戦争は、どんな戦争でもそれ自体が「悪」だというのが、僕の考え方です。侵略戦争か、正義の戦争か
という区別に意味はない。
でも、あの戦争のさなか、僕があまり苦痛を感じなかったのは、家庭のなかには倫理があって、足元を
すくわれる心配がなかったからでしょう。現在と逆です。平和な世の中なのに、親子が殺しあうような犯
罪に怯えている。今のほうが気分が悪い。これはあの戦争を体験した人でないと、わからないかもしれ
ません。
「船大工の親父が教えた戦場の死」2007.09.01 文藝春秋
Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012
● 熊本地震速報
【皮膚パッチな有機ELディスプレイ】
● 人体とエレクトロニクスの融合時代の開幕?!
衣服などの繊維に電飾やディスプレイをデコレートすることを巷では、"ウェアラブル・エレクトロニクス"と呼ばれる
が、東京大学の染谷研究室のグループが、皮膚に貼れる極薄の有機ELディスプレーを開発。センサとつなぎ、脈拍数
などを手の甲に表示できるという。成果は4月15日付の米科学誌サイエンス・アドバンシズ(電子版)に発表されて
いる(「朝日新聞デジタル」2016.04.15)。すわ!人体とエレクトロニクスの融合も夢が終焉するのだろうか? ^^;
ディスプレーは厚さ3マイクロメートルほどで、人の表皮の1割ほどの薄さ。くしゃくしゃに曲げられ、手の甲などの
曲面に貼れる。作業現場でマニュアルを表示させるなど、幅広い応用が考えられている。有機ELは、発光部の劣化を
防ぐのにガラスなどで覆う必要があり、柔らかいものをつくるのが難しかった。グループは高分子やガラスに似た材料
を重ね、水分や酸素を通しにくい2マイクロメートル以下の保護膜を作ることに成功。数字やアルファベットなどを表
示するディスプレーを、数年後に、画面と電池やセンサーをつなぐ配線技術の改善などの課題を克服し実用化しという。
※ 関連特許:特開2015-146870 状態検出システム 国立研究開発法人科学技術振興機構 2015年08月20日
特許5597383 トランジスタ,面状素子およびこれらの製造方法 染谷 隆夫 他 2014年10月01日
特許5660595 導電紙とその製造方法、導電性セルロース組成物とその製造方法、物品、電子デバ
イス 国立大学法人 東京大学 2015年01月28日
【ちょっとだけ量子ドット工学講座 8】
● 敢えて量子井戸は深掘りせず
セイコーエプソン(発明者:田中秀樹、古沢昌両)の新規考案は、キャリア移動の平滑化(例えば、格子結晶欠陥のに
よるなどの移動阻害要因の排除)で変換効率を高めるのではなく、「特表2007-5385806 人工アモルファス半導体および
太陽電池への適用」のように量子ドットとしてシリコンを、誘電体材料薄層として酸化シリコンを用いた構成、あるい
は、シリコンリッチな誘電体材料層を熱処理しシリコンを量子ドットとして析出させる製法を採用しているため、簡易
に量子ドットが分散できす、また、量子ドットと誘電体材料薄層などの構成材料が限定され、高効率の太陽電池の設計
するには限界があったが、バンドギャップの大きさを敢えて犠牲にして、量子井戸(quantum well:電子の移動方向が束
縛された状態)が深く電荷(電子)を効率良く取り出せない状態から取り出しやすくできる構造・構成方法提案してい
る(上/下図ダブルクリック)。
【要約】ナノ結晶粒(d)と、半導体層と、を有し、ナノ結晶粒は第1の半導体からなり、半導体層は、第2の半導体のア
モルファス層にナノ結晶粒を含有した第1の半導体層(7)を含む光電変換装置とする。第1の半導体と、第2の半導体と
が同じ半導体である。かかる構成によれば、ナノ結晶粒とナノ結晶粒を構成する半導体のアモルファス層とのバンドギ
ャップ差に起因する量子井戸が形成され、光電変換効率の高い光電変換装置となる。特に、結晶性の異なる同一材料を
用いることで、バンドギャップ差が比較的小さくなり、量子井戸の深さを浅くできる。その結果、キャリアが取り出し
やすく、装置特性が向上し良好な光電変換装置を提供する。
【符号の説明】1…基板、3…透明電極、5…p型のアモルファスシリコン層、7…i型のアモルファスシリコン層、
9…n型のアモルファスシリコン層、11…上部電極、7A…量子ドットdを含有するi型のアモルファスシリコン薄
膜、7B…量子ドットdを含有しないi型のアモルファスシリコン薄膜、100…電卓、101…本体部、102…表
示部、103…操作ボタン、104…光電変換素子設置部、200…携帯電話機、201…本体部、202…表示部、
203…操作ボタン、204…受話口、205…送話口、206…光電変換素子設置部、1100…腕時計、1101
…表示部、d、d1~d3、da~dc…量子ドット、D7A…乾燥塗布膜、D7B…乾燥塗布膜、L7…シリコンの
前駆体液、L7A…量子ドットd含有シリコンの前駆体液、L7B…量子ドットdを含まない前駆体液、pin1…第
1pin構造部、pin2…第2pin構造部、pin3…第3pin構造部。
例えば、前記第1の半導体と、第2の半導体とが同じ半導体とすることで、結晶性の異なる同一材料を用いることで、
バンドギャップ差が比較的小さくなり、量子井戸の深さを浅くでき、キャリアが取り出しやすくなり、装置特性が向上
する。その条件として次のような選択肢を提案する。
原子を存在させ、シリコン等の半導体のタングリングボンドを低減し光電変換に寄与するキャリアトラップを低
減 p型半導体層とn型半導体層との間に半導体層を設けたpin型 また、半導体層は、ナノ結晶粒を含まない第2の半導体層とし、第1の半導体層と第2の半導体層の積層構造と
し、複数のpin構造部を積層。複数のpin構造部の各々は、p型半導体層、n型半導体層、p型半導体層と
n型半導体層との間に位置する半導体層とし、半導体層は、第1の半導体のナノ結晶粒を、第2の半導体のアモ
ルファス層に含有し、ナノ結晶粒の粒径は、複数のpin構造部の各々で異なる粒径でのpin構造部を積層し、
第1の半導体と、第2の半導体とが同じで結晶性の異なる同一材料
以上、太陽エネルギー工学(=自然核融合エネルギー変換・利用技術)としてのナノホトニクス適用技術の強力なツー
ルの量子ドット太陽電池技術の最新事例である。