彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ-。
この雪の消け残る時にいざ行ゆかな山橘の実の照るも見む
万葉集 大伴家持
【再エネ革命渦論 166: アフターコロナ時代 167】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング-
特異点真っ直中 ㊼
出所 クリーンプラネット 2022.2.28、
via 【ディープテックを追え】「常温核融合」を社会実装へ
"人工太陽"とは、核融合発電(核融合反応)及び原子力発電(核分裂反応)
や常温核融合発電、量子水素エネルギー発電などの高温発電だけでなく電
気化学反応水素生成、次世代型人工光合成モデルなどの1000℃以下発熱で
放射能汚染ゼロ発電、ゼロ・カーボン社会を実現するシステム(事業)を
7年後の2030年までに実現することを目的として独自に呼称している。
例えば、量子水素エネルギー発電実証実験(クリーンプラネット)では、
理論上は都市ガスの1万倍以上のエネルギー密度が得られるという。「量
子水素エネルギー」と呼ぶ熱源の特徴は反応温度にある。核融合炉では、
1億度Cという高温でプラズマ状態を磁場で閉じ込める巨大な施設が必要
だ。対して、量子水素エネルギーは1000度C以下という低温で、反応
を起こすために投入した熱エネルギー以上の「過剰熱」を得られる。
原子核と原子核は一定の距離に近づくと引き合い、核融合を起こす。ただ
同じ電荷を持つ原子核がこの距離に近づくには、「クーロン斥力」という
反発する力に打ち勝たないといけない。そのため核融合炉には1億度Cの
高温が必要になる。量子水素エネルギーではナノ(ナノは10億分の1)
スケールの金属粒子に水素を吸着させ、熱刺激を与えることで過剰熱を発
生させる。量子水素エネルギーの源流は常温核融合という技術。1989年3
月に米ユタ大学で報告----当時はパラジウムの電極を重水素の溶液中で電
解したところ、化学反応では説明できない過剰熱が発生したという。ただ
その後、各国で行われた追試の結果、否定的な見解が相次いだ。再現性が
乏しく「えせ科学」とさえ見られていた(下記掲載の特許実施例の2の
"ハイドリノ反応"もその1つであるが、電極方式のほか、パラジウム・ナ
ノ粒子への重水素吸蔵に伴う発熱などの現象が報告され、徐々に再現性が
高まり、日本でも新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2015
年~17年に行った実証で再現性が確認されている。
クリーンプラネットはこれまでの研究成果を踏まえ、より産業化を見
据える。安価な原材料のニッケルと銅、軽水素を使った反応系で発熱
を再現する。14ナノメートルのニッケルと2ナノメートルの銅をシ
ート上にし、多段積層した素子にする。真空状態にした素子に軽水素
を燃料として投入し、外側から熱を加える。そうすると加えた熱以上
の過剰熱が放出される仕組みだ。同社の実験では900度Cの熱投入
に対して、920度Cの熱を240日連続稼働で供給することに成功
した。また熱が1200℃を超えるとニッケルが溶け、内部の素子が
うまく機能しなくなるため熱暴走は起こさないという。ナノ金属をシ
ート上にすることで安全性にも配慮した。
ニュースイッチ「ディープテックを追え」
【最新関連特許事例】
1.特開2021-38961 荷電粒子ビーム核融合 松本 一穂
【概要】
地上で入手可能な核融合燃料を用いた荷電粒子ビームを自己収束させて衝
突させ、非中性子反応のD-3He、p-6Li反応、中性子を伴うD-D
反応、D-T反応等を発生させる核融合炉に関するものである。 主な非中
性子核融合(Aneutronic fusion)の種類と反応式は、次のとおりで
ある。
<ヘリウム>
D+3He → 4He(3.7MeV) + p(14.8MeV) 3He+
3He→ 4He + p + p +(13.8MeV)
<リチウム>
p+6Li → 3He(2.3MeV) + 4He(1.7MeV) p+
7Li → 4He(8.67MeV)×2
<ボロン>
p+11B → 4He ×3 + (8.68MeV)
<窒素>
p+15N → 12C(1.24MeV) + 4He(3.72MeV)
主な中性子を伴う核融合の種類と反応式は、次のとおりである。
D+T → 4He(3.5MeV) + n(14.0MeV)
D+D → T(1.0MeV) + p(3.0MeV)
→ 3He(0.8MeV) + n(2.45MeV)
D-D反応では、二種類の反応がほぼ同程度生じる。
世界中で研究されている、主な核融合炉の方式
<プラズマを使用するもの>
プラズマを使用する主な核融合方式には、磁気閉じ込め型、慣性閉じ込め
型、静電閉じ込め型などがあり、粒子加速器を使用してプラズマに荷電粒
子等を打込み、プラズマを加熱するもの、及び、核融合の点火をしようと
するものが含まれる。
<磁気閉じ込め型核融合炉>
磁気閉じ込め型核融合炉(トカマク型、ヘリカル型、磁気ミラー型など)
は、強力な磁力線でプラズマを閉じ込め、核融合が発生する温度になるま
で、マイクロ波や中性粒子ビームを打ち込み、プラズマを加熱しようとす
るものである。 プラズマ温度が1憶2千万度に達したとしているが、外部
からの加熱無くして核融合反応を維持するに至っておらず、量子科学技術
研究開発機構のJT60SA、国際核融合実験炉(ITER)においても、
トリチウムを増殖するブランケットの実装計画も存在していない状況にあ
る。
<慣性閉じ込め型核融合炉>
慣性閉じ込め型核融合炉(レーザー型、重イオン慣性核融合など)は、直
径数ミリの核融合燃料ペレットを炉の中心に置き、四方八方から強力なレ
ーザーや荷電粒子ビームを照射して圧縮し、核融合燃料が高密度のプラズ
マと化すことで、核融合を発生させようというものである。 圧縮しただけ
では核融合が発生しないため、粒子加速器を用いて点火ビームを打ち込も
うとしているものもある。 平均自由行程以下の小さなプラズマ塊の内部で
連鎖的に核融合が発生することは期待できない。
<静電閉じ込め型核融合炉>
静電閉じ込め型核融合炉(フューザー型、ファーンズワース型など)は、
内部に設けたグリッド状の電極に電圧を加えて強い静電界を形成する方式
であり、核融合反応が確認された方式である。 核融合による中性子源とし
て実用化されているが、核融合反応率が低く、エネルギー装置としては期
待できないとされる。
<Zピンチ核融合>
Zピンチ核融合は、プラズマに電流を流して周囲に収束磁界を形成し、ロ
ーレンツ力でプラズマ自体を自己収縮させ、高温高密度状態を作り出す方
式で、プラズマ温度が20億度を超えたとしているが、核融合を発生する
には至っていない。
<荷電粒子ビーム衝突型核融合>
荷電粒子ビーム衝突型核融合は、使用する荷電粒子ビームのバンチに強い
空間電荷効果が生じるため、核融合に必要な密度を満たすことが困難であ
った。
【先行技術文献】
【特許文献】
1】特願2015-000007荷電粒子ビーム衝突型核融合炉
2】特願2016-179051荷電粒子ビーム非対称衝突型核融合
3】特願2018-532341荷電粒子ビーム衝突型核融合炉
【非特許文献】
1】「核融合プラズマの数値計算」日本原子力研究所
2】直接エネルギー変換 プラズマ核融合学会 jspf1995_06-516
3】分散型荷電粒子加速器概要 http://www.emcube.co.jp/acceleratorsummary.html
4】 JENDL-4.0汎用標準核データライブラリー 日本原子力研究開発機構
5】1973ICRP Publication 21 P94 勧告図19 国際放射線防護委員会
6】固体トリチウム増殖材料研究開発の最先端 ソリッドなブランケットを
めざして 量子科学技術研究開発機構
7】LHDにおけるD-3He核融合の検討 文部省核融合研究所
8】誘導型加速器による大電流電子ビームの発生と伝送 山形大学院理学研
究科クォーク核物性物理学研究室
9】陽子ビームの原子核変換応用 日本原子力研究所
【発明が解決しようとする課題】
核融合燃料粒子を圧縮し、実現可能な粒子密度(ρ)では、平均自由行程
(λ)が数キロメートルを超える長さとなってしまう。このため、有限の
長さの核融合反応領域を有する磁気ミラー型の炉では、高い核融合反応率
を得ることはできない。 環状の核融合反応領域を有する磁気閉じ込め型の
炉は、粒子が周回することで平均自由行程(λ)を超える長さを確保でき
る。しかし、プラズマ粒子の運動が周回方向のみではないから、外部加熱
の停止後は瞬時に核融合反応が停止してしまい、外部加熱無しで核融合反
応を維持することができていない。 慣性核融合では、一点に圧縮しようと
しているが、均一に爆縮できていない。 小さい燃料ペレットを爆縮して高
い密度を実現し、核融合の発生を目指しているが、圧縮された核融合燃料
の直径が平均自由行程(λ)より遥かに小さいので、核融合反応は、燃料
の一部分に留まる。 連鎖的な核融合反応に到達する筈も無く、これは、点
火ビームを加えたとしても、この点は変わらない。
Zピンチ型核融合は、プラズマに電流を流すことで周囲に右回りの円形磁
界を形成し、ローレンツ力でプラズマ自体を自己収縮し、線状の高温高密
度状態を作り出したとするが、核融合を発生させるに到っていない。ほぼ
直線状にプラズマを圧縮しただけであり、その形状を有効に活用できてい
ない。 また、これらのプラズマを使用した核融合炉が、仮に実用に耐え
る核融合に成功したとしても、炉内にトリチウム(T)を大量に含むプラ
ズマを使用することから、危険性が指摘されている。 プラズマから核融
合生成物であるヘリウム4(4He)などを除去しなければならないが、
トリチウム(T)の漏洩などの心配がある。
<核融合反応領域の形状>
荷電粒子ビーム衝突型核融合における一つの結論は、核融合反応領域の理
想的な形状は、細く長い形状であることである。(特許文献1~3) しか
し、強い空間電荷効果を伴うため、必要な密度(ρ)の燃料荷電粒子ビー
ムを発生することが出来なかった。 現在開発が進められている核融合方式
では、何れも空間電荷効果を避けるため、核融合燃料粒子である荷電粒子
(z)と電子(e)とが混在する熱プラズマを用いている。 熱プラズマを
使う方法では、熱運動による方向性のない粒子衝突となるため、細く長い
形状の核融合反応領域にすることが出来ない。
<中性子・核融合燃料の回収>
D-T反応及びD-D反応では、中性子(n)が生成され、減速材に水を
使用し、中性子(n)の遮蔽、冷却を行うが、水の水素と反応し、デュー
テリウム(D)やトリチウム(T)に変化するから、これらも回収して、
核融合燃料として再利用することができる。 また、リチウム(Li)を含
むブランケットを用いて、トリチウム(T)を生成することができるが、
現在研究中のプラズマ方式の核融合炉は、何れも実験炉の域を出ず、十分
な核融合を発生することができていないため、ブランケットの実装計画自
体が存在していない。(非特許文献6)
<直接電気エネルギー変換>
核融合生成粒子(48c)の移動は、電流(I)そのものであるから、直
接電気エネルギー(E)として取り出すことが容易な筈である。プラズマ
方式の核融合炉から直接電気エネルギー(E)を取り出す研究もされてい
るが、炉から取り出したプラズマを、電子(e)と荷電粒子(z)とに予
め分離する必要がある。 この電力変換の方法は、核融合生成粒子(48c)
の運動エネルギー(K)を、一旦プラズマの熱エネルギー(Q)に変換し、
電子(e)の分離、速度変調などを行った上で、電気エネルギー(E)に
変換しているのであり、高い電力変換効率(ηE)が得られるとは言い難
い。(非特許文献2)
【課題を解決するための手段】
高い核融合反応率(ηf)を得るには、粒子加速器(42a)を用いて燃
料荷電粒子ビーム(40)の運動に方向性を持たせ、十分に細く長い核融
合反応領域(52f)を形成することが必須との結論を得ている。(特許
文献1~3) <荷電粒子の輸送> 荷電粒子の輸送技術では、1[T]前
後の収束磁界(B0、Bt)を用いて、1[kA]程度の電子ビーム(4
0e)を、空間電荷効果を受けながらも、数十ミリメートルまで収束し、
数十メートル以上を輸送できている。(非特許文献8)
電子ビーム(40e)を燃料荷電粒子ビーム(40)に置き換えて、荷電
粒子の輸送路を核融合反応領域(52f)として利用することが考えられ
る。 しかし、燃料荷電粒子ビーム(40)の密度(ρ)が不足しており、
十分ではない。
高い燃料粒子の密度(ρ)を得るために、電子レンズ(42L)を用いて
収束させることが有効であるが、短い距離であればともかく、長い距離に
渡って高い密度(ρ)を保つことは難しい。 長い距離に渡って高い密度
(ρ)を保つには、燃料荷電粒子ビーム(40)の空間電荷を中和し、円
形磁界(Bφ)のローレンツ力による、ビームの自己収縮作用を利用する
方法が望ましい。
<空間電荷効果の中和>
燃料荷電粒子ビーム(40)に電子ビーム(40e)を混入することで、
空間電荷を効果的に中和することができる。 図1に示すように、燃料荷
電粒子(z)の進行方向と逆方向に、空間電荷を中和する粒子数の電子ビ
ーム(40e)を打ち込むことを考える。 燃料荷電粒子ビーム(40)を
発散させる電界(Er)は中和され、電子ビーム(40e)を含む燃料荷
電粒子ビーム(40)が作る電流(iL、iH、ie)の流れる方向は同
一であり、電流(IΣ)の方向に対して右回りに発生する円形磁界(Bφ)
を倍増させて、強い磁気ピンチ効果を得ることができる。
【要約】
プラズマ方式の核融合炉は、いまだに実用化に至っていない。荷電粒子ビ
ーム衝突型核融合炉は、必要とする高密度の荷電粒子ビームが実現できな
かったが、下図1のごとく、燃料荷電粒子ビームを周回させ、電子ビーム
を逆方向に周回させることで、空間電荷を効果的に中和し、残留する空間
電荷による発散力(FE)を押さえて、ビームの周囲に生じる円形磁界(
Bφ)による強い収束力(FB)を得て、実質的に無限長の核融合反応領
域を有する「非中性子型荷電粒子ビーム核融合炉」を実現できる。地球上
に豊富にある資源でp-6Li反応を行い、ヘリウム3を生成し、D-3He
反応を発生でき、環状回生減速器により核融合生成荷電粒子の運動エネル
ギー(K)を直接電力に変換する。この他、中性子エネルギー変換器を備
え、中性子を伴うあらゆる核反応を扱い得る。
図1 自己収縮燃料荷電粒子ビーム
FE-FB=q(Er-VBφ)[N]:負:収束力優勢
Er=(NL+NH-Ne)×q/(2nε0r):電界強度
Bφ=IΣμ0/(2πr)[T]:円形磁界強度
IΣ=iL+iH+ie[A]:総合ビーム電流
i=N×V×q[A]:低速粒子、高速粒子、電子の各電流
V=√(2qK/m)[m/s]:低速粒子、高速粒子、電子の各速度
K[eV]:粒子の運動エネルギー NL[N/m]:低速荷電粒子線密度
NH[N/m]:高速荷電粒子線密度
Ne[N/m]:電子線密度(荷電粒子の総電荷線密度にほぼ等しい。)
m[kg]:低速粒子、高速粒子、電子の各質量
q=1.602×10-19[C]電荷素量
ε0=8.854×10-12[F/m]真空誘電率
μ0=4π×10-7[H/m]真空透磁率
<荷電粒子ビームの収縮>
空間電荷を10,000分の1程度にまで中和できれば、電流の流れに対
して右回りに発生する円形磁界(Bφ)による収束力(FB)が、残留す
る空間電荷の電界(Er)による発散力(FE)を上回ることが期待でき
る。 収束発散比(Fr=(FE-FB)/FB)を指標として使用する。
燃料荷電粒子ビーム(40)内の粒子のらせん運動などのエミッション
(k)が無ければ、ビームの半径(rφ)は限りなく収縮する。 プラズ
マに電流(I)を流して収縮させるだけのZピンチ方式と比較し、粒子加
速器(42a)から発射する燃料荷電粒子ビーム(40)の高い直進性を
利用して、高密度の細く長い核融合反応領域(52f)を形成することが
可能である。ks <核融合反応領域の長さ> 収束磁界(B0、Bt)を用
いた荷電粒子輸送路において、逆方向に電子ビーム(40e)を打ち込む
ことで、燃料荷電粒子ビーム(40)の密度(ρ)を各段に高めることが
できるが、それでも平均自由行程(λ)が数キロメートルから千数百キロ
メートルの長さになると見積もられる。 有限の長さの核融合反応領域(5
2f)では、実用的な核融合反応率(ηf)に達しないことは、明らかで
ある。 このため、燃料荷電粒子ビーム(40)に周回軌道を与え、核融合
反応領域(52f)を無限長にすることが有効であると結論できる。
<円形軌道>
燃料荷電粒子ビーム(40)の核種や速度が異なると、旋回磁界(Bψ)
中の旋回半径(rψ)が異なる。 下図2(a)に示すような円形の周回軌
道の場合、円軌道上で燃料荷電粒子ビーム(40)を衝突させるには、旋
回半径(rψ)が等しくなる速度である場合に限られる。 表1に示すよう
に、衝突させるには、燃料荷電粒子ビーム(40)の粒子の質量(m)、
電荷(q・z)、速度差(VH-VL)を与えて同一方向に旋回させ、旋回磁
界(Bψ)中の旋回半径(rψ)が同一となる場合である。
図2.円形軌道(a)円環型、(b)変形円環型
表1の上の2段に示すように、相対衝突エネルギー(Kc)を60[ke
V]になる速度で衝突させて、D-T反応を発生するには、デューテリウ
ム(D)を900[keV]で、トリチウム(T)を600[keV]で、
旋回磁界(Bψ)の磁束密度が0.02[T]のとき、旋回半径(rψ)
を9.69[m]前後にすることができる。 表1の下の段に示すように、
電子ビーム(40e)の旋回半径(rψ)は1.7[mm]前後と小さい
が、燃料荷電粒子ビーム(40)の強い電界による通り道が形成されるの
で、その経路を逆方向に辿ることができる。
D-3He反応の場合は、核融合反応を生じる相対衝突エネルギー250
[keV]を得るために、粒子加速器(42a)により3.75~10.
0[MeV]の大きな運動エネルギー(K)を与えなければならないが、
粒子加速器(42a)の加速に要するエネルギー(E)が大きすぎる。
表1の中の2段に示すように、デューテリウム(D)を1,100[ke
V]、ヘリウム3(3He)を3,000[keV]とすると、相対衝突
エネルギー(Kc)は、80[keV]となり、このときの核融合反応断
面積(σ)は、0.05[barns]である。 なお、相対衝突の速度
(Vc)、換算質量(m)、相対衝突エネルギー(Kc)は、次式による。
Vc=VH-VL [m/s]:相対衝突速度
m=mH×mL/(mH+mL) [kg]:換算質量
Kc=(1/2)mV2/q [eV]:相対衝突エネルギー
完全な円形であると、燃料荷電粒子ビーム(40)及び電子ビーム(40
e)を打ち込む位置も見出しにくい。図2(b)に示すように、一部を変
形した円環形状とし、偏向領域(54d)を設け、燃料荷電粒子ビーム4
0)及び電子ビーム(40e)の打ち込み口とすることができる。
図3.軌道構成(a)長円形軌道、(b)無限形軌道、(c)多角形軌道、
(d)対向衝突軌道、(e)多重長円軌道
<直線部を有する軌道>
図3(a)に示すように、周回軌道の一部を直線状にすることによって、
燃料荷電粒子ビーム(40)の種類や速度(V)に因らず、直線状の同一
の軌道に導くことができ、かつ、周回させることで核融合反応領域(52
f)を実質的に無限の長さにすることができる。 図の長方形の箇所は、
ソレノイドコイル(51s)による収束磁界(B0)を設けた核融合反応
領域(52f)であることを現している。 扇形の箇所は、トロイダルコ
イル(51t)による収束磁界(Bt)とポロイダルコイル(51p)に
よる旋回磁界(Bψ)があることを現している。 図3(a)の様に核融
合反応領域(52f)を2つ設けたもの(1つという構成も可能)、(b)
の様に直線部を交差させたり、(c)の様に、核融合反応領域(52f)
を3つ設けて三角形に、あるいは図には示していないが多角形の軌道にす
ることも可能であ り、これらは同一の構成であると理解できる。
また、図3(d)のように、2つの周回輸送路を使用することで、上の周
回輸送路で低速ビーム(40L)を、下の周回輸送路で高速ビーム(40
H)を周回させ、2つの周回輸送路が重なった中央の直線部を核融合反応
領域(52f)とし、対向衝突させて核融合を発生させることができる。
」<直線部を有する軌道> 図3(a)に示すように、周回軌道の一部を
直線状にすることによって、燃料荷電粒子ビーム(40)の種類や速度
(V)に因らず、直線状の同一の軌道に導くことができ、かつ、周回さ
せることで核融合反応領域(52f)を実質的に無限の長さにすることが
できる。 図の長方形の箇所は、ソレノイドコイル(51s)による収束
磁界(B0)を設けた核融合反応領域(52f)であることを現してい
る。 扇形の箇所は、トロイダルコイル(51t)による収束磁界(Bt
)とポロイダルコイル(51p)による旋回磁界(Bψ)があることを
現している。 図3(a)の様に核融合反応領域(52f)を2つ設けた
もの(1つという構成も可能。)、(b)の様に直線部を交差させたり、
(c)の様に、核融合反応領域(52f)を3つ設けて三角形に、あるい
は図には示していないが多角形の軌道にすることも可能であり、これらは
同一の構成であると理解できる。 また、図3(d)のように、2つの周
回輸送路を使用することで、上の周回輸送路で低速ビーム(40L)を、
下の周回輸送路で高速ビーム(40H)を周回させ、2つの周回輸送路が
重なった中央の直線部を核融合反応領域(52f)とし、対向衝突させ
て核融合を発生させることができる。 この「対向衝突軌道」は、燃料荷
電粒子ビーム(40)の加速に要するエネルギーが少ないが、円形磁界
(Bφ)を弱め合い、高速ビーム(40H)または低速ビーム(40L)
の一方は、収束力(FB)が働かないため、散乱しやすい欠点があり、大
量の粒子を衝突させるのに向かない。 図3(e)のように、核融合反応
領域(52f)の同じ方向からビームを打ち込み、後方から衝突する構成
することで、高速ビーム(40H)の散乱を防止するとともに、低速ビー
ム(40L)及び高速ビーム(40H)をそれぞれ適切に旋回輸送するこ
とができる。 さらに加えて、図に鎖線で示した長円形の部分に低速ビー
ム(40L2)の周回輸送路を追加し、上部の高速ビーム(40H)の周
回輸送路と重なった部分に核融合反応領域(52f)を設け、高速ビーム
(40H)を共有する形で、2つ以上の核融合反応領域(52f)を持つ
多重長円軌道とすることもできる。
表2 荷電粒子ビームの収束発散比
<核融合反応領域>
上表2は核融合反応領域(52f)を構成する燃料荷電粒子ビーム(40
)と電子ビーム(40e)の収束状態を検討したものである。 図には示
していないが、1周が100[m]、直線部の長さが25[m]の燃料荷
電粒子ビーム(40)の旋回輸送路(53)を、100[keV]の燃料
荷電粒子ビーム(40)と電子ビーム(40e)とが互いに逆方向に旋回
させた場合について検討した。 ビーム半径(r)=2.5[mm]の位
置においておよそ25[T]の円形磁界(Bφ)を作り出す。 核融合反
応が発生して燃料荷電粒子ビーム(40)が対消滅して減少するので、核
融合反応領域(52f)の他端のビーム半径(r)の位置において、およ
そ3.3[MV/m]の電界(Er)を生じる。 表2に示すように、収
束発散比(Fr)は、-0.96前後であり、円型磁界[Bφ]による収
束力(FB)が発散力(FE)より勝っている。
図4.直線部に配置する核融合反応領域(a)縦断面、(b)横断面、
(c)収束磁界(B0)、(d)ピッチ角
燃料荷電粒子ビーム(40)と電子ビーム(40e)とが、互いに逆方向
に進むので、電子ビーム(40e)を過剰にすることで燃料荷電粒子ビー
ム(40)の収束状態をより良好に保つことが出来る。 燃料荷電粒子ビ
ーム(40)の半径(r)にかかわらず、収束発散比(Fr)は、負で
あり、収束力(FB)が勝っているが、ビーム半径(r)の収縮に伴い、
核融合反応自体が増加するとともに、電子ビーム(40e)と燃料荷電粒
子ビーム(40)との衝突が増加するなどして、らせん運動などのビーム
自体のエミッション(k)が増加するから、無限に収縮することはない。
燃料荷電粒子ビーム(40)は、低速ビーム(40L)よりも、高速ビー
ム(40H)を蓄積ビームとすることで、より強い円形磁界(Bφ)を
得ることができる。 図4(a)及び(b)に示すとおり、ソレノイドコ
イル(51s)が配置され、図4(a)の右から左に向かう収束磁界(
B0)を形成し、右側から燃料荷電粒子ビーム(40)が、左側から電子
ビーム(40e)を定常的に打ち込み、直線部の収束磁界(B0)の磁力
線上に平行に燃料荷電粒子ビーム(40)を形成する。 図4(c)は、
ソレノイドコイル(51s)が発生する収束磁界(B0)のみを描いたも
のである。
尚。次項「<対消滅・核融合生成粒子>以降は、後日掲載。
2.特開2018-067536 電気化学的水素-触媒パワー・システム ブラッ
クライト パワー インコーポレーティド
【要約】 下図1のごとく、電気化学的パワーシステムが、カソードとア
ノードと、及び分離した電子流れ及びイオン質量輸送を伴うセルオペレー
ションの間において、ハイドリノ反応物を構成する反応物と、を備え、
a)nH(nは整数)、OH、OH-、H2O、H2S、又はMNH2(
Mはアルカリ金属)の群の少なくとも1つを含む触媒又は触媒の源、b)
原子状水素の源又は原子状水素、c)触媒の源、触媒、原子状水素の源、
及び、原子状水素を形成する反応物;原子状水素の触媒反応を開始する
1又はそれ以上の反応物;及び支持体から選ばれる少なくとも2つの構成
要素を含むことで、水素のより低いエネルギ-(ハイドリノ)状態へとの
触媒反応から起電力(EMF)を生成し、ハイドリノ反応から解放される
エネルギ-を直接電気に変換する電気化学的パワ-システムを提供する。
図1.本開示によるエネルギー・リアクター(反応器)及びパワー・プラ
ントの概略図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
起電力(EMF)及び熱エネルギ-を生成する電気化学的パワ-システム
であって、 カソ-ドと、 アノ-ドと、及び 分離した電子流れ及びイオ
ン質量輸送を伴うセルオペレ-ションの間において、ハイドリノ反応物を
構成する反応物と、を備え、 a)nは整数及びMはアルカリ金属である
ところ、nH, OH, OH-, H2O, H2S, 又は MNH2 の
群の少なくとも1つを含む触媒又は触媒の源、 b)原子状水素の源又は
原子状水素、 c)触媒の源、触媒、原子状水素の源、及び、原子状水素
を形成する反応物;原子状水素の触媒反応を開始する1又はそれ以上の反
応物;及び支持体 から選ばれる少なくとも2つの構成要素を含むことを
特徴とする電気化学的パワ-システム。
【請求項2】
請求項1の電気化学的なパワ-システムにおいて、 a)原子状水素及び
水素触媒が反応混合物の反応により形成されること、 b)反応を被るこ
とにより反応物が触媒反応を活性にすること、 c)触媒反応を引き起こ
す反応が、以下から選択される1つの反応を含むこと (i)発熱反応;
(ii)共役反応; (iii)フリ-ラジカル反応; (iv)酸化-
還元反応;及び (v)交換反応; (vi)ゲッタ-、支持体、又はマ
トリクス支援触媒反応; 上述する条件のうち少なくとも1つが生じるこ
とを特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項3】 請求項2の電気化学的なパワ-システムにおいて、 コンパ
-トメント間の電気回路を完成するように電子及びイオンの分離した導体
により接続される異なるセルコンパ-トメントにおいて、a)異なる反応
物、又は、b)異なる状態又は条件下の同じ反応物、の少なくとも1つ
が提供されることを特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項4】
請求項3の電気化学的なパワ-システムにおいて、 a)ハイドリノを生
成するように反応する反応混合物の形成、及び b)実体のある速度でハ
イドリノ反応がおこることを許す条件の形成 上述のうち少なくとも1つ
の条件が生じるように、内部の質量流れ及び外部電子流れが提供すること
を特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項5】
請求項1の電気化学的なパワ-システムにおいて、 ハイドリノを形成す
る反応物が、熱的に又は電気的に再生できるものの少なくとも1つである
ことを特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項6】
請求項5の電気化学的なパワ-システムにおいて、電気的及び熱的エネル
ギ-の出力の少なくとも1つが、生成物から反応物を再生するのに必要
とされることを特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項7】
起電力(EMF)及び熱エネルギ-を生成する電気化学的パワ-システ
ムであって、 カソ-ドと、 アノ-ドと、及び 分離した電子流れ及びイ
オン質量輸送を伴うセルオペレ-ションの間にハイドリノ反応物を構成す
る反応物と、を備え、 a)H種がH2, H, H+, H2O, H3O+,
OH, OH+, OH-, HOOH, 及び OOH- の少なくとも1つ
を含むところ、OH及び H2Oの少なくとも1つを形成するH種との酸
化反応を被るO2, O3, O3+, O3-, O, O+, H2O,
H3O+, OH, OH+, OH-, HOOH, OOH-, O-,
O2-, O2-, 及び O22-から選択される少なくとも1つの酸素
種を含む触媒又は触媒の源、 b)原子状水素の源又は原子状水素、 c)
触媒の源、触媒、原子状水素の源、及び原子状水素の少なくとも1つを形
成する反応物;原子状水素の触媒反応を開始する1又はそれ以上の反応物
;及び支持体、 から選ばれる少なくとも2つの構成要素を含むことを特
徴とする電気化学的パワ-システム。
【請求項8】
請求項7の電気化学的なパワ-システムにおいて、 O種の源が、O,
O2, 空気, 酸化物, NiO, CoO, アルカリ金属酸化物, Li
2O, Na2O, K2O, アルカリ土類金属酸化物, MgO, Ca
O, SrO, 及び BaO, Cu, Ni, Pb, Sb, Bi,
Co, Cd, Ge, Au, Ir, Fe, Hg, Mo, Os,
Pd, Re, Rh, Ru, Se, Ag, Tc, Te, Tl,
Sn, 及び Wの群からの酸化物, 過酸化物, アルカリ金属過酸化物,
超酸化物, アルカリ又はアルカリ土類金属超酸化物, 水酸化物, アル
カリ, アルカリ土類, 遷移金属, 内部遷移金属, 及び第III,
IV, 又は V族の元素, 水酸化物, オキシ水酸化物, AlO(OH),
ScO(OH), YO(OH), VO(OH), CrO(OH),
MnO(OH) (α-MnO(OH) グラウト鉱及びγ-MnO(OH)
マンガナイト), FeO(OH), CoO(OH), NiO(OH),
RhO(OH), GaO(OH), InO(OH), Ni1/2Co1
/2O(OH), 及び Ni1/3Co1/3Mn1/3O(OH)を
含む化合物の混合物又は少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とす
る電気化学的なパワ-システム。 【請求項9】 請求項8の電気化学的な
パワ-システムにおいて、 H種の源が、H, 金属水素化物, LaNi
5H6, 水酸化物, オキシ水酸化物, H2, H2の源, H2 及び
水素透過性の膜, Ni(H2), V(H2), Ti(H2), Nb(
H2), Pd(H2), PdAg(H2), 及び Fe(H2)を含む
化合物の混合物又は少なくとも1の化合物を含むことを特徴とする電気
化学的なパワ-システム。
【請求項10】
請求項1の電気化学的なパワ-システムにおいて、 水素アノ-ドと、水
酸化物を含む溶融塩電解質と、及び O2 及び H2Oカソ-ドの少なく
とも1つと、 を含むことを特徴とする電気化学的なパワ-システム。 【
請求項11】
請求項10の電気化学的なパワ-システムにおいて、 水素アノ-ドが、
水素透過電極を含むことを特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項12】
請求項11の電気化学的なパワ-システムにおいて、 水素源と、 OH,
OH-, 及び H2O触媒の少なくとも1つを形成することができ、H
を供 給することができる水素アノ-ドと、 O2 及び H2Oの少なく
とも1つの源と、 H2O 又は O2の少なくとも1つを還元することが
できるカソ-ドと、 アルカリ電解質と、 H2O 蒸気, N2, 及び
O2,の少なくとも1つの回収及び再循環が可能なオプショナルなシス
テムと、及び H2を回収し及び再循環させるシステムと、を含むことを
特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項13】 請求項1の電気化学的なパワ-システムにおいて、 a)
V, Zr, Ti, Mn, Zn, Cr, Sn, In, Cu, Ni,
Pb, Sb, Bi, Co, Cd, Ge, Au, Ir, Fe, Hg
, Mo, Os, Pd, Re, Rh, Ru, Se, Ag, Tc,
Te, Tl, 及び Wから選ばれる金属と、 b) R-Ni, LaNi
5H6, La2Co1Ni9H6, ZrCr2H3.8, LaNi3.
55Mn0.4Al0.3Co0.75, ZrMn0.5Cr0.2V0.
1Ni1.2から選ばれる金属水素化物と、 c) AB5 (LaCeP
rNdNiCoMnAl) 又は AB2 (VTiZrNiCrCoMn
AlSn) タイプ, ここで、「ABx」は、A タイプ要素 (LaCe
PrNd 又は TiZr)と、B タイプ要素 (VNiCrCoMnAl
Sn)との比を意味するが、 AB5-タイプ, MmNi3.2Co1.
0Mn0.6Al0.11Mo0.09 (Mm =ミッシュメタル: 2
5 wt% La, 50 wt% Ce, 7 wt% Pr, 18 wt%
Nd), AB2-タイプ: Ti0.51Zr0.49V0.70Ni1.
18Cr0.12 合金, マグネシウム-ベ-ス合金, Mg1.9Al
0.1Ni0.8Co0.1Mn0.1 alloy, Mg0.72Sc
0.28(Pd0.012 + Rh0.012), 及び Mg80Ti2
0, Mg80V20, La0.8Nd0.2Ni2.4Co2.5Si
0.1, LaNi5-xMx (M= Mn, Al), (M= Al,
Si, Cu), (M= Sn), (M= Al, Mn, Cu) 及び
LaNi4Co, MmNi3.55Mn0.44Al0.3Co0.
75, LaNi3.55Mn0.44Al0.3Co0.75, Mg
Cu2, MgZn2, MgNi2, AB 化合物, TiFe, TiC
o, and TiNi, ABn 化合物 (n = 5, 2, 又は 1),
AB3-4 化合物, ABx (A = La, Ce, Mn, Mg;
B = Ni, Mn, Co, Al), ZrFe2, Zr0.5Cs0.
5Fe2, Zr0.8Sc0.2Fe2, YNi5, LaNi5,
LaNi4.5Co0.5, (Ce, La, Nd, Pr)Ni5,
ミッシュメタル-ニッケル合金, Ti0.98Zr0.02V0.43
Fe0.09Cr0.05Mn1.5, La2Co1Ni9, 及び Ti
Mn2;から選ばれる水素を貯蔵できる他の合金と、 の少なくとも1つ
を含むアノ-ドと、 セパレ-タと、 水溶性アルカリ電解質と、 O2 及
び H2O還元カソ-ドの少なくとも1つと、及び 空気及びO2の少なく
とも1つと、 を含むことを特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項14】
請求項13の電気化学的なパワ-システムにおいて、 正味のエネルギ-
バランスにおいてゲインがあるように、セルを断続的に充電及び放電する
電解質システムを更に含むことを特徴とする電気化学的なパワ-システム。
【請求項15】
以下のa)からh)のセルの少なくとも1つを含む電気化学的なパワーシ
ステムであって、ここで、それらのセルは、 a) (i) Ni(H2)、
V(H2)、Ti(H2)、Fe(H2)、Nb(H2) 又は LaNi
5H6、TiMn2Hx、及びLa2Ni9CoH6 (xは整数)から
選ばれる金属水素化物、から選ばれる水素ガス及び水素透過性金属を含む
アノードと、 (ii) MOH 又は M(OH)2、又は M’X 又は
M’X2 付のMOH 又は M(OH)2、から選ばれる溶融電解質と、
ここで、M 及び M’ は、独立にLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、
Ca、Sr、及び Baから選ばれ、Xは、水酸化物、ハロゲン化物、硫
酸塩、及び炭酸塩から選ばれ、 (iii) アノードのそれと同じである
金属を含むカソードであって、更に、空気又はO2を含むカソードと、
を含むセル、 b) (i) R-Ni、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、
Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、
Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、
Ti、Mn、Zn、Cr、In、及び Pbから選ばれる少なくとも1つ
の金属を含むアノードと、 (ii) 約10Mから飽和迄の濃度範囲にあ
るアルカリ水酸化物水溶液を含む電解質と、 (iii) オレフィンセパ
レータと、及び (iv) 空気又はO2を更に含むカーボンカソードと、
を含むセル、 c) (i) 溶融NaOH 及び水素透過膜としてNi及び
水素ガスを含むアノードと、 (ii) ベータアルミナ固体電解質(BA
SE)を含む電解質と、及び (iii) NaCl-MgCl2、NaC
l-CaCl2、又は MX-M’X2’ (Mはアルカリ、M’はアルカ
リ土類、及び、X及びX’はハライド)として溶融を含むカソードと、
を含むセル、 d) (i) 溶融Naを含むアノードと、 (ii) ベー
タアルミナ固体電解質(BASE)を含む電解質と、及び (iii) 溶
融NaOHを含むカソードと、 を含むセル、 e) (i) LaNi5H
6を含むアノードと、 (ii) 約10Mから飽和迄の濃度範囲を持つア
ルカリ水酸化物水溶液を含む電解質と、 (iii) オレフィンセパレー
タと、及び (iv) 空気又はO2を更に含むカーボンカソードと、 を
含むセル、 f) (i) Liを含むアノードと、 (ii) オレフィン
セパレータと、 (iii) LP30 及び LiPF6を含む電解質と、
及び (iv) CoO(OH)を含むカソードと、 を含むセル、 g)
(i) Li3Mgを含むアノードと、 (ii) LiCl-KCl 又は
MX-M’X’ (M及びM’はアルカリ、X及びX’はハライド) 溶融
塩電解質と、及び (iii) CeH2、LaH2、ZrH2、及び Ti
H2から選ばれる金属水素化物を含み、更にカーボンブラックを含むカソ
ード、 を含むセル、及び、 h) (i) Liを含むアノードと、 (ii)
LiCl-KCl又はMX-M’X’(M及びM’はアルカリ、X及びX’
はハライド) 溶融塩電解質と、及び (iii) CeH2、LaH2、
ZrH2、及び TiH2から選ばれる金属水素化物を含み、更にカーボ
ンブラックを含むカソード、を含むセル、であることを特徴とする電気
化学的なパワーシステム。
風蕭々と碧い時
John Lennon Imagine