● 箱根山が噴火する可能性は?、また、その規模は?
神奈川県の箱根山では活発な火山活動が続き、10日夕方以降、箱根町で震度2や1の揺れを観測する地震が相次いで起きた。気象庁は大涌谷周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生するおそ
れがあるとして、引き続き警戒を呼びかけている。大涌谷の斜面から噴き出す蒸気が多く、活発
な火山活動が続いている。午後6時7分ごろには箱根山周辺の地下のごく浅いところが震源とみ
られる地震があり、箱根町湯本で震度2の揺れを観測したほか、神奈川県小田原市や静岡県熱海
市などで震度1の揺れを観測。地震の規模を示すマグニチュードは3.1と推定され、先月下旬
以降では最も大きかったとみられる。また、午後5時ごろから午後6時20分すぎにかけて、箱
根町湯本で震度1の揺れを観測する地震が4回あった。噴火規模は大涌谷周辺にとどまるだろう
という専門家の話だが、噴火高さは3百メートル程度ではないかともいわれている。
5月10日 18時40分
まあ、どうなるかわからないが、有珠山、御嶽山などの経験を踏まえつつ用心にこしたことはな
いだろうが、多角的な視点からみると、二度と現在の富士を目にすることはないだろうと旅にで
かけた思いの延長にある(『富士賛歌』2012.05.20)。
● 今夜のアラカルト
出展:室井克義著「イタリアン・アウトドア・クッキング-プロの技に遊ぶ」(柴田書店、1996)
【イタリアン・アウトドア・クッキング Ⅰ グレープフルーツと柿のサラダ】
最近は視力の低下のため、精密なマシンの組み立ては拡大鏡ハットを着け作業するのだが、やは
り不便なのだが、手先は元来器用かったため、長年の自信(自惚れ)のため抜けずにいるが、こ
のブログのタイピングも誤字・脱字・多字・重ね字のミスタイプはしょっちゅうだ。だから、書
道、絵画などは今でも変な過信が残っているため、時間に余裕ができればやってみたいと思って
いるが、料理も手先は勿論、味覚もいけるのじゃないかと変な過信をもっているが、これを言う
と彼女が嫌がるから、アウトドア・クッキングなら腕が振るえるんじゃないかと思っている。
さて、著名な日本の北イタリア料理シェフの室井克義は、表記の本のレシピでこのように書いて
いる――野菜料理で、印象深いのがイタリアのモンテ・ローサ(赤い山)というサラダ。何てこ
とはないニンジンのせん切りが山のように盛ってあり、ドレッシングがかけてあるだけ。しかし
これが実に甘い。歯ごたえも最高。血管が浮き出てきそうなうまさだった。僕は、イタリアから
帰国してつくづく思うことの一つが、日本の野菜サラダの冷やしすぎ、季節的なこともあるだろ
うけど、野菜が育った大地の温度で充分ははず。2泊3日のキャンプなどでは、皆、とくに女性
の顔に、いい加減肉、魚料理に飽きちゃったと書いてある。そんなときの主役を野菜料理にして
みてはどうだろう――と、前置きし作り方を紹介している。柿とグレープフルーツ、レタス、カ
リ力リベーコン(上/下右写真)を基本のドレッシングであえただけ。ベーコンはオーヴンで水
分を飛ばせば、簡単にカリカリになる。また、日本では、柿酢や黒酢などあるが、イタリアでは、桃
酢を使っているという。これは憶えておこう。
「古賀の乱ってなんだ "I am not ABE"」(『進撃のヘーリオス Ⅱ』2015.04.04)で、触発され
るように、積んでおいた本を取り出し読みはじめた。そして、この国の政体を考えみよう。その
結果、どのようになろうとも未来志向できる手がかりを明らかにしたという動機から掲載してい
きたい。まずは第5章から読み進める。
福島のメルトダウンは必然だった…政府閉鎖すら起こる2013年の悪夢とは!?家族の
生命を守るため、全日本人必読の書。「日本の裏支配者が誰か教えよう」。経産省の現役幹
部が実名で証言。発電会社と送電会社を分離する発送電分離。このテーマについて本気で推
進しようとした官僚が何人かいた。あるいは核燃料サイクルに反対しようとした若手官僚も
いた。しかし、ことごとく厚い壁に跳ね返され、多くは経産省を去った。私も十数年前、発
送電分離をパリのOECDで唱えたことがあるが、危うく日本に召喚されてクビになるとこ
ろだった。その理由とは何だったのか――。(「序章」より)。改革が遅れ、経済成長を促す
施策や産業政策が滞れば、税収の不足から、政府を動かす資金すらなくなる。そう、「政府
閉鎖」すら起こりかねないのだ。いや、そうした危機感を煽って大増税が実施され、日本経
済は奈落の底へと落ちていくだろう。タイムリミットは、ねじれ国会を解消するための参議
院議員選挙がある2013年、私はそう踏んでいる。(「まえがき」より)
古賀 茂明 著『日本中枢の崩壊』
目 次
序 章 福島原発事故の裏で
第1章 暗転した官僚人生
第2章 公務員制度改革の大逆流
第3章 霞が関の過ちを知った出張
第4章 役人たちが暴走する仕組み
第5章 民主党政権が躓いた場所
第6章 政治主導を実現する三つの組織
第7章 役人―その困った生態
第8章 官僚の政策が壊す日本
終 章 起死回生の策
第5章 民主党政権が蹟いた場所
公務員制度改革なくして増税なし
鳩山政隆の頃は、鳩山総理と小沢一郎幹事長は必ずしも}枚岩でなかったし、他にも岡田
克也氏、前原誠司氏らのグループも力を持っており、党内も内閣も意思統、ができていなか
った。複数の軸があり、まとまっていない状況は、官僚にとって好都合だ。ときには鳩山総
理を突っつき、ときには小沢氏や前原氏を動かし、自分たちに良いようにコントロールでき
るからだ。
菅政権になって、権力か分散していた状況は変化し、「陰の総理」と呼ばれるほど仙谷官
房長官に権力が収斂していった。旨い換えれば、仙谷氏を中心とした対霞が関戦略が心てら
れる状況か生まれ、銘々か勝手なことをいっていた鳩山政権時代よりは、官僚を封じ込めや
すい状況が整っていたのだ。
しかも、各省庁の役人は大臣そっちのけで、権力が集中した仙谷氏の顔色をうかがうよう
になっていた。これは仙谷氏飼から見れば一応、政治主導の実現である。ただ、それは仙谷
氏が官僚の嫌がることをしないという限定つきだった。官僚は仙谷氏の意向を忖度して動く
ので、各大臣も官僚に従っていれば安泰だと思っていたのだろう。つまり、結局はまだ官僚
主導の域を超えていなかった。
私は仙谷氏は、脱官僚の理想を捨ててはいないと信じていたので、仙谷氏がやっと本領を
発揮する環境ができたと密かに期待していた。しかし、仙谷氏は失言などで問責決議され、
2011年1月、菅政権が二度目の内閣改造に踏み切らざるを得なくなると、閣外に去った。
新たな内閣の布陣を見ると、党外から財政再埋論者のり与謝野馨氏を経済財政政策担当大
臣に起用したところからも、消費税増税路線は明らかである。
現在の国家財政を考えれば、デフレ脱却と名目成長率上昇を実現できなければ、いずれ増
税は避けられない。それだけを考えれば、政権の一つの選択肢として、消費税増税を検討し
ておくのは必要だ。しかし、財務省主導の増税では、国民は納得しないはずだ。民間では、
景気の悪化でボーナスはゼロ回答、給与も下がるという状況が続いているからだ。
国の財政は、いまや破綻寸前。先にも記したように、民間でいえば、会社更生法を申請し
なければ立ち行かないところまで来ている。
事業再生の段階では、無駄な事業は切り、経営陣には責任を取ってやめてもらう。その代
わり、若い有能な人を引っ張りあげる。あるいは外から優秀な人材を連れてきて、新たな企
業文化を作り、前に進む。
事業のいくつかは整理されるので、ポストは減り、相当数の従業員がリストラされる。巷
にはリストラされて失業した人が溢れる。民間の失業者のなかには、職だけでなく、住むと
ころも失った派遣社員もいる。彼らは次の職を見つけるため、悲壮な表情でハローワークに
並んでいる。
対して霞が関は、世間とは別肌界だ。民間でいえば公社更生法申請段階というのに、無駄
な事業をいまだに続けている。リストラもやらない。役人は公務員法に守られ、給与もボー
ナスもほとんど削られない。公務員法は変えるべきだが、それでも霞が開はリストラは認め
ないかもしれない。私のように公務員もリストラが必要などというと、返ってくる言葉は決
まっている。「生首飛ばして、血を流そうというのか」――。
罪を犯したわけではないのに、クピを切るのはかわいそうだ。これが霞か関の麗しい論理
である。だか、寒風吹き荒ぶ民間をよそに、ぬくぬくした境遇に安住している霞が関がいく
ら増税が必要だといっても、国民は誰も納得しないに違いない。
ハローワークに行った失業者か隣の人に尋ねる。「あなたは何をしてらっしゃつたんです
か」「国家公務員です。お互い厳しいですなあ」。こういう会話が交わされるようになって、
初めて国民も、ああ霞が関もがんばつているな、苦しいがわれわれも協力しなければ、とな
って増税を受け入れる。
すなわち、公務員制度改革、脱官僚なくして、増税は実現しない。菅総理がそのことに気
づいていらっしやったかどうか。
増税路線をはっきりと打ち出したときこそ、政権の真価が問われている。菅総理がリーダ
ーシップを発揮して、政治主導で、可及的速やかに改革に着手してくれることを私は期待し
た。
ここにかかれていることも異論ない見識だと考える。端的にまとめると「公務員制度改革、脱官
僚なくして、増税は実現しない」に集約されることは、このブログで提案している成長戦略『双
頭の狗鷲(ダブルヘッド・ゴールデンイーグル)』の基本骨子でもある。でもあるが実現するの
はなかなか難しいことは、長らくこの地で住民運動をしてきた高校教師の同士の賢兄も反対する
"生活保守"が働くことを知っている。まして、薩長幕藩的中央集権遺制を色濃く残している財務
省などの上級国家官僚が既得権益を守り抵抗することも推測できる。勿論、ここには自民党など
の保守(反動)の政治委員(文武官族議員)グループも含まれる。このように歴史の時系列を広
げ多角的に考えると、世界の動きが見通すことも可能だ。とまろう、『吉本隆明 「すべてを引
き受ける」という思想』(光文社 2012.06.20 茂木健一朗)のタイトル通りだから。このよう
に、折角、政権交代を可能にし、風通りが良くなった好機を、<現在の政体>により多くの勤労納
税者の期待が裏切られていく様をわたしたちは目撃することになる。
第6章 政治主導を実現する三つの組織
事業仕分けに大臣が抵抗するわけ
政治主導を確立するために必要な仕組みに触れる前に、そもそも政治主導とは何か、とい
う根本的な問いについて考えてみたい。
日本国憲法では国権の最高機関は国会だと定めている通り、国の機関としては国会か究極
の主導権を持っているはずだ。その次に問題になるのが、では、行政を担う政府のなかで誰
に専権かあるのか、ということだ。それか政治なのか官僚なのか。
政治家やマスコミは,政治主導」という言葉をなんの疑問もなく使っているが、実は政治
主導という言葉があること自体、本来はおかしい。官僚は大臣の指揮下にある、政府の仕事
に携わる実務の遂行名であり、政策の決定権はない。従って、法律上は「官僚主導」はあり
得ないはずであり、その逆の「政治主導」などという言葉も存滉する意義がないはずである。
これを大前提に考えていくと、一言でいえば、政治主導とは「内閣主導」だ。さらに詰め
ていくと、内閣のトップである総理の主導こそが政治主導の究極の形となる。先述した通り、
一人に権力が集中していたほうが、霞が関を押さえ込みやすくなる。その意味でも、総理主
導が望ましい。
ところか、役人言葉には「内閣主導」はあっても「総理主導」はない。役人は、総理は内
閣の総意に基づきりリーダーシッブを発揮するのであって、各省庁の人臣の意思を考慮しな
い総理の主導はあり得ないと解釈する。このように役人か考えるのは、総理主導を認めると、
総理の一存でなんでも決まってしまいかれないからだ。
総理主導を認めない考え方によれば、各人臣をコントロールすることにより、内閣をコン
トロールし、結果的に総理の主導権を空洞化できる,現実にそういうことが起きている。
たとえば、事業仕分けで各省大臣が抵抗している姿がその典型だ。
逆に総理主導を認め、総理を完全にコントロールできなくなると、役人の意思は反映され
なくなる。各省の役人からすれば、総理のコントロールは、所轄の大臣のそれに比べるとは
るかにむすかしい。
官僚の解釈が間違っているわけではない。憲法上も、「総理は内閣の総意に基づいて」
とタガをはめている、官僚はこの解釈を楯にとって「総理主導」を認めないのだ。
だが、現実には最終決定権を握っているのは総理である。大臣の指名・罷免の権限を有す
る総理は、大臣を指名し、場合によっては罷免できる。
しかも、閣議で議論した結果、意見がまとまらないときに、最終的な決断を下すのも総理
だ。もし、総理の考えに全閣僚が反対したときには、全大臣を罷免し、総理が兼務すること
だって論理的には可能である。それがゆえに、閣僚が不祥事を起こしたときには、総理は任
命責任を問われろ。
この仕組みを前提に考えれば、総理が各省庁、各大臣に直接指示する、総理主導の政治か
もっとも効率的な政治主導という結論になる。
この項つづく