ヘーゲルはどこかでのべている、すべての世界史的な大事件や大人物は
いわば二度あらわれるものだ、と。一度目は悲劇として、二度目は茶番
としてと、かれは、つけくわえるのをわすれたのだ。
『ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日』
カール・マルクス
Karl Heinrich Marx
May 5, 1818 - May 14, 1883
【RE100倶楽部:ソーラー屋根瓦】
16年4月14日の熊本地震、同年10月21日の鳥取中部地震にしろ瓦屋根が無惨に崩れブルーシート
が貼られているいる光景を眼のあたりにし、老朽化や耐震性に問題があるのかもしれないが日本家屋の脆
弱さを感じるられる方が多いのではないか。また、台風などの風水害に対して心配はないのだろうか?と
疑問がわいてくる。そこで、それは本当だろうか?問題があるとすればその解決法について考えてみよう
いうことになった。
その前に、日本の家屋は好きか嫌いかと聞かれれば、個人的には欧州のような、自然に対峙した幾何学的
な形状のモダンなデザインの住宅を好しするところがあり重たい粘土系瓦葺き屋根や形状はその良さは理
解できるのだが好まないところがあるが、まず、瓦葺き業者などの施工業者側からのこういった見方に対
する反論を列記すると、
と伝えられている
などに集約されそうだが、1.のように地震の場合、躯体に耐震性があれば瓦が崩れないかというと、震
度、振動周期、振動波形により異なりケースバイケースのように思える(要データ)。ところで、屋根材
には大きく分けて「日本瓦・粘土系」・「セメント系」・「スレート系」・「金属系」の4種類ある。ま
た、「日本瓦|粘土系」は天然の粘土を高温で焼き上げた屋根材のことで、高温多湿の気候風土にあった
古くから日本で使われてきた「粘土瓦(和瓦・日本瓦とも)」も粘土系の瓦。耐久性も抜群で、塗り替え
を行うことなく50~100年は十分に使うことができる(下地のメンテナンスや補修が必要)。釉薬を使い
色付けをした「陶器瓦」、渋い銀色の光沢が印象的な「いぶし瓦」、ナチュラルな朱色が特長の「素焼瓦」
など。粘土系の瓦は耐久性に優れるが重く、地震に対する防災・減災からその利用は減少傾向にあるとい
われれている(要データ)。
「セメント系」はセメントと砂を原料にした瓦で、「セメント瓦」や「コンクリート瓦」とも言われ「モ
ニエル瓦(洋瓦)」という種類のものも含まれ、「日本瓦」のような厚みもあり重厚感があるが、表面を
塗装して使うため、長期間の使用により色落ち変色しあり、定期的に塗り替えを行うと美しさを保つ。塗
料で着色でき、色のバリエーションが豊富で、外壁の色や住居のデザインによりカラーコーディネートが
楽しめる。「スレート系」とは、薄い板状の素材で、「天然スレート」と「人造スレート(化粧スレート)
」の2種類があり、天然スレートは、玄昌石などの天然石を薄く加工して作る屋根材で、落ち着いた風あ
いと重厚感のある表情が魅力的だが、高価なため家庭用ではあまり使われない。家庭用の主流は、セメン
トに繊維を混ぜ強化した薄い板状の「人造スレート(化粧スレート)」で、「カラーベスト」「コロニア
ル」「フルベスト」といった商品がある。耐久性もあり、軽量で加工しやすく、重ねぶきでも使われ、色
やデザインも豊富に用意され、断熱性にも優れる。
「金属系」とは、金属系の屋根材は、軽量かつ加工のしやすさが特長で、複雑な形状の屋根にも対応でき、
金属屋根と言えば「トタン(鋼板に亜鉛メッキを施したもの)」や「銅板」が代表的だったが、近年は「
ガルバリウム鋼板」のアルミニウム・亜鉛合金メッキ鋼板が注目され、トタンに比べて数倍の耐久性を持
つ。ベースとなる金属にガルバリウム鋼板を使い、表面を耐久性が高いフッソ樹脂塗料を塗装したものや、
表面に天然石のチップをコーティングしたものなどさまざまで、非鉄系ではアルミ合金が主流で、銅・チ
タン素材もある。
● エネルギーゼロハウスの屋根
これに対し、再生可能エネルギーの太陽光パネルを据え付けたエネルギーゼロ住宅(ZEH)を考えてみよ
う。政府のエネルギー基本計画で、「省エネ住宅の自宅でエネルギーを創って、自宅で使う」時代向けの
高効率で電気を創る「創エネ」機能を備えた架台一体型屋根システムや瓦型太陽光パネル葺き屋根の普及
が予想される。例えば、前者の一例としてのパナソニックの「架台一体型屋根システム|HITルーフ」
の耐震性評価では下図のように、重量はストレート屋根と同等厚型平板の半分の重さで、震度6強×40
秒×2回(30年間で起こりえる阪神・東日本大震災レベルの地震発生回数(波形は阪神大震災を採用)
及び震度3×3時間×1回(30年間で起こりえる震度3レベル地震の累計時間(波形は十勝沖地震を採
用)の2条件でいずれも、割れ欠け/落下/変形/ねじのゆるみはすべてなしとされている。また、耐用
年数は、モジュールとして25年の長期保証が歌われているが、架台一体としての保証については不詳(
要調査)。さて、瓦型太陽光発電モジュールはいかなるものだろうか?それを次に考えてみよう。
● 瓦葺き住宅の種類
オランダのZEP.BV社は11月2日、テスラへの対抗意識――「米テスラのマスクCEO(最高経営責任者)
は最近、ソーラー屋根瓦(solar roof tile)の発表で注目を集めた。だが、我が社はすでに昨年、開発を済ま
せ販売している」――を露わにした声明を発表(しかし、ソーラールーフの特許はすでに三洋電機(現パ
ナソニック)などの日本のメーカが特許取得しているのだが)。テスラの傘下に入るとみられる米ソーラ
ーシティがテスラ社と共同でソーラー屋根瓦を発売するのは、来年と見込まれる(「従来の屋根材より美
しい」太陽光パネル、米テスラが発表」 日経テクノロジー 2016.10.31).。一方、ZEP.BV社は、地元の
オランダに加え、ドイツ、英国、スカンジナビア半島など北欧でソーラー屋根瓦を既に販売中で、今日、
ソーラーセルを統合したオランダの特許取得済みのセラミック製ルーフは、太陽光発電を生むエネルギー
出力を持ち、すべての設置済み家庭用蓄電池に対応する。さらに、ZEP.BV社のルーフタイルは、ソーラ
ールーフタイルの下に残存する暖気から抽出する特許取得済み統合テクノロジーを内蔵しており、暖気は
ボイラーに直接保存される。この開発によってハウスオーナーは、家庭にエネルギーを供給する事業者に
対するニーズを最低限に抑えることができるので、ZEP.BV社は2歩も3歩も先を行くことになる。
ZEP.BV社はマスク氏が生み出した世界の耳目を集めたパブリシティーを歓迎して、ZEP.BV社のヨースト・デグラ
ーフは「当社ウェブサイトへのビジターは1日当たり数千人単位で増えており、彼らはすべて当社の一体化したソ
ーラールーフタイル・ソリューションに関心を示している。われわれは、太陽光発電(PV)が将来そのものであり、
PVタイルによってハウスオーナーが多様なエネルギー用途向けの太陽光発電をできるようにしなければならない
というマスクのビジョンあふれる識見を共有している。要するに、われわれは等しく理想主義的ミッションを持ってい
る」と語った。ZEP.BV社のソーラールーフタイルは、1個1個のルーフを太陽光で発電するのに適したものにする。
しかし、昨年黒色のタイル盤を提供した後、ZEP.BV.社は最近これを自然の赤色のソーラールーフタイルを提案。
現在、都市景観保護地区にある大きなアイコン的建築物でも、発電に太陽エネルギーを利用し、同時にボイラー
を加熱することができる。
ZEP.BV社は外部からの資金供給を得て、投資家の関心を集めている。ZEP.BV社は追加した資金調達を企
業の拡大と生産開発に割り当て、国際市場で高まる需要をさらに喚起し、サポートしていく。特にハウス
オーナーが赤色のソーラールーフタイルを欲しがるスカンジナビアを念頭に置いている。ZEPのデグラー
フは「この追加的な資金調達は、信頼できる投資家が当社の国際的に成長する可能性があると信頼してい
ることの証明である」と語る。
Dec. 3, 2015
前述したように、このZEP BV社の公開特許(WO2015034366)を見ると、セラミックに添加剤を加えモー
ルディングし薄膜太陽光太陽電池を貼り付け、ソーラールーフの裏側に集熱パイプを配管し熱媒体(水)
をポンプ循環させ給湯機能を付加させたハイブリット型太陽光エネルギー変換システムとなっているのが
特徴である。従って、この特集の耐震性や耐風水害性及び耐久性(20年以上)についての考案の有無も
不詳となっている(要確認)。しかしながら、テスラ社とソーラーシティー社はパナソニックとの生産提
携を準備しているということであれば、高変換効率、災害対策や長期保証などの技術力やアフターケアと
いう面でパナソニックは互角以上の商機がある。 さあ、変換効率30%超、長期間保証30年をめざし、世界に
貢献しようではないか。これは面白い。
トランプが勝利した。それほどまでにもア米国の勤労者はコンピュータ仕掛けの英米流金融資本主義のグ
ローバリズムに収奪され疲弊していたことの証でもある。それを是正するビジョンを鮮明にしなかったヒ
ラリーの敗北でもあった。この先どうなるかも、わたし(たち)はすでに予見できている。しばらく模様
眺めだ。「はたして、トランプはエースか?ジョーカーか?」と。