、通常であれば問題のないほかの感染症にかかりやすくなる。
これを日和見感染と言い、ふつうは無害な細菌、ウイルス、寄生虫な
どの感染で重い症状が出てくる。これらが進行して、最後は死に至る。
HTIVそのものが死亡の原因になるのはエイズ脳症などの限られた
場合であり、多くの患者は日和見感染や腫瘍が要因となって死亡する
のである。2019年末に出現した新型コロナウイルスも、器用なウイル
スの一例と言える。このウイルスについては、後で考察する。
2-3 なぜ、どのように病気が起きるのか
それにしても、ウイルスに感染するとなぜ病気になるのだろうか。ウ
イルス感東庄の発病メカニズムは、ウイルス学が著しく進歩した現在
でも、実はほとんどわかっていない。ウイルスを病原体として見てい
ると忘れがちだが、ウイルスに感染すると必ず病気になる(症状に気
付く)とは限らない。たとえばポリオウイルスは、ヒトの体内に入る
とまずは腸で増殖する。しかし、それだけでは病気は起こさない。ほ
とんどのヒトは、ポリオウイルスに感染しても、それと気付かずに治
ってしまっているのである。ところが、なんらかの理由でポリオウイ
ルスが消化器から脊髄の神経細胞に入ると、神経細胞を破壊してポリ
オに典型的な麻疹症状を起こす。だが、どのようにしてウイルスが消
化器から脊髄に入るのかは、ほとんどわかっていない。
ウイルスがヒトの身体の中でどのように広がり、どのように増えて病
気を起こすのか。それを知るための実験を人間で行うことは不可能で
ある。したがって、実験動物で行わなければならない。実験で一番よ
く利用されるのはマウスだが、ヒトのウイルスの多くは、困ったこと
にマウスでは増えない。
ウイルスの研究でもっとも理想的な実験系は、そのウイルスの自然宿
主を用いることである。マウスの場合で詳しく研究されているのは、
マウスを自然宿主として病気を起こすウイルスについてである。とこ
ろが、このようなウイルスは健康なマウス集団にウイルス感染を広げ
る危険性が高いため、ほかの研究者からは彼らのマウスに病気を広め
る恐れがあるとして敬遠されることが多い。そのため、マウスにマウ
スウイルスを接種するという研究は、世界的にもごくわずかなグルー
プに限って行われていた。その代表的なものに、リンパ球性脈絡髄膜
炎(LCM)ウイルスがある。このウイルスは、初期のウイルス学、
免疫学の研究に大きな貢献を果たしてきた。少し長くなるがその一面
を結介しておこう。
生まれてすぐにLCMウイルスに感染したマウスでは、ウイルスが-
生にわたって血液の中に多量に存在しており、その-万で、ウイルス
に対する抗体も作られている。ところがこの抗体は、普通の抗体とは
異なり、ウイルスを中和して不活化する能力を欠いている。そのため、
マウスの体内ではウイルスと抗体の両方が存在することになる。ウイ
ルスと抗体が結合し、それが雪だるま式に大きくなると、腎臓や血管
の壁にたまり始め、その結果、年をとったマウスは腎炎や血管炎にな
る。これはヒトの自己免疫病によく似ているため、この分野の研究に
非常に役立ってきた。また、ウイルスに感染していないおとなのマウ
スの脳にこのウイルスを接種すると、 100%の頻度で致死的な脳炎を
起こす。これは、ウイルス感染細胞を破壊するリンパ球の働きによる。
ウイルスではなく、リンパ球が脳の細胞を破壊してしまう。
LCMウイルスはマウスの培養細胞に感染しても細胞を破壊しない。
にもかかわらず、このウイルスに感染したマウスが致死的な脳炎を起
こすのはなぜか。この素朴な疑問について研究を行ったのは、オース
トラリア国立大学ジョン・カーティン医学研究所のピーター・ドハー
ティとロルフ・ツィンカーナーゲルである。1970年代のであった。そ
の結果、リンパ球による細胞破壊が脳に炎症を起こす原因でありし
かも、そのリンパ球はウイルスのような異物だけでなく、自己の特定
の抗原も認識しているという思いがけない事実を見出した。
この発見は、その後、免疫学の概念を大幅に変える画期的なものとな
り、彼らは1996年にノーベル賞を与えられた。LCMウイルス感染マ
ウスという、自然感染モデルゆえに得られた研究成果と言えよう。で
は、ヒトの発症メカニズムはどう調べればよいのだろうか。ウイルス
感染によるヒトの発病についての研究には、首長類の中でヒトにもっ
とも近いサルを用いるのが最適と考えられている。たとえば麻疹は、
患者の咳などに混じって出てくる麻疹ウイルスを吸い込むことで感染
する。肺で増えたウイルスはリンパ球に感染し、血液中に流れ出して
全身に広がり、麻疹に特徴的な皮膚の発疹、熱などの症状が出てくる。
こうした発病機構が明らかになったのは1960年代前半であり、サルで
麻疹ウイルスがどのように増えて病気を起こすのかについての精力的
な研究の成果であった。
さきほどの問いを言い換えると、ウイルスが体内で増えると、なぜい
ろいろな症状が出てくのだろうか。先に述べたように実験的な証拠が
少ないため、ほとんどが推測の域を出ず、しても歯切れの悪いものに
なってしまうが、簡単に結介してみよう。
麻疹、風疹をはじめとする多くのウイルス感染では、発疹が特徴的な
症状である。これは、ウイルスが増えている皮膚の粘膜の組織で免疫
反応の結果として起きてくると考えられている。細胞ウイルスが感染
すると、その感染した細胞を破壊してウイルスを排除しようとリンパ
球などが集まって、さまざまな免疫反応を引き起こす。その結果出て
くるものが発疹というわけである。元来は防御反応である免疫だが、
この場合は、発疹という病変の形で認められるのである。
免疫反応はもともと両刃の剣の性質をもっている。われわれにとって
プラスの面はよく知られているが、度を越すとマイナスの面が浮き彫
りになってくる。確かに、ウイルスを排除するにはウイルスに感染し
た細胞を破壊しなければならない。だが、その時破壊されるのは自分
の身体の一部である。
その結果、発疹ができた場合は、最後はかさぶたができて、免疫反応
で破壊された皮膚の細胞は脱落する。皮膚の細胞はすぐに再生してく
るので、元どおりきれいに治癒するわけである。-万、ウイルスによ
る脳炎はしばしば致命的になるか、後遺症を残すことが多い。脳炎の
場合も、免疫反応によって起こると考えられている。マウスでの実験
だが、脳炎を起こしたマウスの脳からは免疫反応の担い手であるリン
パ球が検出される-万で、免疫反応が起こらない状態のマウスは脳炎
を起こさないことが明らかにされている。ヒトではこのような実験は
不可能だが、病気の性質を考えると、同様のメカニズムがヒトのいく
つかの脳炎の原因になっているらしい。
たとえば、日本脳炎ウイルスは神経細胞の中で増える。そこで免疫反
応が脳の感染細胞を破壊しようとする。これは防御反応そのものであ
る。ところが、壊される神経細胞は自分の身体の一部であり、しかも
神経細胞は一度破壊されると皮膚の細胞のようには.防衛反応で神経
細胞が壊されると、ウイルスは排除されるが同時に神経細胞の機能も
破壊され、ぐ度が激しいと神経麻疹のような脳炎の症状となって現れ
ることになる。
とくに問題になっているのは、サイトカインストームと呼ばれる病態
である。元は1990年代初めに臓器移植の際に起こる激しい免疫反応に
付けられた名称だが、ウイルス感染でも起きていると考えられるよう
になった。サイトカインとは、インターフェロンなど、感染細胞から
放出される一群の生理活性物質で、侵入してくるウイルスに対する自
然免疫の担い手になっている。このサイトカインの過剰な竜生により、
逆に全身の臓器に障害を与えるようになった場合がサイトカインスト
ームである。つまり、免疫の暴走である。これが、インフルエンザを
はじめ、SARSや新型コロナウイルス感染症などで重症化の原因に
なっていると言われているという。
注.出典:山内一也著『ウイルスの世紀』(2020年8月17日)
この項つづく
風蕭々と碧い時代:
うっせいわ:Ado
(作詞・作曲)syudou
正しさとは 愚かさとは
それが何か見せつけてやる
ちっちやな頃から優等生
気づいたら大人になっていた
ナイフの様な思考回路
持ち合わせる訳もなく
でも遊び足りない 何か足りない
困っちまうこれは誰かのせい
あてもなくただ混乱するエイデイ
それもそっか
最新の流行は当然の把握
経済の動向も通勤時チェック
純情な精神で入社しワーク
社会人じゃ当然のルールです・・・・・・
「うっせぇわ」(Usseewa)は、日本の歌手・Adoの楽曲。メジャー
1作目の配信限定シングルとして2020年10月23日にリリースされた。
メジャー1作目の楽曲で、自身の名義としては初のオリジナル楽曲と
なる。楽曲制作は自身もファンであるというボカロPのsyudouが手掛
けた。ミュージックビデオ (MV) の制作はWOOMAが担当した。2020年
12月2日には、YouTubeの動画再生回数が1000万回を突破したことを記
念し、同曲のピアノバージョンが公開された。
2020年12月10日付のSpotifyバイラルチャート「バイラルトップ50(
日本)」では1位を記録した。YouTubeのMV再生回数は、公開から3か
月足らずで3600万回を突破している。2021年3月15日付のBillboard
Japan Hot 100にて、自身初となる総合1位を獲得。 2021年3月20日、
YouTubeのMV再生回数が1億回を突破した。公開から148日での1億回再
生到達は歴代7位の記録となった。 2021年3月29日付のBillboard
JAPANチャートにて、ストリーミング累計再生回数が1億回を突破した。
チャートイン17週目での1億回突破は歴代6番目の速さとなり、ソロ歌
手では最年少の記録となった。
● 今夜の寸評: