43 独裁者を断罪する / 沢天夬(たくてんかい)
※ 夬とは、決潰、決裂の決にあたる言葉で、切り開く、垂大事を決行
することである。いちばん上に陰爻があり、5つの陽爻を抑えつけ
ている,独裁者が世論を無視して圧政を布いている形である。たと
い危険はともなっても、また非常手段に訴えても、この独裁汗を排
除(夬)しなけれぽならぬ。剛毅な精神(乾)でそれを行なってこ
そ、人々は悦び(兌)和らぐのである。それにほ不純な動機があっ
てはならない。私利私欲を去って正義を貫くこと、また自己の足場
を固めてから行なうこと、暴力はできるだけ避けることが大切であ
る。
78 782 Track field athleticsfield athletics2 Track field athletics
【寒暖差アレルギーと花粉症】
季節の変わり目である3月は気温の差が激しく、「寒暖差アレルギー」が発症しやすい時期です。寒
暖差アレルギーは通常のアレルギーとは異なり、自律神経の不調によって起こるといわれ、生活習慣
の改善とともに、体を温める漢方薬が効果的ともいわれる。吾が家でも、家族皆な症状はそれぞれ異
なるものの不調を訴える。病院に行くもの(彼女)、これから行こうとするもの(息子)、そして、
病院に行こうともしないもの(僕)というふうに。それにしても、くしゃみ、偏頭痛、鼻炎と、精神
的な騒鬱感は収まりそうにない。
寒い場所から温かい屋内に移動したとき、体がかゆくなったりするのは、暑さのために体の血管が急
激に拡張し、周囲の細胞からアレルギー反応を引き起こすヒスタミンや好酸球などが放出されるため
体は寒さで体温が低下すると自律神経の働きにより、熱を逃さないよう、血管が収縮。逆に暑くなる
と血管が拡張して熱を逃がす。しかし、急激に体が冷やされたり、逆に温められたりする環境下では
この切り替えがうまくいかない、そのために起こる過敏な反応が寒暖差アレルギー。体のかゆみのほ
か、鼻炎の症状、せき、食欲不振や下痢など消化管の症状などが表れる。
すぐにできる対策としては、①衣服による調整。こまめに脱ぎ着をして、急激な温度変化にできるだ
け体をさらさないようにする。寒い日は洋服を着込むだけでなく、帽子やマフラーで首から上を保護
し、足元はレッグウォーマーで覆い、熱を逃がさない。③鼻や喉が弱い人は粘膜への刺激を避けるた
めにマスクがよい。③漢方薬で身体を温め、血流を良くする――寒暖差アレルギーの起きやすい人は
筋肉が少なく、痩せ形で冷え症タイプが多い。こうした人は血流が悪いため、血管の収縮、拡張とい
った自律神経の働きがうまくいかないというので、高齢者なども含まれるのだろうが?、そこで体を
温め、血流をよくする働きのある当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や桂枝茯苓丸(けいしぶくり
ょうがん)の処方を薦められる。また、これらの漢方薬に五苓散(ごれいさん)を併用すると、さら
に効果がアップするというが、その作用機序についてはいまいち理解できないでいるが、①室内運動
の励行、②入浴、③夜更かしや過剰作業や不節制をやめ、④最適な空調環境を作り出すことに努める。
それにしても、「寒暖差アレルギー」と「花粉症」のデュアルな季節病とはややこしい。
Wind turbine Fluid performance analysis
Design of a contra-rotating propeller type turbine
【革命的風力タービン補考Ⅰ】
しばらくハルバッハ配列磁力特性のことを調べていたら、磁石形状そのサイズと磁力強度と3次元配
置のデータ入力すれば、その「磁界支配強度図表示できるプログラムソフト」があれば便利いいなと
思ってもみたが、もう既に上梓されているのだろうけれど面倒くさいので、思考停止し、「SWT」
に関する代わりに、設計ベース思考に関する包括的な特許事例を検索する。
● 特許5521120 垂直軸タービン及びこれを備える両方向積層式垂直軸タービン
この事例は韓国のファシン マシーナリ カンパニー リミテッドの垂直型風力発電システムかんするも
のだが、金本敏明佐賀大学教授らのの「特開平10-201197 相逆転二段羽根車と内外二重回転子からな
る発電装置」の相反転方式を模した上下二段タービン(下図)で、その他、二重(複合)ブレード方
式を特徴とする。
【要約】
複合ブレードユニット、複合ブレードユニットに連結されるアーム、アームが連結される回転軸、及
び回転軸を支持する支持体を含む垂直軸タービンを提供し、ここで、複合ブレードユニットは、アー
ムに連結されるカセットと、カセットに回転可能に結合する遠心回転軸と、遠心回転軸に回転可能に
結合する第1ブレードと、第1ブレードに結合する遠心力対応装置と、カセットに結合する第2ブレ
ードとを備え、第1ブレードは、回転軸の回転時の遠心力に対応して遠心力対応装置で生成される力
によって遠心回転軸を中心に自体回転運動することで、低風速、低回転で有効なエネルギーを抽出す
ることができる垂直軸タービン及びこれを備える両方向積層式垂直軸タービンの構造・構成の特許で
ある。
尚、「カセット」という用語に面食らうがここでは「ケース(収納体)」と理解する。下記にこの事
例の特許請求項目を掲載する。
複合ブレードユニット、前記複合ブレードユニットに連結されるアーム、前記アームが連結さ
れる回転軸、及び前記回転軸を支持する支持体を含み、前記複合ブレードユニットは、前記ア
ームに連結されるカセット;前記カセットに回転可能に結合する遠心回転軸;前記遠心回転軸
に回転可能に結合する第1ブレード;前記第1ブレードに結合する遠心力対応装置;及び 前記
カセットに結合する第2ブレードを備え、
前記第1ブレードは、前記回転軸の回転の際、遠心力に対応して前記遠心力対応装置から加わ
る力によって前記遠心回転軸を中心に自体回転運動することを特徴とする、垂直軸タービン。
前記第1ブレードの後縁または前縁に設置される重りをさらに含むことを特徴とする、請求項
1に記載の垂直軸タービン。
前記第2ブレードは、前記回転軸を中心に回転するとき、回転方向において前記第1ブレード
より先立つ位相を持つことを特徴とする、請求項2に記載の垂直軸タービン。
前記第1ブレードは、前記回転軸を中心に回転するとき、回転方向において前記第2ブレード
より先立つ位相を持つことを特徴とする、請求項2に記載の垂直軸タービン。
前記遠心力対応装置は、圧縮スプリング、圧縮ダンパー、油圧装置、電磁弁、モーター、永久
磁石の応力装置、またはこれらの組合せを含むことを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸タ
ービン。
前記遠心回転軸を中心に回転する前記第1または第2ブレードの回転角を制限するように、前
記カセット、前記第1または第2ブレード、またはこれらのすべてに設置されるエンドストッ
パーをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸タービン。
前記第1ブレードまたは前記第2ブレードは、対称型、非対称型、揚力型、抗力型、またはこ
れらの組合型の翼形を備えることを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸タービン。
前記回転軸を中心にした回転方向において前記第1ブレードの位相が前記第2ブレードの位相
より先立つとき、前記第1ブレードの初期入射角は前記第2ブレードの初期入射角より大きい
ことを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸タービン。
前記第1ブレードの入射角は少なくとも2個の特定角に固定されることを特徴とする、請求項
8に記載の垂直軸タービン。
前記第1ブレードの初期入射角は前記第2ブレードの最大キャンバーより大きいことを特徴と
する、請求項8に記載の垂直軸タービン。
前記回転軸に対する前記第1ブレードの回転半径は前記第2ブレードより小さいことを特徴と
する、請求項10に記載の垂直軸タービン。
前記複合ブレードユニットは、3列、4列、5列、及び6列のいずれか一つが等間隔の形態で
前記回転軸に結合することを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸タービン。
前記第2ブレードに対する前記第1ブレードの先立つ距離は前記第2ブレードの翼弦線長の2
%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸タービン。
前記回転軸からの前記第1ブレードと前記第2ブレードの距離の差は前記第1または第2ブレ
ードの最大キャンバーの1倍より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の垂直軸タービン。
請求項1~14のいずれか一項の垂直軸タービンとして、第1方向に回転する第1垂直軸ター
ビン、及び前記第1方向の反対方向である第2方向に回転する第2垂直軸タービンを備える第
1両方向垂直軸タービンを含むことを特徴とする、両方向積層式垂直軸タービン。
前記垂直軸タービンとして、前記第1方向に回転する第3垂直軸タービン、及び前記第2方向
に回転する第4垂直軸タービンを備える第2両方向垂直軸タービンをさらに含み、前記第1及
び第2両方向垂直軸タービンは、前記第1、第2、第3、及び第4垂直軸タービンがこの記載
順に垂直方向に積層されることを特徴とする、請求項15に記載の両方向積層式垂直軸タービ
ン。
前記第1及び第2垂直軸タービンの回転軸の間で前記第1垂直軸タービンに隣接して設置され
る上部ワンウェイクラッチ及び電磁クラッチセット;及び 前記回転軸の間で前記第2垂直軸タ
ービンに隣接して設置される下部ワンウェイクラッチ及び電磁クラッチセットをさらに含むこ
とを特徴とする、請求項15に記載の両方向積層式垂直軸タービン。
前記上部及び下部ワンウェイクラッチ及び電磁クラッチセットの間に設置される発電機モジュ
ール部;及び 前記発電機モジュール部と前記上部または下部ワンウェイクラッチ及び電磁クラ
ッチセットの間に設置される
出力スリップリングをさらに含むことを特徴とする、請求項17
に記載の両方向積層式垂直軸タービン。
前記第1垂直軸タービン及び前記第2垂直側タービンにそれぞれ備えられる複合ブレードユニ
ットは、前記第1または第2ブレードが回転方向または前記回転方向の反対方向に一定角だけ
傾いた形態、または連続曲線形態を備えるか、あるいは遠心力方向または前記遠心力方向の反
対方向である回転軸方向に一定角だけ傾いた形態を備えることを特徴とする、請求項15に記
載の両方向積層式垂直軸タービン。
以上のように、この事例は垂直軸風力タービンのダリウス型タービンの初期起動問題を解消するため
に、低風速、低回転で有効なエネルギーを抽出するためのタービンブレードの多重迎え角を具現する
垂直軸タービンの提供にあり、また、都心の間歇的な風に速かに反応して定速度に到逹することがで
きる構造を持つことにより、高効率及び高稼働率を提供することができる両方向積層式垂直軸タービ
ンを提供することになどを目的としている。
①つまり、多重迎え角を具現する二重ブレード構造のタービンブレードを用いることにより、第1方
向に回転するブレードを備えた上部タービンと第1方向の反対方向である第2方向に回転するブレー
ドを備えた下部タービンの自己起動性を向上させることができ、
②さらに、上部タービンと下部タービンが自体回転速度を増加させることができ、規定風速以上の風
速で停止(カットアウト)速度とならなくて一定の速度で定着して安定して回転するようにすること
ができる特徴をもち、
③また、大型風力発電に適用されるピッチ制御及びストール制御を機械的な要素だけで具現すること
ができ、精密運転制御のための別途のプログラムや装置を設置しなくても優れた発電効率及び利用率
を得ることができる。
● 複合ブレードユニットの特徴
本事例の複合ブレードユニットを備えた垂直軸タービンは、単純構造の二重ブレードを備えた既存の
垂直軸タービンに比べ、次のような利点を持つ。このような違いは垂直軸タービンの性能及び効率の
違いを伴う。
1.ブレード配列において、外側の翼(第2ブレードに対応)より内側の翼(第1ブレードに対応)
が回転軸中心から回転方向に一定角だけ先立つ位相を持つ配列を備える。
2.外側の翼を基準として内側翼の位置または半径は最大キャンバーの約1倍以上の距離を持つ。
3.外側翼と内側翼は機械構造学的入射角が違うので、内側翼は外側翼より大きな角を形成する。
4.内側翼と外側翼によって形成される入射角が違う。
5.入射角が違うので、内側翼と外側翼のベクターが違って同一方位角で迎え角が同じになる。
6.全区間で干渉部位がない。
7.B地域とD地域で入射角が“0”であるとき、理想的な迎え角が小さいが、入射角がある場合、
B地域とD地域で迎え角が改善して出力が向上する。
8.内側翼または外側翼のフラップ(Flap)の機能によって上限速度制御機能を持つ。
9.2個以上のブレードを組み合わせる(複合ブレードユニットに対応)場合、回転半径の回転面
方向に配列されるので、ブレードの有効面積を広げることができる。
10.前後の配列による内側翼の後流が外側翼の引入側で空気密度を高くし、一部層流で剥離される
後流のベクターは後端の外側翼の迎え角改善に役立ち、前端から流れた流動が後端の外側翼の層
流につながって全体的に表面積が大きい効果を発生させて揚力特性を改善させる。
11.初期回転方向に前進して配置された、つまり位相が先立つ内側翼の位置及び入射角によって抗
力ベクターが増加して初期起動及び低風速で卓越した性能を示す。
● 両方向積層式垂直軸タービンの特徴
発電機において電気を誘導するための方法には、コイルを持つ回転子を固定し、磁石を有する界磁石
を回転させる方法と、その反対に界磁石を固定し、回転子を回転させる方法の二通りがある。ところ
で、両方向発電機においては、この回転子及び界磁石を互いに反対方向に回転させて、導体であるコ
イルと磁束が分布されている磁界内の導体との相対速度を2倍に増加させて誘起起電力を2倍以上に
発生させる原理を用いる(下図17、18参照)
例えば、水平軸の両方向発電機1700は、図17に示すように、水平型タービンの翼に相当する仮
想の空気流動管内に流入する空気の総エネルギーを前端のブレードで1次電気エネルギー(V2)に
変換し、その後流のエネルギーを後端のブレードでエネルギー(V4)を吸収する方式で構成されて
いる。ここで、流入風速の総エネルギーを1次及び2次ブレードで分散吸収するため、結局1個のブ
レードで得たエネルギー総量と同量のエネルギーを生産するようになり、よってこのような両方向発
電機ではブレードの相互逆回転だけで効率を2倍に増大させることはできない。
例えば、V1の無限風速が流入するとき、V2、V4のブレードで吸収することができる理論的エネル
ギーの最大値は、損失を無視した場合、ベッツ理論またはベッツ係数によって無限風速のエネルギー
(V1)の59.3%に過ぎなく、V5の値は結局V1の40.7%となる。すなわち、V5=V1-(
59.3%)となる。したがって、V2とV4から吸収するエネルギーは理論的最大値59.3%を両
分してエネルギーを発生させる。
。
一方、図18に示すように、両方向垂直型タービン1800は、それぞれのタービンに無限風速エネ
ルギー(V1、V1’)が作用し、一定の面積を持つタービンの機械的出力によるトルクが各タービ
ンを介して回転子及び界磁石に回転運動エネルギーとして伝達されて出力を2倍以上増加させること
ができる。
すなわち、上部及び下部タービンに独立してエネルギーが流入して回転子及び界磁石に同等な回転ト
ルクが発生すれば、2倍以上の電気的出力を発生することができる。
これを式で示すと、数式1及び数式2の通りである。
[数式1] V2=V1×59.3
[数式2] V2’=V1’×59.3
しかし、垂直型両方向タービンの起動(カットイン)の際、回転子コイルに電流が流れると同時にそ
の電流によって磁束が発生し、回転子は瞬間的に電動機の回転子と同様な状態となり、相対的逆トル
クによって反対側界磁石を引き寄せる力を発生させる。このような現象を電気子反作用と言う。した
がって、両方向発電機の初期起動の際、上部タービンの一部が例えば時計方向に回転するとき、下部
タービンが固定装置によって固定されない場合、前記のような現象によって下部タービンも同一方向
に引かれて行く現象が発生し、このような現象は風が流入する全区間で連続的に現れ、結局両方向発
電機の役目ができなくなる。
また、垂直軸において時間の経過につれて上部または下部のいずれか一方にだけ作用する力によって
タービンが回転するとき、必ず反対側タービンは逆回転することができる受風領域にあるか固定され
ていなければならなく、そうではない場合、むしろ独立タービン(シングル)発電機より劣る形状となることもあ
り、このように、水平軸両方向発電機に比べ、垂直軸両方向発電機はエネルギー発生効率が高いにも
かかわらず、両方向駆動を具現するための構造的問題によって実用化が遅くなっている。
図19は垂直軸タービンを備える両方向積層式垂直軸タービンの概略斜視図で、図20は図19の両
方向積層式垂直軸タービンの部分拡大斜視図。図19に示したように、両方向積層型垂直軸タービン
1900は、多重迎え角機能がある複合ブレードユニットをそれぞれ備える複数の垂直軸タービン
1910~1960、それぞれの垂直軸タービンの上下側でそれぞれの垂直軸タービンを支持する支
持三脚1904a、1904b、それぞれの垂直軸タービンの一対の支持三脚1904a、1904
bを連結する支持棒1906、それぞれの垂直軸タービンの支持棒1906を連結するカップリング
部材、及び両方向垂直軸タービンの下部を支持する支持台1902を含む。支持三脚、支持棒、カッ
プリング部材、及び支持台のそれぞれは説明の便宜上簡単に支持体と言うことができる。複数の垂直
軸タービン1910~1960は二個ずつ対をなしてほぼ垂直方向に3列積層された構造を備える。
各対の垂直軸タービンは、第1方向に回転する複合ブレードユニットを備えた上部タービンと、第1
方向の反対方向である第2方向に回転する複合ブレードユニットを備えた下部タービンとからなる。
言い替えれば、3個の両方向垂直軸タービンは実質的に同一の構成及び形態を備えるので、その中で
いずれか一対の垂直軸タービン、例えば上部タービン1940及び下部タービン1930を中心とし
て説明する。
発電機は、回転子または界磁石のいずれか一方が固定され、外部の機械的回転動力によって磁界内の
導体を移動させて磁束を切る速度によって誘起起電力を発生させる装置である。発電機の出力を決定
する要素は、磁束密度、導体有効長、導体が磁束を断続させる速度によって決まる。ここで、磁束密
度と導体の長さは製作当時に定格設計値によって一定の値に決まり、磁束を切る導体の回転速度は結
局発電機の可変的出力に起因する。一方向発電機とは異なり、両方向発電機は、回転子と界磁石の回
転を独立的にして相互に逆方向に回転した加速の力で速度を倍加させる結果として発電機の出力特性
を向上させる。
両方向垂直軸タービン1900は、副タービン回転軸2004に結合される上部複合タービンカセッ
トユニット2000d、上部タービン下部ベアリングハウジング2010、上部ワンウェイクラッチ
及び電磁クラッチセット2020、発電機モジュール部2030、出力スリップリング2040、下
部ワンウェイクラッチ及び電磁クラッチセット2050、支持体1904a、1904b、1906、
及び他の副タービン回転軸2003に結合する下部複合タービンカセットユニット2000cを備え
る。上部及び下部複合タービンカセットユニット2000d、2000dのそれぞれは前述した複合
ブレードユニットに対応する。
回転子と同一の回転軸に結合された上部連結カップリングによって上部タービン1940が時計方向
に回転するとき、下部タービン1930がフリー(Free)状態にある場合、つまり受風領域では
ない場合、電気子の反作用によって同一方向に引かれて行く現象を防止するために、下部タービン
1930の回転軸2003から伸びた同一回転軸に下部タービン1930の回転を円滑にする上部ベ
アリング及び下部ベアリング(下部タービンの上下部ベアリング)とは別に下部タービン1930の
上部ベアリングの上端回転体支持三脚(支持体)1904a上にワンウェイクラッチを挿入設置する。
ワンウェイクラッチは一方向にだけ回転し、反対方向の力によってはロック機能を果たす。
このような構造によれば、上部タービン1940が時計方向に回転するとき、ワンウェイクラッチの
ベアリングによってワンウェイクラッチの外輪が支持体に固定され、内側は発電機の界磁石側に連結
され、電気子の反作用による発電機界磁石が回転子である上部タービン1940の時計方向回転に対
してロック機能を果たすことで、界磁石側回転軸が支持体に固定されたように作動することができる。
その後、下部タービン1930が受風領域に入れば、ワンウェイクラッチのベアリングは順風向(例えば、反時計
方向)に回転することができることにより、両方向発電機の起動問題を解決することができる。上部ワンウェイ
クラッチまたは下部ワンウェイクラッチはそれぞれ電磁クラッチとともに上部または下部ワンウェイクラッチ及び
電磁クラッチセット2020、2050内に一体的に構成されている。電磁クラッチは一般的に採用される装置であ
る。
上部タービン1940と下部タービン1930の間に上部ワンウェイクラッチ及び電磁クラッチセッ
ト2020と下部ワンウェイクラッチ及び電磁クラッチセット2050を設置し、上部ワンウェイク
ラッチ及び電磁クラッチセット2020と下部ワンウェイクラッチ及び電磁クラッチセット2050
の間に発電機モジュール部2030と出力スリップリング2040を設置する。両方向垂直軸タービ
ンにおいて、上部及び下部のそれぞれの電磁クラッチは、両方向発電機の特性上、一方向発電機に比
べ、電気子と界磁石が交差する相対速度が2倍となるので一定の速度で回転速度(RPM)を制御す
る必要があり、上部と下部を同時にまたは別個に作動することができるように電気制御的プログラム
コントローラを含むことができる。すなわち、上部及び下部のそれぞれの電磁クラッチには、上部と
下部を同時に制御する機能、上部を単独で制御する機能、下部を単独で制御する機能などを含むこと
ができる。
上部と下部タービン1940、1930は機械構造学的に複合ブレードユニットにおいて停止(カッ
トアウト)なしに一定の速度で制御されることができるが、機械的欠陥ないし破損の発生時、非常装
置により電気的にブレイキングさせる機能を備えることができる。このように、前述した実施例によ
れば、複合ブレードユニットを備えた両方向風力発電機が2個以上複層に積層された両方向積層式垂
直軸タービンを提供することができる。
以上、この事例はわたし(たち)がめざす革命的風力タービンに近いものとなっているようにみえる
が(比較データがないので要確認)、後は最適化のための詰めが残る。「ブレードとアーム」の可変
については絶対的な設計条件でなく、ローカルな設計条件と考える。
この項了
● 今夜の一曲
ラヴェル : ピアノ三重奏 Piano Trio M.67
ピアノ三重奏曲イ短調は、モーリス・ラヴェルが1914年の夏に作曲した室内楽曲。ピアノ三重奏曲を
作曲するにあたって、ラヴェルはこのジャンル自体が作曲上の困難を持っていることを意識していた。
どうやってピアノと弦楽器の対照的な音色を調和させるか、またどうやって3つの楽器のバランスを
取るか、特にチェロを聴き取りやすくするためにはどう他の楽器と対置すればいいかという点である。
音色の調和については、ラヴェルは管弦楽的な書法を持ち込むことで対処した。各楽器をきわめて広
い音域において大胆に用いることで、通常室内楽には見られないような豊かなテクスチュアを作り出
したのである。また彼はトリル、トレモロ、ハーモニクス、グリッサンド、アルペジオといった色彩
効果を自由に用いているが、これは3人の奏者に高い技術を要求することになった。一方、テクスチ
ュアの明快さと各楽器のバランスを保つためラヴェルは、ヴァイオリンとチェロを2オクターヴ間隔
で配置し、その間にピアノの右手のパッセージを挟む書法を頻繁に用いている。『三重奏曲』の音楽
素材の着想は、バスクの舞踏からマレーシアの詩に至るまで幅広い分野から得られている。
イ短調、全4楽章。楽章構成は、ソナタ形式とロンド形式の第1楽章・第4楽章を挟んだ古典的なも
のであるのに対し、調性については旋法や五音音階の使用も目立ち、調という枠組みで括りきれない
面も多い。第1楽章や第4楽章に現れる混合拍子、第2楽章の小節線とややずれたアクセント、第3
楽章のオクターブによる単純な伴奏が、この作品の民謡的な性格や異国趣味/古代趣味的な情緒を醸
し出している。