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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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昔、人は魚だったんですね。

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              人間の精神に関する大切なことをすべて含んでいるのが宗教である。

             宗教は、生やさしいものではなく 恐ろしくて危ないもの。

              宗教がまずあって、その中のいちばん固い部分が法律になった。

       法律の中のいちばん固い部分が国家になった。 

       現在の民族国家は、国家というものの最後のかたちである。
    

                                           『13歳は二度あるか』 大和書房

                                              
                             Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012 

 

  ジャガイモの天然毒素食中毒

【毒のないジャガイモ-さらに萌芽を制御できる可能性の発見-】

戦後最大級の相模原市障害者施設で起きた重度障害者の大量殺人事件で犯人から大麻の薬物反応が確認
ていることもあり、理化学研究所らの研究グループによる「遺伝子編集により、芽が出るタイミングが
制御でき、芽などの部分に毒がないジャガイモを開発したというニュースに飛びつく。大麻に含まれる
カンナビノイド(→テトラヒドロカンナビノール)とジャガイモの天然毒素であるソラニン(→ステロ
イドグリコアルカロイド)とが頭の中で交錯したというだけの話。

話を戻し、ジャガイモは芽の部分は有毒で食中毒を起こすことすが、これはソラニンなど「ステロイド
グリコアルカロイド」が芽や花の部分で多く蓄積されるためで。理研などの研究部は、これをを生合成
する遺伝子PGA1(プロスタグランジンA1)とPGA2(プロスタグランジンA2)とを特定し、遺伝子の
発現を抑制するとSGAを作らなくなることを確認する。

また、この遺伝子PGA1とPGA2の発現を抑制した場合、萌芽のタイミングを制御できる。ジャガイモは
収穫後の数ヶ月間は成長や発生が一時的に停止する休眠期間があり、休眠後は萌芽が始まるため長期の
保存ができないが、PGA1とPGA2の発現を抑制した遺伝子組み換えジャガイモは、3ヶ月の休眠期間が
過ぎても冷暗所に置いておけば萌芽せず、土に植えると芽を出す。これはこれまでのジャガイモの研究
ではみられない現象で、いまのところ原因は不明ながながら、年間を通じて生産を行なうジャガイモ加
工業にとっては大きな利点となる。

右の2個は、PGA1の発現を抑制した遺伝子組換えジャガイモ。3か月の休眠の後、20℃の暗所に7週
間置いたが萌芽は始まらなかった。左の2個は遺伝子組換えを行っていない野生型のジャガイモ。休眠
後、右の遺伝子組換えジャガイモと同じ条件に置いたところ萌芽。


● 手法と成果

今回、研究グループはSGAが多く蓄積される芽や花で多く発現する遺伝子を解析。その結果、シトクロ
ムP450酸化酵素のファミリーをコードする遺伝子「PGA1」と「PGA2」を発見。次に、RNA干渉法で、
PGA1とPGA2の発現をそれぞれ抑制した遺伝子組換え植物体を作り出し、ジャガイモを収穫。そのSGA
含量を調べたところ、どちらの遺伝子を抑制した場合も、遺伝子組換えを行っていないジャガイモより
も極めてSGA含量が低いことが分かりました。さらに、光を照射してもSGA含量は増加しませんでした。
SGA(ステロイドグリコアルカロイド)はコレステロールを出発物質として生合成されることが知られている
が、SGAに至るまでの生成機構は明らかになっていなかったが、今回、SGAが多く蓄積される芽と花
で多く発現する遺伝子を解析したところ、PGA1とPGA2を発見。また、PGA2はコレステロールを22-
ヒドロキシコレステロールに変換する22位水酸化酵素をコードすること、PGA1は22-ヒドロキシコレス
テロールを22, 26-ジヒドロキシコレステロールに変換する26位水酸化酵素をコードすることを明らかに
する。



図2 同定したSGAの生合成経路と遺伝子関係

コレステロールは、22位水酸化酵素によって22位に水酸基が導入され、22-ヒドロキシコレステロール
に変換される。この反応の22位水酸化酵素をコードしているのがPGA2である。次に22-ヒドロキシコレ
ステロールの26位が26位水酸化酵素によって水酸化され、22, 26-ジヒドロキシコレステロールになる。
この反応の26位水酸化酵素をコードしているのがPGA1である。

● RNA干渉法とは

  Video animation: RNA interference

RNAi(RNA interferenceの略、RNA干渉ともいう)は、二本鎖RNAと相補的な塩基配列を持つmRNAが分
解される現象。RNAi法は、この現象を利用して人工的に二本鎖RNAを導入することにより、任意の遺伝
子の発現を抑制する手法。 

RNA干渉とはmRNAに対して相補的な配列をもつ一本鎖RNA(アンチセンス鎖)、その逆鎖である一本
鎖RNA(センス鎖)からなる二本鎖RNAにより、遺伝子発現抑制効果を示す現象。当初、線虫の遺伝子
Lin-4遺伝子産物が、タンパク質をコードせずに遺伝子発現を制御することが示され、その後、単細胞生
物から哺乳動物に至る様々な生物で内在性の小分子RNAがRNA干渉のメカニズムにより遺伝子制御に関
わることが見いだされ、発生や代謝、感染防御など生命維持に欠かせない多くの現象を制御し、生体の
恒常性を維持する働きを有することが分かっている。RNA干渉関連分子の機能異常が発症原因となる疾
患も見つかってきている。またさらに外来に二本鎖RNAを投与することによっても同様のメカニズムに
より遺伝子発現を制御できることから、RNA干渉は、遺伝子機能探索の技術として細胞や個体でも応
用が可能で、創薬に繋がる大きな可能性を秘める。

    RNA干渉の機構

98年にアンドリュー・ファイアー等は線虫の一種であるモデル生物のCaenorhabditis elegans (C. elegans)
を用いて、センス鎖とアンチセンス鎖の混合 RNAが、それぞれの単独 RNAより大きな阻害効果がある
ことを示した。この効果は、標的 mRNAとのモル比などから単純にアンチセンス鎖が mRNAに1:1
で張り付いて阻害するのではなく、何らかの増幅過程を含むか、酵素的活性をもつことが予想された。
その後、RNase Ⅲの一種であるDicerによって、長い二本鎖RNAが、siRNA(small interfering RNA)と呼
ばれる21-23 ntの短い3'突出型二本鎖RNAに切断されること、siRNAといくつかの蛋白質から成るRNA蛋
白質複合体であるRISC複合体が再利用されながら相補的な配列を持つmRNAを分解することがわかって
くる。

01年には哺乳類の細胞でsiRNAを導入することで、それまで問題となってきた二本鎖RNA依存性プロ
テインキナーゼ反応が回避できる。これにより、遺伝子治療応用への期待が高まっている。RNAi機構は
酵母からヒトに至るまで多くの生物種で保存されている。その生物学的な意義としてはウイルスなどに
対する防御機構として進化してきたという仮説が提唱される。さらに、染色体再構成などにも関わる可
能性が示され、またstRNAなど作用機構の一部を共有するmiRNAが発生過程の遺伝子発現制御を行って
いることなどが明らかとなり、小分子RNAが果たす機能に注目が集まるきっかけの一つとなった。また、
酵母を用いた研究では、染色体のセントロメアやテロメアのヘテロクロマチン形成に RNAi の機構が関
与することが報告されている。

かくして、天然毒素のないジャガイモが普及し調理も簡素化できるメリットは非常に大きいことが理解
でき、さらに、萌芽のタイミングを制御できることで、出荷・加工期間を自由に変更でき利便性が高く
なるメリットも理解できた。それにしても生命科学の技術成果を読むのは煩雑で?もっと簡単に理解で
きないかといつもの思いが後をひく。



【昔、人は魚だったんですね ?】

● ヒトの筋肉の原型発見 シーラカンスでアクアマリンなど

26日、いわき市のアクアマリンふくしまは、シーラカンスの胸びれの筋肉にヒトの腕や足の筋肉の原
型を発見したと発表(福島民友新聞 2016.07.27)。

研究チームは、ヒトの上腕にあるひじや肩の一つの関節をまたぐ「一関節筋」と、二つの関節をまたぐ
「二関節筋」がシーラカンスにあることを発見した。胸びれの二つの筋肉は、ひれを「8の字」に動かす
役割を果たすことを突き止めた。ヒトでは腕の伸縮や伸ばす方向を制御する役割を果たし、足の関節も
同様。ヒト以外に四肢がある動物も関節筋を持つ。 シーラカンスは、昆虫や水中生物のみが生息して
いた約3億~4億年前のシルル紀やデボン紀からほとんど姿形を変えていない「肉鰭(にっき)魚類」
に属す。シーラカンスが関節の筋肉構造を持っていたことは、生物が上陸し進化する以前に、歩行がで
きる筋肉の構造を魚類が持っていたことになる。これまでの研究で、肉鰭魚類の胸びれは、四肢動物の
前脚、腹びれは後ろ脚に進化。

現在、世界で生息が確認されている「肉鰭魚類」はシーラカンスと肺魚のみで、他の魚類と異なりひれ
は骨と筋肉で構成されている。どのように肉鰭魚類が四肢動物に進化したかを知る上で、貴重な研究と
なると研究担当者は話す。水族館によると、シーラカンスの胸びれの構造に焦点を当てた研究は初めて
である。人間は昔、おとと(魚)だったんですね。^^;

 The pectoral fin muscles of the coelacanth Latimeria chalumnae: Functional and evolutionary implications for
       the fin-to-limb transition and subsequent evolution of tetrapods July 22, 2016  DOI: 10.1002/ar.23392

  

● イチロー 記録達成まで後3本!

マーリンズのイチローは勝利につながる一打で「3000安打」にまた近づいた。1-0で迎えた八回、先頭で打
席に入ると、変化球を引きつけて左前へはじき返した。これだけでは終わらない。3度のけん制をかいくぐって、
次打者の3球目に二盗。4番スタントンの右中間二塁打で貴重な追加点のホームを踏む。テレビ観戦だというのに
思わず、作業の手をとめスタンドオベ-ション。流石!

 


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