Quantcast
Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2435

馬鹿な壁

$
0
0

 

 

       上下和合、泰平の道  /  地天泰(ちてんたい)

 

                                    

       ※  この卦は、天を意味する三(乾)が下にあり、地を意味す三三(坤)
        が上にある。つまり天地が逆になっているわけだが、これがかえっ
        てよいのでる。すなわち、天の気は上へ上へと昇り、地のは下へ下
        へと降る性質をもつ。もし、大が上にあり、地が下にあれば両者は
        次第に離れていく。逆になっているからこそ、天の気が上昇し、地
        の気が下降したところで両者がぴったりふれあい、そこで万物が生
        み出される。ここには、対立物の統一を両的にとらえる易理の理想
        的な形が示されているのである。人間関係でいえぼ、上司と下僚僚、
        夫と妻、親と子、強者と弱者、あるいは友人同士が和合一致して万
        事順調に運ぶにはどうすればよいかということを示している。「泰」
        とは、やすらか、安泰のこと。卦の形を見ても、がっしりした地盤
        に立つ建築物を連想させる。安定した繁栄である。しかし、大吉は
        凶にかえる。油断は禁物である。第三爻、上爻の言葉を銘記するこ
        とだ。

 

 Jan. 26, 2017

● 「馬鹿な壁」を残すより賢い選択を

26日 トランプ米大統領の「米国第一」主義が壁にぶち当たっている。新政権は、メキシコとの国
境に壁を建設する費用を負担させるため、同国からの輸入品に課税する方針を示し、資金をたっぷり
捻出できそうだが、ツケを払うのは米国の消費者かもしれない。不法移民を防ぐために壁を建設し、
メキシコに建設費を負担させると繰り返し述べ、就任後第1週目にして壁建設の大統領令に署名。ペ
ニャニエト・メキシコ大統領は26日、トランプ氏との会談を中止すると発表したと伝える(「コラ
ム:メキシコ国境の壁建設費、ツケは米消費者に」ワシントン ロイター BREAKINGVIEWS 2017.
01.26)。

それによると、スパイサー大統領報道官はその数時間後、メキシコからの輸入品に20%課税して壁
の建設費に充てる方針を表明し、年間100億ドルを調達できると述べた。これは議会下院の共和党
議員が提唱している法人税の「国境調整」に似ているようだ。同大統領はは先に、国境調整は複雑過
ぎると述べているとか。下院案では、法人税率を現行の35%から20%に引き下げる。同時に輸入
コストを税控除の対象から外し、輸出で得た収入について所得税を免除する。これにより10年間で
税収が1兆ドル増えるとしているが、輸入品への依存度が高い産業は税負担が重くなる可能性がある。

企業はそのコストを消費者に転嫁するかもしれないとし、米国は昨年1─11月にメキシコ製品を、
2700億ドル相当輸入した。最大品目は自動車だが、果物や野菜、ビールも数十億ドル規模で輸入
している。全米小売連盟は、国境調整が導入されればメンバー企業は小売り価格を最大15%引き上
げざるを得なくなると表明した。トランプ大統領は貿易協定の反故や移民制限にするな大統領令に署
名し、「米国第一」の約束を果たそうとしているが、実際に政策実施するにはもっと複雑であり、壁
建設費の請求書は結局、米国の消費者に回ってくるかもしれない結んでいる。

 Jan. 25, 2017

同日、同じくロイターは、メキシコのペニャニエト大統領は同日、来週31日にホワイトハウスで予
定していたトランプ米大統領との会談を中止すると明らかにし、トランプ大統領が国境沿いの壁の建
設荷用を負担する用意がないなら、首脳会談は取り止めるべきと発言したことが背景にあり、ペニャ
ニエト大統領は首脳会談を通じて関係修復を模索していたが、両国の対立はさらに深まったことを伝
えている(「メキシコ大統領がトランプ氏との会談中止 壁建設めぐり溝深まる」メキシコ市/フィ
ラデルフィア ロイター 2017.0126)

これに先立ち、トランプ大統領はツイッターで、「米国はメキシコに対し600億ドルの貿易赤字を
抱えている。北米自由貿易協定(NAFTA)は当初から一方的な取引で、多くの雇用や企業が失わ
れた」とし、「必要性が高い壁の建設費用をメキシコが支払わない場合、近く予定されている(ペニ
ャニエト大統領との)会談はキャンセルしたほうがいい」と述べて、トランプ大統領はその後、フィ
ラデルフィアで開催の共和党会合で、会談中止は相互の合意の下で決定されたと説明したと報じてい
る。



また、同日、時事通信は、米メキシコ国境はカリフォルニアやテキサスなど米南部4州にまたがり、
全長約3200キロ。1990年代から不法移民対策でフェンスが造られ始め、2001年の米同時
テロ後、国境警備に本腰を入れたブッシュ政権下で06年にフェンス増強の法律が制定された。既に
70億ドル(約8000億円)超を費やし、現在は約1000キロにフェンスなどの障害物が立つ。

米調査会社バーンスタインの試算では、トランプ氏が主張する高さ約12メートルの新たな壁を建設
すれば、総工費は最大250億ドル(約2兆8000億円)に上る。25日の大統領令は「法で許さ
れる範囲で、計画、設計、建設に全ての連邦政府資金を充てる」と言及しただけで、具体的な財源に
は触れていない。莫大な建設費を議会が承認するか、現時点では不透明だという。

大統領は、まず米国が費用を肩代わりし、「後でメキシコにどのような形でも支払わせる」と主張す
る。米メディアは、大統領が連邦機関に対し、メキシコが麻薬対策などで米国から受け取る支援金額
を集計するよう指示したと報道。資金捻出のため、①米国移住者からメキシコへの本国送金制限や、
②ビザ発給費値上げなど、支払いを拒むメキシコへの締め付けを強めるとの観測もある。広大な国境
地帯は、国境沿いを流れるリオグランデ川や砂丘、断崖絶壁の峡谷など地形はさまざま。大統領令に
明記された「物理的な壁」にこだわれば、建設は難しい。特にテキサス州では国境地帯に私有地が多
いとされ、用地買収の難航も予想されると伝える(「壁建設費3兆円、どう工面?複雑な地形、難航
必至-米メキシコ国境」時事通信 2017.01.26)。

 Jan. 27, 2017


確かに、「不法入国」「麻薬密輸入」はメキシコ政府に責任があるが、「低賃金移民雇用」「敵対的
貿易関係」は、米国側の資本家や雇用主の責任にあるのだから大統領就任直後の命令は、いかにも外
交感覚や教養の無さ白日の下に曝すようなもの(いや、壁建設利権を狙う縁故資本家の顔を覗かせて
見せているのかもしれない)。まずは、両国間で会談を重ね、個別課題を解決していくのが正道とい
うもの、約2兆8000億円もかけ「馬鹿の壁」を残すよりも、その半分の金額を贈与し、メキシコ
国民の生活水準向上に役立て、通商貿易交流を盛んにして利益を得た方が得策だと、そのようにわた
し(たち)は考える。だから、国境に沿って風力発電所を建設し、その電力を米墨両国で均等に供給
利用し、親善の象徴としてめてはどうだろう。

 

● ウインパワー、小型風車の申し込み1000件超

小型風力発電設備の製造・販売などを手掛けるWinPower(ウインパワー)社は、同社販売の出力19.8
kWの小型風力発電システム「GHRE19.8J」への発注申し込みが2016年1月現在で1000件を超えて
いることを明らかにしたという(「20kW未満の風力発電事業にブームの兆し」日経テクノロジー 2017.
01.26)。出力20kW未満の風力発電設備に関しては、固定価格買取制度(FIT)による買取価格が55円
/kWh(税別)と、現在、最も高い単価になっており、2017年度も同じ単価が維持される見込み。FIT
を利用した導入量は2016年9月末時点で959kW(88件)に過ぎないが、設備認定量は同月末で約31.9MW
(1790件)に達している。

太陽光の買取価格が年々低下し、来年度以降、20kW以上の大型風力の買取価格も下がる見込みのなか、
55円/kWhを維持されている小型風力の投資収益性が相対的に高まっており、ここにきて、設備認定が
急増している。20kW未満の風力発電事業では、単体で20kW近くの定格出力になる機種を1基建設して
連系する方法が、投資収益性に優れる傾向がある。一方で、FITで風力発電設備の認証を取得するには、
日本海事協会によるNK認証が必要で、現在、このクラスの風力発電設備で、同認証を取得している機
種が限られている。

20kW弱の小型風力発電設備でNK認証を取得している機種は、WinPower社の「GHRE19.8J」とC&F
Green Energy社の「CF20」(19.5kW)の2つだったが、CF20に事故が発生したため、2016年11月21日以
降、認証が停止状態になっている。「GHRE19.8J」による設備認定が急増しているのは、こうした背
景もある。設置コストは、ブレード(羽根)、ナセル(発電機などの筐体)、タワー、制御機器、パ
ワーコンディショナー(PCS)などを含めた風力発電設備に、造成、建設工事を加えて、1基3000万~
3500万円を想定している。同社の試算では、年間平均風速5m/秒の立地で年間約360万円、同風速6m/
秒で年間約470万円の売電収入が見込まれ、10年以内の投資回収が可能としているという。

【量子計算技術の研究を加速】

● 東北大 量子アニーリング方式の新規シミュレーション法の開発

量子アニーリングとは、複数の異なる可能性を同時に保持できる量子力学特有の性質を利用すること
で、様々な可能性の中から最善の結果を見つけ出すことを得意とする計算手法である。このツールを
利用した量子コンピュータを東北大学大関真之准教授らの研究グループが、今月24日、高度な計算
を行う量子アニーリングのシミュレーションを行う新規手法の開発に成功したと発表。現在、世界中
で競争が進む人工知能の開発。その鍵を握るのは、大規模なデータ、そしてそのデータを処理するた
めの高速な計算技術、またそれを実行するコンピュータです。そのような背景のもと、世界各国で専
用のコンピュータを作る動きが加速している。



新しいハードウェアを作るためには、うまく動作しているのかを担保するためにシミュレーションに
よる検証を必要とするが、量子コンピュータは、これまでのコンピュータとは全く異なる原理で動作
しているため、その全容をシミュレーションするためには多くの困難を伴う。その一つの難しさが、
「異なる可能性を「重ね合わせる」ことのできる量子力学特有の性質を扱う」というもの。

この研究成果では、この重ね合わせの状態を作り出すために利用される重要な「量子揺らぎ」につい
て、これまで利用されてきた「横磁場」という設定法だけに止まらず、より広範囲の様々な量子揺ら
ぎについてシミュレーションを可能にし、量子コンピュータの開発の後押しにとどまらず、広く社会におけ
るサービスの多様化・高速化へつながると期待されるという、が本当のところわからない!といった方がいい
のだが、このまま読み進めよう。

【量子アニーリングの概要】

名前に「量子」とあるように、私たちの日常的な生活スケールに比べると非常に小さい 原子や分子な
どの動きを決める量子力学による動作原理を利用。量子力学特有の現象である「重ね合わせ」の状態
を利用することで、量子アニーリングは、複数の可能性を 同時に保持しながら最善の選択を見つけ出
すことを得意とする。この重ね合わせの状態を作り出す方法は様々に提案されてきたが、そのどれも
重ね合わせの状態という概念 が難解に感じられる通り、その研究自体も困難なのだ!

量子アニーリングでは、上と下を向く小さな磁石(スピン)の性質を利用。そこに横向きに磁場をか
けることにより、「上向き、かつ、下向き」の磁石の状態を作り出して、どちらの向きを取れば磁石
にとって最善の状態となるのかを探索する。この性質を巧みに利用し、現実の社会で有効な解決策を
探る「最適化問題」の高速解法としようというのが量子アニーリングの発想である?!最適化問題に
は配送経路の最適化、ポートフォリオの最適化、スケジュール管理の最適化などあらゆるサービスの
効率化につながる多様な応用例があり、この磁石の上向き、下向きを配送経路の選択で言えば、この
道を選ぶか選ばないか、に対応させる(上図参照)。

 Jan. 24, 2017

この広範囲な応用例を持つ最適化問題を、磁石の性質を利用し高速に解こうというアイデアは、量子
アニーリングに限らず広く利用され、この小さな磁石の振る舞い を端的に表したイジング模型を巧
みに利用する様子から、「イジング型コンピュータ」として世界各国で開発が進められている。

さらに最適化問題にとどまらず、最善の選択を求めていく過程で、どんなことが起こり得るか
を調べ上げる「サンプリング」にも有効です。このサンプリング技術を利用することで、画像
や音声などの多くのデータから私たちの身の回りの現象を真似するように設定をすることで、
自動的に絵を描いたり、写真を作成したり、言語の生成をしたりするシステムを構築する機械
学習への応用にも注目が集まっている。さらに最適化問題にとどまらず、最善の選択を求めて
いく過程で、どんなことが起こり得るかを調べ上げる「サンプリング」にも有効で、このサン
プリング技術を利用することで、画像や音声などの多くのデータから私たちの身の回りの現象
を真似するように設定をすることで、自動的に絵を描いたり、写真を作成したり、言語の生成
をしたりするシステムを構築する機械学習への応用にも注目が集まっている。

  イジング模型

【現状での課題】

量子アニーリングを用いる際には、最善の道を探すためにあらゆる可能性を探索するために、
この「横向きの磁場」のかけ方が重要となる。この横向きの磁場の掛け方を通常とは異なる掛
け方をすると、量子アニーリングの計算能力が飛躍的に向上することが指摘されていたが、そ
の実現に向けた研究を行う上で、効率的なシミュレーション方法が必要とされていたが、非常
に困難なものと考えられていた。そのため横磁場のかけ方についてはもっとも素朴な一様なも
のを利用するまでにとどまってきた(上図)。

この研究では、この横向きの磁場の掛け方が通常と異なる場合について、効率的にシミュレー
ションをする方法である「適応的量子モンテカルロ法」を発明しました。この適応的 量子モン
テカルロ法では、シミュレーションをしたい問題設定の性質に合わせた数学的な計算を先にあ
る程度進めることで、既存の方法ではシミュレーションの難しい点(負符号問題)を回避する
ことができ、横向きの磁場の掛け方を様々に変えた場合について、従来型のコンピュータ上で
シミュレーションを可能にすることができた(下図ダブクリ参照)、というのがその主旨であ
る。読者諸氏は、理解いただけたかと思います。

 
Quantum Monte Carlo simulation of a particular class of non-stoquastic Hamiltonians in quantum annealing、Scientific Reports 7, Article number: 41186 (2017)

 

  ● 今夜の一曲

ドビュッシー: 弦楽四重奏曲 String Quartet, Op.10

弦楽四重奏曲ト短調(Quatuor à cordes en sol mineu)作品10は、クロード・ドビュッシーが1893年に作
曲した室内楽曲。同年12月29日にパリの国民音楽協会にてイザイ四重奏団によって初演されるが、評
価は賛否両論。ドビュッシーの現存する作品では唯一作品番号付きで出版。ドビュッシーは前年に抒
情劇《ロドリーグとシメーヌ(Rodrigue et Chimène )の放棄直後のこと。楽曲四重奏曲は2点を作曲
する予定であったが、構想がまとまったのは本作のみ。以下の4つの楽章から成り、全曲を通すとお
よそ25分。

【楽曲構成】

Animé et très décidé(活き活きと、きわめて決然として) Assez vif et bien rythmé(かなり急速に、とてもリズミカルに) Andantino, doucement expressif(アンダンティーノ、甘く表情豊かに) Très modéré - Très mouvementé - En animant peu à peu - Très mouvementé et avec passion
(きわめて穏やかに - きわめて躍動して - 少しずつ動きを付けて -きわめて躍動
して、かつ情熱的に)

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2435

Trending Articles