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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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真っ赤なプジョーとの別離

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          53  着実な成長  /  風山漸(ふうさんぜん)  

 

                              

       ※ 漸とは、徐々に進むこと。急激な成長は望めないが、着実に順
                 を追って進んで行くのである。卦の形は、山(艮)上の木(巽)
         が、目に見えぬ速度で、しかも着実に伸びゆくさまを表わしてい
         る。また女子(巽)が落ち着いて(艮)求婚を待つさまでもある。
         各爻の辞は、雁が水際から岩へ、さらに陸、樹上、山上、そして
         はるかなる雲路へと順を追って進み行く姿に象って繋けられてい
         る。雁は厳重な一夫一婦制を守る鳥で、理想的な夫婦関係の象徴、
         また飛ぷ時には決して序列を乱さない。婚礼の儀式が正しい哨序
         で行なわれるように何事も順序正しく進ひならば、吉。


 

 

 

【再生医療最前線=歯再生 岡山大院グループ】

岡山大大学院医歯薬学総合研究科の研究グループは16日、イヌの幹細胞から作った歯の基になる「
歯胚(しはい)」を用い、同じイヌの歯を再生させることに成功したと、英電子科学誌サイエンティ
フィック・リポーツで発表した。ヒトの歯の再生治療の可能性を示す成果で、同大の窪木拓男教授は
毛髪や臓器の再生にも応用できると考えられ、再生医療の発展につながると話す。

生後30日のイヌから永久歯の歯胚を取り出し、さまざまな器官の基(種)となる上皮組織と間葉細
胞に分けた。これをもう一度合わせた後、2日間培養して作った「再生歯胚」を同じイヌの歯が抜け
た部分に移植すると、約6カ月で歯が生えた。この歯はエナメル質や象牙質、歯根膜など天然の歯と
同じ構造を持っていた。歯の中には神経も作られていると推測される。 歯胚を用いた歯の再生は、
東京理科大のグループが2007年にマウスで成功した。その際に開発された技術をヒトに応用する
には、歯が生え替わるイヌなど大型動物での成功が必要だったが、条件によってはマウスに比べて歯
の再生率が低いことや歯胚をどのように確保するかといった課題があるとのこと。

※ 再生医療技術シリーズとして適宜取り上げていこう(「RM100倶楽部)。

Titol: Practical whole-tooth restoration utilizing autologous bioengineered tooth germ transplantation
in a postnatal canine model.

 

    
読書録:村上春樹著『騎士団長殺し 第Ⅰ部』

   2.みんな月に行ってしまうかもしれない   

 
  朝、妻を仕事に送り出してから、昼過ぎまで集中して絵を描き、昼食をとったあと近所を散歩
 し、ついでに買い物をし、夕方になると食事の支度をした。週に二度か三度、近くのスポーツク
 ラブのプールに泳ぎに行った。妻が帰宅すると、食事を作って出した。そして一緒にビールかワ
 インを飲んだ。「今日は残業があって、会社の近くで適当に食事をとるから」という連絡があれ
 ば、一人でテーブルに向かい、簡単に食事をすませた。我々の六年間にわたる結婚生活は、おお
 かたそんな日々の繰り返したった。それで私の方にはとくに不満もなかった。
 
  建築事務所の仕事は忙しく、彼女はよく残業をした。私が一人で食事をすませる回数が次第に
 多くなっていった。帰宅が真夜中近くになることもあった。「ここのところ仕事が増えているの」
 と妻は説明した。同僚が一人急に転職して、その穴埋めを自分がしなくてはならないのだ、と言
 った。でも事務所はなかなか新しい人を入れてくれない。夜遅く帰宅した彼女はいつも疲れてい
 て、シャワーを浴びるとそのまますぐに眠ってしまった。おかげでセックスの回数はかなり少な
 くなっていた。仕事が片付かず、休日に出社することもたまにあった。私はもちろん彼女のそん
 な説明を額面通りに受け取っていた。疑わなくてはならないような理由は何ひとつなかったから。

  でも実は残業なんてなかったのかもしれない。私が∵人で家で食事をとっているあいだ、彼女
 はとこかのホテルのベッドで、新しい恋人と二人きりの親密な時間を過ごしていたのかもしれな
 い。

  妻はどちらかといえば外交的な性格だった。見かけはおとなしそうだが、頭の回転が遠く、機
 転も利き、社交的なシチュエーションをある程度必要とした。そしてそのようなシチュエーショ
 ンは、私がまず提供することのできないものだった。だからユズはしばしば親しい女性の友人だ
 ちとどこかで食事をしたり(彼女には多くの友だちがいた)、仕事のあとで同僚たちと飲みに行
 ったりした(彼女は私よりアルコールに強かった)。ユズがそうやって別行動をとり二人で楽し
 むことに、私は苦情を述べなかった。むしろそうすることを動めたかもしれない。

  考えてみれば、妹と私との関係も同じようなものだった。私は苦から外に出るのが苦手で、学
 校から帰るといつも部屋に∵人でこもって本を読んだり、絵を描いたりした。それに比べて妹は
 社交的で活動的な性格だった。だから日常生活の上で、私たち二人の関心や行動が一致すること
 はそれはどなかったように思う。でも私たちはお互いのことをよく理解し合っていたし、それぞ
 れの持ち昧を尊重していた。私たちは、その年代の兄と妹にしてはあるいは珍しいことかもしれ
 ないが、まめにいろんな話をした。二階に物干し台かおり、夏でも冬でもそこに上って、二人で
 飽きもせずに話をしたものだった。我々はとくにおかしな話をするのが好きだった。滑稽な話を
 交換しては、二人でよく笑い転げたものだった。

  だからというわけでもないのだが、私自身はそのような妻との関係性に、素直に安心しきって
 いたところがある。私は結婚生活における自分の役割――無口で補助的なパートナーとしての役
 割――を自然なもの、自明なものとして引き受けていた。でもユズはそうではなかったのかもし
 れない。彼女にとって、私との結婚生活にはきっと何か満ち足りないものがあったのかもしれな
 い。妻と妹とはまったく違う人格であり、存在なのだから。そして言うまでもなく、私はもう十
 代の少年ではないのだから。

  月が変わって五月になった頃、私は来る日も来る日も車を運転し続けることにさすがに疲れて
 きた。ハンドルを握りながら、同じものごとを果てしなく考え続けることにも飽いてきた。質問
 はすべて繰り返しに過ぎず、回答はいつまでもゼロのままたった。運転席に座りつづけているせ
 いで、腰も痛むようになってきた。プジョー205はもともとが大衆車だ。シートだってそれほ
 ど良質なものではないし、サスペンションも目に見えてくたびれてきた。そして長期間にわたっ
 て道路の照り返しを見続けてきたために、目の奥に慢性的な痛みを覚えるようになっていた。考
 えてみればもうIケ月半以上、私はほとんど休みなく、まるで何かに追いかけられているみたい
 にせわしなく移動を続けてきたのだ。
 
  宮城県と岩手県の県境近くの山の中に、小さなひなびた湯治場を見つけ、そこでいったん移動
 を中断することにした。深い渓谷の奥にある名もない温泉で、地元の人々が療養のために長逗留
 するような宿たった。料金も安く、共同の台所で簡単な自炊をすることもできた。そこで心ゆく
 まで温泉につかり、眠りたいだけ眠った。運転の疲れを疲し、畳の上に寝転んで木を読んだ。木
 を読かのにも飽きると、バッグからスケッチブックを出して線を描いた。線を描こうという気持
 ちになったのはずいぶん久しぶりのことだった。最初に庭の花や樹木を描き、それから旅館が庭
 で飼っている兎たちを描いた。簡単な鉛筆の素描だったが、みんなそれを見て感心してくれた。

 そして頼まれるままにまわりの人々の頼をスケッチした。同宿している人々、旅館で働いている
 人々。私の前をただ通り過ぎていく人々。もう二度と会うこともないであろう人々。そして望ま
 れれば、描いた線を本人に進呈した。

  そろそろ東京に戻らなくてはと私は思った。いつまでこんなことを続けていたところで、たぷ
 んどこにも辿り着けない。そして私はまた線を描きたかった。依頼された肖像画ではなく、簡単
 なスケッチでもなく、久しぷりにきちんと腰を据えて自分自身のための絵を描きたかった。それ
 がうまくいくかどうかはわからない。でもとにかく最初の一歩を踏み出してみるしかない。

  私はそのままプジョーを運転して東北地方を縦断し、東京まで戻るつもりだったのだが、国道
 六号線のいわき市の手前でついに車の寿命が尽きた。燃料パイプにひびが入り、エンジンがまっ
 たくかからなくなった。これまでほとんど整備もしてこなかったのだ。そうなっても文句は言え
 ない。唯一幸運だったのは、車が動かなくなった場所がたまたま、親切な修理工がいるガレージ
 のすぐ近くだったことだった。旧型のプジョーの部品をここで手に入れるのは困難だし、取り寄
 せるにしても時間もかかる。もし修理できたとしても、またすぐに他の部分に問題が出てくるだ
 ろう、とその修理工は言った。ファンベルトも危ういし、ブレーキパッドもかなりぎりぎりまで
 減っている。サスペンションにもがたがきている。「悪いことは言わない。このまま安楽死させ
 た方がいい」と。一ケ月半の路上の生活を共にし、走行距離十二万キロ近くをメーターに刻んだ
 プジョーに別れを告げるのは寂しかったが、あとに残していかざるを得なかった。おれの代わり
 に車が息を引き取ってくれたのだ、と私は思った。

  車を処分してもらうお礼に、テントと寝袋とキャンプ用品はその修理工に進呈した。最後にプ
 ジョー205のスケッチをしてから、私はジムバッグひとつを肩に担ぎ、常磐線に東って東京に
 戻った。そして駅から雨田政彦に電話をかけて、現在置かれている事情を簡単に説明した。結婚
 生活がうまく行かなくなって、しばらく旅行に出ていたんだけど、東京に戻ってきた。とりあえ
 ず戻る場所がない。どこか泊めてもらえるようなところはないかな、と私は尋ねた。

  それならちょうどいい家がある、と彼は言った。おれの父親がずっと一人で往んでいた家なん
 だが、父親は伊豆高原にある養護施設に入ることになり、しばらく空き家になっている。家具や
 生活必需品はみんな揃っているから、何も用意しなくていい。場所としては不便なところだが、
 電話はまだ使える。それでよければしばらく往んでみないか。
  願ってもない話だ、と私は言った。それはまったく願ってもない話だった。
  そのようにして新しい場所での、私の新しい生活が始まった。




   3.ただの物理的な反射に過ぎない

  小田原郊外の山頂の新しい家に身を落ち着け、数日してから妻に連絡をとった。彼女に連絡が
 つくまでに五回ほど電話をかけなおさなくてはならなかった。会社の仕事が忙しく、相変わらず
 帰宅は連くなっているようだった。それとも誰かと外で会っていたのかもしれない。でもいずれ
 にせよ、それはもう私には関わりのないことだった。

 「ねえ、今どこにいるの?」とユズは私に尋ねた。
 「今は小田原の雨田の家に落ち着いている」と私は言った。そしてその家に住むようになったい
 きさつを簡単に説明した。

 「あなたの携帯に何度も電話をかけたんだけど」とユズは言った。
 「携帯はもう持っていない」と私は言った。私の携帯電話は今頃はもう日本海に流れ着いている
 かもしれない。「それで、身の回りのものを引き上げるために、近くそちらに行きたいんだけど、
 かまわない?」
 「この部屋の鍵はまだ持ってるでしょう?」
 「持ってるよ」と私は言った。携帯と一緒に鍵を川に捨てることも考えたのだが、返却を求めら
 れるかもしれないと思い直して、そのまま持っていた。「でも君のいないときに勝手に部屋に入
 ってかまわないのか?」
 「だってここはあなたのうちでもあるのよ。いいに決まっているじやない」と彼女は言った。
 「でも長いあいだ、いったいどこで何をしていたの?」

  ずっと旅行していたんだ、と私は言った。一人で車を運転し続けていたこと。寒い地方をあち
 こち回っていたこと。途中で車の寿命が尽きてしまったこと。そんな経緯を手短に要約した。

 「でもとにかく無事だったのね?」
 「ぼくは生きているよ」と私は言った。「死んだのは車だ」

  ユズはしばらく黙っていた。それから言った。「このあいだ、あなたが出てくる夢を見た」
  どんな夢だったのか、私は尋ねなかった。彼女の夢の中に出てきた私のことを、私はべつに知
 りたいとは思わなかった。だから彼女もその夢の話はもうしなかった。

 「部屋の鍵は置いていくよ」と私は言った。
 「私としてはどちらでもいいのよ。あなたの好きにすればいい」

  帰り際に郵便受けに入れておく、と私は言った。
  少し間かあいた。それから妻は言った。

 「ねえ、最初にデートしたとき、私の顔をスケッチしてくれたことを覚えている?」
 「覚えているよ」
 「ときどきあのスケッチを引っ張り出して見ているの。素晴らしくよく描けている。ほんとの自
 分を見ているような気がする」
 「ほんとの自分?」
 「そう」
 「だって毎朝、鏡で自分の顔を見ているだろう?」
 「それとは違う」とユズは言った。「鏡で見る自分は、ただの物理的な反射に過ぎないから」

  私は電話を切ってから洗面所に行って、鏡を眺めてみた。そこには私の顔が映っていた。自分
 の顔を正面からまともに見るのは久しぶりのことだった。鏡に見える自分はただの物理的な反射
 に過ぎないと彼女は言った。でもそこに映っている私の顔は、どこかで二つに彼分かれしてしま
 った自分の、仮想的な片割れに過ぎないように見えた。そこにいるのは、私が選択しなかった方
 の自分だった。それは物理的な反射ですらなかった。

今回は、鍵語、「肖像画」に描かれた「本当の自分」とは?またひとつの謎が残される。


                                     この項つづく

【RE100倶楽部:海洋エネルギー発電Ⅱ】

● 事例研究:特開2017-038511 電磁共振回転電機及び複合型回転電機

航空機や宇宙機器、さらには太陽光発電で飛行できる電動飛行機や無人飛行機は機器の重量が性能を
大きく左右する。そのため、搭載するモータや発電機等の回転電機の軽量化が図られるが、機械構造
を根本的に変更しないままの減量には限界がある。回転電機の重量の大部分を占めるのは金属材料で
あり、かつ体積割合の大部分を占めるのは鉄心である。鉄心が無くなれば金属材量はコイルのみにな
り、飛躍的に軽量化できる。しかし、鉄心は起磁力で生じる磁束を高めるとともに漏れ磁束を低減し
て有効磁束を確保する重要な役割を担い、従来の回転電機には必要不可欠なものである。従来構造の
回転電機ではその軽量化に自ずと限界がある。

一方、汎用モータや大容量モータには誘導型モータ(誘導機)が最も多く使用されているが、誘導機
には原理的な課題がある。誘導機では、エアギャップ長が出力に大きく影響する。出力、効率、力率
等の機器の特性を向上させるにはエアギャップ長を狭くすることが望ましいが、量産性や性能のばら
つき等の製造性を考慮するとエアギャップ長はある範囲までしか狭くできない。このような二律背反
の関係によって誘導機は効率や力率、高出力化において従来技術では性能限界に達している。

ここでは、下記のような新規な電磁共振回転電機及び複合型回転電機の技術事例を提案する。 

固定子巻線と回転子巻線との間に起こる電磁気的共振を利用して回転子に回転力を誘起させ、
あるいは逆に回転子の回転に対して固定子側に電力を発生させるこのような回転子を回転させ
あるいは固定子に電力を発生させることがきる。 このような回転子を回転させあるいは固定子に電力を発生させることのできる電磁気的共振原
理を利用する回転電機により、鉄心を無くして超軽量化が図れ、また誘導機のエアギャップを
大きくとっても高性能化が図れる。

【解決手段】下図のように、複数のコイル11U,11V,11Wを接続した固定子巻線11とキャ
パシタ13とを有する固定子10と、複数のコイル21U,21V,21Wを接続した回転子巻線
21とキャパシタ23とを有する回転子20とから構成され、インダクタンスLとキャパシタンスC
との電磁気的共振現象を利用して回転子20を回転させ又は回転子20の回転により固定子10に電
力を発生させる電磁気共振回転電機である。

  

【符号の説明】1,101,201 電磁共振回転電機  10,110,210 固定子  11,
111,211 固定子巻線  11U,11V,11W 固定子コイル  12 固定子構造体 
13U,13V,13W キャパシタ  14 スロット  20,120,220 回転子 
21,121,221 回転子巻線  21U,21V,21W 回転子コイル  22 回転子構造体 
23U,23V,23W キャパシタ  24 スロット  27 導電板  30 エアギャップ

● 電磁共振モータとは

電磁共振回転電機は電磁界共振結合を利用して固定子巻線と回転子巻線との間で電力を電送し、モー
タ動作では力を発生し、発電機動作では電力を発生させる電磁共振エネルギー変換機器である。電磁
共振回転電機は無鉄心で、巻線のみで構成することができる。そのため、超軽量の回転電機が実現で
き、モバイル機器から電気飛行機、太陽電池飛行機を実現するためのキー技術になる可能性がある。

電磁共振モータは固定子巻線(1次巻線)と回転子巻線(2次巻線)との間で電磁界共振結合の作用
で電力を電送してエネルギー変換を行う。上図1、2を用いて、電磁共振モータ1の原理モデルの構
成と動作原理について述べる。3相の固定子コイル11U,11V,11Wを空間的に60°120°
位相間隔で配置する。前記コイル11U,11V,11Wから成る固定子巻線11の固定子電流によ
って回転磁界を形成する。回転子20には同様に3相のコイル21U,21V,21Wを配置し、三
相短絡状態にする。これらの回転子20のコイル21U,21V,21Wにて回転子巻線21を構成
する。また、上図3、4に示すように、通常の固定子鉄心と回転子鉄心はなくして無鉄心とし、実際
の構造としては合成樹脂FRPを固定子構造体12、回転子構造体22として各コイル11U,11
V,11W;21U,21V,21Wを固定する。但し、低周波数領域でも成立する場合で、応用製
品によっては鉄心を設ける可能性もある(複合型回転電機)。

 さらに図1、図2に示すように、3相の固定子巻線回路と回転子巻線回路とには共振用のキャパシタ
13U,13V,13W;23U,23V,23Wを接続してそれぞれにキャパシタンスを持たせて
いる。図3、図4を用いて実施の形態の電磁共振回転電機1の機械的な構成を詳しく説明する。電磁
共振回転電機1は固定子10と回転子20から構成される。固定子10は、強化繊維樹脂(FRP
)を材料とした固定子構造体12にスロット14を設けて、固定子構造体12の各スロット14内に
コイル11U,11V,11Wを挿入し、複数のコイル11U,11V,11Wから成る3相の固定
子巻線11それぞれにはキャパシタ13U,13V,13Wを接続してキャパシタンスを持たせてい
る。

一方、電磁共振回転電機1の回転子20は、強化繊維樹脂(FRP)を材料とした回転子構造体22
にスロット24を設けて、回転子構造体22の各スロット24内にコイル21U,21V,21Wを
挿入し、複数のコイル21U,21V,21Wから成る3相の回転子巻線21にはキャパシタ23U,
23V,23Wを接続して各相にキャパシタンスを持たせている。固定子10の内部に回転子20を
配置し、両者間にはエアギャップ30を形成している。

固定子10の3相巻線21のインダクタンスLとキャパシタンスCとは、設定した周波数fで共振す
る値にしている。同様に回転子20の3相巻線21のインダクタンスLとキャパシタンスCとは、設
定した周波数fで共振する値にしている。さらに固定子10の共振周波数fと回転子20の共振周波
数fとがほぼ一致するように各巻線11,21とキャパシタ13,23の特性を設定している。これ
によって、固定子10と回転子20とが電磁気的な共振結合状態になり、固定子10側の電気エネル
ギーが回転子20側のエネルギーとして電送される。このような構成にすることによって漏れ磁束の
影響はほとんどなくなるので、無鉄心の空心状態でも電磁界結合によって電力を電送できる。

上記の構成の電磁共振モータの特性解析を行った。空心とするためにステータコアとロータコアの材
料設定を空気に設定した。電磁共振モータのモデルは図3、図4に示すものである。そのモデルの諸
元を下図5の表に示している。

※ これは面白い(残件扱い)

● プライバシー保護が成長戦略

  個人情報を食い物にしないスナップがついに上場

モバイル端末で掘影した写真や勲画を手軽に友達に送信できるスナンブチヤット。このアプリを運営
するスナジブが3月初め.ついにIPO(新規株式公開)を果たした。時価総額は公開初日の終値ペ
ースで約280億ドルと、ここ数年のIT企業のIPOとしては最大規模のものになり話題となって
いる。スナッブチヤットは、受信者か閲覧すると数秒後にデータが消えるのか特徴で、若者の間で人
気か高い。ソーシヤルメデイアのフェイスブックは昨年の米大統領選以降、政治がらみの投稿だらけ
になったとして嫌気か差すユーザーが増加。スナップにとっては、多数の新規ユーザーか援得するチ
ャンスかもしれない。だが、それ以上に強力な同社への追い風になりそうな要因がある。ドナルド・
トランプ米大統領の登場が生み出した「監視国家への恐怖」という(ケビン・メイニー「プライバシ
ー保護が成長戦略」Newsweek 55 2017.03.27)。



最近まで、アメリカ人の多くは「デジタルプライバシー」をあまり懸念していなかった。フェイスブ
ックやグーグルをはじめ、多くのIT企業業が提供する魅力的な無料サービスを享受するため、喜ん
でんで個人情報をネット上で差し出してきた。だがテクノロジーは、かつてない方法で私たちのプラ
イバシーを侵食し始めている。加えてトランプ政権は、鳥の巣箱を租う猫のようにユーザーのデータ
を狙っている。国家安全保障局(NSA)などの治安機関や企業に私たちの個人情報を大量にに集め
させ、好き勝手に使わせようとしているという。

この状況に人々の懸念は高まっている。ビュー・リサーチセンターの1月の世論調査によれば,米国
民の約半数が5年前に比べ、個人情報の安全性が低下したと考えている。政府に個人情報の安全な管
理は期待できないという答えも3分の1近い。 個人向けプライバシー保護ソフトのアンカーフリー
によれば、トランプの大統領選勝利以降、アメリカで同社の登録ユーザーか急増した。「アラブの春」
の時期のエジプトやチュニジアでも同様の現象が起きたという。

3分ごとに位置情報追跡

同誌の著者は、NSAは1月、退陣間近のオバマ政権から、傍受したメールや導Mなどの内容を他の
岑情報機関と共有する許可を得た。プライバシー擁護団体は、トランブ政権がこれを乱用するのでは
ないかと懸念している。それによると、だが、政府以kに心配すべきなのはテクノロジーの進歩かも
しれないという。最近のIT業界は、こぞって機械学習を活用した魅力的な新商品やサービスの提供
を目指している。

フェイスブックの「いいね!」や投稿内容に関連した広告を表示するグーグルは既におなじみだ。グ
ーグルも検索ワードやGメール内の単語を使い、同様の広告を展開している。だがこれらも、IT業
界か開発中の機械学習という複雑な「料理」に比べれば、具のないサンドイッチのようなものだ。今
やソフトウエアは人間とほぼ言語理解能力を身に付けた。アマゾン・エコーやグーグル・ホームのよ
うな音声認識端末を家庭に導入するのは、わざわざ、盗聴機器を目宅に設置するようなものだと指摘
している。

この手の機器は表向き、「アレクサ」のようなトリガーワード「きっかけの言葉」で呼び掛けて初め
て反応する仕様になっている。だが実際には、近くで私たちが発した全ての言語を聞き取り、分析す
る能力かある。警察や弁護士は興味津々だ。アーカンソー州で起きた殺人事件では、警察か容疑者宅
にあるエコーの存在に気付き、アマゾンに対してエコーが聞き取った全記録の提出を要請した。アマ
ゾンは保存されているのはトリガーワード後の数秒分の言葉だけだとして要請を拒否したか、今後こ
うした事例か増えるのは確実だろう。またスマートテレビメーカーのビジオは先口、顧客の視聴習慣
をこっそり追跡していたとして罰金を科された。モバイルアプリのユーザー追跡能力は高い。カーネ
ギー・メロン大学のノーマン・サデー教授らが行った研究によれば、グルーボンやウェザーチャンネ
ルのようなモパイルアブリは、3分おきにユーザーの位置情報を集めていることを判明する。

 Digital privacy

いずれユーザーが反乱? 

今では個人情報を企業のデータペースに転送するIoT(モノのインターネット一間遠機器も大老に出
回っている。家系調査サイトのアンセストリー・ドットコムや、将来に病気などを引き起こす可能性
がある遺伝子の有無を調べてくれる23アンドミーのサービスを利用するために、DNA検査キット
を購入するユーザーも多い。実際この分野も法執行機関の関心の的だ。アイダホ州で起きたある殺人
事件では、警察がアンセストリーのデータベースにあったDNAサンプルとの照合によって、1人の
容疑者の身元を特定した例がある。

NSAや企業がデジタルデータと遺伝子情報を組み合わせて使用するようになりたら、私たちか何を
話し、どこに行き、誰と知り合いで、どんな出自なのかまで知ることができる。いずれ大量のユーザ
ーか、自分の情報が丸裸にきれていることに気付き、個人情報の無料提供をやめる日か来るかもしれ
ない。この「反乱」は、IT業界に大打撃を与えるはずと指摘。私たちは無料サービスと引き揆えに
プライバシーを売り、企業は個人情報に基づくターゲット畷マーケティングを展開している。多くの
ユーザーが「ゲーム」から抜ければ、このビジネスモデルはもう終わりだ。だからこそ、このタイミ
ングでのスナップのIPOは重要な意味を持つ。同社はあらゆる個人情報を大量に吸い上げなくても、
継続可能なメディア事業を築けることを実証しつつある。

スナッブのIPO申請書類によれば、1日当たりのアクティプユーザーは豹1億6000万㌦。16
年の売り上げは約4億㌦に達し、同社は猛スピードで成艮を続ける。急成長の秘訣は、プライバシー
を侵害しないことかもしれない。投稿した写真や動画がすぐに消えるサービスを売りにしたスナッブ
チャットのビジネスモデルは、顧客の全行動をデータ化する必要はないという考えに基づいている。

インターネット出現以前の数千年間、会話は終わっな瞬間に消えてなくなるものだった。自分が歩い
た場所を記録する機器などなかった。読み終わった新聞からどの記事を読んだかチェックされること
もなかった。プライバシーをユーザーに「返す」ことで支持を得るというのがスナップの戦略だ。そ
れが.正しければ、「未来は過去のようになる」可能性がある。多くの国民が監視国家の影に怯え、
プライバシーを取り戻そうとする時代は、もうすぐそこまで来ているのかもしれないと警告しこう結
んでいる。

ジタバタしても始まらない。悪い事をして悔い改めなければ(勿論、歴史修正主義者も含め)地獄へ
堕ち他なしだと、わたしそう割り切り今夜も打ち込んでいるわけだ。

                                        

           


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