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SWTⅡと勝鳥神社

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         金利がゼロに近い状況で金融緩和は効かず、マイナス金利の深掘りも
        金融機関のバランスシートを損ねるが、財政出動も併せて行えば効果はある。

                              クリストファー・シムズ
                               

                                 
                                 Christopher Albert Sims 
                                                               Oct. 21, 1942 ー                                 

                             
     

 

   

彦根市三津町に、17年の干支(えと)の酉(とり)にちなんだ名前の神社があることを知り、
その名も「勝鳥(かつとり)神社」。管理する三津町自治会によると、縁起のいい名前にあや
かろうと、一月だけで観光バス三百台が訪れる。自治会などは、もてなしの準備に大わらわと
なっているといことで、物見遊山も兼ね初詣にでかける。神社は1878(明治11)年、現
在の名前になった。つがいのニワトリの石碑や鳥をかたどった屋根瓦など「トリ」にまつわる
物が境内の至る所にある。氏子は約60軒。神主は常駐せず、普段は地元の人たちが掃除など
の世話を行っている。正月三が日、3500人が参拝との情報(2017.01.04 中日新聞)。

それによりと、一日からの三日間に約3500人、観光バス八80台弱が訪れた。12年前に
記録した一年間の参拝者数5千人は、一月上旬にも突破する勢い。2月までバスツアーの連絡
が入っており、小さな集落にしては、今年は2万人の参拝者を見込んでいるから半端じゃなく
なっている。面白い。

  

●  勝鳥神社の由緒

勝鳥神社は天雅彦命を主神とし、事代主命・大山昨命をまつるす。天雅彦命が出雲国から東方
へ征伐に出陣されたとき、事代主命らとともに、三津に立寄り、美濃国での戦死した天雅彦命
のなきがらを、高照姐命の兄が三津に葬り、勝鳥石を立てたと語り伝えられている。その後天
雅彦命を崇敬する近郷の領主や人々が多数所願し、明治11年に神籤神社を勝鳥神社と改めて
今日に至る。主祭神天雅彦今は古えよリ武勇の神として尊崇されている神であり、また事代主
命は大国主命の御子で、一般に恵比須さんと呼び親しまれている福の神、商売繁昌の神であり
ます。今年はトリ年であり、また「勝」という元気、勝負に勝つという縁起がかつがれ、前向
きな気が頂ける神様として、一気に注目され観光バスでの参拝が絶えず、今、人気のスポット
である。



参拝を終えランチは家で縁起を担ぎ「かっちんうどん」と日登実ワイナリーの「La Shi Sa」で
寒さをしのぐ。ところで、稲霊信仰による神祭や通過儀礼の食品であり、餅を食べることで神
の霊力を体内に迎え、生命力の再生と補強を兼ねた「かっちいうどんた」は、江戸時代には諸
国の街道筋では食べると力がつくと売り出された「力もち」なる名物餅も売り出され始め、
諸国を旅する旅人が餅が入ったうどんは力がつく(腹もちの良い)うどんということで全国で
に普及。「力うどん」と呼ばれることになる、カロリーと滋養補強(ネギ・蒲鉾。卵黄)を簡
単にいただける彼女の愛溢れるファーストフードである。

【RE100倶楽部:スマート風力タービンの開発 Ⅱ】

1.風車ロータの最適化

フィールド実験結果(統合課題A)を随時導入し、風洞実験と数値シミュレーションを併用し所
望する回転挙動を示し、かつ高効率 (45%以上を目標)の前後段風車ロータ形状を提案する。
このとき、 汎用設計法と低騒音化も視野に入れる.

1.2.1 タンデム風車ロータの位置付け

風況が良好な欧米に適した従来技術の延長線上にある現状の①水平軸プロペラ風車は、日本に
代表されるような風速の変動が大きく、風向も一定せず、水平軸プロペラ風車にとって、良好
な風況が得にくい地域において、必ずしも適しているとはいえない。これに対応するため、②
新たな風レンズ風車が提案されるとともに、③従来からのプロペラ風車、④ダリウス風車、⑤
クロスフロー風車などの性能向上が盛んに試みられている。

「風況を選ばない高出力インテリジェント風力発電機の実用化研究」では、タンデム風
車ロータが固定子を持たない独特な発電機の内外回転電機子をそれぞれ独立して駆動す
る全く新しい風力発電ユニットを考案し、その実用化を目指し、ここではタンデム風車ロー
タの独特な回転挙動に着目しながら、その形状と特性の関係を把握しながら好適なブレード形
状の設計指針を求めている。
 
1-2-2  タンデム風車ロータの所望回転挙動

この風力発電ユニットの特徴は、内外回転電機子に働く相反回転トルクが一致する点で運転さ
れるが、その回転方向と速度は任意であることを利用する風車ロータの回転挙動にある。風力
発電ユニットの姿を上図1-1に示し、所望する運転挙動を下図1-2に示す。カットイン風
速を過ぎると、両風車ロータは互いに逆回転を始め、後段風車ロータの最高回転速度付近で、
定格運転に達する。それ以上の風速になると、小径の後段風車ロータは風車運転として発生す
る回転トルクには限界があるため、大径の前段風車ロータと回転トルクと一致するように、回
転速度を減速し、停止状態を経て前段風車ロータと同方向に回転を始める。系統連系では別途
開発を進めている二重回転電機子方式二重巻線形誘導発電機との的確な連携プレーにより、発
生する電気の質を容易に保つことが可能となる。 


1-2-3 風洞実験装置と試供風車ロータ

風車ロータの特性を把握に、風洞出口(出口ノズル径 800 mm)端から測って280 mmの位置が
前段風車ロータとなるように下図1-3に示す実験装置を設けている。この風力発電ユニット
の姿は、大小二段の風車ロータと、二重回転電機子方式発電機によって構成されるが、ここで
は前後段風車ロータの発生動力を、それぞれインバータで回生制動のできる電動機に吸収させ
た。このとき二重軸構造となるが、後段風車ロータ軸(外軸)は、タイミングベルトを介し別
軸に連結され、各風車ロータ軸と電動機の間にはトルクと回転数の検出器が設けている。

前後段風車ロータのブレード枚数はZZ=3,ZR=5とし、下図1-5に示すブレードを準備。
ブレードEは、翼型からなる二次元ブレード(翼弦長 32 mm、市販の模型ヘリコプター 用な
ので翼型不明)である.ブレードGは MEL002 翼型からなり、周速比(=ティップ位置での
周速度/風速)λ=6のとき、半径位置によらず迎え角α=7degとなるようにひねりが与え
られ、ハブからティップにかけて、翼弦長が一定の割合で減少されている(35~26 mm)。

尚、後段風車ロータのブレード高さは、前後段風車ロータの好適直径比を調べたブレードEに
ついては 97.5~180 mm のものを使用 し、ブレードG は 180 mm である.以降,前後段風車
ロータ順にこれらのブレード識別E、Gを用いて、たとえば Tandem Wind Rotor GE(前段風車
ロータにブレードG、後段風車ロータにブレードEを用いた場合)と呼ぶ。さらに、前後段風
車ロータのハブ径は 50 mmで、両者のブレードの取り付け角度βF,βR(上図1-4)は自由
に設定することができる。実験は前述した本風力発電ユニットの運転条件を考慮し、前後段風
車ロータが発生した回転トルクが一致する点(方向は逆)で行った。このとき,予め調べた軸
受やプーリ機構などの機械トルクを加算した正味回転トルクで評価、風洞出口の流れはノズル
径範囲(直径 800 mm)で半径方向にほぼ一様かつ軸対称となることを確認。この流れは後方
になるにつれて、風車ロータ(直径 500mm)により排除される分、半径方向外向きに編流する。
その量は十分に広い一様流の場合と異なることが懸念されるが、風車ロータ外端より半径が大
きい位置で軸方向速度が入口基準断面の軸方向速度 VM0 とほ ぼ一致するため支障はないと判
断。 風車ロータのティップ位置における翼弦と相対速度から求ま る最高出力点での実験レイ
ノルズ数は、Re=5.8×104~1.4×105 程 度であり、実用機設計への資料として幾分問題は残る
が、基本 特性を把握する本研究の主目的に支障はないであろう。尚、この研究の実験範囲内
において相似則が成立することを確認しされている。



1-2-4 前後段風車ロータの好適な直径比と軸間距離

 Tandem Wind Rotors EE,GE を用いて後段風車ロータ(ブレード E)の直径を変化させて出力
と回転トルク特性を調べ、上図1-6 に示す。ここに DRF は前後段風車ロータの直径比[=
dR / dF]、CPmax は各 DRFにおける出力係数 CPmax[=P / (rAV 3)、 r:空気密度、P: 出力、A:
タンデム風車ロータの流れに垂直な投象面積] の最高値、V は風速、L は無次元軸間距離
[=l /dF、l:軸間距離],NFopt, NRopt,NTopt はその時の前後段風車ロータの回転速度(前段
風車ロ ータの回転方向を正)および両者の相対回転速度である。後段 風車ロータ径が大きく
なる(DRF 大)につれ、前段風車ロータに対する後段風車ロータの影響が強く現れるため、最
高出力を与える前後段風車ロータの回転速度 NTopt はブレード形状によらず遅くなる。これに
対し、直径比 DRF に対する後段風車ロータの回 転速度 NRopt の傾向はブレード形状によって
変化する.すなわち、前段風車ロータにひねりのあるブレードGを使用すると(Tandem Wind
Rotors GE)、後段風車ロータに比較的良好な流れを与えるため、段風車ロータの回転速度は、
 DRF  が小さい 領域で速いが、後段風車ロータのブレード E はひねりを持たないため、径の
増加に伴って、粗悪なブレード作用(径の大きい所では圧力面側で剥離、径の小さい所では負
圧面側で剥離)の影響が強く現れ、前段風車ロータのブレード形状によらずNToptはほぼ同じ
となる。

前段風車ロータを通過する流れは,半径外向きに偏る傾向を持つ(後述)が、後段風車ロータ
径が大きくなると、その流れのエネルギーをも受け取るため後段風車ロータの出力CPRmax は
増大するから,タンデム風車ロータとしての出力 CPmax は DRF =1付近で極大値をとるが、
上図.1-7 [NF,NR: 前後段風車ロータの回転速度(前段風車ロータの回転方向を正)NT:相対
回転速度]に示す前後段風車ロータの回転は、 DRF=0.84付近まで、相対回転速度が遅い領域
において後段風 車ロータが前段風車ロータと同方向に回転するのに対し、DRF =0.84 より
も大きくなると、前段風車ロータが後段風車ロータと同方向に回転する。これは、後段風車ロ
ータ径(受風、面積)が大きくなる分、後段風車ロータの回転トルクも大きくなるため、前段
風車ロータはその回転トルクに一致するように後段風車ロータと同方向に回転(一種の送風運
転)すると考えられる。このような、前後段風車ロータの回転挙動は、前述の本風力発電機の
着想から大きく逸脱するものである。したがって,着想に添い、かつ高出力の得られる最適な
前後段風車ロータ径比は、DRF =0.84である。上図1-6, 1-7には二種類のタンデム風車ロータの
場合を示しているが、上述した前後段ロータ径比に対する出力および風車ロータ回転挙動の傾
向は前段風車ブレードの形状に依存しない。 前項で得た好適風車ロータ径比 DRF=0.84 の場合
について、タンデム風車ロータの特性に及ぼす前後段風車ロータの軸間距離 L [=l / dF,図1-5
参照] の影響を下図1-8 に示す。前後段風車ロータの軸間距離 Lが短いほど半径方向への流れ
の偏りの影響が少なくなるので、出力CPmaxは増加する。実用上は、風による風車ロータのたわみ
や振動を考慮して、前後段風車ロータを可能な限り近付けることになる。



1-2-5 ブレード取付け角度と特性の関係

タンデム風車ロータとしての特徴把握の準備として、Front Blade G 単段の場合について、各ブ
レード 取付け角βF(上図1-4)に対する最高出力係数 CPmax およびそれを与える周速比 lopt を
下図1-9に示す。設計の際に所望した通り、βF =0 deg.で CPmax は最高値をとる。次に前章で得
られた好適なタンデム風車ロータの姿において、CPmaxを与えるブレード取付け角の影響を調べ
た(下図1-10)。ここに、lFopt,lRopt,lTopt は最高出力を与える周速比を示す。上述のように
Front blade G を単段とした場合の最適な取付け角度はβF=0 degであるのに対し、後段風車ロー
タを設けた Tandem Wind Rotors GE では、βF =10 deg. βR=16 deg.で CPmax が最大となり、
相対周速比lToptは前段ブレー ド取付け角に影響され,後段風車ブレード取付け角が大きくなる
につれて遅くなる。前段風車ロータの 周速比 lFoptはブレード取付け角が大きくなるにつれ遅
くなるが、後段ブレード取付け角度には影響されず、ほぼ一定の値をとる。後段風車ロータの
周速比  lRopt は前段風車ロータのブレード取付け角が単段として最適な値である 0 deg.で極端
に減速しているが、前段風車ロータのブレード取付け角が大きくなるにつれその影響は見られ
なくなる。これは,前段風車ロータの取付け角度を最適にすると、後段に流入する流れのエネ
ルギーが減少してタンデム風車ロータ全体としてみると良好な出力が得られなくなることが考
えられる.従って、前段風車ロータの設計に際しては、後段に流入する流れを考慮する必要が
あろう。


1-2-6 周速比と特性の関係

前項で最高出力が得られた単段の風車ロータ(Front blade G,bF=0 deg.)と、Tandem Wind
Rotors GE(βF=10 deg. βR=16 deg.)の速度特性を図 1-11に示す。タンデム風車ロータにすると最
高出力を与える相対周速比は速くなる。しかし、最高出力を与えるときの前段風車ロータの周
速比 lFopt は、後段風車ロータの影響を受けて単段風車ロータの場合よりも遅くなる。
また、Tandem Wind Rotors GEでは、かえって出力は低下する。これは、後段風車ブレードが二
次元対称翼であるため、後段風車ロータが十分な仕事をせず、それが前段風車ロータに流入す
る流れも減少させていることが主因である。そこで,後段風車ロータに,後述する前段風車ロ
ータ出口の流れに対して半径によらず好適な迎え角α=11deg.が得られるブレード(Rear bladeG)
を採用すると、最高出力は向上する下図 1-12)。このときのタンデム風車ロータとして好適な
取付け 角はβF =5 deg. βR =15 deg(図略)となり、後段風車ロータは前段風車ロータの好適
化に影響する。このことからも、高効率を示す単段風車ロータを単に組み合わせるのではなく、
タンデム風車ロータとして独自の設 計法を求める必要があることがわかる。



ここまで、水平プロペラ型風力発電の設計を要件を知るために俯瞰したが、当面、詳細に実験
成果を少し細かく考察していく。わたし(たち)が考えている新風力発電システムは、この延
長にない。いずれその概要を呈示するまではもう少し先になる。

                                   この項つづく

● シムズ論文:金融緩和を続けながら財政出動は有効※

昨年末の週刊エコノミスト2016年12月27日号(毎日新聞)「インタビュー 浜田宏一内閣官房
参与・米エール大学名誉教授」の記事が気になっていたので掲載しておこう。「アベノミクス
で日銀が掲げた「物価上昇率2%」の目標は達成されていない」「ではどうすればいいのか」
「これまでは財政出動を主張していなかった」「財政出動というが、国と地方を合わせた債務
残高は国内総生産(GDP)に対して200%を超え、日銀の国債買い入れの限界も指摘され
ている」「金融緩和のためには、日本国債でなく、米国債など外債を購入するという選択肢も
あるのでは」「11月15日付『日本経済新聞』朝刊のインタビュー記事で「かつて『デフレはマ
ネタリーな現象だ』と主張していたのは事実で、学者として以前言っていたことと考えが変わ
ったことは認めなければならないと発言したことが、一部で、リフレ政策や量的緩和を否定す
る発言”と解釈されて話題になっている」「トランプ氏は中国と日本を"為替操作国"と主張し
ていた」「トランプ氏はTPPにも反対している」「米国経済の見通しは」「17年の日本経
済に楽観的か、悲観的か」などの質問に応えている(詳細は下図ダブクリ参照)。

計量経済学者である浜田の受け答えは至って冷静である。初期のアベノミクスで効果が出たの
は、人々により新しいインフレ的なレジーム(政策)を期待させたこともあるが、一義的には
量的緩和が円レートの下落と結びついていたが、米大統領選でのトランプ氏当選までは円投機
の影響なのか、金融緩和が円安に結びつかなかった。この1年間、量的緩和の効果が頭打ちに
なる。一番よいのは、金融緩和を続けながら政府が財政支出、あるいは減税をすることで、公債発行
増大に伴う利子率上昇が民間投資阻害が相殺され金利上昇を抑えられ、強いては金融緩和で財政政
策効果を補強できる。ここで、眼を惹いたのはつぎの箇所。


 2016年8月に米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれた会合でクリストファー・
 シムズ米プリンストン大学教授が発表した論文を知り、考えが変わった。シムズ教授は日
 本の現状について「金利がゼロに近い状況で金融緩和は効かず、マイナス金利の深掘りも
 金融機関のバランスシートを損ねるが、財政出動も併せて行えば効果はある」という指摘
 をしている。それは政府、日銀を除く国民のバランスシートを考えると自然な発想で、財
 政政策も重要だ。

※ FISCAL POLICY, MONETARY POLICY AND CENTRAL BANK INDEPENDENCE, CHRIST-
       OPHER A. SIMS,
Embargoed until presentation time of 1:00 p.m. Mountain Daylight Time, August
       26, 2016


※ Sims highlights fiscal dominance at Jackson Hole, Gavyn Davies, Author alerts, Aug 29 2016 10:42

そして、浜田は、次のように結ぶ。米国が財政出動をすれば景気もよくなり、日本経済にも波及するの
で、目先は楽観的。だが、トランプ政権は矛盾だらけの政策を追求しそうなので、予想外の波乱もある
だろうと。 同感である。


 


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