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森を守る最新システム開発 ①

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救
ったと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備
え。(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした
部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。





『源氏物語』の作者および作品を深層で統御しているものは何か?
『源氏物語』を論ずるのは、ひとつの特定の物語、特定の作品を論
ずることではなく、作品そのもので物語、文学という概念を論ずる
ことである。―作品をつらぬく無意識としての“自然”、霊威=物
の怪に対する人々のありよう、また歴史物語『大鏡』や『栄花物語
』とのトポロジカルな同型性に着目し、作品の構造と深層を浮き彫
りにする。著者の方法意識がもっとも鮮明に発揮された、これぞ吉
本『源氏』論と評される古典論の代表作。

吉本 隆明【著】1982年 大和書房
目次
第1部 母型論
第2部 異和論
第3部 厭離論
第4部 環界論
附録 わが『源氏』
------------------------------------------------------------
  わたしたちは、桐壺帝と桐壺更衣や、そのあとの藤壺との愛
 執の関わり、桐壺更衣と更衣が死とひきかえに生んだ光源氏、
 藤壺と母に似たひととしてその藤壺を慕う光源氏といった近親
 の濃密な関係を暗示する描写に、閉ざされた世界にゆきかうエ
 ロスの密度が象徴されるおもいがする。それは相似と反復が近
 親の男女のエロス的な関係を占めている世界なのだ。
  亡き桐豆更衣への寵愛を忘れられないために、容貌や挙措が
 似ている藤豆を寵愛する桐豆帝と、亡き母銅壷更衣の容貌や挙
 措に似ていると聴かされて、母を慕うように継母藤豆を恋慕す
 るようになる光源氏とが、いねばこの世界のかなめに当ってい
 る。そしてこの世界を同型に結びつけているのは、おなじ母型
 から投射される「前の世」からの定めなのだ。すくなくとも『
 源氏物語』が光源氏の物語として展開されているあいだ、この
 型の反復と、それを深層から統御する「前の世」からの定めが、
 物語をおおいつくしている。もちろん『源氏物語』は生れつい
 た身分、地位、容貌、心ばえなど欠けたところのない理想の人
 物をおもい描きこの人物が女性だちとの遍歴をかされるという
 説話的な仕組みをふっ切っているわけではない。その意味では
 型の反復のあいだに、ひとりでに溶みでてくる内在性は、語り
 の外在性と結抗して矛盾や対立をかもしている。むしろ稀にし
 かしっくりした関係をみせない。

  『源氏物語』の外在的な構成をきめている鍵は、はじめの「
 桐豆」の巻につづく「帚木」で展開された、登場人物のかわし
 あう女性観に秘されている。さまざまな身分やタイプの女性た
 ちへの品定めが、光源氏と親しい若い殿上人から披樫される。
  その場面の光源氏はときどき疑問をはさんだりするが、おお
 く聴き役にまわっている。だが気ごころの知れた若い殿上人た
 ちがかおるかおる披樫しあう女性たちの像には、源氏がまだ一
 度もいったこともない巷の、まるで接したこともない階層の女
 性たちが含まれていて、光源氏はひそかに刺激をうけとってい
 る。そしてまだ接したことのない巷で、接したこともない女性
 たちに出会い、懸想し、愛を体験したいと思うようになる。こ
 こで光源氏がひそかに好奇心をみたしたいと思い立ったことと、
 この『物語』が展開の緒口に立ったこととは、おなじ意味をも
 っている。作者はまず語り手を介して、登場する主人物たちに
 じぶんの女性欲を繰りひろげさせ、主人公はやがてその軌道に
 のって女性遍歴を体験する。語り手はそれを語る。だが〈雨夜
 の品定め〉のモチーフはそれだけではあるまい。頭の中将や左
 馬の頭が語りだす「中の品」の階層の女性論がとりわけ注意を
 惹くからだ。
  頭の中将によれば、とり柄もなくまったくつまらない女性も、
 すばらしい優れた女性も、おなじく数はすくない。高い格式の
 家に生れると、人に犬切にかしずかれて、欠点がかくされてし
 まうこともおおく、ひとりでにたたずまいも、じっさいより良
 くみえたりする。だから「中の品」の女性こそ、ひとりひとり
 の個性、それぞれの持ちまえの情趣もあらわれて、特徴を区別
 できる優れた点をたくさんもっている。もと銅壷がいた光源氏
 の溜り場にあつまった風流男たちの、得手勝手な女性の品定め
 のなかで、この頭の中将の「中の品」の女性にたいする評価は、
 ただひとつ讃め言葉になっている。そしてこれは作者がたぶん
 意図したものだ。
  どうでもいいようにおもえるが、光源氏はこれをぎいて、も
 とは上層にうまれながら、没落して官位も低く、人なみでない
 生活をしているものもいれば、低い身分のもので上達部などに
 まで成り上って、自慢気に家の内を飾り、他のものに劣らじと
 構えているものもある。
  その区別をどこでつけるのかと問い返す。これをひぎとった
 左馬の頭は、そのいずれも択りわけたうえで「中の品」をきめ
 るべきだと語る。左馬の頭はつづけて、「受領といって、地方
 の国箭の政務に関係して勤め、地方言の位階の定まったものの
 なかにも、それぞれ段階がわかれていて『中の品』がふさわし
 い女性を、択びだすことができる御時勢です。なまなかの上達
 部よりも、参議でない四位の位階のもので、世間の評価もわる
 くなく、もとの家系も賤しくない身分のものが、安楽な身のさ
 ばきで振舞っているのなどは、とてもおおらかな感じがします。
 家の内に不足なことなど、ちっともないでしょうから、けちけ
 ちせずにきらびやかに、守り育てられた女性などで、非のうち
 ようもない生長の仕方をしたものもたくさんあるにちがいあり
 ません。官仕へに出て、思いがけない幸運にめぐまれる例もお
 おいことでしよう。」(「帚木」と説明する。
                         
                               「第一部 母型論」P.17
 桐壺 第一帖
源氏物語の主人公・光源氏は、桐壺帝と桐壺更衣との間の皇子とし
て生まれる。母・桐壺更衣は宮中で冷遇されていたが、子供である
光源氏は、その美貌ゆえに瞬く間に注目の的になる。不幸にも桐壺
更衣は、光源氏が三歳のときに亡くなってしまうが、十二1歳になっ
た頃、彼は桐壷更衣に似た容姿を持つ藤壺の女御に出会い、惹かれ
ていく。
via 【相関図でわかる!】源氏物語の登場人物・人間関係をわかり
やすく解説
※桐壺帝:『源氏物語』に登場する一番目の帝(在位「桐壺」~「
花宴」)。架空の人物。左大臣の妻である三条の大宮と同腹。桐壺
更衣を寵愛したため、「桐壺帝」と呼ばれる。『源氏物語』の主人
公光源氏の父親である。理想的帝王として描写され、聖代とされる
醍醐天皇の時代がモデルとされる。 他の有力な妃を差し置いて桐
壺更衣を偏愛し、やがて源氏が誕生するが、更衣はその心労が祟っ
て病死する。悲しみに暮れる桐壺帝を見かねた周囲の勧めにより、
亡き桐壺更衣に瓜二つである藤壺(先帝の第四皇女)を入内させて
寵愛し、第十皇子(後の冷泉帝)を産んだのを機に中宮に据えた。
なお冷泉帝は、実は光源氏と藤壺との不義の子であるが、桐壺帝が
そのことを知っていたかどうかは作中では語られない。「賢木」で
病が重くなり、源氏23歳の年に崩御。「明石」で亡霊として現れ、
源氏の苦難を救う。
※桐壺更衣(きりつぼのこうい):紫式部の物語『源氏物語』の登
場人物。主人公光源氏の母。按察大納言と北の方との一人娘で、桐
壺帝の更衣。後宮では後ろ盾が無いこともあり、局として清涼殿か
らもっとも遠く不便な淑景舎(桐壺)を与えられたことから桐壺更
衣と称する。早くに父親を亡くした、父の遺言を受けた母北の方の
尽力により、一族再興の期待を背負って入内した。出家した兄が一
人いる(「賢木」)。 特別身分高い出自ではなかったが、桐壺帝の
寵愛を一身に受けていたため、他の女御、更衣たちから疎まれたう
え、彼女らの後ろ盾である重鎮の貴族からは楊貴妃にあてこすられ
て、有形無形の嫌がらせを受けた。その心労から病気がちになり、
帝の第二皇子(光源氏)を出産するも、源氏が3歳の夏に病状が急
変、里下り直後にそのまま死去。女御にもできなかったことを後悔
した帝により、従三位を追贈された。エピソードは無い。
via jp・Wikipedia
                                    この項つづく

      
 

   
【再エネ革命渦論 140: アフターコロナ時代 139】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング
  特異点真っ直中 ㉓
ここ数年の科学技術進展に驚く昨今。今日も気になる事例を摘出。

森を守る最新システム開発 ①
仮に環境条件の気温を主要因として平均気温1℃上昇した場合、日
本の森林の成長に伴う、全植林重量及び体積は変化(増加)するの
だろうかと鬱蒼とした河川敷の間食する雑木林をみて考える。

  

 今回は、計画植林の「伐採・回収」について考えてみる。 下図
7は、「地雷処理装置」を植林伐採後の表明に残る切り株を粉砕処
理部(符号番号13)を掲載(下図;草刈機)しているように、杉・
桧などの幹下部にに垂直に切断装置ユニット(アタッチメント)--
この場合、ユニットの天空側に枝を回転式切断刃と地面側に下部に
任意幅に幹部を切断刃を合体ユニットを備えたショベルカーで、
ここでは記載されていないが、①樹木上で垂直方向とは逆にぶれない
ように固定するアームアタッチメント、②上部側ユニット切断の枝
木の落下を防止し所定の位置に収納するロボットアーム(1~3セ
ット)、③下部側のユニットから切り出され幹切断片を回収ロボッ
ト乃至は搬出ユニット(アタッチメント)を備えている。
ここでは、採取する資源用途はは2つあり、1つは、建築・家具な
どの長尺資材、2つは、粉砕し化成・医療資材或いは燃料ペレット
パルプなどの資材用途がある。前者は下部ユニット(アタッチメン
ト)の使用ウエイトがある(スライス切断すれば、後者でも食器な
ど様々の用途がある)。スライス処理では、様々な検出機で情報を
収集し例えばナンバーリング・ラベリング処理し、カーボン・セル
ロースファイバーや薬剤有効部など選択・再利用か可能である。ま
たスライス回収でなく現地粉砕なども可能であり無限に用途がひろ
がるはずである。


図7 従来例の草刈機が取付けられた油圧ショベルの構造の側面図 


図1.樹木伐採用アタッチメントを取り付けた樹木伐採装置を示す
  側面図

図3.ソー装置による伐採状態を示す(A)側面図、(B)平面図

特開2019-54734 樹木の伐採用ソー装置、及びこれを用いた樹木伐採
用アタッチメント及び樹木伐採装置 佐藤機工株式会社

【概要】
上 図1のごとく、樹木を伐採するための伐採用ソー装置であって、
ハウジングを構成するフレーム部材と、当該フレーム部材に設けら
れて、樹木を切断可能なソー部材と、前記ソー部材の切断動作に追従
するとともに、当該ソー部材の切断方向に向かって進退自在に前記
フレーム部材に設けられたスペーサ部材とからなる伐採用ソー装置
とする ことで、大木のような質量のある樹木であっても、切断終
了時における切断部材の破壊を防止できる伐採用ソー装置、及びこれ
を用いた樹木伐採用アタッチメント及び樹木伐採装置を提供する。


図1.生チップの加熱乾燥時における乾燥時間と含水率との関係を
示す一般的なグラフ

特開2022-167251 被処理木材の乾燥脱水方法及び木質ペレットの
製造方法 ジェイパワー・エンテック株式会社

【特許請求の範囲】
【請求項1】 被処理木材を切削して得られる生チップを加熱乾燥し
て含水率が湿量基準で20~25質量%である乾燥チップを得る加
熱乾燥工程と、前記乾燥チップを粉砕するとともに機械的脱水する
ことにより、含水率が湿量基準で20質量%未満である乾燥粉砕物
を得る機械的脱水工程と、を含むことを特徴とする被処理木材の乾
燥脱水方法。
【請求項2】前記粉砕が、スクリーンを有さない衝撃式粉砕機を用
いる粉砕であり、前記機械的脱水が、風力分級器を用いる脱水であ
る請求項1に記載の被処理木材の乾燥脱水方法。
【請求項3】前記加熱乾燥が、100℃以下の温風で行われる加熱
乾燥である請求項1に記載の被処理木材の乾燥脱水方法。
【請求項4】 被処理木材を切削して得られる生チップを加熱乾燥し
て含水率が湿量基準で20~25質量%である乾燥チップを得る加
熱乾燥工程と、前記乾燥チップを粉砕するとともに機械的脱水する
ことにより、含水率が湿量基準で20質量%未満である乾燥粉砕物
を得る機械的脱水工程と、前記乾燥粉砕物を造粒してペレット化す
る造粒工程と、 を含むことを特徴とする木質ペレットの製造方法。

【課題】
従来の方法による木質ペレットの製造方法は以下の問題を有してい
る。① 先ず、加熱乾燥によって被乾燥木材の含水率を10~15質
量%に到達させるまでに長時間を要する。② 次に、生チップの粉砕
工程において、1段階の粉砕処理で所期の粒度に到達させることが
困難であり、多段階の粉砕を行う必要がある。③ さらには、粉砕機
の金属製スクリーンに目詰まりが生じ易く、粉砕を継続的に行う事
が困難である。④ また、燃料燃焼排ガスを熱源とする乾燥機は、火
の粉が燃料燃焼排ガスに同伴して乾燥機内に侵入し、木質原料に着
火して火災を引き起こす恐れがある。

【解決手段】
被処理木材を切削して得られる生チップを加熱乾燥する場合、①含
水率が20~25質量%に到達するまでは、乾燥時間に比例して含
水率が低下する(以下、「定率乾燥期間」ともいう)が、②含水率
が20~25質量%に到達した後には乾燥効率が著しく低下し、乾
燥時間に比例して含水率が低下しなくなる(以下、「減率乾燥期間」
ともいう)。図1は、生チップの加熱乾燥時における乾燥時間と含
水率との関係を示す一般的なグラフである。図1中、乾燥時間0~
Iの区間は材料予熱期間であり、I~ⅱの区間は定率乾燥期間であ
り、ⅱ~ⅲの区間は減率乾燥期間である。乾燥時間ⅱにおける材料
の含水率は20~25質量%である。このような定率乾燥期間と減
率乾燥期間とが生じる理由は、含水率が20~25質量%に到達す
るまでは、自由水とよばれる被処理木材の細胞内や細胞間の水分が
表面に浸み出して順次蒸発していくのに対して含水率が20~25
質量%に到達した後には、結合水とよばれる被処理木材の細胞壁や
繊維などと化学的に結合し残存している水分が表面に浸み出し難く、
蒸発し難いためと推定される。そのため、この減率乾燥期間におい
ては、乾燥効率が低く、加熱乾燥に長時間を要する。そこで、この
減率乾燥期間における加熱乾燥を機械的脱水に置き換えて、細孔内
の水分を機械的に離脱させるか、細孔内の水分を表面に露出させて
離脱し易い状態とすることにより、効率的に水分を除去できること
を見出し、本発明を完成するに至る。


図2.木質ペレットの製造方法を示すフロー図

以下、本件の工程作業流れの特徴を記載する(図2参照)。

1)被処理木材を切削して得られる生チップを加熱乾燥して含水率
 が湿量基準で20~25質量%である乾燥チップを得る加熱乾燥
 工程と、乾燥チップを粉砕するとともに機械的脱水することによ
 り、含水率が湿量基準で20質量%未満である乾燥粉砕物を得る
 機械的脱水工程と、を含むことを特徴とする被処理木材の乾燥脱
 水方法である。
2)この粉砕工程では、スクリーンを有さない衝撃式粉砕機を用い
 る粉砕であり、機械的脱水が、風力分級器を用いる脱水であり、
3)加熱乾燥が、100℃以下の温風で行われる加熱乾燥である。
4)被処理木材を切削して得られる生チップを加熱乾燥して含水率
 が20~25質量%(湿量基準)である乾燥チップを得る加熱乾
 燥工程と前記乾燥粉砕物を造粒してペレット化する造粒工程と、
 を含むことを特徴とする木質ペレットの製造方法である。

図3.乾燥チップを粉砕するとともに機械的脱水する装置の構成例
  を示す説明図
【符号の説明】
100・・・粉砕及び風力分級の装置構成 11・・・衝撃式粉砕機
13・・・粉体輸送機 15・・・風力分級器  17・・・粉体輸送
機 19・・・サイクロンセパレータ 21・・・ファン A・・・乾
燥チップ+空気 B・・・空気+水分(ミスト) C・・・乾燥粉砕
物+乾燥チップ(未達粉砕物)+空気+水分(ミスト) D・・・乾
燥粉砕物+空気+水分(ミスト) E・・・乾燥粉砕物 F・・・空
気+水分(ミスト) G・・・乾燥チップ(未達粉砕物)+空気+水
分(ミスト)
【実施形態】
1)被処理木材を切削して得られる生チップを加熱乾燥して含水率
が20~25質量%である乾燥チップを得る加熱乾燥工程と、この
乾燥チップを粉砕するとともに機械的脱水することにより、含水率
が20質量%未満である乾燥粉砕物を得る機械的脱水工程を含むこ
とを特徴とする被処理木材の乾燥脱水方法で、先ず、間伐材等の被
処理木材を切削して生チップを得るが、例えば、間伐材を一辺が数
cm~十数cmに切断して生チップを得る。樹種にもよるが、通常
生チップの含水率は45~55質量%である。
2)この生チップを加熱乾燥することにより、含水率が20~25
質量%である乾燥チップを得る。この加熱乾燥工程は、主として、
乾燥時間に比例して含水率が低下する定率乾燥期間の範囲で行われ
る。即ち、定率乾燥期間の終期における含水率は樹種や生チップの
形状によって変動するが、概ね20~25質量%である。加熱乾燥
の終了は、定率乾燥期間の終期であることが好ましい。定率乾燥期
間の終期は、加熱時間に対する含水率の低下割合を計測することに
より判断できる。例えば、乾燥効率が10%以上低下した場合に、
定率乾燥期間の終期と判断する。
3)乾燥方法としては、バンド式乾燥機やキルン式乾燥機を用いる
連続的な乾燥方法が例示される。 乾燥温度としては 特に限定され
ないが、木材の自然発火温度未満の温風であることが好ましく1500
℃以下の温風であることが好ましく 120℃以下の温風であることが
より好ましく 100℃以下の温風であることが特に好ましい。熱源に
燃料燃焼排ガスを直接用いる場合は、火の粉が同伴して乾燥機内に
侵入し、火災等の危険が生じるため好ましくない。例えば、蒸気や
温水を熱源とする温風を用いることが好ましい。乾燥温度の下限は
特に限定されないが、80℃以上が特に好ましい。
3)次に、この乾燥チップを粉砕して機械的脱水することにより、
含水率が20質量%未満である乾燥粉砕物を得る。
4)粉砕としては、衝撃式粉砕機を用いて行う粉砕が例示される。
これらの粉砕機は、乾燥チップの粒度が所定の範囲となるまで粉砕
機の粉砕室内に滞留させるためのスクリーンを有さないことが好ま
しい。
5)乾燥粉砕物の粒度は、篩下粒度積算値D50が1mm以下であ
ることが好ましく、篩下粒度積算値D90が2mm以下であること
が好ましく、篩下粒度積算値D98が3.15mm以下であることが
好ましい。即ち、ISO17225-2に定義されるI2クラスの
粒度以下となるまで粉砕することが好ましい。
6)機械的脱水としては、乾燥チップを上記のように粉砕機によっ
て粉砕した後に、風力分級する方法が例示される。粉砕により、乾
燥チップは粉砕機のハンマーと機械的に衝突し、所期の粒径を有す
る粉砕物と、所期の粒径に達しない未達粉砕物と、水分のミストと、
が生成される。即ち、粉砕により、乾燥チップの内部に包含されて
いた水分が露出し、乾燥チップから離脱してミストとなる。この水
分(ミスト)は、風力分級によって除去され、乾燥粉砕物が得られ
る。所期の粒径に達しない未達粉砕物は、粉砕機で再粉砕される。
7)乾燥粉砕物の含水率は、15質量%以下であることがより好ま
しい。乾燥粉砕物の含水率の下限は特に限定されないが、10質量
%以上であることが特に好ましい。水分は木質ペレットとする際の
造粒工程で潤滑剤の役割を担うため、含水率が低すぎると目詰まり
等の不具合を生じる場合がある。
8)風力分級器は、サイクロンセパレータのみで構成しても良いし、
他の気流分級器や回転式分級器、振動篩等を併用しても良い。サイ
クロンセパレータや他の気流分級器の旋回流の遠心力を利用して乾
燥粉砕物と水分(ミスト)とを分離させることにより、乾燥チップ
から離脱した水分が除去されるとともに、所定粒度に到達した乾燥
粉砕物を回収することができる。
また、所定の粒度に達していない未達粉砕物は、分級器で分級され
て再度粉砕機内に導入される。風力分級を行うことにより、粉砕機
の粉砕室にスクリーンを設ける必要がなくなり、スクリーン目詰ま
りによる滞留が生じないため、効率的に乾燥できるとともに、粉砕
機の粉砕部の摩耗が抑制される。風力分級器は粉砕機と一体となっ
ていても良く、粉砕機外に独立して設けられても良い。

図3は、乾燥チップを粉砕するとともに機械的脱水する装置100
の構成例を示す説明図である。図3中、11は衝撃式粉砕機であり、
輸送機13を介して風力分級器15に接続され、輸送機17を介し
て衝撃式粉砕機11に戻る循環流路が形成されている。風力分級器
15には、サイクロンセパレータ19及びファン21を介して風力
分級器15に戻る循環流路が形成されている。

図3中、Aは乾燥チップと空気であり、乾燥チップは空気とともに
衝撃式粉砕機11内に導入され、ここで粉砕される。粉砕によって
、所期の粒度に到達した乾燥粉砕物と、水分(ミスト)と、所期の
粒度に到達しなかった乾燥チップ(未達粉砕物)とが生じる。この
うち、空気の一部と水分(ミスト)は、符号Bとして衝撃式粉砕機
11外に排出され、乾燥粉砕物と乾燥チップ(未達粉砕物)は、空
気とともに符号Cとして風力分級器15内に導入される。乾燥粉砕
物と乾燥チップ(未達粉砕物)とはここで分級され、乾燥粉砕物と
水分(ミスト)は、空気とともに符号Dとしてサイクロンセパレー
タ19に導入される。乾燥チップ(未達粉砕物)は、空気及び水分
(ミスト)とともに符号Gとして衝撃式粉砕機11に返送され、こ
こで再粉砕される。乾燥粉砕物と水分(ミスト)は、サイクロンセ
パレータ19で分離され、乾燥粉砕物は符号Eとしてサイクロンセ
パレータ19外に排出され、空気と水分(ミスト)はファン21を
通って風力分級器15に返送される。このように乾燥チップから水
分(ミスト)が除去されて、含水率が20質量%未満の乾燥粉砕物
が得られる。
9)乾燥粉砕物は、公知の方法でペレット化され、木質ペレットが
得られる。具体的には、リングダイ方式やフラットダイ式、スクリ
ュー式、押出式等の造粒機を用いて成形される。造粒の際には、公
知のバインダ等を添加してもよい。ペレットの形状は特に限定され
ず、ボイラ等混焼設備の仕様に合わせて適宜変更できるが、一般的
には、直径6~8mm、長さ5~40mm程度の円筒形である。


図6.粉砕部ケーシングの内部を解放した様子を示す横断面図
(特開2022-136306 微粉砕機) 
尚、ドローンロボットとの総合的なシステムとして高度化・高付加
価値化含まれていることは、ブログ読者諸氏はご存知である。
                       この項つづく

 

渡辺 悦司/遠藤 順子/山田 耕作【著】
汚染水海洋放出の争点―トリチウムの危険性
緑風出版(2021/12発売)

 

韓国野党議員が福島第一原発を視察 処理水の海洋放出について
 反対の姿勢示す;2023.06.23 福島テレビ 
------------------------------------------------------------
自然エネルギー100%に向けて「出力抑制」の前に行うべき7の提言
2023.06.11 原発ゼロ・自然エネルギー100世界会議
幹事長   河合  弘之
事務局次長 木村  結      
自然エネルギー(とくに太陽光発電と風力発電)への大転換は、気
候危機、エネルギー自立と安全保障の切り札として、全世界で拡大
がますます加速している。当連盟が目指す原発ゼロの実現にも大い
に貢献する。

ところが今年に入って、九州電力を筆頭に、ほぼ全ての電力会社に
よる自然エネルギーの出力抑制が一段と激しくなっている。九州電
力の今年4〜5月の出力抑制は44回(昨年24回)・抑制率39%(昨年
13%)に達した。中国電力の今年4〜5月の出力抑制は36回(昨年7回)
・抑制率31%(昨年8%)に達した。6月4日には、ついに関西電力ま
でも出力抑制を開始した。日本全体の自然エネルギー電力比率はま
だ22%(2022年末。うち太陽光+風力は12%)に過ぎないのに、こ
れほどの出力抑制は異常である。
この低い自然エネルギー比率の段階でこれほどの激しい出力抑制を
していては、「自然エネルギー100%」どころか、国が掲げる2030年
の自然エネルギー導入目標(36〜38%)や「主力電源化」さえ、およ
そ実現できない。
以下、国と電力会社が自然エネルギー出力抑制の前にすべき7点を提
言する。

その1:自然エネルギー(太陽光+風力)を最優先し、原発を停止
    すべし
自然エネルギー(太陽光+風力)は、原発と比べると、経済的にも
限界費用が最も安く、エネルギー安全保障的にも純国産資源であり
環境的にも核廃棄物やCO2などの汚染がないなどから、エネルギーと
して最優先されるべきである。事実、欧州や米国など日本以外のほ
とんどの国や地域で、自然エネルギーは最優先されている。したが
って、国が定める優先給電ルールを「自然エネルギー最優先」に見
直すべきであるとともに、そもそも原発はテロや事故があれば国家
滅亡の危険があるので、直ちに停止し、廃炉すべきである。

その2:出力抑制に対して経済的補償すること
現在、電力会社が行っている自然エネルギーの出力抑制は需給調整
と系統安定化のためであるから、ドイツが行っているように、自然
エネルギー発電事業者に対して託送料金を原資として経済的な補償
を行うべきである。なお、系統連系契約時の旧ルール・新ルール・
無制限無補償などは、優越的地位を濫用した違法な契約条項であり、
直ちに撤廃すべきである。

その3:完全な発送電(所有権)分離と電力市場の抜本的な見直し
       を行うこと
出力抑制を行っている一般送配電会社は旧一般電気事業者の「子会
社」であるため、自然エネルギーの出力抑制をして、自社の火力発
電や原発を優先することは、利益相反行為そのものであり、違法で
ある。最近でも不正閲覧問題を起こすなどモラルハザード、違法行
為を起こしており、直ちに完全な発送電(所有権)分離を行うこと
が不可欠である。加えて、卸電力取引所など電力市場に対して圧倒
的に市場支配が大きい旧一般電気事業者の自社内取引が有利な構図
を廃する電力市場の見直しを行い(内外無差別)、容量市場や需給
調整市場も蓄電池による柔軟性向上が進むように見直しを行うこと。

その4:火力発電を出力抑制に使い、かつ最低出力まで落とすこと
       を徹底すること
自然エネルギー(太陽光+風力)は、経済的にも、エネルギー安全
保障的にも、環境的にも最優先すべきであり、これを出力抑制する
のではなく、電気の需給調整には、火力発電を弾力的に運転し、出
力抑制に使うべきである。我々の調べでは、電力会社は自社の火力
や購入契約火力の出力を充分に落としていない状況があると疑われ
る。電力会社は火力発電毎の運転状況の情報公開をするとともに、
既存の優先給電ルールに従うとしても、火力発電はさらに大幅に削
減できるはずであり、これを徹底すべきである。

その5:電力会社を超えた広域で自然エネルギーを利用すること 
自然エネルギーの出力抑制は、各電力会社の需給調整の都合でしか
なく、全国的に電気が不足していても、各電力会社では出力抑制が
行われているなど、せっかくのエネルギーを無駄に捨てているのが
我が国の実態である。こうした無駄を無くすため、すべての電力会
社管内を越えて送電網を開放し、全国レベルで活用すべきである。
火力発電の最低出力化や地域関連系線の最大活用、さらに抑制対象
外となっていると推測される電源開発の石炭火力(長崎県松島・松
浦火力、徳島県橘湾火力など)も抑制すべきである。 その6:系統
蓄電池を急速かつ大幅に拡大すること これから飛躍的に自然エネル
ギー(特に太陽光と風力)を拡大していくことが必要であることを
考えると、本質的には、系統全体の柔軟性が欠けていることが最大
の課題である。短期的に系統全体の柔軟性を増すには、系統蓄電池
の急速かつ大幅な拡大をすべきである。現在、蓄電池は世界的に爆
発的な拡大期に入っており、これは日本でも導入可能であるだけで
なく、日本の蓄電池産業や市場を創出するためにも貢献しうる。具
体的には、現状、約10GWの系統蓄電池の計画が把握されているが、
これを2030年までに最低でも5倍・約50GW・200GWhの目標を掲げ、
普及拡大策を採るべきである。この系統蓄電池拡大を補完するため、
既存のFIT太陽光発電所やFIT風力発電所に対しても、FIT価格を維
持したまま、事後的な蓄電池設置を認めるべきである。

その7:需要側でも柔軟性を急速かつ大幅に拡大すること
系統全体の柔軟性を増すには、需要側でも対応することができる。
需要応答(DR)も導入されているものの、未だに充分に進んでいな
い。需要側に蓄電池を設置拡大してこれをアグリゲーション(取り
まとめ)して需要応答(DR)に活用することは、系統全体の柔軟性
向上に加えて、乱高下する電力市場の安定化にも貢献し、需要家の
収益機会にもなるため、ウィン・ウィン・ウィンとなる良策である。
系統全体の柔軟性を増すには、需要側でも対応することができる。
需要応答(DR)も導入されているものの、未だに充分に進んでいな
い。需要側に蓄電池を設置拡大してこれをアグリゲーション(取り
まとめ)して需要応答(DR)に活用することは、系統全体の柔軟性
向上に加えて、乱高下する電力市場の安定化にも貢献し、需要家の
収益機会にもなるため、ウィン・ウィン・ウィンとなる良策である。 
                                                      以上 

   風蕭々と碧いの時代


John Lennon Imagine

【 J-POPの系譜を探る:2010年代】

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)  
      
昨日は雨で、今日に変更し、2021年 7月29日に亡くなられ久保晴彦
宅に弔問に向かう。新型コロナで折れたことを奥様にお詫びしお悔
やみ申し上げ帰る。
                                              南無阿弥陀仏


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