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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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沸騰大変動時代(四十五)

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。


【わたしの経済論⑤:為替と円安】




第3章 海を渡りつつ、悪例になるな
国際金融のトリレンマ」に見る中国のジレンマ
14年、中国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立した。
中国の目的は、AIIB経由で資金を発展途上国に供給して、安い資
金調達で経済成長させることで、南アジアからアフリカの東海岸まで
に通じる海上ルートを押さえるという「一帯一路政策」にある。



先日の共産党大会でも、この政策は順調に進んでいると主張していた。
この背景については「国際金融のトリレンマ」というもので説明でき
る。「自由な資本移動」「固定相場制」「独立した金融政策」は、ど
の国も三つともすべてほしいものだが、国際金融政策においてこれら
は同時に実現できない。それが国際金融のトリレンマだ。普通の国な
ら、だいたい自由な資本移動と独立した金融政策を獲得している。自
由な資本移動をすると資本取引が盛んになり、その上で独自の金融政
策をすれば為替も動くため、固定相規制にはならない。だから三つ同
時には実現できない。
だが、自由な資本移動と独立した金融政策の二つがあれば、いつでも
一番安い資本を人手して国内雇用を確保することができる。そのため、
普通の国ならその二つを確保することに重点を置く。
では中国はどうなっているのか。これは国際金融のトリレンマだけで
はなく、共産主義という国家体制も関係してくる。
自由な資本移動は先進国、民主主義国家ではだいたいなされているが、
これは端的にいうと国内企業や国土への投資を認めるということだ。
そういう国家では企業や土地の売買が自由にできるようになる。



【脚注】
1.一帯一路政策(Belt and Road Initiative):中華人民共和国(以下、中国)が2017年から推進し続けている、中国と中央
アジア・中東・ヨーロッパ・アフリカにかけての広域経済圏の構想・計画・
宣伝などの総称。 習近平総書記が2013年9月7日、カザフスタンのナザルバ
エフ大学における演説で「シルクロード経済ベルト」構築を提案したことに
始まり[1]、翌2014年11月10日に中国北京市で開催されたアジア太平洋経済
協力(APEC)首脳会議で習総書記が提唱した。中国からユーラシア大陸を経
由してヨーロッパにつながる陸路の「シルクロード経済ベルト」(一帯)と
、中国沿岸部から東南アジア、南アジア、アラビア半島、アフリカ東岸を結
ぶ海路の「21世紀海上シルクロード」(一路)の二つの地域で、インフラス
トラクチャー整備、貿易促進、資金の往来を促進する計画。(via WikipadiA)






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