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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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何だ神田の不思議足袋

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● 「付け足し言葉」をもじる 

台風18号の接近でテレビに釘付け。強風状態にはいりいつものところが雨漏り。これはいけない手直
しだと思っていたが、浜松市に上陸前にはその心配がなくなったものの補修の準備を考えていたが、テ
レビは新幹線の雨量計が危険レベルに入り運休させているというので「何だ神田の大明神」(付け足し
言葉)をもじり「何だ神田の不思議足袋」(「足袋」を「旅」と捩る)と言いながらネット検索。とこ
ろで東海道新幹線では、これまでも雨量計やレーダ情報を活用し、沿線各地の雨量監視を強化、必要に
応じ運転規制を実施し、適切な警備体制を構築しているとか。こうした集中豪雨に対する当社の監視体
制は従来よりも、高精度の雨量レーダ(XバンドMPレーダ)を活用した独自のシステムを、東海道新
幹線沿線の保線所に試験導入して保安監視していという。それはそれで、緻密な高付加価値な世界に誇
る"Shinkansen"システムというわけですな。





以上のように、今日、気になった出来事を「何だ神田の不思議の足袋」とランダムに思い浮かべ、好奇
心のラリーを続けることに。


【オールソーラーシステム完結論 22】 


● 気象衛星データから日射量を演算

 

ここまで「オールソーラーシステム完結論」シリーズを掲載し本日で第22回目になるが、全景が見渡
せるようになるにつれ、もうこれと言って取り上げるテーマがなくなった、つまり、関係者たちの自律
的に研究開発が進みゴールに向かう段階にあるというこを強く意識するようになった。

そのなかで、2つのニュースが興味を惹いた。その1つが、気象衛星データからの日射量を演算するシ
ステムだ。気象衛星「ひまわり」の観測データに基づき、地上に届く太陽光の量を高い精度で把握する
技術を、東京大学大気海洋研究所の中島映至教授らのチームが6日までに開発した。太陽光発電を大規
模に導入する場合に不可欠とされる発電量の予測に活用できるという。同研究所の竹中栄晶特任研究員
は、ひまわりのデータから太陽光の反射や散乱の影響を分析し、日本や周辺の地上や海に届く太陽光の
量を1キロ四方ごとに短時間で計算するモデルを開発。

千葉県の太陽光発電施設で、モデルによる推定発電量と実際の発電量がほぼ一致すると確かめた。雲の
動きや太陽光の量の変化を分析することによって、6時間程度先の発電量の予測が可能になると見込め
るという。太陽熱利用や農作物の収穫量の予測に関する実証実験も進めている。7日に打ち上げ予定の
ひまわり8号による観測が始まると、データの更新間隔が短くなり予測精度が増すという。


  




● PID抑制高透明性封止フィルム

もう1つは、太陽電池パネルの封止材の改良のニュース。住友化学は太陽電池の封止材に使うエチレン
酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)「スミテート」で太陽電池の急激な出力低下を起こすPID現象を大
幅に抑え、透明性も向上した新グレードを開発したというニュース。従来品は同現象で太陽電池の発電
量が94%低下したが、開発品の低下率は2%と大幅に改善できる。封止材メーカーが評価中で、2015
年の量産出荷を目指す。PID現象は多数の太陽電池を直列・高電圧で使うと出力が急激に落ちる。表
面保護剤で発生したナトリウムイオンが封止材を通過し、セルに到達することで発生する。開発品は同
イオンを通さない封止材を作成できるため、EVAの酢酸ビニル濃度を低下させることなくPID現象
を抑制可能。同濃度が28%の製品で発電量低下率が2%、32%の製品で6%に抑えられるというもの。

エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン単独重合体および、エチレン−不飽和エステル共重合体
からなる群より選ばれる少なくとも一種のエチレン系樹脂と、前記エチレン系樹脂100質量部に対し
て、酸化ビスマス系イオン捕捉剤、酸化アンチモン系イオン捕捉剤、リン酸チタン系イオン捕捉剤、リ
ン酸ジルコニウム系イオン捕捉剤および、ケイ酸アルミニウム系イオン捕捉剤からなる群より選ばれる
少なくとも一種のイオン捕捉剤0.001質量部以上5質量部以下と、シランカップリング剤0.001
質量部以上5質量部以下とを含有する太陽電池用封止シートだが(下表参照)、こういった緻密な改良
は日本人に得意な領域だ。

※  Potential Induced Degradation 現象。太陽電池を高電圧下で長期間使用した場合に、パネルの中をイオ
  ンが移動することによって劣化が生じ、出力が大幅に低下する現象。
※ 電圧1000V、温度60℃、湿度85%、パネルガラス表面に水を張った過酷な条件での96 時間の促進試
  験を実施し、発電量の低下率を計測。






● ガーリックはパウダーかオイル抽出か 



乾燥タイプで生のにんにくに直接触れずに使えるので、手に臭いがつかず便利。スパゲッティや炒めも
の、肉料理などに手軽にガーリックの風味づけができ、魚介や肉のくさみ取りに使う場合は、調理中か
下ごしらえに使うのがポイントとなるといわれる。冷奴に、オリーブオイルをかけ、ハウス食品の粗挽
きガーリックを降りかけ、そこに醤油、食酢、ラー油を降りかけ、そこに家で取れた柚を添えれば、実
に簡単に美味しく健康にも良い一品、トーフ・アヒージョが完成する。 ここ数日間必ず食しているが、
ガーリック・パウダーの粒径についてこれで良いのか気になって考え込むことになった。つまり、ガー
リックオイルにした方がよいのだろうかと。パウダーなら粒径と食感の最適化解を求めば済んでしまう
話なのだが、冷奴には昆布茶のように微粉末が良く、粗挽きに拘る理由はないように思えたが、微粉末
ガーリックは1つの商品に確実になるものと勝手に思い込んでいるのだ(下図はニンニクのまるごとパ
ウダー化する方法とその装置の新規考案)。

 

● バンウンダリー・ハウス

日本建築士事務所協会連合会(日事連)の「2014年度日事連建築賞」の受賞作品が決まった。千葉県鎌
ケ谷市の住宅街と農地の境界の市街化調整区域に建つ木造陸屋根の平屋住宅。この住宅は、駐車スペー
スを除いた敷地全体に開口のほとんどない閉鎖的な外壁を配し、2つの小さな中庭を囲んで迷路的に内
部空間が展開するコートハウス形式で、内向性の高い特異な外形、内部空間を形成している。部の細か
な対応を含め、密度の高いデザインの優れた建築として評価されたという(下図ダブルクリック)。と
ころで「バウンダリー」とは、境界にある、境界に位置するというような意味合いで使われる言葉だ。

住宅地と農地の間にある、ある意味とらえどころのないこの敷地で、何を手がかりにデザインするかを
考えた結果、都市型の建築ではなく、より自然と密接に寄り添う建築をつくることをコンセプトとして
いる。生活する人々が日々自然によって五感を刺激され、自然と建築が境目なくなだらかにつながって
いくような住空間を目指す。その実現のために、以下に述べる様々なデザイン要素を取り入れた。まず、
迷路のような建築構成と、屋内外に設けられた16のトップライトにより、内部と外部がシームレスにつ
ながり、内外の区別なくランダムに植栽を点在内させることで、自然と建築が共存する住空間を作り出
す。壁の構成は、内壁は62mm厚さの集成材を凸凹に組み合わせ、弁柄入りの柿渋で仕上げ、外壁は焼き
杉を磨き上げた上で凸凹をつけることで、内外の壁が同じように繋がって見える工夫をしている。床は
内部・外部とも人研ぎ仕上げとなっている。彦根市のような「田園城郭都市ゾーン」のように都市郊外
の住居スペースに比較的恵まれている地域向け住宅で、関東圏でいえば千葉県などがそれに該当する地
域だろう。欲を言えば、わたしが考えている住宅イメージとは異なる(合掌造りをイメージとした住宅
を構想している)。

 

 

 
● 滋賀の新種米「大粒ダイヤ」が完成

これは、いままでのお米が変わるというビックなニュースだ。コメの代表的品種「コシヒカリ」に味が
似て、収量が1・5倍ほど多い新品種「大粒ダイヤ」を、滋賀県草津市の種苗販売会社が開発した。面
積当たりの収量が多いため生産コストを下げられるといい、安い輸入米が増えるとされる環太平洋連携
協定(TPP)に対抗する「切り札にしたい」と意気込んでいるという。開発したのは、トオツカ種苗
園芸(遠塚政弘)が、同市内の肥料卸会社と協力し、10年間かけて品種改良した。3年前から滋賀県
内などで試験栽培し、今年5月、種苗法に基づき新品種として登録。この大粒ダイヤは、飼料用米の
「ホシアオバ」と、コシヒカリを品種改良した「夢ごこち」を掛け合わせた。同社によると、稲穂がコ
シヒカリより5割ほど長く、粒も大きめでやや縦長の飼料米の特性を持ちながら、コシヒカリに味が近
いのが特徴。福井県内の農協で分析した結果、米のおいしさを示す食味値が、福井県産や富山県産のコ
シヒカリとほぼ同じ80〜85点だったという。収量はコシヒカリの約1・5倍あり、食用にも飼料用
にも利用できるという。

また、稲の軸が太く、台風などでも倒れにくいといい、今年約6ヘクタールで大粒ダイヤを育てた東近
江市伊庭町の山路哲也さんは「夏場の激しい雨でも全く倒れず、育てやすかった」と話す。 コシヒカ
リに比べてやや甘味が少なく、すし飯に適しており、粒が大きいため炊いた時に粒と粒の間にできる隙
間が増え、おにぎりの食感も良くなる。このため回転ずしチェーンやコンビニが注目しているという。
遠塚社長は「田んぼが維持できなくなれば、大雨の時に水をためる機能も美しい田園風景も失われる。
少しでも農家の経営に役立てば」と話している(京都新聞 2014.10.06)。 さて、農産物生産の高次化
は「オールソーラーシステム完結論」と同様に、大きなデザインのところでは完成しているが、まさか、このよう
な育種工学の事例が、この湖国のお膝元から発信されなんて驚きだ。

以上、好奇心のラリーは尽きないということを確認した訳だが、時期が時期だけにバイオリズムは減退の最中に
突入しつつあるから、明日はどうなるかわからない夜である。


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