【エアバック工学】
タカタが北米子会社が製造した助手席用エアバッグに不具合があるとして、各自動車会社
がリコールを実施していた問題で、2014年7月18日、市場回収処置を行い、特別損失450
億円程度を計上すると発表。エアバッグが作動した際にエアバッグを膨らませるガス発生
剤の金属容器が壊れ、破片がエアバッグの外に飛び出したり出火したりする恐れがあると
いう。2014年6月11日にトヨタ自動車は国内外で約227万台、6月23日にはホンダ、日産、
マツダが世界で計294万台、6月27日には米GMが約3万3千台、7月8日には富士重工が
米国で8557台をリコールすると発表。また、2014年10月20日、高速道路交通安全局(NHTS
A)はリコール対象車に対して早急に修理するよう警告。対象車数を約474万台と発表。そ
の後約780万台に拡大。10月27日には米国の消費者がフロリダ州の連邦地裁に集団提訴し
ているという(投資情報総合サイト)。
ただ、タカタは13年3月期にリコール費用300億円を特別損失で計上。15年3月期第1四
半期にも447億円を引当金に繰り入れた。この巨額特損で15年3月期は240億円の最終赤字
に転落する見込みだが、想定される範囲の修理費用の引き当て処理を済ませたことで、リ
コール問題は一段落したと思われていた。にもかかわらず、次々とリコールが発表された
ため、株式市場でタカタ株は連日大幅に売り込まれた。20日の2186円から24日には1538円
へと下落。4日間で500億円以上の時価総額が失われた。(中略)これまでのリコールは、
00年から02年9月にタカタのメキシコ工場で作られた部品が対象だった。03年から07年製
造の部品でも、高温多湿な地域で長期間使用された場合に不具合が発生している。この問
題では従来、メキシコ湾岸の一部地域に限って自主回収やリコールが行われていたが、対
象地域がジリジリと拡大しているのだ。「特別に高温多湿な地域だけの問題」とタカタは
主張するが、本来、自由に移動できる自動車で地域限定のリコールはほとんど例を見ない。
危険性が高ければ、地域に関わらずリコールするのが筋だ。であるならば、全米、全世界
でリコールとなる可能性は無視できない。一番の問題は、タカタに対する不信感の広がり
だ。すでに米メディアの批判報道は過熱しており、米議会でも取り上げられた。集団訴訟
の動きもある。米国で報じられているタカタ製エアバッグによる事故が、すべてタカタ製
部品の欠陥が原因かはまだわからない。トヨタの品質問題では“意図せぬ急発進”のほと
んどは後にアクセルの誤操作と結論づけられた。だが、いったん、危ないというレッテル
を張られてしまえば、それを払しょくするのは難しい。タカタが窮地に追い込まれている
という厳し見方も報じられている(「広がるリコール。タカタの甘い認識」-欠陥エアバ
ックは政治問題化」東洋経済、2014.10.27)。
● 自動車用エアバッグ作動の流れ
ところで、一口にエアバックといっても、車椅子のような低速移動体の転倒障害防止装置
や、各種スタント行為の障害防止用クッション、さらには惑星間移動体の着陸衝撃の緩和
装置や二輪車などのと広範に利用されているが、自動車用エアバッグの動作フローをお復
習いしてみよう。
(1)まず、クルマが衝突すると加速度センサーが反応。センサーからエアバッグ ECU
(Electrical Control Unit)に加速度の情報が送られ、(2)エアバッグ ECU は内部でも持っ
ている加速度センサーの情報も加味してエアバッグの展開・不展開を決定。(3)展開と
の決定が下された場合、エアバッグECUはエアバッグモジュールに展開の指示。(4)イ
ンフレーター(エアポンプによる膨張装置)にて火薬を爆発させガスを発生させ、エアバ
ッグを0.01秒の単位で瞬時に膨らませる。この際、収納部(通常、運転席ではステアリン
グホイールの中央部、助手席ではダッシュボード上部)を押し破ることでバッグが出る。
(5)完全に膨張したら、バッグの背後に設けられている穴よりただちにガスが抜けエア
バッグが収縮―という一連の動作フローの流れとなる。
Honda Fact Book/二輪車用エアバッグシステム
これまでの不具合の原因として、タカタとホンダは、米国のモーゼス・レイク工場とメキ
シコのモンクローバ工場で2000~02年、インフレーター(エアバッグを膨張させる
ガス発生装置)の中に用いる火薬の製造工程や管理に問題があったと米当局に説明してい
るが、これは、「高温多湿な地域で長期間使用された場合に不具合が発生」してきたとい
うタカタなどメーカ側の見解と符合させると「火薬が湿り劣化し、衝突試験の合格基準を
下回った」と言うことになることが考えられるが、劣化させない方法を考えると、(1)
火薬の耐久性を向上させる、(2)劣化しないようなケーシリングを考案する、(2)製
造過程で起因する不具合事項の一掃(ゼロ欠陥運動:ZDM)などが考えられる。
【要約】ステアリングホイール用エアーバッグモジュールに関する。エアーバッグモジュ
ールは乗員に面するカバーを有する。この発明によれば、カバー(15)は、それが正面
位置に配置されているときには、ステアリングホイールの下方に位置する領域(18)に
おいてのみ完全に開かれる。アウトオブポジションに着座している乗員に加わる負荷はス
テアリングホイールリムの下部の方向へガスバッグが展開することによって軽減される。
さらに、負荷は二次衝突に際しても軽減される。これは、カバーの中央領域及び上側領域
がガスバッグが展開するする以前の位置に実質的には留まっており、その結果、ガスバッ
グがつぶれた後にカバーのエネルギー吸収部材の有効性が維持することで、ステアリング
ホイール用エアーバッグモジュールにおいて、乗員の保護特性を改善する。
特開2013-212831
【要約】点火信号に応じてガス発生器(1)を点火するための点火器(3)を備えたエア
ーバッグモジュールのガス発生器(1)用の点火装置であって、熱供給の間、点火信号と
は独立に、ガス発生器(1)を点火するための早期点火セット(4)を備え;早期点火セ
ット(4)を受容する収容部(25)、及び、ボリューム調整手段(5)を備え、それら
は収容部(25)の中に早期点火セット(4)と共に配置される。それに関して、ボリュ
ーム調整手段(5)は電導性材料からなるファブリックを含む構成により、点火信号に応
じてガス発生器を点火するための点火器を備えたエアーバッグモジュールのガス発生器用
の点火装置を供給する。
● ブラックペッパーの家庭内菜園
法事の準備などで忙しいのはいいのが、二人とも疲労からくるのか注意散漫状態。こんな
ときは別ののこと――趣味などのこと考えてみても良いのではということで、来年春のハ
ーブの家庭内菜園(計画)に、さらに、黒胡椒をもう1つ追加することにした。黒コショ
ウはインド原産であり、高温多湿の気候で栽培される――因みに、栽培地はインド、イン
ドネシア、マレーシア、ブラジルなどブドウの房のように小さな果実がなり、実が熟する
直前につみ取り乾燥させたもが黒コショウ。完熟した実の皮をむいて乾燥させたものが白
コショウ――が、自然な気候の中で、30メートルの高さまで成長する。黒コショウを乾
燥し、粉砕することができるが、粉末はペッパーミルやグラインダーを用いる。黒コショ
ウは屋内で温室管理――熱帯性植物のため、温度は最低15℃以上にキープ。水はけのよい
土壌を好み、日光を好むが、直射日光のあたる場所は避け、半日陰になる場所での管理し、
冬の間は水遣りを少なくし、乾かしぎみに――すれば栽培できる。また、昼夜の適度な温
度差で栽培することで、香りが高く辛みも増すといわれている。
家庭菜園の作業フローを記載すると、(1)まず、腐葉土とパーライト、木炭で作られた
土に植える。(2)土壌表面から1/4インチの深さに種子を蒔くき、培土を湿らせる。
プラスチック製のラップでプランターの上部を覆う。 このときプランターのリップの周り
にラップをバンドを締め付け固定する。23~30℃の温度で管理。(3)12インチ径のポ
ットに苗を移す。 スプレーミストと水差しで頻繁に湿らせ注水。 部分的な日陰を形成し
ポットを置く(東側の窓辺が適当)。(4) 苗の近くに土壌中に小さな金属製のトレリス
(格子垣)を立てる。(5)夏の間は毎週受粉作業を行い、開花しは21℃以上に室温をキ
ープ。温度が24℃以上になれば屋外に移すが、12月~1月の温度が降下すれば室内(温室)
に戻し、夏の終わり次の種子が花咲く。