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ベンチャーダマシ Ⅰ

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        時間と空間と重力は、物質から離れて存在することはない。

                   アルベルト・アンシュタイン 1915

 

                                                                                    

  公孟 -儒者との対話- / 『墨子』

●  門と泥棒

  墨子が病気になったとき、弟子の践鼻が枕元にきて、
 「いつか先生は、『鬼神はたしかに存在し、禍福をもたらす力がある。正しい人間には福をもたらし、
 邪まな人聞には禍をもたらす』といわれました。
  ところが、先生は聖人であられるのに、病気になられた。これはどうしたわけでしょう。先生のお
 っしゃることが正しくないのでしょうか、それとも鬼神には、人を裁く力がないのでしょうか」
 「わたしが病気になったからといって、すぐ鬼神に結びつけるのはよくない。病気になる原因はたく
 さんある。寒暑が原因になることもあれば、疲労が原因になることもある。
  おまえの見方は、門がたくさんあるのに、一門を閉めて、もう泥棒は入らないと安心するようなも
 のだ」 

 

 出典:中日新聞

【ベンチャーダマシ Ⅰ】 

● サイクリングに「漁船タクシー」を 守山市が新事業 

守山市は7日、漁船で希望の港まで人と自転車を湖上輸送する「漁船タクシー」を試行的に始めた。初
心者にも気軽にサイクリングと湖上の景色を楽しんでもらう企画で、今月下旬には一般向けに事業を始
める。申し込みを受け付けている。市内の琵琶湖大橋に、自転車で琵琶湖を一周する「ビワイチ」をす
る人が多く立ち寄ることに着目。国の地方創生交付金を使い、ビワイチの拠点化を目指して市と守山漁
業協同組合が協力。同市の木浜漁港を起点に申込者の希望に合わせて、県内五カ所へ輸送する。この日
は市内の9人が参加。2隻の漁船に分かれて自転車を積み込み、大溝漁港(高島市)や大津港(大津市)へ向か
った。各港に到着すると、湖岸沿いを走って思い思いのペースで木浜漁港を目指した。初心者だとこげる距離が
限られていつも同じコースになってしまうが、船があれば同じ距離でも違うコースが楽しめて良いと思うと参加者
は満足げに話した。一般向けは今月22、28、29日、12月5日と、来年3月にも3回予定。参加費は一人一回3
千円。原則、事前に市地域振興課=077(582)1165へ申し込む。

 

行政情報システム室の資料(上図)の資料によるとスポーツ自転車は01年から3.5倍の伸び率(電動
アシスト車は1.8倍)と圧倒的な伸びを記録。ところで、琵琶湖一周した経験者なら気付くと思うが一
周するには夜間を抜いて一日では無理がある。それなら、船に乗せ、大津、守山、近江八幡、彦根、長
浜、今津、堅田の7カ所に寄港できれば、8時間で無理なく分割一周できるし、何といっても風景が好
いから病みつきなるほど楽しい(天候次第だが)。 

EVARTube


● パンクしない自転車タイヤ

自転車でのトラブルの1つはチェーンが外れる、2つは思いがけないパンクだとは誰しも軽々している
だろう(盗難はここには入れていない)。そこで、パンクしなく、しかも軽い自転車のタイヤが話題を
よんでいる。それが上の写真「EVARTube」(製造元「株式会社デファクトスタイル」)。自転車や車
いすのタイヤの内側にある空気チューブを取り払い、代わりにこの製品と入れ替える事でバンクレスの
タイヤとなるす。基本は直径3センチメートル長さ250センチメートル程度の円柱状で、4種類のサイズ
展開だけで、市販されている全てのタイヤに適合出来る設計になっている。類似の樹脂製パンクレスタ
イヤ製品などと比較して、重さが半分以下になるよう、特殊なクッション材を用いた工業製品(合成樹
脂の立体網状集合体:特許/実用新案)。重さが軽くなるとことで、原材料の使用量も少なく、原料の
EVA樹脂――Ethylene Vinyl Acetate Copolymer)エチレン ビニールアセタート コポリマーの略称で、エ
チレンと酢酸ビニル共重合体させた合成樹脂――はれ安価で製造コストもかなり安、く抑えることがで
きる。

従来のパンク防止対策済空気タイヤは、パンクを防止するため、合成樹脂製弾性発泡体やシリコーンゴ
ムが充てんされたタイヤチューブを備えていることがあったが、(1)タイヤチューブに合成樹脂製弾
性発泡体やシリコーンゴムを充てんすると、タイヤチューブ全体の重量が少なくとも2キログラム以上
となり空気タイヤの軽快性が損なわれる。(2)また、合成樹脂製弾性発泡体は、シリコーンゴムより
も軽いものの軽いものの、水分を吸収しやすい。そのため、合成樹脂製弾性発泡体がタイヤチューブ内
に侵入した湿気を吸収し、タイヤチューブ全体重量が増加し経年劣化する。(3)さらに、タイヤチュ
ーブ形状が意図せずタイヤチューブの形状変化し、タイヤの縁部をホイールリムに押しつける力が不十
分となりホイールリムからタイヤが外れやすくなる。(4)また、タイヤチューブの重量バランスや剛
性が不均一になり、このタイヤチューブを利用する自転車等の乗り物の乗り心地が悪いなどの問題があ
る。これらの問題点は、チューブレスタイヤでも同様のことが言える。同社の伊澤光輝社長は○百億の
売る上げと意気込みを語っている。


【符号の説明】

1  空気タイヤ内蔵用クッション  2  タイヤ支持部  3  タイヤ本体支持部  4  縁支持部  5  リム支持部  10 
タイヤ  11  タイヤの両縁部  20  ホイールリム  21  ホイールリムの両縁部  W1  縁支持部の幅  W2  タイ
ヤの両縁部の内側幅  WD  幅方向

このため、上図1の改良考案(実登3181271 空気タイヤ内蔵用クッション 株式会社デファクトスタイル)
――空気タイヤ内蔵用クッション1は、ホイールリム20に装着されたタイヤ10の内側形状と同様の
形状であって中実又は中空に形成されているタイヤ支持部2と、ホイールリム20の内側部分のうちタ
イヤ10が接触していない部分の形状と同様の形状であって中実又は中空に形成されているリム支持部
5と、を備えているとともに、複数の合成樹脂捲縮糸が互いに絡み合いながらそれらの接点で融着させ
合成樹脂捲縮糸集合体を用いて構成することで、一般的な空気タイヤとパンク防止対策済空気タイヤを
比較し、パンク防止性能を向上させるだけでなく、乗り心地、走行性、耐久性や安全性の維持向上させ
ることができる空気タイヤ内蔵用クッション――が提供されている。





● 世界初の深漬専門事業:『古漬け本舗構想』

『人工培土と餡屋』(2015.11.04)で古漬けのことに触れたが、そのバラエティの多さと、その定義の
不確かさに少々暗澹とした気持ちに落ち込む。「発酵食品」と規定すると「油漬け」や「砂糖漬け」(
「ピクルス」は?といえばやバルサミコ酢やワインのように長期熟成できるものもあり、メゾな半発酵
領域な入るだろうと思うから外れる)もあるし、それじゃ、漬け込む(保存熟成)期間でいえば、「浅
漬け」のようなものもあり、1年以上と規定しても半年、数ヶ月ならどうするということで迷う。さら
に、「糠漬け」「麹漬け」「味噌漬け」などの「床」(媒体)の規定もある。例えば、先ほどのピクル
スのような「酢漬け」のように梅酒の梅のような「アルコール漬け」(炭酸水水漬け)などの液体。あ
るいは、世間ではまだ出回っていないガス・気体のような気体漬け(窒素漬け、二酸化炭素漬け――厳
密にいえばバナナはエチレンガス漬けだし、冷間燻製はある種のアロマ漬けともいえるが)などの区別
もあり、また、一般的な食品か特定保健用食品は、あるいはそれは、消化酵素、代謝酵素、食物酵素と
の関係からの規定性という「規定性」をめぐる課題が横たわる。



つぎに、被加工食品飲料の規定、液体でいえば、酒・酢・乳・シロップ・醤油など、固形物では、茶・
ハーブなどの草木・穀物・魚介(卵巣・精巣)・野菜・果実、鳥獣(卵)、家畜(卵)、特に最近は熟
成肉が美味いということで話題になっているが、干し肉や冷凍保存以外の持続可能な社会時代にマッチ
した、グリーンで美味しい発酵食肉品が開発できればこれは一大センセーショナル(sensational) には
なるが、例えば、鮎を例にとると年魚であり長くて二年魚で、香魚と呼ばれるほどで、刺身(瀬越)、
塩焼き、天麩羅、一夜干し、稚鮎油漬け、鮎の燻製が知られているが、その良さを壊す漬け物は敬遠さ
れてしかるべきかもしれないが、それを超える商品が完成すれば"凄い知財"のかたまりになることは必
定。稚鮎のように丸ごと漬け込むか、臓物を取り除くか、それとも一旦焼いてから漬け込むか、固形発
酵培地(媒体)か、食酢やアルコールに漬け込むか、アロマ燻製などの気体(ガス)処理して漬け込む
かそうれは様々だが、そんなことを考えると、春日一球ではないが"秋の夜長も眠れない"ことになる。



もう1つ、発酵商品製造評価方法。発酵過程は、農林水産物の育種開発と同じで長時間かかるため、そ
れを短縮する評価システムの開発が肝となる。内部環境を評価するシステムの構築は簡単だ(『高密度
栽培工学』2015.04.29)。問題は、発酵容器の再現設計仕様とそれを保管する環境の再現設計仕様の2
つ(簡単に書いているが、これを落とし込み細分化する作業は膨大)。評価システムを極力コンパクト
にすることはベターだが、熱力学的な変動と微小成分・微小濃度のその場検出に腐心細心することも必
定。これに成功すれば格段に時間短縮できれば、後は従来のの拡販ルーチン過程に入るだろう。

さて、発酵食費や漬物の機能の一義は、(1)その栄養価を損なうことなく保存することはいうまでも
なく、(2)河豚卵巣の毒を解毒機能をもつ糠漬けのごとく、さらに新しい価値を付加する機能もある
という「医食同源」敵側面もある。(3)さらに、「還相」的側面、つまり、1つも無駄のでない商品
製造プロセス――例えば、大根の葉っぱ。根の有用化、魚介類の臓物、鱗や甲殻の有用化――機能を組
み込む機能がある。もっとも、この(3)つめが古漬けの真骨頂でもある。 

 




【時の砂の波紋】


時空連続体の中で、時間は四次元として知覚される。過去、現在および未来の全てが。

時間の波紋、自然素材が変化していくことで、その存在を知る。

砂と水の2つで相補構成された時計。

禅寺の庭の砂のように、12時間周期で、斬新でいて平坦な波紋をつくる。

その一方で水は、無限の同心円の波形を通し時の儚さを伝える。



 
  Time and space and gravitation have no separete existence from matter

                                                                                            - Albert Einstein -

 


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