彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成の一
種で、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれた
キャラクタ。
● 厚さ1.6nmの炭化チタン膜でCO2光還元
2月29日、千葉大学と中国成都バイオガス科学研究所は,MXene(マキシン)
と呼ばれて近年盛んに研究されている新たな2D材料,「炭化チタン超薄層化
合物 Ti3C2Xy(X=O,OH,F,orCl)」は電気を通す効果があり,複合した酸
化ジルコニウム(ZrO2)に紫外可視光を照射することで生じた電子を高速に
伝達し,CO2をCOに還元することが分かったと言う。
図1.Ti3C2Xy (X = O, F) の構造図と光由来の電子によりCO2光還元を促進
する反応経路の概念図
【要約】
光触媒を用いてCO2を燃料や有用な化学原料(CO,メタノール,酢酸等)に変
換する研究が広く進んでいるが,光由来で光触媒(半導体)内部に生じた電
子とホール(電荷分離)を効率よくそれぞれCO2および還元剤(H2O,H2,ア
ルコール等)にまで導く効率が問題になっている。この効率が悪ければ,持
続可能エネルギーである光エネルギーによって生じた光触媒内の電子とホー
ルが再結合して,消えてしまう。そこで、同研究グループは,まず,合成し
たMXene Ti3C2Xyの構造を確かめ。,Ti層が3層,間に2層のC層がサンドイッ
チされた配位構造が示され,両側に主にFあるいはO原子が結合することで,
超薄層を形成していることが分かった。この1単位の層が3層重なり,厚みが
1.6nmの層を成していた。一方,超薄膜は数100nmに広がっていたという。
【成果】まず、合成したMXene Ti3C2Xyの構造を確かめました。すると、図1
のようにTi層が3層、間に2層のC層がサンドイッチされた配位構造が示され、
両側に主にFあるいはO原子が結合することで、超薄層を形成していることが
分かりました。この1単位の層が3層重なり、厚みが1.6ナノメートル の層を
していました。一方、超薄膜は数100ナノメートルに広がっていた。半導体で
あるZrO2はこのMXene Ti3C2Xy層上に5〜10ナノメートルの大きさで粒子状に
散りばめられていることが分かりました。このMXene Ti3C2Xy–ZrO2複合体に
紫外可視光を照射するとCO2からCOが定常的に得られました。さらに光反応
経路を確かめるために、炭素の同位体注6) である13Cを含む13CO2を反応させ
ると、13COが得られました(図2(A))。
図2.Ti3C2Xy MXeneとZrO2とを複合した光触媒を用いた13CO2還元反応試験
の経時変化図。(A) 13CO2にH2ガスを加えて紫外可視光照射した場合、(B)
13CO2にH2Oガスを加えて紫外可視光照射した場合。
しかし、これはH2ガスを13CO2と一緒に光触媒に導入した場合で、H2Oガス(
水蒸気)を13CO2と一緒に光触媒に導入した場合には、13Cが含まれる還元生
成物はほとんど得られず、12CH4(メタン), H212CO(ホルムアルデヒド),
12COが得られました(図2(B))。すなわち、MXene Ti3C2XyがH2Oと光により
部分的に分解したことを示した。
【展望】以上のように、本研究により還元剤をH2とする、あるいは最初にH2O
を光で電気によりH2に分解してからという条件付きではあるが、ZrO2の電荷再
結合の問題をMXene Ti3C2Xyの電気伝導性が解決することが示された。半導体
およびMXeneはZrO2およびTi3C2Xyに限定されないため、さらに高効率のCO2光
燃料化/資源化触媒の開発につながる。
【掲載論文】
タイトル:Photocatalytic CO2 Reduction Using Ti3C2Xy (X = Oxo, OH, F, or Cl) M
Xene–ZrO2: Structure, Electron Transmission, and the Stability
著 者:Hongwei Zhang, Ikki Abe, Tomoki Oyumi, Rento Ishii, Keisuke Hara, and Yasuo Izumi
雑 誌 名:Langmuir
・ DOI :https://doi.org/10.1021/acs.langmuir.3c03883
風蕭々と碧い時
1961年9月 川は流れる 仲宗根美樹
作詞/作曲:横井弘/桜田誠一
病葉をきょうも浮かべて
街の谷川は流れる
ささやかな望み破れて
哀しみに染まる瞳に
たそがれの水のまぶしさ
思い出の橋のたもとに
錆(さび)ついた夢のかずかず
ある人は心つめた<
ある人は好きで別れて
吹き披ける風に泣いてる
ともしびも薄い谷間を
一筋に川は流れる
人の世の塵(ちりにまみれて
なあ生きる才(をみつめて
嘆<まいあすは明るく
※仲宗根 美樹(なかそね みき、1944年6月23日 - 2024年2月24日)は、仲宗
根美樹は、東京都出身。本名は國場 勝子(くにば かつこ)。東洋高等学校
音楽科出身。ミュージック・オフィス合田所属。この曲は元々は、1961年9月
発売のシングル「雨の花園」のB面曲として発売されたが、歌声喫茶で評判と
なったことから、同年11月にA面B面を入れ替えて再発され、売り上げが100万
枚を超え空前の大ヒットを記録。 1964年公開の映画「愛と死をみつめて」の
中で、吉永小百合と浜田光夫が本楽曲をアカペラで歌うシーンもある。「川は
流れる」がヒット。12月には第3回日本レコード大賞新人奨励賞を受賞。1962
年(昭和37年)12月、第13回NHK紅白歌合戦にも初出場を果す。
米「60年安保-ベトナム戦争」下でのヒット曲の一として鮮やかな記憶と
して残る。その彼女が2月24日、肺がんのため死去、享年七十九。
合掌
※『鉄道員』(てつどういん、Il Ferroviere)は、1956年のイタリアの ドラマ 映画。モノクロ作品。 監督・主演はピエトロ・ジェルミ、共演はエドアルド ・ネヴォラ(イタリア版)とルイザ・デラ・ノーチェ(イタリア語版)など。 第二次世界大戦後のイタリアに生きる庶民の喜怒哀楽を、ある1人の初老の鉄 道機関士の姿とその幼い息子の目を通して描いた映画史に残る作品。 ※映画音楽は カルロ・ルスティケッリ (Carlo Rustichelli, 1916年12月24 日 - 2004年11月13日) は、イタリアの映画音楽作曲家。 1940年代から 50年
間にわたって250本以上の作品を手がけた。モデナ県カルピ生まれ のルスティ
ケッリは、ボローニャとローマの音楽学校でピアノと作曲を 学んだ後、オペ
ラや劇場音楽の作曲家として仕事を始めた。劇場の指揮 者をつとめた。1939
年に映画音楽を手がけるが、最初は映画音楽専門 でなかった。 『無法者の
掟』(1949年) や『越境者』(1950年) で協働した監督のピエトロ・ジェル
ミの強いすすめで本格的に映画音楽に進む。ジェルミとはその後も一緒に仕事
を続け『鉄道員』(1956年)、 『わらの男』(1958年)、『刑事』(1959年)、『イタリア式離婚狂想 曲』(1962年)、『誘惑されて棄てられて』(1963年)、『アルフレー ドアルフレード』(1972年) などの作品がある。『刑事』のテ
ーマ曲 「死ぬほど愛して」や『ブーベの恋人』(1963年、ルイジ・コメンチ ーニ監督) のテーマ曲はレコードでもヒット。前者はジェルミが作詞し、ル
スティケッリの娘で女優のアリダ・ケッリが歌った「アモーレ・ミオ」とい
う題でも知られる。 脱走大作戦』(1968年、ジャック・スマイト)、『お熱
い夜をあなたに』(1972年、ビリー・ワイルダー) などのアメリカ映画も手
がけ、いずれもイタリア・ロケで製作され た。
● 今夜の寸評 :日々の合唱 心の手当
Thinking of those who have passed and putting your hands together each day bring
you peace of mind.
● 今日の備忘録:プーチンの誤算、それは、スェ-デンの「非戦・非軍事同盟」を
破棄させたことにある。
配備される「Saab JAS-39 Gripen」 ?!
SAAB 39(JAS 39、JASは「ヤース」と発音)は、スウェーデンのサーブ社を
中心として開発された多用途戦闘機。愛称のグリペン(スウェーデン語
:Gripen)はグリフォン(有翼獅子)の意味。メーカーでは『The smart
fighter』というキャッチコピー.。冷戦期のスウェーデンでは、ノルディックバランスに則った軍事的中立政策
路線を採っており、国防には専守防衛かつスウェーデン単独で防衛するとい
う前提条件が課せられていた。 戦闘機には地理的に近接しているソ連軍などの仮想敵からの先制攻撃への高
い抗堪性が必要とされた。国内各地の山をえぐり貫いて作ったシェルター
へ分散配備し、北ヨーロッパのような寒冷地の冬期の作戦にも対応できるよ
う、最終的な要求としては、雪に覆われた長さ800 m、幅17 mの高速道路の直
線区間に離着陸できることが求められた。このため短距離で離着陸(STOL)
できる能力と狭いシェルターや高速道路脇の臨時作業場などの充分な設備の
ない場所での整備、そこから短時間で再出撃を実現する高い整備性が最重要
とされた。一方で、同世代を上回る格闘戦能力、長大な航続距離、当時すで
に主流だったステルス性の考慮などは予算の兼ね合いで妥協、ネットワーク
中心の戦いへの対応は後のアップデートにより実現させることになった。開
発に合わせ1980年代前半から「基地90(en:Bas 90)」と称する飛行場の分散
計画が推進され、一部の新規高速道路は代替滑走路を前提として建設された。
これらの道路は長さ800 m・幅17 mの直線区間を必ず有しており、直線区間に
は給油所や駐機場となるスペースが併せて整備された。この種の短距離滑走
路は国際的活動に対応するため離着陸訓練にも利用。このような運用思想が
かえってコストを押し上げる要因となってきたことから、2004年に高速道路
の使用を廃止したが[5]、2015年からは訓練を再開。
2022年ロシアのウクライナ侵攻の発生後、ウクライナはスウェーデンに対し
機体の供与を求めてきた。2023年6月1日、スウェーデンの国防相は「現段階
ではウクライナにグリペン機を提供しない」としつつもウクライナ人操縦士
の訓練提供を検討する用意があるとの考えを示す。(via Wekipedia)
2月29日のニューズウィーク日本版(「ロシアの脅威を知り尽くしたスウェー
デンがNATOを強くする」)によると、スウェーデンがNATOにもたらす最大の
貢献は、空軍及び海軍力の増強だろう。この国は3200キロ超に及ぶ入り組ん
だ海岸線、バルト海、そして北極圏も含む領空を防衛するために、空と海の
守りを固めてきた。スウェーデン空軍は国産の戦闘機サーブJAS39グリペンを
100機前後保有する。グリペンは西側世界で最も多くの用途に使える戦闘機の
1つと見なされ、ロシアの侵攻を想定した設計は、ウクライナへの供与も検討
されている。
バルト海の制海権確保に果たす役割 グリペンは損傷した滑走路や高速道路でも離発着が可能で、ウクライナ軍に
供与されれば、大きな強みとなる。スウェーデン空軍はまた、偵察機4機を保
有する。シギント機能(電子信号などの傍受による諜報機能)を持つ2機のガ
ルフストリームG4と、2機の空中早期警戒管制機・サーブ340AEW&C。地上防空
システムには、アメリカ製の地対空防衛システム、パトリオットを4カ所に配
備し、射程距離最大120キロ前後のPAC3で敵のミサイルを迎撃できる。より短
距離からの攻撃には、ドイツ製の地対空ミサイルIRS-T SLSや、国産の中距離
全天候型防空ミサイルRBS23、同じく国産の携帯式地対空ミサイルRBS70で対応
可能。さらに、NATOがバルト海の制海権を確保する上、スウェーデン海軍は
重要な役割を担う。ロシアはバルト海に臨む重要な海軍基地を2カ所保有し。
サンクトペテルブルクと、リトアニアとポーランドに挟まれた飛び地に位置
するカリーニングラード。
ロシアの艦船の動きを監視するには、スウェーデンの潜水艦が大いに役立つ。
現在運虫の4隻のディーゼル電気潜水艦、うち3隻はゴトランド級、残る1隻
はセーデルマンランド級、2隻のA26型潜水艦は建造中、一番艦のブレーキン
ゲは2027年、二番艦のスコーネは2028年の就役を予定。スウェーデンの潜水
艦は水深が浅いバルト海での活動を前提とし設計。そこがNATOの同盟国が保
有する大型の潜水艦にはない強み。ロシア船の動きをに監視でき、天然ガス
パイプライン・ノルドストリームの爆破など、バルト海の海底での破壊工作
や、海底に敷かれた通信ケーブルに盗聴器を仕掛けるといった工作を防げる。スウェーデン海軍はまた、コルベット艦7隻、掃海艇8隻、大型の哨戒艦1隻に
加え、より小型の十数隻の哨戒艦を保有。特筆すべきは、スウェーデンが世
界に先駆けて開発したステルス艦のビスビュー級コルベット艦で、小型なが
ら多様任務に対応、短距離防空で威力を発揮する。
※ここまで書いて思い出したのが「非攻」「兼愛」の優位性を説く墨子の真
剣な顔であった。いずれ、野放図で粗野集団主義ではこの地球滅亡の縁に立
つ人類は滅ぶ、つまり、巻頭の「鈍すれば貧する」の反語に集約される。