黄 帝 こうてい
ことば --------------------------------------------------------------------------------
「なんじに芋(ちょ)を与えんに、朝に三にし暮は四にす。足らんか」
「風に随いて東西すること、木葉幹穀のごとく、ついに風のわれに梁ずるか、われの風に乗ずるか
を知らず」
「然る所以(ゆえん)を知らずして然るは、兪なり」
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滝の奇人
孔子が呂梁にでかけた時のことである。滝が三十仞(じん)の高さからなだれおち、しぶきをあげ
る急流は三十里もつづいていた。亀や魚でさえ、とても泳げたものでない。と、万人の男が浮き沈
みしている。孔子は、さては身投げかと思い、これを救おうと、弟子たちに流れにそって追いかけ
させた。だが男は、しばらく流されて水からあがり、ざんばら髪で歌をうたいながら堤の下で休ん
でいる。
孔子は歩みよってたずねた。
「呂梁の滝は三十仞、しぷきをあげる急流は三十里もつづいて、亀や魚でさえ泳げないほどです。
さっきは、てっきり身投げかと思い、弟子たちに救わせようとしたら、あなたは水からあがり、ざ
んばら髪で歌などうたっている。あの世の人かと思いましたが、よくみればやっぱりこの世の人で
す。この流れを泳ぐ秘訣を教えてください」
「いや秘訣など、別にありません。ただ、わたしは『故』から始め、『性』に長じて、『命』に或
っただけです。さかまく波にまかせ、決して流れにさからいません。これが秘訣といえばいえるで
しょうか」
「その、『故』から始め、『性』に長じて、『兪』に或る、というのはどういうことですか」
「陸にうまれて陸にくらす、これが『故』です。水になれて泳いでくらす、これが『性』です。じ
ょうずになろうとしなくても、じょうずになってしまうこと、これが『命』です」
〈仞〉 三十伝は約百メートル。もっとも仞の長さについては諸説がある。
〈里〉 三十里は約二十キロメートル。
孔子觀於呂梁
孔子觀於呂梁,懸水三十仞,流沫四十里,黿鼉魚鱉之所不能游也。見一丈夫游之,以為有苦而欲死
也。使弟子並流而拯之。數百步而 出,被發行歌而游於塘下。
孔子從而問焉,曰:"呂梁懸水四十仞,流沫三十里,黿鼉龜瞥之所不能游,向吾見子蹈之,以為有苦
而欲死者,使弟子並流將承子。子出而被發行歌。吾以子為鬼,察子則人也。蹈水有道乎?"
曰:"亡,吾無道。吾始乎故,長乎 性,成乎命。與齊俱入,與汩偕出,從水之道而不為私焉。此吾所
以 蹈之也。"
孔子曰:"何謂始乎故,長乎性,成乎命也?"
曰:"吾生於陵而安於陵,故也;長於水而安於水,性也;不知吾所以然而然, 命也。"
横山大観
【下の句トレッキング:麦踏む足に つたひ来るかな】
雨霽れて土の匂いひの温りが麦踏む足につたひ来るかな 山崎方代
雨霽れてああ三百の雫する杉原一司忌の桐の花 塚本邦雄
Dec.11, 2018
【2019年の世界の電力貯蔵市場の予測】
12月11日、米国の市場調査会社のグリーンテックメディアによると、2018年の米国のエネルギ
ー貯蔵市場は大きく変動、家庭や産業メータ用設備が大幅に増加したが、大規模蓄電装置の設置を
規制政策による不確実性が懸念されたと報告。来年度は、サンフランシスコで開催されたGreentech
Media の年次Energy Storage Summitでの開幕プレゼンテーションでWood Mackenzie Power&Renewa-
bles のエネルギー貯蔵リサーチディレクタのRavi Manghaniが取り上げ、2018年の重要な発展を遂
げた、5つの大胆予測を行っている。
まず、1つめは、昨年と比べ2018年の最初の3四半期に減少が見られた後、商用エネルギー貯蔵
施設が来年再び回復する。計器用電池市場は横ばいで、大規模事業が年間生産量を支配。しかし、
今年は使役用蓄電池を支える政策問題がある。2月に承認された連邦エネルギー規制委員会(FERC)
指令41を国家の送電系統の動向の不確実性が停滞させる。指令841は、グリッド事業者に、蓄電池
の充電と放電の双方への能力に対応する市場メカニズム構築、既存の発電装置で対応できない速度
昇降を実現するが、各ISOとRTOがFERC要件をどのように実施するかの詳細は、過去数ヶ月にわた
り出てくる様々な些細な提案が指摘のように、エネルギー産業の議論対象である。系統管理者が最
終的にFERCとの公式の命令841準拠計画を今月作成、各系統管理者がより前向きでより完全に電力
貯蔵が得られている。エネルギー貯蔵協会(ESA)はこれらの最終計画の苦情を抱えているが、議
論がさらに進むことを前提に、今年の指令841の市場変化は、まだ卸売りエネルギーと補助エネル
ギーに役立つ新しく大きなエネルギーサービスを創出する。
〼2つめの予測は、2018年の太陽光プラス貯蔵の導入記録が来年破られるとする予測よりも大胆で
ある。これは、太陽光と電池価格の下落と、ソーラー用の連邦投資税額控除により、インストール
の一環として蓄電池コストに含まれた今年は、太陽光と貯蔵電力購入契約で記録を破っている。コ
ロラド州のXcel Energy社は、太陽光貯蔵でメガワット時当たり36ドルで入札。これに対し、NV
Energy は、太陽光および太陽光プラス貯蔵用RFP入札単価をさらに押し下げた。これは、部分的に
派遣可能な太陽光発電プロジェクト(発電所のように完全に派遣可能ではない場合)に対して、メ
ガワット時あたり約6~7ドルのプレミアムに相当する。 2023年までに、ITCの窓が閉まると、組
み合わせた太陽光貯蔵プロジェクトのレベル化されたエネルギーコスト(LCOE)は、それらを伝
統的な発電機と直接競合させるだろうとManghaniは語る。
〼長期間のソーラープラスストレージの推進は、マイクロソフトのプロキシ世代PPAやGoogleのデ
ータセンタ向けの24時間×365日のクリーン世代イニシアチブなど、再生可能エネルギーのポ
ートフォリオに需要を合わせようとする企業の取り組みによっても促進され、これはマンガニの第
3の予測にもつながる。カリフォルニア州のような貯蔵に富んだ市場ですでに閉鎖状態の天然ガス
燃料プラントは、2019年同様である。Wood Mackenzie Power&Renewablesのプロジェクトは、6.6
ギガワットの将来のピーク容量(2026年までに米国が必要とする約32%)が4時間以上のエネル
ギー貯蔵リスクにさらされると予測。その間に年間6~8%のエネルギー貯蔵容量増加すると予測
している。また、毎年10~12%の積極的な予測でば、電力貯蔵の新しいピーク容量シェアは
80%にまで上昇する。
〼第4の予測は、今年の業界の障害の1つのサプライチェーンの不足は、商業/産業の業界成長を
遅らせる。リチウムニッケルマンガンコバルトオキサイドやリチウムニッケルコバルトアルミニウ
ムオキサイドなど、より高エネルギー密度のリチウムイオン電池の化学物質の主要成分であるコバ
ルトの世界的な価格上昇と製造能力の一時的な隘路の2つが不足の原因となる。これらの電池は、
高いエネルギー密度は電気自動車産業に必須条件。 2017年には世界のコバルト生産量の約半分を
占めた。その結果、コバルト価格は2016年から2017年に倍増している。ウッドマッケンジー社は、
コバルトの価格が今後2年間で低下すると予測するが、現在の価格上昇は、リン酸リチウム(LFP)、
酸化リチウムマンガン酸化物およびチタン酸リチウムなどのコバルトを必要としないリチウムイオ
ンに注目。これらの化学物質の中で最も一般的なLFPが、2019年にエネルギー貯蔵産業に選ばれた
リチウムイオン化学物質は元に戻ることを予測している。
〼最終的な予測は、2018年に世界最大貯蔵市場としての地位を失った米国が来年にその地位を回復す
ると予測する。今年は、米国で約700メガワット時に比べて、約1.1ギガワット時のエネルギー
貯蔵が導入されたことで、韓国がトップを奪う。これは、韓国の政府が蓄熱式の風力発電と太陽光
発電の再生可能エネルギーその容量値の5倍の価値を持つエネルギー証書の発行がその要因である。こ
れにより、約4億ドルのエネルギー貯蔵投資と、すでに2020年までに800メガワット時という目
標を上回わる事業化につながった。しかし、FERC指令 841によって市場が開始され、住宅用太陽光
発電システムがより強固になり、州のエネルギー貯蔵インセンティブと目標が稼働していることか
ら、米国は2019年にトップに世界規模の設備の21%を占め、次いで韓国、中国、日本、オースト
ラリアがこれに続く。
【最新地下化石由来ブラステック代替技術Ⅰ】
軽くて強く加工性に優れるプラスチックは、優れた材料として日常に欠かせないものである一方、
原料として石油資源を大量に消費し、さらに自然界にゴミとして長期間残存するといった(マイク
ロプラスチックによる海洋汚染)問題が指摘されている。現在全世界での生産量は年間2億tで、そ
のうち数百万トンが海に流出し海洋汚染の原因となっているといわれている。「植物由来生分解性
樹脂」はポリエステルをつくる微生物の発見により、生分解プラスチックの研究がスタート。生分
解プラスチックには、トウモロコシやサトウキビなどのデンプンからつくるポリ乳酸がよく知られ
ているが、ポリ乳酸は硬くて熱にも弱いため扱いが難しく応用範囲も限られている。これに変わる
新しい生分解プラスチックの開発が盛んになっている。。
● 普及への取組と課題
生分解性プラスチックの開発が本格化するにともない、製造時における高分子化や成形などをめぐ
る技術的課題はもとより、生分解度を計測する試験法や、分解生成物の安全性の評価手法を確立する
ことも求められている。 日本では1989年に、生分解性プラスチックに関する技術の確立、実用化の
推進を目的として、樹脂製造メーカーや加工メーカー、最終製品メーカー、商社などによって、生
分解性プラスチック研究会(現在の日本バイオプラスチック協会(JBPA)が設立され、国際的連
携を進めながら生分解性と安全性に関する識別標準として「グリーンプラ識別表示制度」を設ける。
この制度は、有害重金属類を基本的に含まず、生分解性と安全性が一定基準以上あることが確認さ
れた材料のみから構成されるプラスチック製品をグリーンプラ製品と認定し、製品にシンボルマーク
をつけることを許可する制度。生分解性については、国際標準分析法に基づいた生分解速度で60
%以上のものなどに限定し、安全性についても、使用有機化合物は、天然有機物、食品添加物とし
て登録されているもの、あるいは一定の安全性が確認されたものに限る。
また、日本環境協会が実施するエコマーク制度においても、農林業用資材、造園・緑化用資材、コ
ンポスト用資材として使われる生分解性プラスチック製品について、別途認定基準書を作成するな
どして、エコマーク製品の品質保証と普及に努めており、認定制度を通じて生分解性プラスチック
の品質の確保が図られているが、普及についての進展は順調までとはいかない。これは、(1)価格
面で従来のプラスチックに比べて高価であること、(2)物性や成形性、性能について従来品を凌駕
すると評価されるものが少ないこと、(3)コンポスト施設の整備が遅れていること、などの課題が
残されている。
● 最近の研究開発動向
生分解性プラスチック原材料の新たな分野の開拓として、日立造船(株)では、バイオディーゼル
燃料の製造時の副産物であるグリセリンを高温高圧水中で反応させることによって、ポリ乳酸に転
換する装置の開発をスタートさせている。一方、生分解性プラスチックの分解制御は難しく、強力
な分解菌を利用した分解促進技術が望まれています。(独)農業環境研究所では、生分解性プラス
チックを効率よく分解する微生物(酵母菌)をイネの葉の表面から発見したことを発表しました。
この酵母菌(シュードザイマ属酵母)は、常温では分解されにくいポリ乳酸も常温で分解すること
から、今後の技術開発の基礎として期待されている。
この他、生分解性プラスチックそのものの機能を向上させることで用途分野を拡大する取組も進め
られています。日本精工(株)では、機械部品のベアリングへの利用ができるレベルに耐熱性・強
度を向上させた生分解性プラスチック製品を開発しました。この製品は、耐熱性に優れるポリビニ
ルアルコール(PVA)系樹脂に、強度を向上させる繊維状補強材と柔軟性改良剤を配合した同社の
開発材料が用いられている。 生分解性プラスチックは、バイオマスプラスチックとあわせて循環型
社会を実現するための重要な鍵を握っているといえるだけに、更なる研究開発と普及への取組に対
する関心は高い。
【関連特許技術】
ここでは、❶代替素材の製造方法とその装置、❷廃プラ熱分解方法とその装置、❸廃プラ燃料発電
方法とその装置に分類し掲載する。
❏ 特開2018-114425 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備 JFEスチール株式会社
廃プラスチック、含油スラッジ、廃油などの多くは焼却処理されているのが現状である。しかし、
焼却処理ではCO2発生などの環境負荷が高く、また、焼却炉の熱的損傷の問題もあり、ケミカル
リサイクル技術の確立が求められている。 ケミカルリサイクル技術のなかでも、有機物質を気体
燃料や液体燃料に転換するための技術は、廃プラスチックを中心に従来から種々検討がなされ、例
えば、以下のような提案がなされている。?特開2007-224206には、水素濃度60vol%
以上、好ましくは80vol%以上、温度600℃以上のコークス炉ガス(COG)を廃プラスチッ
クなどの有機物質と反応させることにより、有機物質を高効率で水素化分解・ガス化し、COGを
増熱化する方法が開示されている。 また、?特許第5679088には、ガス化溶融炉で発生した
一酸化炭素と水素を含有する排ガスを利用し、この排ガスに過剰の水蒸気を添加してシフト反応を
行わせ、このシフト反応生成ガスを有機物質に接触させることで、有機物質を改質して低分子化(
熱分解)する方法が開示されている。また、?特開2013-173884には、冶金炉で発生した
一酸化炭素を含有する排ガスを利用し、この排ガスに過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせ
、このシフト反応生成ガスを有機物質に接触させることで、有機物質を改質して低分子化(熱分解
)するとともに、改質反応器から出た低分子化生成物(熱分解生成物)のうち、液体生成物を改質
反応器に還流させて再熱分解し、ガス化率を向上させるようにした方法が開示されている。
しかしながら、上記従来技術には、以下のような問題がある。
まず、?は、有機物質のガス化率がきわめて高くなることが特徴であるが、COG中の水素濃度が
60vol%以上となるのは石炭乾留工程のうちでも乾留末期に限られるので、?では、乾留末期のタ
イミングでガス流路を切替え、多量のダストを含む600℃以上のCOGを廃プラスッチクの水素
化分解反応器に供給する必要がある。しかし、このような過酷な条件で、流路切替弁を長期間安定
して作動させ続けることは困難であり、この意味で実現性に乏しい技術であると言える。さらに、
廃プラスチックの効率的なガス化のためには、60vol%以上の水素を含有するCOGを連続的に
水素化分解反応器に供給することが必要であるが、このためには する必要があり、設備コストが
増大する。 また、?の方法は、設備的には比較的温和な条件で反応がなされるため、実施が容易で
あることや設備コストを低減できる利点を有するものの、得られる熱分解生成物は油状物質の割合
が多くなり、ガス状物質の収率が低いという課題がある。油状物質は、使用場所までの輸送を考慮
した場合、粘性を保つために保温が必要であるなどハンドリング性が悪い。このため有機物質の
熱分解では、可能な限りガス状物質の収率を高めることが望まれる。そのような課題に対しては
気体生成物の収率を高めるために、改質反応器から出た熱分解生成物のうち、液体生成物を改質反
応器に還流させて再熱分解させているが、検証実験を実施したところ、?の方法のように液体生成物
を改質反応器に還流させても、その大部分が揮発するのみで熱分解が進まず、再び常温で液状とな
る物質として回収されてしまうことが判った。
このように、下図1のごとく、反応器Aにおいて、有機物質を少なくとも水素及び二酸化炭素を含
む混合ガス(g)と接触させることにより熱分解させる際に、反応器Aから取り出された有機物質
の熱分解生成物のうちの油状物質の少なくとも一部を、固形物からなる油分吸着剤に含浸させるこ
とにより吸着させ、この油状物質を油分吸着剤に吸着させた状態で反応器Aに還流させる。反応器
Aから取り出された油状物質をそのまま反応器Aに還流させると、炭素の鎖状構造が切断されて低
分子化する前に揮発してしまうが、油分吸着剤に吸着させた状態で反応器Aに還流させることによ
り、反応器A内での滞留時間が長くなり、揮発前に炭素の鎖状構造が切断されてガス状物質となり
、このためガス状物質の収率が向上させることで、廃プラスチックなどの有機物質を熱分解して熱
分解生成物を得る際に、気体生成物(常温で気体である熱分解生成物)の収率を飛躍的に高めるこ
とができ、実施設備も、特別な計測器や流路切替弁などが必要なく、しかも比較的低い反応温度でも
有機物質の熱分解を行うことができ、比較的簡易な設備となり、熱分解に使用ガスは製鉄所やごみ
処理場などで安定的に供給可能なガスを用いればよく、このようなガスを用いて有機物質を効率的
に熱分解し、気体生成物(常温で気体である熱分解生成物)の割合が高い熱分解生成物を得ること
ができる。
【符号の説明】
A 反応器 B 分離装置 C 吸着処理装置 D 供給手段 1 分散板 2 風箱 3 流動媒体 4
供給管 5 貯留槽 6 定量切出装置 7 ヒーター 8 ガス取出管 9 ガス輸送管 10 油分輸送管
11 油分還流管 12 水供給管 13 ノズル 14 比重分離槽 15 撹拌翼 16 吸着剤投入管
17 水回収バルブ 18 水回収管
❏ 特開2018-000200 無機炭素源および/またはC1炭素源から有用有機化合物への
非光合成炭素の回収および変換のための酸水素微生物の使用 キベルディ インコー
ポレイテッド
バイオ燃料、バイオレメディエーション、炭素回収、二酸化炭素燃料化、炭素循環、炭素隔離、エ
ネルギー貯蔵、ガス液化、廃棄物エネルギー燃料化、シンガス変換、ならびに再生可能/代替エネ
ルギーおよび/または低二酸化炭素排出源エネルギーの技術分野に属する。特定的には、本発明は
、低炭素排出エネルギー源および/または廃棄物エネルギー源によりパワー供給される非光合成プ
ロセスで二酸化炭素および/または他の形態の無機炭素源および/または他のC1炭素源を固定し
てより長い炭素鎖の有機化学品にする生物化学プロセス内における生体触媒の独特の使用例である。
それに加えて、本発明は、全炭素の回収および変換プロセスまたはシンガス変換プロセスの一部と
して炭素固定反応工程および/または非生物学的反応工程により併給される化学併産物の製造を包
含する。
本発明は、輸送用液体燃料および/または他の有機化学品を製造すべく、大気からのまたは二酸化
炭素の点排出源からの二酸化炭素の効果的かつ経済的な回収、さらには廃棄物エネルギー源および
/または再生可能エネルギー源および/または低炭素排出エネルギー源の経済的な使用を可能にし
うる。このため、温室効果ガスに起因する気候変動への対処、ならびに農業になんら依存しない輸
送用再生可能液体燃料および/または他の有機化学品の国内生産への寄与に役立つであろう。
本発明は、特定の実施形態では、プロセスの1または2以上の工程で酸水素反応およびCO2の独
立栄養固定を行うことが可能な微生物を利用することにより、無機炭素源またはC1炭素源を固定
してより長い炭素鎖の有機化学品にして、二酸化炭素および/または他の形態の無機炭素および/ま
たはC1炭素源(たとえば、一酸化炭素、メタン、メタノール、ギ酸塩、またはギ酸が挙げられる
が、これらに限定されるものではない)および/またはC1化学品を含有する混合物(たとえば、
種々のシンガス組成物が挙げられるが、これらに限定されるものではない)から有機化学品(バイ
オ燃料または他の価値あるバイオマス、化学品、工業品、もしくはも医薬品)への回収および変換
を行うハイブリッド型生物化学プロセスのための組成物および方法を提供する。
石油または他の化石源に由来する化学品、材料、および燃料の代替品を提供すべく、二酸化炭素ま
たは他の低価値の炭素源から有用な有機化学品への変換に再生可能エネルギーまたは廃棄物エネル
ギーを使用する技術の開発に、大きな関心および労力が払われてきた。CO2変換の分野では、C
O2を固定してバイオマスまたは最終品にすべく光合成を利用した生物学的手法にほとんど重点が
置かれてきたと同時に、CO2を固定するための完全に非生物的な化学プロセスにもいくらかの努
力が払われてきた。
比較的注目を受けてこなかったタイプのCO2有機化学品化手法は、ハイブリッド型の化学的/生
物学的プロセスである。この場合、生物学的工程は、光合成の暗反応に対応するCO2固定のみに
限定される。そのようなハイブリッド型CO2有機化学品化プロセスの潜在的利点としては、何十
億年にもわたる進化を介して獲得されたCO2固定酵素機能と、太陽光PV、太陽熱、風力、地熱、
水力電力、または原子力などの広範にわたる一連の非生物的技術と、を組み合わせて、プロセスに
パワー供給する能力が挙げられる。光を用いることなく炭素固定を行う微生物は、光合成微生物の
培養に使用可能なものよりも、水および栄養の損失も、汚染も、気象災害も起こしにくい、より制
御かつ保護された環境に閉じ込めることが可能である。さらにまた、バイオリアクター容量の増大
は、水平構成ではなく垂直構成に合致しうるので、土地利用効率がさらによくなる可能性がある。
ハイブリッド型の化学的/生物学的システムは、CO2からの複雑な有機合成の生物学的機能を保
持して光合成の多くの欠点を回避したCO2有機化学品化プロセスの可能性を提供する。
化学独立栄養微生物は、一般的には、光合成暗反応のときと同様にCO2固定を行いうる微生物で
あるが、この微生物は、CO2固定に必要な還元等価体を外部源から取得可能であり、光合成明反
応を介してそれを内部生成する必要がない。化学独立栄養生物で行われる炭素固定生化学的経路は
、還元的トリカルボン酸回路、、およびWood-Ljungdahl経路を含む。 下図のごとく、特定の実施
形態では、プロセスの1または2以上の工程で酸水素反応およびCO2の独立栄養固定を行うこと
が可能な微生物を利用することにより、無機炭素源またはC1炭素源を固定してより長い炭素鎖の
有機化学品にする、二酸化炭素および/または他の形態の無機炭素および/またはC1炭素源(た
とえば、一酸化炭素、メタン、メタノール、ギ酸塩、またはギ酸が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない)および/またはC1化学品を含有する混合物(たとえば、種々のシンガス組成
物が挙げられるが、これらに限定されるものではない)から有機化学品(バイオ燃料または他の価
値あるバイオマス、化学品、工業品、もしくはも医薬品)への回収および変換を行うハイブリッド
型生物化学プロセスのための組成物および方法の提供。
上記の1件目は廃プラの熱分解、2件目は炭素からのプラスチック原料/素材の合成技術を掲載。尚、今
回掲載できなかったものは残件扱い。
この項つづく
● 今夜の一曲
『プロローグ』 唄・作詞・作曲 Uru
※ 詳細不詳の謎多き音楽家(Singer & Writer)