公孫丑(こうそんちゆう)篇 「浩然の気」とは / 孟子
※ 聖 人 論:「人の話を判断するとはどういう意味でしょうか」、「妥当でない
話を聞けば、相手がどの辺に暗いかを判断する。でたらめな話を閲けば、どこに
惑わされているかを判断する。よこしまな話を問けば、どこで道理をはずれたか
を判断する。言い逃れの話を聞けば、どこで行きづまっているかを判断する。こ
れらの話に心が惑わされれば、行為が毒され、さらには政治が毒される。聖人が
いま現われたとしても、わたしの言葉に賛成されよう」、「宰我(さいが)や子
貢(しこう)は言説にすぐれ、冉生(ぜんぎゅう、閔子(びんし)、顔淵(五人
とも孔子の門弟)は徳行にすぐれていました。孔子はどちらにもすぐれていなが
ら、自分では『話すことは不得手だ』と言っています。してみると、先生はもは
や聖人の域に達しておられるわけですね」
「なんということを言うのか。むかし、子貢が孔子に『先生はむろん聖人でしょ
うね』とたずねると、孔子は『聖人までにはとてもとても。たゆまず学び、あき
ることなく教えるだけだ』と答えた。すると子貢は『たゆまず学ぶ、それは智だ。
あることなく教える、それは仁だ。智仁兼備の先生は、もはや聖人だ』と感心し
た。孔子でさえ聖人を自認されなかったのだ。ましてこのわたしを・・・・とんでも
ないことを言うものだ」、「いつでし仁か、こんな話を聞きました。子夏、子游、
子張(孔子の門弟)は聖人としての一面を備えている。冉生、閔子、顔淵はその
全面を備えていた。が、ただスケールが小さかったということです。先生はどの
人ぐらいにあたりますか」、「その話は、やめておこう」「では伯夷(殷、周時
代の聖人)や伊尹(夏、殷ごろの聖人)とは、どうでしょう」「わたしは、この
二人とは行き方がちがう。伯実は、しかるべき君主であれば仕え、しかるべき人
民であれば指導し仁。治まった世の中であれば政治をあずかり、乱れた世の中で
あれば隠遁した。伊尹は、だれに仕えても君主は君主、だれを指導しても人民は
人民、と割り切って、治まった世の中でも、乱世でも出仕した。これに対して孔
子は仕えるべき君主には仕え、やめるべきときにはやめ、長くとどまるべきとき
はとどまり、早く去るべきときにはさっさと去った。この三人は、いずれも聖人
だ。わたしにはとてもその上うな真似はできない。しかし希望としては孔子に学
びたい」「伯夷も伊尹も、孔子と同様にみなしてよいのですか」、「いやいや。
これまでに、孔子ほど偉大な人間はなかった」
「では三者に共通したところは?」「それはある。かりに小国でも、君主として
腕を振えばたちまち諸侯を朝見させ、天下を平和にするだろう。また天下を統一
するさい、不正を行なったり、無実の人を殺したりは、絶対にしない。この点で
三人は一致している」「では相違したところは?」「そうだな。宰我、子貢、百
若(孔子の門弟)は聖人を理解するだけの見識を備えていた。また、尊敬する人
物に対してお世辞を使うような人柄ではなかった。そのかれらが孔子についてこ
う評価している。まず宰我は、『亮、舜よりはるかにすぐれている』、子貢は、
『君主の施政ぶりをうかがうには、その国の礼制を見ればよい。君主の徳をうか
がうには、その人の好んだ音楽を聞けばよい。この方法で歴代の王を品定めして
みれば、この世が始まって以来、孔先生の上をいく人物はない』、有若は、『獣
類でいえば麒麟、鳥類でいえば鳳凰、山では泰山、河海では黄河や大海、これら
は同類のなかでもぬきんでている。人類における聖人は、つまりこれである。そ
のなかでも群を披いているのが孔先生である。人類あってこのかた、孔先生より
輝かしい人物はない』と言っている」
【解説】 動揺しない心にはじまって、❶勇気を養う方法、❷浩然の気、❸言説
の判断、❹聖人論と、めまぐるしく話題が変わってゆく。外面に恐れの気配を表
わさない北宮黝、必勝の信念の確立を心がけた孟施舎、それらも勇気にはちがい
ないが、真の勇気は、道義とともにあることの確信から生まれるのだ。浩然の気
とは、この確信にもとづいた泰然自若たる心境に外ならない。「忘れてもいけな
いし、《助長》してもいけない」という言葉は、浩然の気の涵養にかぎらず、何
事においても戒めとなるだろう。「気」は原文のままであるが、一種のエネルギ
ーと解することによって、いっそう判然としよう。意志とエネルギーの相関関係
を説くこの一章は、孟子独特の。行動の哲学‘である。と本書で解説される、こ
れは人格形成には欠かせないものだと思いつつ、今読み進めている村上春樹の『
騎士団長殺し 第Ⅱ部 遷ろうメタファー編』に通ずるところあり、と感嘆する。
【エネルギータイリング事業篇:モジュール一体型屋根材「CRESTROOF」】
10月16日、カナディアン・ソーラー・ジャパン株式会社は、住宅向け太陽光発電システムの新製
品として、太陽光発電モジュール一体型屋根材「CRESTROOF(クレストルーフ)」を今年11月6
日(月)より受注開始、12月4日(月)より出荷開始することを公表。それによると下写真のよう
に、5本バスバーおよびPERC単結晶セルを採用したモジュール変換効率18.4%の「CS6V-250MS」
を採用。太陽光発電モジュールと金属屋根材が一体化することで、シンプルで美しい外観を持ちなが
ら、様々な高い機能を実現し。「CRESTROOF(クレストルーフ)」は、同社の自社施工部門による
材料から施工までの材工一括管理で、高い施工品質が提供できるとのこと
屋根材との段差がなく、一体感のあるフラットなデザインに仕上。屋根周囲の役物部材を供給。案件
ごとに設計し、幅広い屋根サイズへの対応ができる。また、国内屋根材メーカーが考案した設置構造
により、設置の際に使用するビスが雨水に触れることを可能な限り減らし、屋根の重なり部分では毛
細管現象も防ぎます。高い防水性能を活かし、傾斜(勾配)が低い屋根にも設置可能です。本製品に
は、10年雨漏補償が付属。最低勾配1.5寸(約4.5センチメートル)、低勾配用タイプ使用時に
限る。また、製品納入日起算にて10年間の期限で「CRESTROOF(クレストルーフ)設置部の破損
を原因とした雨漏りに対して、補償上限額内において雨漏修繕費用を補償。太陽の熱により暖められ
た太陽光発電モジュール裏の空気は、モジュールと屋根材の通気層により自然換気されるため、モジ
ュール温度の上昇を抑制できる。
【概要】
下図2のように、礎部材をスレート葺き屋根に安定させて配設することができるようになる屋根上設
置物の取付具を提供にあっては、取付具10は、スレート葺き屋根を形成しているスレート2の上面
に配設される基礎部材20を含んで構成されており、屋根上設置物となっているソーラーパネル3が
固定される基礎部材20は、一部同士が上下に重なり合っている上側のスレート2Aと下側のスレー
ト2Bとに跨って配置され、取付具10は、基礎部材20と下側のスレート2Bとの間に挿入される
部材となっていて、上側のスレート2Aの厚さT2分と対応する厚さT1を有する段差解消部材21
を含んで構成されており、上側のスレート2Aと下側のスレート2Bとの段差が段差解消部材21に
より解消される構造/構造を特徴とする。
【符号の説明】
1 スレート葺き屋根 2 スレート 2A 上側のスレート 2B 下側のスレート 10 取付
具 20 基礎部材 21 段差解消部材 21B はみ出し部 24,124,224,324
高さ位置調整部材 35 止着具 37 基礎部材の孔 40 段差解消部材の孔 41 基礎部材
の孔の位置を示すマーク 42 段差解消部材の孔の位置を示すマーク 51 高さ位置調整部材の
凸部 52 高さ位置調整部材の凹部 T1 上側のスレートの厚さ寸法 T2 段差解消部材の厚
さ寸法
【図1】本発明の一実施形態に係る取付具が適用されているスレート葺き屋根と屋根上設置物を示す
平面図
【図2】図1のS2-S2線断面図
【図3】図1のS3-S3線断面図
【特許請求の範囲】
の基礎部材に屋根上設置物が固定される屋根上設置物の取付具において、前記基礎部材は、一
部同士が上下に重なり合っている上側のスレートと下側のスレートとに跨って配置されるもの
となっており、この基礎部材と前記下側のスレートとの間に挿入される部材となっていて、前
記上側のスレートの厚さ分と対応する厚さを有する段差解消部材を含んで構成されていること
を特徴とする屋根上設置物の取付具。 請求項4に記載の屋根上設置物の取付具において、前記段差解消部材は、この段差解消部材を
前記基礎部材と前記下側のスレートとの間に挿入したときに前記基礎部材からはみ出すことに
なるはみ出し部を有しており、前記段差解消部材の前記マークは、段差解消部材のうち、少な
くともこのはみ出し部に設けられていることを特徴とする屋根上設置物の取付具。 請求項1~5のいずれかに記載の屋根上設置物の取付具において、前記基礎部材の上に、この
基礎部材に対する前記屋根上設置物の高さ位置を調整するために配置される高さ位置調整部材
を含んで構成され、この高さ位置調整部材の下面には、前記基礎部材に対する前記高さ位置調
整部材のずれ防止用の凸部又は凹部が形成されていることを特徴とする屋根上設置物の取付具。 請求項6に記載の屋根上設置物の取付具において、前記高さ位置調整部材は、複数個が上下に
重ねられて前記基礎部材の上に配置され、下側の高さ位置調整部材の上面と上側の高さ位置調
整部材の下面とのうち、一方には凹部が、他方には凸部がそれぞれ設けられ、これらの凹部と
凸部は、前記下側の高さ位置調整部材に対する前記上側の高さ位置調整部材のずれ防止のため
に嵌合可能となっていることを特徴とする屋根上設置物の取付具。 請求項4に記載の屋根上設置物の取付具において、前記段差解消部材は、この段差解消部材を
前記基礎部材と前記下側のスレートとの間に挿入したときに前記基礎部材からはみ出すことに
なるはみ出し部を有しており、前記段差解消部材の前記マークは、段差解消部材のうち、少な
くともこのはみ出し部に設けられていることを特徴とする屋根上設置物の取付具。 請求項1~5のいずれかに記載の屋根上設置物の取付具において、前記基礎部材の上に、この
基礎部材に対する前記屋根上設置物の高さ位置を調整するために配置される高さ位置調整部材
を含んで構成され、この高さ位置調整部材の下面には、前記基礎部材に対する前記高さ位置調
整部材のずれ防止用の凸部又は凹部が形成されていることを特徴とする屋根上設置物の取付具。 請求項6に記載の屋根上設置物の取付具において、前記高さ位置調整部材は、複数個が上下に
重ねられて前記基礎部材の上に配置され、下側の高さ位置調整部材の上面と上側の高さ位置調
整部材の下面とのうち、一方には凹部が、他方には凸部がそれぞれ設けられ、これらの凹部と
凸部は、前記下側の高さ位置調整部材に対する前記上側の高さ位置調整部材のずれ防止のため
に嵌合可能となっていることを特徴とする屋根上設置物の取付具。
【燃料電池篇:燃料電車30ミリメートル精度でバス停に自動幅寄せ】
トヨタ自動車は燃料電池車の路線バス「SORA」を「第45回 東京モーターショー2017」(東京
ビッグサイト、一般公開:10月28日~11月5日)で公開した(図1、2)。車両周囲に搭載する8
個のカメラで路面の誘導線を検出。操舵と減速を自動で担い、バス停との隙間を30〜60mmの精度で幅
寄せ停車できるようにしたとのこと(トヨタのFCVバス、30mm精度でバス停に自動幅寄せ、日経テクノ
ロジーオンライン、2017.10.27)。それによると、同車両は2018年春の発売を予定する。2020年開催
の「東京オリンピック・パラリンピック」に向けて、東京都を中心に100台以上の車両を導入する計画
だ。2017年3月に東京都が運用を始めた先代モデルのFCVバスと比べて外観や内装を大きく変更し、燃
料電池システムの性能を向上させている。公開した車両が搭載するFCスタックの出力は228kW(114kW
×2)、駆動用モーターの最高出力は226kW(113kW×2)、最大トルクは670N・m(335N・m×2)。電池
容量235kWhのニッケル水素電池を搭載する。充填圧力70MPaの水素タンクを10本搭載し、タンクの合計
内容積は600Lとする。20k~25kgの質量の水素を充填可能で、約200kmの航続可能距離を実現。150km走
ればバスとしての需要は満たせるとの話である。
尚、車両寸法は全長1万525×全幅2490×全高3340mmで、乗車定員は座席や立席、乗務員を合わせて79
人。現段階では路線バスとしての運用にとどまり、観光バスとしての導入は検討中。
Oct. 26, 2017
デンソー、「電動化」と「自動運転」の2分野へ投資を増やし技術革新を加速
【パワー半導体篇:デンソー電動/自動運転向け炭化硅素半導体量産】
10月26日、同上第45回 東京モーターショーで、デンソーは、電動化に向けた取り組みとして、
SiCパワー素子を用いたインバーターを2020年ごろに5千億円投資し量産すると発表。SiCを用いると、
損失を1/3に抑えられ特徴。同社hはSiCの材料から開発を進め、その結晶品質は大幅に向上してお
り、他社品に比べて、結晶欠陥(転位密度)を約1/10にできる。 自動運転では、自動運転車の認
知と判断を担う技術を紹介。同社は自動運転の判断を支える「データフロープロセッサー(DFP)」
の開発を進めており、短時間処理で消費電力1/10を実現。
Oct. 26, 2017
【関連特許】
・特開2017-174957 半導体装置の製造方法 トヨタ自動車株式会社 2017年09月28日
・特開2017-152486 半導体装置およびその製造方法 株式会社デンソー 2017年08月31日
・特開2017-152486 半導体装置およびその製造方法 株式会社デンソー 2017年08月31日
❏ 関連特許事例:
特開2017-109912 SiCシード、SiCインゴット、SiCウェハ、半導体デバイス及び半
導体デバイスの製造方法
【概要】
炭化珪素は、シリコンに比べて絶縁破壊電界が1桁大きい、バンドギャップが3倍大きい、また、熱
伝導率が3倍程度高いという優れた特性を有する。そのためSiCは、パワーデバイス、高周波デバ
イス、高温動作デバイス等への応用が期待されてSiCウェハが用いられている。SiCエピタキシ
ャルウェハは、SiCエピタキシャル膜基板はSiCインゴットから加工したSiCウェハを用い、
通常、この上に化学的気相成長法(CVD)でSiC半導体デバイス活性領域となるSiCエピタキ
シャル膜を成長させ製造し、このインゴットはSiCシードを成長させる。このインゴットは、欠陥
や異種多形の少ない高品質なものが求めら、その成長起点となるこのシードは、欠陥や異種多形を制
御できるものが求められている。以前は、貫通螺旋転位、貫通刃状転位、基底面転位等の転位は104
個/cm2以上と無数に存在。またキラー欠陥となるこれらのマイクロパイプを無くしていくことが
主な課題であったが、近年の技術向上でマイクロパイプはほぼ存在せず、転位についても104個/
cm2以下のこのウェハを作製することが可能となってきた。特に螺旋転位については、a面成長を
繰り返すRAF法(repeated a-face method)等の手法で作製したシードを用いて結晶成長を行うことで、
螺旋転位密度が10個/cm2以下のこのウェハが得られることも確認されているが、螺旋転位密度が
極めて小さくなり、異種多形発生という別の問題が生じる。 多形とは、この結晶構造の違いを意味す
る。これは3C-SiC、4H-SiC、6H-SiC等の多形を有し、これらの多形はc面方向(
<0001>方向)から見た際の最表面構造としては違いがないため、c面方向に結晶成長する際に
異なる多形(異種多形)に変化するという問題がある。
これに対し、a面方向(<11-20>方向)から見た際の最表面構造として、多形は違いがあるた
めa面方向への成長では、このような多形の違いを引き継ぐことができ、a面方向への成長では異種
多形が発生しにくい。そこで、成長面をc面からわずかにずれた面とし、異種多形の発生を抑制する
ことが行われ、成長面をc面からずらすことにより、原子ステップ(原子面の段差)からの横方向の
成長(ステップフロー成長)が起こり、多形が保存されるが、結晶成長を進めるにつれ、結晶の最表
面の一部に、必ずc面と平行な面が表出する。c面と平行で、成長面に表出した部分をc面ファセッ
トと言う。c面ファセットは、c面と平行なため結晶成長の様式が異なる。成長後のSiC単結晶内
において、異なる成長様式で成長した部分をファセット成長領域という。このように c面ファセッ
トの結晶成長は、c面方向への結晶成長であるため、上述のように螺旋転位密度が極めて少ないSi
C単結晶上に結晶成長を行うことで島状成長が起こり、多形を引き継ぐことができずに異種多形が発
生してしまう。
一方で、c面ファセットに螺旋転位が存在する、または成長直後に螺旋転位に変換される螺旋転位発
生起点が存在すると、螺旋転位を起点とした螺旋成長が生じる。螺旋成長では、螺旋部がステップを
形成するため、a面方向への成長を可能とし、多形を引き継ぐことができ、多形を維持するためにc
面ファセットにはある程度の螺旋転位又は螺旋転位発生起点が必要であり、そのための手法が求めら
れている。 例えば、{0001}面よりオフセット角度60度以内の面を成長面として有し、成長面
上に螺旋転位発生可能領域をもつ転位制御種結晶で、成長させる炭化ケイ素単結晶の製造方法は、螺
旋転位発生領域を有する転位制御種結晶を用いた炭化ケイ素単結晶の製造方法を用いて、c面ファセ
ット内に螺旋転位を確実に形成でき、異種多形や異方位結晶の生成を抑制できる。また、種結晶の成
長端面が所定の曲率を持つ凸形状をもつことで、成長過程において渦巻き成長を行うc面ファセッ
ト領域が形成する。
しかし、❶第1の問題は「極めて螺旋転位密度が小さいシードを用いて結晶成長させる場合に、異種
多形の発生を十分抑制できない、❷第2の問題は、導入した螺旋転位が、最終製品の半導体デバイス
の品質劣化の原因となる、❸第3の問題は、低コスト化を目指して長尺成長させた際に、異種多形を
十分抑制できないという問題がある。また、成長の初期段階に形成されるファセット成長領域内に螺
旋転位を確実にきないと考え、異種多形が発生しうるファセット成長領域の面積をできるだけ小さく
すること(点、または線)で、成長初期の異種多形防止を試みているが、ファセット成長領域が徐々
に広がり螺旋転位が導入されるまでの間に異種多形が発生しなければ、異種多形のない成長するが、
成長の極初期段階で異種多形はどうしてもある確率で発生し、上述の第1の問題を解決することがで
きない。
第1の問題に対する対策として、極めて高密度(数千個/cm2~)に螺旋転位をファセット成長領
域内に導入が考えられる。高密度の螺旋転位が導入されれば、成長初期における異種多形発生確率を
減らすことができるが、高密度な螺旋転位を導入すると、転位がオフセット下流方向に流出し、多数
の欠陥を生み出し上述の第2の問題が生じる。 また第1の問題と第2の問題を同時に解決に、c面
ファセットに導入する螺旋転位の最適密度を見出すことも考えられるが、最適密度を見出したとして
も、インゴットの長尺化に対応しないという第3の問題がある。螺旋転位は、結晶成長が進むにつれ
て異符号の螺旋転位が互いに引き合い結合して消滅したり、基底面の欠陥に変換するため、結晶成長
と共に螺旋転位密度が少なくなり、成長初期の螺旋転位密度が最適であっても、成長後半には螺旋転
位密度が充分でなく異種多形が生じるという問題が生じる。これと反対に、成長後半に最適条件とな
るように螺旋転位密度に設定すると、成長初期の螺旋転位密度が高すぎて、第2の問題が生じてしま
う。このようにこれら3つの問題は、互いにトレードオフの関係にあり、すべてを同時に満たすこと
ができない。
この3つの問題を同時に解決するにあたり、下図のようにチップ化された領域内における結晶転位及
び結晶欠陥の存在比率を低減り、炭化ケイ素シードは、{0001}面に対する傾斜角θが何れの方
向にも2°未満である初期ファセット形成面を備え、初期ファセット形成面は、第1の方向に延在す
る第1の螺旋転位発生ラインを有ものである(詳細は下図クリック参照)。
【図1】本発明の一態様に係るSiCシードの一部を平面視した模式図。
【図2】図1のSiCシードの一部をA-A’面で切断した切断面
【図3】本発明の一態様に係るSiCシードの一部を拡大して平面視し、主面と初期ファセット形成
面の{0001}面に対する傾き方向と傾斜角θを示した模式図
【符号の説明】
10…主面、20,20A,20B,20C,20D…初期ファセット形成面、21…螺旋転位発生
ライン、21a…第1の螺旋転位発生ライン、21b…第2の螺旋転位発生ライン、22…螺旋転位
発生起点、23…螺旋転位、30…副成長面
Oct. 25, 2017
【エネルギーフリー社会篇:富山市に「ゼロエネ街区」完成】
10月25日、富山市が推進する「ネット・ゼロ・エネルギー」を実現する環境配慮型街区「セーフ
&環境スマートモデル街区」が完成し、10月25日に完成式典が開催された。富山市のPPP(官民連携)
事業で、公募型プロポーザルで選ばれた大和ハウス工業が工事を手掛けていた。 富山市立豊田小学校
の跡地約8500m2に、宅地21区画と公共施設を建設した。宅地に建設する戸建住宅は、すべてに太陽光
発電システムと家庭用Liイオン蓄電池、家庭用燃料電池コージェネレーション(熱電併給)システム
を搭載した「3電池搭載住宅」となる。9棟が建売住宅、12棟が注文住宅で、現在はモデルルーム1棟
が建設済み。 太陽光発電とLiイオン蓄電池を連係制御するハイブリッドシステム「POWER iE 6 HYB
RID(パワーイエ・シックス・ハイブリッド)」(6.2kWh・太陽光発電システムと合わせて出力5.5kW
)を全戸に設置する。太陽光発電システムとLiイオン蓄電池のパワーコンディショナー(PCS)を一
体化することで、エネルギー制御を効率的に行う。PCSとLiイオン蓄電池ユニットはエリーパワー製。
公共施設は、地区センターや公民館、図書館分館の機能を持つ。また、太陽光発電とLiイオン蓄電池、
天然ガスによるマイクロコージェネシステムを搭載し、非常時には地域の防災拠点となる。地区セン
ターは10月23日から、公民館と図書館分館は10月26日から業務を開始。 尚、住宅販売は、大和ハウス
工業富山支店が担当する。宅地は平均201m2(約61坪)で、土地を含めた1戸3500万円程度に
なる見込み。第1期として11区画を販売。
以上、毎日沢山の関連記事を整理(と言っても、目が通せなく没にしているのが実情)しきれず。そ
れほどの変革期である(もう、ヘロヘロですわ!?)。”もろびとこぞりて(Joy to the World! the Lord
is come)!流れは来ませり~(The time there has been a change.)”である。
● 今宵もほっとウィスキーとひとり鍋:さつまいもと鶏手羽の豆乳スープ
体調をくずし酒は立っていたがそれも二週間で徐々に口にするようになるが、ビール、ウィスキーは
口に合わず、唯一日本酒だけ口にするようにになり、徐々にビールも口にする。そして、気温も下が
り、ほっとウィスキーが恋しくなり、ひとり鍋の季節がやってきた。今夜は彼女の手作り夕食だった
が、食べたい鍋はないか考えていると、移動販売でさつまのバイブレット(レーズンがサツマイモに
変わったイメージだが、徳島の「鳴門金時」の開発栽培の苦労話や最近のちょっとしたブームについ
てマスターと話していたのを思い出す。そこでネットサーフし、鶏手羽元に切り込みを入れておくと
火の通りも味もよくなり、豆乳を加えたら沸騰しないように火加減すれば『さつまいもと鶏手羽の豆
乳スープ』が醤油メーカのレシピに記載されていたので、彼女と相談してみることに。