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驕る石油・原発・・・。

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      戦争を憎むが、それ以上に戦争に参加することなく、戦争を煽る人達を憎む

                                                                     ロマン・ローラン

                                                              
                                                                              29 Jan 1866 – 30 Dec 1944
                                                             

                 I find war detestable but those who praise it without participating in it even more so.

                                                                                                                                Romain Rolland

 

 

 

 【重力波を初観測】

米国らの国際研究チームは、11日、宇宙空間にできた「ゆがみ」が波となって伝わる現象、「重
力波」を初めて直接観測することに成功。重力波の観測は、ノーベル賞に値する成果とも言われ、
日本の専門家も「天文学の飛躍的な発展につながる」と評価しされている(上図↑「LIGO重力
波観測所」)。アインシュタインが「一般相対性理論」の中で提唱した現象の「重力波」を初めて
直接観測の重力波は、ブラックホールなどの天体で生み出された宇宙空間の「ゆがみ」が波となっ
て伝わる現象。2つのブラックホールが合体するときに出た重力波を去年9月に観測できたと。2
つのブラックホールは、質量がそれぞれ太陽の29倍と36倍と極めて大きく、観測された重力波
は13億年前に出たもの。重力波はこれまで直接観測されたことがなく、米国、日本、欧州など世
界の科学者が観測を目指していた(下図↓)。

 

● アインシュタインの「最後の宿題」

アインシュタインの「一般相対性理論」は宇宙の数多くの現象を言い当て、現在の物理学の基礎。
そのなかで唯一、直接観測されていなかったのが百年前に予言した「重力波」。このため、アイン
シュタインの「最後の宿題」といわれていた。「一般相対性理論」では、すべての質量がある物体
はその質量に応じて空間をゆがめ、そこを流れる時間の早さも変わる。「重力波」は、その物体が
動いた際に空間のゆがみが波となり、光の速さで周囲に伝わるもので、何にも遮られることはない
という予言。

93年には、米国の2人の物理学者がお互いの周りを回っている2つの星の軌道の分析から重力波
の存在を間接的に証明しノーベル物理学賞を受賞している。しかし、予言された空がみは極めて小
さく、これまで理論の発表から百年間、重力波を直接観測できていない。NASA(=米航空宇宙局
など)によると、重力波は、半世紀前から観測が試みられていたが、世界初でLIGO重力波観測
所の研究チーム成功したと発表。

日本が建設を進めている観測装置、「KAGRA」の研究プロジェクトで、観測データの分析を担
当する大阪市立大学の神田展行教授は、論文を読み込んで検証する必要はあるが、発表を聞いたか
ぎりではものすごい快挙で驚いている。アインシュタインが存在を予言した『重力波』を世界で初
めて捉えたこと自体すごいが、その重力波がブラックホールから出たとみられる点にもびっくりし
ている。光を発しないブラックホールは重力波を捉える以外、観測する方法はないとされてきたが
今回の成果はブラックホールの存在を裏付ける証拠を観測したことになると話し、そのうえで、今
回の発表で、日本の観測装置、『KAGRA』でも重力波を観測できるはずだと勇気づけられた。
今後、日本を含む世界各地で観測体制を整え検証していくことが、物理学や天文学の発展のために
重要と付け加えている。



LIGO重力波観測所」米国ののカリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学が中心となっ
て建設、実験には、世界15か国の千人以上の科学者が参加。長さ4キロメートルの2本の長大な
パイプをL字型に組み合わせ、そのパイプの中を真空に保っている施設で、西部ワシントン州と南
部ルイジアナ州の2か所に同じ施設が2つあり、2つの施設では、パイプの中でレーザー光線を照
射し、その光線が往復する時間に僅かな変化があると、それが重力波による変化である可能性が高
いとされ、同じ変化を2か所の施設で同時に観測して互いに検証することで重力波かどうかを判定
できるという。LIGOでの重力波の観測は02年から始まり、10年までの8年間一度も重力波
を観測できず、いったん運用を終えているが、観測の能力を10倍に上げるための改修工事がおよ
そ5年かけて行われ、「アドバンストLIGO」より高度になったLIGOとして去年9月から再
び観測を始めていた。重力波の観測施設はほかにもあり、ヨーロッパの研究機関がイタリアに建設
し07年から運用を始めた「VIRGO」のほか、日本の岐阜県飛騨市には「KAGRA」という
施設がある(上図↑)。 

 

【再エネ百パーセント時代:驕る石油・原発・・・】

 ● 加速するネルギーの地産・地消:フランスでも太陽光舗装

再生可能エネルギーの中で普及が進んでいる太陽光発電。しかし、メガソーラーなど大規模な発電
設備を設置できる場所には限界があるが、大きな面積を保有する「道路」を活用しようという動き
がオランダに次いで――フランスの「太陽光発電道路」、5年間で千キロメートルを建設予定――
フランスで進んでいる。15年11月30日~12月13日、フランスはパリで開催されたCOP
21に出展し、大きな注目を集めたのが、太陽光発電道路「Wattway」。

 

「Wattway」は、フランスの道路建設会社であるColasが、太陽光発電に関するフランスの国立研究
機関と5年間の共同開発により確立した、太陽光発電を行う道路である。多層基板内に埋め込まれ
た太陽電池セルで構成されており、これらのセルは多結晶シリコンの薄いフィルムによって発電す
る。パネルの下側には横方向のモジュールへの接続口が用意されている。パネルは世界中の道路で
使うことが可能で、トラックを含むあらゆる自動車の走行に耐え得る仕様(下図↓)。

 

パネルモジュールそのものはわずか数ミリメートルの薄さであり、非常に頑丈にできており、最適
なスキッド抵抗性も確保しているため、道路工事の工程が必要なく、舗装道路上にそのまま装着で
きるようになっている。多層構造になっているため抵抗とタイヤのグリップを確保するための層の
間に挿入された層に太陽光電機能を持つ層を入れているためである。これらの実現のためには技術
的なブレイクスルーがあり、2つの特許所有。Wattwayパネル20平方メートル分で1つの家庭の電
力(暖房除く)をカバーすることが可能。また1キロメートルの道路にWattwayパネルを敷き詰め
る5千人規模の町の街路灯の電力を全てカバーできる。今後カギになる市場としては、ICTにより
最適に管理される町である「スマートシティ」のビルディングブロックなど、増え続けるエネルギ
ー需要を再生可能エネルギーに置きかえる需要などがある。また、オフグリッドエリアや、人口密
度が低くエネルギーネットワークに組み込むにはコスト効率が悪いエリアに対する需要も期待でき
る。より手軽に地域分散型エネルギー基盤を構築することが可能となる。

 

● 島の海洋エネルギーで燃料電池船、温泉地で地熱バイナリー発電

長崎県の五島列島で海洋エネルギーの開発進む。浮体式による日本初の洋上風力発電設備が運転中
で、余った電力から水素を製造して燃料電池を搭載した船に供給する。県内のテーマパークでも太
陽光発電と組み合わせけているた水素エネルギーの導入が始まり、温泉地では地熱発電の実用化が
進むのが九州は長崎県。

日本で初めての浮体式による洋上風力発電プロジェクトは五島市の椛島(かばしま)の沖合で10
年から環境省が実施中。当初は発電能力が百キロワットの小規模な試験機を使って性能や風況を観
測した。その後13年に高さ170メートルの実証機「はえんかぜ」に切り替えて商用レベルの運
転を続けている。

「はえんかぜ」は直径80メートルの羽根を回転させて、最大2MW(メガワット)の電力を供給するこ
とができる。椛島周辺では年間の平均風速が7メートル/秒を超えることから、設備利用率(発電能
力に対する実際の発電量)は30%以上になる。年間の発電量は5千万キロワット時を上回る。最
近では15年9月に戦後最大級の台風が五島列島の近くを通過した時の状況が話題になった。本土
の長崎市内では港に係留していた船が強風であおられて転覆する被害も発生するほどだったが、は
えんかぜは強風に耐えて発電設備にも問題が生じなかった( あんたはエライ!)。

また、洋上で作った電力から水素を製造する試みも始まっている。この水素は日本初の燃料電池船
に供給し実際に海上を走らる。はえんかぜが発電した電力で水を電気分解して水素を作り、二酸化
炭素を排出しない水素で船を走らせることができる。海洋エネルギーを活用した近未来の島の姿を
想像させる試みとなる。

五島市で利用可能な再生可能エネルギーの潜在量は60億キロワット時を超える。そのうち6割は
浮体式の洋上風力発電で、次いで潮流発電が15%、着床式の洋上風力発電が9%を占める(上図↑)。
膨大な海洋エネルギーを電力に転換して、30年には再生可能エネルギーで7.3億キロワット時の
電力を供給できるようにすることが目標。この目標を達成できると、年間の発電量は一般家庭の使用
量(年間3600キロワット時)に換算で20万世帯分を上回る規模になる。

 

 

再生可能エネルギーの先進的なプロジェクトは長崎県の本土側にも広がる。北部の佐世保市に立地
するテーマパークの「ハウステンボス」では、16年3月に開業予定のホテルに水素エネルギーを
導入する。ユニークなコンセプトで注目を集める。また、県南部の温泉地では、バイナリー方式に
よる地熱発電が始まった。雲仙市の海岸沿いに広がる小浜(おばま)温泉だ。15年9月に「小浜
温泉バイナリー発電所」が運転を開始。発電能力は180キロワットで、年間に79万キロワット
時の電力を供給。一般家庭で200世帯分の使用量に相当。バイナリー方式は低温の地熱でも発電
できる点が特徴である。沸点の低い液体を100度以下の熱で蒸発させながらタービン発電機を回転さ
せる(上図↑)。小浜温泉では百℃度前後の温泉水が源泉から大量に噴出する。その温泉水を源泉
から引き込んで発電に利用している。発電に利用した後の温泉水は70℃くらいまで温度が下がり
配管を通して近隣の旅館まで届ける仕組み。

 

● 宮古島 バイオ燃料、低濃度でも動力変換効率45%を達成

 

日立製作所と宮古島新産業推進機構が、40%と低濃度なバイオエタノール燃料を利用できる発電
システムを試作。この燃料は宮古島産のサトウキビを原料で、この製造エネルギーを40%削減す
ることにも成功。低濃度なバイオエタノールは危険物として扱わずに済むため、二酸化炭素出量の
削減に貢献するバイオエタノールの用途拡大に貢献できる。

その原理は、バイオエタノールの加熱に一般的なエンジンでは排気される排熱を再利用することで
効率を高める。今回試作した40キロワットの発電システムを用いて実証実験を行った結果、濃度
40%バイオエタノール燃料を用いて、45%の動力変換効率が得らる。

バイオエタノールの製造については宮古島産サトウキビ由来の廃糖蜜と同じく宮古島の原生酵母を
利用し、1時間で発酵液1リットル当たり10グラム以上のバイオエタノールを生産できる製造技
術を開発。発酵温度は40℃で、温度制御の冷却に冷凍機を必要とせず、水道水を代用できるとい
う。さらにバイオエタノールの濃度を調整する蒸留工程にも見直しを加えることで、従来方法で低
濃度バイオエタノールを製造する場合に比べて、約40%のエネルギーを削減できる見込みが立っ
たとのこと。

※ わたし(たち)はバイオマスを細粉化させたあと水と発酵菌と空気を加え→発酵熱(~60℃
  を利用→(1)バイナリ発電装置で発電+(2)給湯暖房+(3)発酵後のバイオマスをバイ
  オ発電・ボイラーに再利用→燃えかすは堆肥利用の完全リサイクルシステムを構想している。

                           S君へ 賛同者募集中だぞ 

欧州では、再エネの導入で原発・石炭発電メーカが苦況になる。さらに原油価格は中国経済の減速
も手伝い値下がりが続く。米国は今や世界一産油国となった――シェールガスは価格と温暖化ガス
による汚染、マグニチュード3以上の地震の急増、地下水汚にこれに核廃棄物汚染(放射性ラドン
ガスによる肺ガン)との複合汚染・二次汚染の課題をもつ――が、風力と太陽光の再生エネルギー
の拡大がその苦境の大きな原因である。

 

 

 


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