この世に、引きこもらないで専門的になりうるような職業は、何一つ存在しない
Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012
フェンネルシードをロースし粉末が沢山あるからと言うので、料理に掛け混ぜ食するからと瓶ごと部屋に持ち込む。免
疫力も落ち、疲労回復がことのほか遅いので登山は延期し休養日とした午後から、作業の手をとめ、「サントリーのト
リス・クラシック」をタンブラーに注ぎ、ほんの少しフェンネルシードパウダーを加えかき混ぜ試飲するが、少し甘く
変化しフェンネルの香りがするウイスキーに変化、悪くない、いや、これはいけるかもしれないと確信する。言ってみ
れば「ダッチ・ジン」あるいは「ホーフハウト プレミアム ジュネヴァ」のようなウィスキーからスピリッツ(ジン、
ウオッカ、アブサン側にシフトさせたようなお酒と言った方がわかりいい。「ジュネヴァ・ジン」は元々、17世紀中
期のオランラでジュニパーベリーをアルコールに漬けて蒸留したものが熱病の特効薬に用いられていたが、その独特の
香りや風味、味わいがオランダ人に好まれオランダを代表するお酒になる。その後、英国王ウィリアム三世は故国オラ
ンダを偲び英国に広めたため、英国産ジンとしてドライジンを作ったとされるので、偶然にも、元祖回帰させたことに
なる。
ジンは、ライ麦・大麦麦芽・ジャガイモ・トウモロコシを主原料にした蒸留酒。オランダのジュネヴァ・ジンは原料を
糖化・醸造した後、副材料を加える単式蒸留法をとる。ドライ・ジンと比べて大麦麦芽を多く入れ作るので 麦芽の香り
が強いが、蒸留した原酒にジュニパー・ベリー、スターアニス、イリス(ニオイアヤメ)の根、オレンジの花、フェン
ネルシード、カルダモン、蜂蜜を3回蒸留しものを加え再度蒸留しつくるのだとか。さらに、アブサン(absinthe)は、
フランス、スイス、チェコ、スペインを中心にヨーロッパ各国で作られている薬草系リキュールの一つで、ニガヨモギ、
アニス、ウイキョウなどを中心に複数のハーブ、スパイスが主成分であることネット上で解説されている。
さて、ウィスキーの次に何しよう?!
The Absinthe Drinker
GRACEFUL TOUCH — Tord Gustavsen trio
Viktor Oliva Im Heilbad
これで、フェンネルシードの話は一旦終わるのだが、夕食時には、山椒ペーストの話題が「降って湧く」。ことの始ま
りは、彼女がテレビ情報で標語の山椒ペーストに感動したのか、これを家で作ると言う。この山椒「朝倉サンショウ」
は、枝にとげがなく、さわやかな香りが特徴。兵庫県やJAたじま(豊岡市)などが生産拡大に努めている。同市は昨
年、イタリアで開かれたミラノ国際博覧会(万博)などの機会を利用して、PRも続けてきた。同市の全額出資会社「
やぶパートナーズ」が輸出。市内の農家から実の供給を受け、地元の「畑特産物生産出荷組合」に加熱処理や冷凍、袋
詰めを委託するという話題である(「養父市特産の朝倉サンショウ 欧州への輸出開始」神戸新聞 2016.04.25)。
この「朝倉山椒」の栽培は400年ぐらい前から行われ、昭和3年に植物学者の牧野富太郎がトゲのない山椒として朝
倉の山椒を新品種と認定、勿論、山椒はみかん科の植物で、リモネンという柑橘系の味がする成分を含むが「朝倉さん
しょ」はこのリモネンを普通の山椒より多く含んでおり、京都で主に佃煮用に使われ、生産量は平成25年度で3.7
トン。JAたじまの朝倉さんしょ部会には406人が所属。朝倉さんしょ部会は平成21年に立ち上げたが、山椒は枯
れやすく、改良していく取り組み、実がなるまでには定植から5年程度かかり、急には生産量は増やせない。現在は山
椒の木は5000本程度しかないが、これをあと2年で1万本ぐらいに増やす。1万本規模になると生産量は50トン
程度になり、大口の注文にも応えられるようになり、1億円ぐらいの売り上げが見込めるようになるのこと。
買ってきた山椒を湯煮込み湯切りし、水洗いしを繰り返す(回数は好み)。その後、フードプロセッサーに入れオリー
ブオイルを入れ、塩を加えペーストにし、早速、メンチカツに添えて夕食として出された。悪くない、少し辛みは後を
引くが十分だろう。彼女はオリーブオイルを入れすぎたことを後悔していたが、問題ない。山椒の辛味成分は、サンシ
ョールとサンショウアミドで、香り成分はジペンテン、フェランドレン。そこで、マヨネーズやチーズ、卵黄、食用油
でコーティングすれば、味覚野と触覚への刺激強度は緩和されるはずだから大丈夫。ガーリック、山椒に少し多めのオ
リーブオイル、アンチョビ(あるいは、焼いたヘシコ、炙り鮒寿司)を加え、フードプロセッサーで、時間差を付けて
破砕しペーストし、茹で上がったパスタに絡めるだけで、簡単に美味しい山椒ペーストのパスタ若狭風(あるいは近江
風)になるよとそんなことを話す。
● 高変換効率太陽電池工学の此岸:分光型太陽電池の効率が1.4倍に
今月17日、豪州のニューサウスウェールズ大学の研究グループ開発した分光型4接合化合物半導体(インジウムガリ
ウムリン/インジウム - ガリウム - 砒素/ゲルマニウム)系太陽電池モジュール(28平方センチメートル)で世
界初の34.5パーセントの変換効率を達成したと発表。これは先回の3接合型モジュールより44%変換効率が向上
している(下図、願ダブクリ参照)。
プリズムを使用していること、多接合無機化合物半導体系であるため、集光型と比べコストは安くコンパクトになるも
のと考えられる(詳しいデ情報データ不詳)。それにしても着実に夢が実現されようとしているね。