● 最新アレルギー制御工学
Tレグ(Treg:制御性T細胞)は、(1)免疫恒常性と(2)自己免疫寛容維持に不可欠な機能性細胞である。
そしてこれを、転写因子のCD4、CD25とFOXP3により発現することができる。nTレグに加え、Tr、Th
を含む制御性T細胞部分集合が存在するが、いかに免疫を制御するその多様な相互作用について明らかにされて
いないが、自己免疫疾患の予防(アレルギー疾患)、臓器移植を容易にし、癌細胞に対する免疫活性向上(癌治
療)への応用に期待が寄せられている。
昨夜、NHKスペシャル「新アレルギー治療 鍵を握る免疫細胞」(2015.04.05)のビデオ録画しておいたのを
みて、へぇ~、坂口志文阪大教授って長浜市生まれなのか、ガードナー国際賞を受賞しているから滋賀県からノ
ーベル賞受賞者がでるかもしれない。これは面白いと、そんことを考え鑑賞していた。
「免疫細胞」は本来、外から侵入する病原体と戦う一方、自分自身の体を攻撃することはない。自己と侵略者を
いかに見分けるのか。「哲学的で面白い」と、免疫の研究に取り組んで三十余年。山中伸弥さんらも受けた「ガ
ードナー国際賞」の受賞が決まった。文学書を読みあさった。精神科医を目指して京都大医学部へ進んだが、次
第に免疫学に引かれたという。1977年に大学院を中退し、愛知県がんセンターへ。免疫が異常に働きすぎて自分
の体も傷つけてしまうリウマチや1型糖尿病などの「自己免疫疾患」の研究を始める(中日新聞 2015.03.26)。
そこで「免疫細胞の過剰な働きを抑える細胞があるはず」という手応えを得た。過去に東京大のチームが発表し
た類似の研究は世界で疑問視されていた。研究資金が限られる中、自らマウスを世話し、仲間数人と手づくりの
学会で情報を交換。95年、ついに免疫を抑えるその細胞の存在を完全証明し、「制御性T細胞」と名付けた。
研究成果は前述したように、がん治療や臓器移植など幅広い応用が期待されている。
ビデオでは、1960年をさかいにアレルギー疾患者数が急増していることを切り口に、Tレグ数の低下とアレルギ
ー発症の逆相関の疫学調査結果の紹介からその根本治療の道を探る展開となっている。ところで、1960年以降、
杉花粉のアレルギー患者の急増から現在は、先進国では3人に1人が何らかのアレルギーに苦しんでいるという。
Click on the image below to view a detailed interactive pathway map for Treg development and mechanisms of action.↑
これまで対症療法や多少の予防策はあっても、完治は不可能と言われてきたが、そこに、坂口志文教授が発見し
た“Tレグ(=制御性T細胞)”と呼ばれる免疫細胞の存在が、アレルギー根本治療の“鍵”として注目を集め
る。このTレグをコントロールすることで、アレルギーが完治する臨床例が発表されるようになる。従来、妊婦
や幼児はアレルギーの予防のため、アレルギー食品を避けることが常識とされてきたが、幼児がアレルギー食品
を食べた方が、アレルギーになりにくくなるという新事実が判明。それを実証する赤ちゃん実験の結果が公表さ
れ、母親や医師たちの間で戸惑いが生じる。そこで、「アレルギー食品を食べて、腸から吸収することで、食品
への攻撃を抑え込むTレグが作られる仕組みがある」という前提で、ある種のリスキーなショック療法が試みら
れてくる。
戦後の杉一辺倒の営林政策の悪弊(予見不可?)や、自動車の排気ガス排気物質の除外政策の遅れ(予見不可?)
さらには、加工食品の添加剤や農作物への除草剤などの新規化学物質の種類×量の急増(予見不可?)、あるい
はホルモン誘因剤や遺伝子組み換え食物の種類×量の逓増(予見不可?)などによる複合汚染などのの環境リス
クの増大(予見不可?)とした上での(1)根本治療法。(2)対処治療法の現状の全景を見通そうとした場合
大変難しいそうに思える。まずは、「原因物質の削減」(法整備)を優先した上で、対処療法の選択(指針整備)
ということになるだろうか(上写真の屈曲点は、総起因物質の生産力量(濃度)と正相関していることを示して
いる?)。
これでは、すっきりしない。それでは、アトピー克服の近道は?
(1)免疫を制御しない。
(2)制御性T細胞のはたらきにより免疫寛容を獲得する。
(3)免疫に関係のない遺伝子を元に戻す。
となるが、個別課題をこなせるようなフォースはわたしにはないのでこの件は上がりとする。、
● 免疫系における恒常性の維持と制御性T細胞
※ アトピーという名前は 「場所が不特定」 という意味のギリシャ語 「アトポス」 (atopos - a=不特定、
topos=場所) から由来し、1923年 コカ(coca) という学者が 「遺伝的素因を持った人に現れる即時型アレ
ルギーに基づく病気」 に対して名づけた。「アトピー性皮膚炎」 という言葉が医学用語として登場するの
は、1933年である。米国のザルツバーガー皮膚科医が、皮膚炎と結びつけて 「アトピー性皮膚炎(Atopic
Dermatitis)」 という病名を初めて使用。医学用語としては気管支喘息、鼻炎などの他のアレルギー疾患に
も冠されるが、日本では慣用的に「アトピー」のみで皮膚炎のことを指すことが多い。
シャランQのつんくん♂が声帯を失ったという。印象的な曲といえば、ドラマ『Age,35 恋しくて』の主題歌の
「いいわけ」。同様に、カップリング「こんなにあなたを愛しているのに」は同ドラマの挿入歌。「こんなにあ
なたを愛しているのに」と全く同じメロディで歌詞だけ変更した楽曲「不偏愛」も同ドラマの挿入歌となってい
る。「不偏愛」はアルバム『ベストアルバム おまけつき '96〜'99』に収録されている。映画『シャ乱Qの演歌
の花道』では「いいわけ」の演歌バージョンが製作され、尾藤イサオが歌っているという。この曲とともにの思
いだしたのは、詩吟の師範で――わたしの上司でもあったT氏で現在、彼も悲運な境遇にある――とにかく、声
量がありハスキーな声が印象深く残っている。
蓋し、長生きは哀れまし、うち捨つることの重きを知りしかな。