消費と生産は“同じこと”である。
誰しも生産するときには、必ず何かを消費しているもの。
しかし、流通が発達した現代では、生産と消費との間に、「空間的なズレ」と
「時間的なズレ」が大きく存在し、そのため消費と生産が一対であることをな
かなか感じることができない。
Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012
これは当たり前のことを書くのだが、冬には冬の食事、夏には夏の食事レシピが会うのだと再認識する。
例えば、夕食のお酒、冬にはあれほど飲んだトリスのホットウィスキーは、夏になるとぴたっと飲まず、
白い金麦のビールにかわり、食後は、ショットグラスのストレートウイスキーに変わる。昼食は、淡泊
なそうめん(素麺)やざるそば(ざる蕎麦)のリスエスに変わり、これは断っているのだが、彼女が心
配し、助六寿司や鉄火巻きを付けてくれたりするが、シンプルであっさりを好みとする。考えて見て欲
しい。裏庭の取れたての茗荷、ことしは栄養不足かとかで小降りだが、サクサクとスライスしワサビの
効いた市販の蕎麦用汁(つゆ)でツルツルと食せばあっというまに美味しく頂けご機嫌。
とはいえ、スタミナ強壮ということでは者足らない。そこで、ガーリックソース調味料(シーグニング)
を創作することに。といっても、材料は(1)オリーブオイル:大さじ3杯(2)酢:大さじ3杯(3)
レモン汁:小さじ1杯、ハーブソルト(あるいはクレイジーソルト):小さじ1弱(4)ブラックペッ
パー:少々(5)ニンニク(市販の生ニンニクおろし):1かけを大量に作り瓶詰めし冷蔵庫で保存し
ておく。ところで「クレイジーソルト:Krazy Salt」とは、米国ニュージャージー州のHaddon House Food
Products 社が製造する岩塩をベースにスパイス・香草等を調合した調味料のこと。ハーブソルトははいか
ほどにもアレンジできる。例えば、岩塩、ガーリックパウダー、オニオンパウダー、ホワイトペッパー、
バジル、オレガノ、ローズマリー、フェンネル、五香粉、ウコン、コンブパウダー等。もっとも生ニンニ
クでのソース、ドレッシングならガーリックパウダーは不要。これにドレッシング。ソースなら生クリー
ム、ヨーグル、ト、味噌、醤油、ウスターソース、トンカツソース、ブイヨン、マヨネーズなど。大切
なことはホームメイドなオリジナルなものをつくること。
――例えば、アンチョビとブレッドクラム、アンチョビとオレンジ、貧者のパスタ、プッタネスカ、トマ
トとアンチョビのハーフスリーブ、ボラのからみ、キャンティ、ドライトマトとアンチョビとブレッドク
ラムのトロッコリ、クルミなどのパスタをアレンジするというもの。バジル、パセリ、トマトは鉢植えし
ているし和風味にアレンジすることもかのだから簡単に作ることができる。そこで、サイドメニューは朝
とれの冷やしておいた白イボキュウリやを四葉(すうよう)キュウリ、四川キュウリを1本塩につけ豪快
にかじれば脱水防止ができトータルで強壮和風パスタとなる。ここで大切なのは、生ニンニクペーストを
オリーブオイルとたっぷりのアミノ酸エキスで和えること。これで、朝起きが幸せな気分になること請け
合いなし。
● ソイルフリーファーミング:ニンニクの水耕栽培
そこで、つぎに考えたのは、ニンニクの水耕栽培。といってもブログ掲載してきているが(「ニンニクスプ
ラウトの衝撃」2015.02.015、「最新人工培土工学」2015.11.04) ニンニク苗をフロートに作付け、培養水
に浮かべ一筆学で水流圧で循環移動させていくというもので、露地ものとおなじだが、ソイルフリー(培養
土なし)で栽培するのが特徴――省力化、省エネ(再生可能エネルーギーオンリー)、除草不用、無農薬、
クリーンに作付けする。勿論、「にんにくのトウ」は定点で、半自動、あるいは全自動で切除し、正常に成
長すれば収穫も定点で半自動(あるいは全自動)で収穫し、つぎの加工・検査工程を経て出荷する方式であ
る。これらの生産システムは世界展開可能な治産・地消方式でもあるわけで、なんとなしにこれは実現でき
る思っているが(特許だらけになりそう)、今夜はここまでにしておこう。
【量子ドット工学講座 14】
いまさらなのだが、集光型太陽電池は、文字通り太陽電池の発電部に向けて太陽光を集中的に集めることに
より、従来のものよりも効率的に発電を行うことを可能とする太陽光発電の方式で、この集光型は、(1)
レンズ構造を利用して虫眼鏡のように発電部に光を集束させる方式と、(2)色素膜や量子ドットなどを用
いて特定波長の光を効率的に選別する方式とに大別される。今回は、(2)のこの方式で、発光型集光器
(Luminescent Solar Concentrator, LSC)というものを用いて、太陽光に含まれる様々な波長の光を太陽電池が発
電しやすい波長の光に変換し、発電効率を高めようというもので、下図はLSCの模式図である。波長変換さ
れた太陽光は、導波構造によって側面の発電部に到達する。
2年前、ミシガン州立大学のRichard Luntの研究グループが、これまでのLSCでは、波長変換のために色のつ
いた材料を用いてたが、可視光がほぼ完全に透過(=見た目が透明)する一方で、近赤外領域の光を補集す
ることができる材料を開発することに成功している。この辞典で波長変換効率は1%程度であるものの、今
後最適化を進めることで最大5%にまで向上できるとしていた。(従来の季有色LSCの効率は7%程度)。
下の特許(「特開2016-131249 太陽光発電機及びその製造方法」)は、この発光変換器101が、発光体の
マジックサイズクラスタ110、MSC(Masic Size Cluster)を有する。好ましくは、発光体が、第Ⅳ族及び
第Ⅵ族からの2つの元素の化合物、例えばPbSeを有する。MSC110は、透明な導光素子120に埋め込
まれてもよく、またはこの透明な導光素子120の表面上の薄膜に埋め込まれてもよいものとする。
特開2016-131249 太陽光発電機及びその製造方法 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 2016年07月21日
ところで、クラスタ-の基本的な特徴とは:最近、材料の微小化技術が大きな進展を見せているが、当然の
ことながら微小化に伴い、材料の持つ基本的性質も本質的に変化する。固体の寸法が有限であることによっ
て現れる新しい現象が問題にされる寸法は1~10ナノメートル以上の領域であり、寸法が有限であるとい
う境界条件のために、微粒子の電子エネルギー準位は離散的となり、低温における比熱などの熱力学的性質
や磁性などの基本的物性に大きな異常が現われる。また、遠赤外、近赤外の領域に連続固体とは異なる新し
い吸収帯が現れる。一方、超微粒子の構成原子のかなりの部分が'表面'にあるので、単位質量あたりの表面
積が非常に大きくなる。
原子を稠密充填をすると、構成原子数が13個のときに正二十面体の閉殻構造をとる。このとき内部にある
原子は1個しかなく残りはすべて表面にある。さらに42個の原子をその周囲に積み重ねていくと、再び正
二十面体構造が現われる。この構造でも原子の総数55個のうち、内部にあるものの数は13個にすぎない。
このように、全構成原子のうちで表面原子の占める割合が圧倒的に大きいのがクラスタ-のひとつの特徴で
ある。このような正二十面体の構造はファンデルワ-ルス結合をもつ希ガス原子のクラスタ-にも金属結合
をもつ金属原子からなるクラスタ-にもしばしば安定な構造となる。
閉殻の電子構造を持つ原子や分子から構成されるクラスタ-は、それらの構成原子・分子が弱い相互作用で
結合しているため、各原子・分子の価電子は孤立していると考える。従って、それらから構成されたクラス
タ-の電子状態には原子・分子の個性が残っている。一方、アルカリ金属など開殻の電子構造を持つ金属原
子から構成されるクラスタ-では価電子が非局在化し、全系の性質は電子構造によって決定されていると考
えられる。従って、安定なクラスタ-が現われるサイズ(マジック数)も電子構造の安定と関係がある。た
とえば、ナトリウムクラスター、Nan(4≦n≦100)の質量スペクトルから、そのマジック数がn=
8、20、40、58であることが知られている。電子殻模型によって、このサイズではクラスタ-が閉殻
の電子構造を持っていることがわかる。さらにサイズが103~106個になると安定性に対するサイズ依存
性には長い周期の振動構造が現われる。
クラスタ-の電子構造がサイズとともに特異的に変化する最も典型的な例が水銀クラスタ-、Hgn である。
水銀原子は最外殻電子が6s2であって電子構造が閉殻である。そのためHgの2量体の結合はファンデル
ワ-ルス的であり、その結合力は希ガスの2量体と同程度である。しかし、Hg原子が凝集すると室温では
液体金属になるという事実と組み合わせて考えると、Hg原子が集合するとともに絶縁体的電子構造が金属
的電子構造に変わっていくということになる。構成粒子数nが小さいのHgnでは、6s軌道と空の6p軌
道は相互作用せず、クラスタ-内のHg原子間の結合がファンデルワ-ルス的であるのに対し、サイズの増
大に伴って徐々に各々のHg原子の6s軌道と6p軌道との相互作用を強め、価電子がクラスタ-全体に非
局在化して金属結合を形成するようになることが明らかにされている。
ガラス窓の表面に視界を遮ることなく太陽電池を敷き詰めることも可能になる。
このように、量子ドットは集光も光電変換も利用できるが、今後は具体的に実験データの開示により研究開
発進捗がわかってくる。