毛沢東の失敗は、一つには彼があまりに漢民族的で、
大きな視野で世界を考えることができなかったことにあります。
「竹内好:生誕100年/上 吉本隆明さんが語る」
毎日新聞 2010.10.19
Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012
【再エネ百パーセント着々Ⅰ】
● バイオディーゼル燃料はデンソが先鋒だ!
デンソーは、藻(も)の大型培養施設を熊本県天草市に建設し、16年7月27日に開所式を開催。藻
から造るバイオディーゼル燃料(BDF)が、化石燃料のディーゼル燃料と価格で競える水準にする道のり
は長い。デンソーは30年以降を見据え、大型培養施設で低価格化技術を開発する。18年度に、年間
2万リットルのバイオ燃料を製造できると見込んでいる。
藻は、5万種あるとされる。そのうちBDFに適した藻としてデンソーが選んだのが、緑色の単細胞植物で
あるシュードコリシスチス・エリプソイディア(Pseudochoricystis ellipsoidea)。油を直接作る特徴がある。
加えて成長するのが速い。さらに、多くの植物や細菌にとって厳しい環境とされる酸性の培養液で成長。屋外で
育てたとき、培養液に雑菌が入りにくい。 屋外に設けられた三つの細長いプールに、緑色の藻が浮かぶ。デ
ンソーが天草市の中学校跡地につくった施設。バイオ燃料の原料となるシュードコリシスチスを大量に
培養しているが、計算上は8時間で2倍に増える成長の速さが特徴。バイオ燃料ではすでに、トウモロ
コシなどからつくる方式が実用化されているが、食糧や飼料の不足を招く懸念があり、デンソーは藻か
らつくる方式を08年から研究してきた。これまでは愛知県内で藻の培養試験をしてきたが、燃料の製造コ
ストは1リットル当たり600~1千円程度と高い。燃料として普及させるにはコスト削減が必要で、
20年までに100円台に引き下げる目標を掲げる。
微細藻類によるバイオ燃料生産
● 潮流発電実証 長崎は久賀島が先鋒!
長崎県・五島列島の海底に、直径16メートルのタービンを備えた潮流発電機を設置する予定。この潮
流発電の実用化プロジェクトの発電能力は1基で2メガワットに達する。19年に実証運転を開始して、
潮流発電の実用化を目指す。五島列島は海洋再生可能エネルギーの宝庫で、3カ所の海域が国の実証フ
ィールドに選ばれているが、そのうちの1つ、九電みらいエナジー久賀島(ひさかじま)の沖合で潮流
発電の実用化プロジェクトが動き出す。潮流発電を実施する海域は久賀島と奈留島(なるしま)のあい
だにある「奈留瀬戸」で、約2キロメートルの幅の海峡に強い潮流が発生する。奈留瀬戸の海底に商用
レベルの潮流発電機を設置する。
潮流発電機はアイルランドの OpenHydro(オープンハイドロ)社が開発した「Open-Centre Turbine」を
採用する。円筒形のタービンの中央が空間になっていて、その周囲を10枚以上の羽根(ローター)が
回転して発電する仕組み。すでに欧米の7つの海域で導入実績がある。実際に海底に設置する場合には
基礎構造物の上にタービンを搭載する。タービンの直径は16メートル、全体の重量は1200トンに
のぼる。巨大なタービンが潮流を受けながら、1分間に10~166回転して電力を作る。
奈留瀬戸のプロジェクトでは16~18年度の3年間で発電機の設計・製作と設置工事の準備をる。
19年度に入ってから発電機を海底に設置して実証運転を開始する。実証運転は19年度内に終了して
発電機を回収したうえで性能や耐久性を検証することになる。潮流は潮の満ち引きによって約6時間ご
とに向きを変えながら、ほぼ一定の速さで流れ続ける。この潮汐力を利用して発電するため、天候の影
響を受ける風力発電よりも安定した電力を供給できる特徴があり、設備利用率(発電能力に対する実際
の発電量)は40%程度を期待できる。陸上風力の20%や洋上風力の30%と比べて発電効率が高い。
Hydrodynamics of Ducted and Open-Centre Tidal Turbines
Open-centre turbine technology overview - images
2メガワットの発電能力で設備利用率が40%になると、年間の発電量は700万キロワット時を見込
め、一般家庭の使用量(年間3600キロワット時に換算すると約2千世帯分に相当する電力を供給で
き、潮流の強い海域で多数の発電機を設置できれば、離島の電力源として有効と見込まれている。政府
は島国の日本にとって有望な海洋再生可能エネルギーを発展に、14年度から実証フィールドを選定し
て導入プロジェクトを支援してきた。潮流発電は長崎県の久賀島沖を含めて4カ所が選ばれている。こ
のうち商用レベルの発電機を設置して実証に取り組むのは久賀島沖が初めて。
政府が選定した海洋再生可能エネルギーの実証フィールド(2014年7月時点)。出典:内閣官房
久賀島がある五島市は海洋再生可能エネルギーの開発で先頭を走っている。浮体式の洋上風力発電でも
日本で初めての実証プロジェクトに取り組み、16年3月に2メガワットの洋上風力発電所が商用運転
を開始。潮流発電と洋上風力発電の導入量を拡大して地域の活性化を図るのと同時に、地元の住民や漁
業関係者が海洋再生可能エネルギーと共生できる離島の環境づくりを目指すとのこと。
US 9,284,709 B2 Method of installing a hydroelectric turbine / 潮流発電タービンの係留配備方法
EP 2199603 A1 A method of controlling the output of a hydroelectric turbine generator / 潮流発電ター
ビン出力の制御方法
特表2012-512623 水力タービン発電機を設置する方法 オープンハイドロ アイピー リミテッド
以上のようにプロジェクトが始動するのだが、造船と水力機械工学産業への技術・経済への影響が大き
いが、純粋に技術・工学的側面から感想を言うと、投資額や発電性能やシステムの信頼性は、実証試験
がはじまらないとなんともならないものの、もっとコンパクトに収まらないかと考える。例えば、『薄
膜振動発電工学の此岸』(2016.07.26)で記載した振動発電機構を内面に貼り合わせた六角形・八角形
の筒に潮流方向に平行して設置すれば、タービンのような摺動部がなくコンパクトで軽量(異物の内壁
への衝突によるダメージの想定と対策は必要)となり合わせ工事期間も短縮できるように思えると、そ
んなことを考えてみた。
日本初、トヨタL&Fが燃料電池フォークリフトを今秋より販売開始 | 株式会社 豊田自動織機
● 燃料電池フォークリフトの先鋒 豊田自動織機が今秋 投入!
豊田自動織機は豊田合成の北九州工場、関西国際空港、山口県の周南市地方卸売市場などの実証実験を
通じ、水素と燃料電池で駆動するFCフォークリフトの導入による二酸化炭素削減効果などの検証と、
市場投入に向けた開発を進めてきが16年秋から市販するFCフォークリフトはトヨタ自動車の燃料電池
自動車「MIRAI」と同じ燃料電池セルを搭載し、発電効率を高めたフォークリフト専用FCシステム
を搭載。水素タンクには35メガパスカルの圧力で水素を充填、最大1.2キログラムを搭載できる。
充填時間は約3分で、約8時間が稼働の目安となる。連続運転も可能だという。AC100V(ボルト)対応
のコンセントも備え、電動工具用の電源や非常用電源としても活用できる。価格は税別1400万円。
なお、FCフォークリフトの購入に際しては、環境省・国土交通省連携事業である「水素社会実現に向
けた産業車両の燃料電池化促進事業」により、16〜18年度の間は同クラスのエンジン車との価格差
の半額が補助される。