天の君子は人の小人、人の君子は天の小人 / 大宗師(だいそうし)
※ 天之君子 人之小人天:荘子は世俗の常識に従わない頭脳明晰な人間。世
間からちやほやされる金持ちの人や位の高い人をその通り受け入れたりし
しない。人が偉いと思っている人でも天の尺度で見たらつまらない人だっ
たりする。また、その逆のこともありえる。故に人の評価に惑わされず、
広いこころで自由な発想(基準)で判断、選択すべきであると。
【再エネ成長戦略ワンポイント:全体像 No.1】
※出典:「再生可能エネルギーと新船長戦略」尾崎弘之ら 2015.05.15
「プルサーマルと核のごみ」小出裕章 2006.10.04
【RE100&ZW倶楽部:ネオコンバーテック篇】
● 基材や形状を選ばない非真空ドライめっき技術のデジタル革命を推進
先月24日、株式会社FLOSFIAは、ブログでも取り上げてきた、基材の種類や形状に関係なくさまざまな金属
薄膜を成膜できる非真空ドライめっき技術「ミストドライ めっき法」を開発したことを公表。ミストドライ めっき法
は、真空装置が不要のため、低コスト低エネルギーでの活用が可能で、シアン化合物などの環境汚染
物質を使用せず、廃液処理が不要で、従来の湿式メッキ技術と違い環境負荷が少ない。この手法で作
成できる薄膜は、金、銅、ニッケル、ロジウムなどの金属単体にとどまらない。金-ニッケルなどの
合金の他、多元合金にも及ぶ。また、サファイア基板などの結晶性基板、ステンレス板やアルミ板な
どの金属板、電気の流れない基材など、成膜できる基材の種類も幅広い。ポリイミドフィルム上への
ロジウム成膜も実現できる。
このように、従来の湿式メッキでは不可能な10μm以下の表面形状へも金属成膜でき、半導体素子や電
子部品、MEMSなどの電極への応用が見込まれ、例えば、MEMS基板の微細ビアの導通や、溝を埋め
る電極形成の他、IoT向け極小センサーの電極への追従性に優れた薄膜の形成などに活用できる見込み
である。これは量産レベルにあり、最近届いた『再生可能エネルギーと新成長戦略』と密接に関連し、
特に、太陽光核融合エネルギー利用技術をベースとした「オールソーラシステム」へのデジタル革命
渦の基本特性の浸透貢献が大きいと考えられる。
☑ 特開2017-069424 結晶性半導体膜および半導体装置
高耐圧、低損失および高耐熱を実現できる次世代のスイッチング素子として、バンドギャップの大き
な酸化ガリウム(Ga2O3)を用いた半導体装置が注目されており、インバータなどの電力用半導体装
置への適用が期待されている。しかも、広いバンドギャップからLEDやセンサー等の受発光装置とし
ての応用も期待されている。この酸化ガリウムは、インジウムやアルミニウムをそれぞれ、あるいは
組み合わせて混晶することで、バンドギャップ制御でき、InAlGaO系半導体として極めて魅力的な材
料系統を構成している。ここでInAlGaO系半導体とはInXAlYGaZO3(0≦X≦2、0≦Y≦2、0≦Z≦2、X+Y+
Z=1.5~2.5)を示し、酸化ガリウムを内包する同一材料系統として俯瞰される。
また、α-Ga2O3薄膜がMBE法によってサファイア上に成膜できることが知られているが、450℃
以下の温度で膜厚100ナノメータまで結晶成長するが、膜厚がそれ以上になると結晶の品質が悪く
なり、さらに、膜厚1μm以上の膜は得ることができず、移動度も測定できる状態ではなかった。こ
のため、膜厚が1μm以上であり、電気特性に優れたα-Ga2O3薄膜が待ち望まれていた。なので、
膜厚が1μm以上の厚膜で、電気特性に優れた結晶性半導体膜の作製を目標に研究開発される。
JP 2017-69424 A 2017.4.6
【要約】
主面の全部または一部にコランダム構造を有しており、さらにオフ角を有する結晶基板20上に、直
接または他の層を介して、コランダム構造を有する結晶性酸化物半導体を主成分として含む結晶性半
導体膜を膜厚が1μm以上となるように積層して、電気特性に優れたオフ角を有する結晶性半導体膜
を得る。そして、得られた電気特性に優れた結晶性半導体膜を半導体装置に用いることで、上記目的
を達成する。
☑ 特開2017-052855
深紫外光発生用ターゲット、深紫外光源および深紫外発光素子
深紫外光源は、照明、殺菌、医療、浄水、計測等の様々な分野で使用されている。深紫外光は主に約
200~約350nmの波長の光を意味し、場合によってはそれ以下の100nm以上200nm以下の波長の光も含む。
深紫外光の発生手段としては、水銀ランプ、半導体発光素子(半導体LED)エキシマランプなどが知られてい
る。一方、半導体LEDには、窒化物系深紫外発光素子が知られている。例えば、横型構造の素子では、電流
がn型AlGaN層中を横方向に流れなければならないため、素子抵抗が高くなって発熱量が増大し、キャリアの
注入効率の悪影響が生じるため高出力動作に適さない。また、チップサイズを大型化することができない。 こ
の欠点を改善するための素子として、縦型構造の窒化物系深紫外発光素子が知られているが、窒化物
系深紫外発光素子は、小型であり、水銀ランプに代わるものとして期待されるものの、❶窒化物系深
紫外発光素子は発光効率が低く、❷大出力化に対応できない。❸発光効率が低く大出力化が難しい。
❹特に、多層構造が必要であり、ドーピングが必要でその準位が深いため担体濃度を上げることが出
来ない。❺また、特に波長が短くなると電極の接触抵抗を下げることが難しく、外部量子効率を上げ
難くく製造工程が複雑になる負の特徴がある。
これらの問題解決に、マイクロプラズマ励起深紫外発光素子(MIPE)が検討されている。電流注入型
半導体発光素子では発光できない波長領域でも大面積で強い発光が実現でき、特に、280nm以下の波
長領域で任意に波長を選べる光源はMIPEを除いては困難であり、注目されているが、発光強度が得に
くいため加速電極が必要であり、加速電極を備えていても発光強度がまだ十分とは言い難く、実用化
するには多くの課題を抱える。そこで、この申請者のグループは実用性に優れ、良好な深紫外発光の
研究を行い実現する。
JP 2017-54654 A 2017.3.16
【要約】
第1の電極102、第2の電極103および発光層104を少なくとも有しており、発光層が深紫外
光を発光する深紫外発光素子において、発光層が、ガリウムを少なくとも含有する酸化物を含んでお
り、発光層は、第1の層と、第1の層とは異なる材料を主成分とする第2の層とが、少なくとも1層
ずつ交互に積層されている量子井戸構造を有すことで、実用性に優れ、良好な深紫外発光を可能とし、
特に発光強度において良好な深紫外発光を可能とする深紫外発光素子を提供する。
20 存在と非存在が混じり合っていく瞬間
我々は居間に座ってお互いの近況を伝え合った。私は、造園業者が重機を使って雑木林の中の
石塚を掘り起こした話した。そのあとに直径ニメートル弱の円形の穴が現れたこと。深さは二メ
ートル八十センチで、まわりを石の壁に囲まれている。格子の重い蓋がはめられていたが、その
蓋をはずしてみると、中には古い鈴のかたちをした仏具ひとつだけが残されていた。彼は興味深
そうにその話を聞いていた。しかし実際にその穴を見てみたいとは言わなかった。鈴を見てみた
いとも言わ なかった。
「で、それ以来もう鈴の音は夜中に聞こえないんだね?」と彼は尋ねた。
もう問こえないと私は答えた。
「そいつは何よりだ」と彼は少し安心したように言った。「おれはそういううす気味の悪い話は
根っから苦手だからな。得体の知れないものにはできるだけ近寄らないようにしているんだ」
「触らぬ神に崇りなしI
「そのとおり」と雨田は言った。「とにかくその穴のことはおまえにまかせる。好きにすればい
い。」
そして私は、白分かとても久しぶりに「絵を描きたい」という気持ちになっていることを彼に
話した。二目前、免色に依頼された肖像画を仕上げてから、何かつっかえがとれたような気持ち
になっていること。肖像画をモチーフにした、新しいオリジナルのスタイルを自分は掴みつつあ
るかもしれない。それは肖像画として描き始められるが、結果的には肖像画とはまったく違った
ものになってしまう。にもかかわらず、それは本質的にはポートレイトなのだ。
雨田は免色の絵を見たがったが、それはもう相手に渡してしまったと私が言うと、残念がった。
「だって絵の具もまだ乾いていないだろう?」
「自分で乾かすんだそうだ」と私は言った。「なにしろ一刻も早く自分のものにしたいみたいだ
った。ぼくが気持ちを変えて、やはり渡したくないと言い出すことを恐れていたのかもしれな
いI
「ふうん」と彼は感心したように言った。「で、何か新しいものはないのか?1‐
「今朝から描きはじめたものはある」と私は言った。「でもまだ木炭の下絵の段階だし見てもた
ぶん何もわからないよ」
「いいよ、それでいいから見せてくれないか?」
私は彼をスタジオに案内し、描きかけの『白いスバル・フォレスターの男』の下絵を見せた。
黒い木炭の線だけでできた、ただの粗い骨格だ。雨田はイーゼルの前に腕組みをして立ち、長い
あいだむずかしい顔をしてその絵を睨んでいた。
「面白いな」と彼は少し後で、歯のあいだから絞り出すように言った。
私は黙っていた。
「これからどんなかたちになっていくのか、予測はできないが、確かにこれは誰かのポートレイ
トに見える。というか、ポートレイトの根っこみたいに見える。土の中の深いところに埋もれて
いる根っこだI、彼はそう言ってまたしばらく黙り込んだ。
「とても深くて暗いところだ」と彼は続けた。「そしてこの男は――男だよな――何かを怒って
いるのだろう? 何を非難しているのだろう?」
「さあ、ぼくにはそこまではわからない」
「おまえにはわからない」と雨田は平板な声言百った。「しかしここには深い怒りと悲しみがあ
る。でも彼はそれを吐き出すことができない。怒りが身体の内側で渦まいている」
雨田は大学時代、油絵学科に在籍していたが、正直なところ油絵画家としての腕はあまり褒め
られたものではなかった。器用ではあるけれど、どこかしら深みに欠けているのだ。そして彼自
身もある程度それは認めていた。しかし彼には、他人の絵の良し悪しを一瞬にして見分ける才能
が具わっていた。だから私は昔から自分の描いている絵について何か迷うことがあれば、よく彼
の意見を求めたものだ。彼のアドバイスはいつも的確で公正だったし、実際に役に立った。また
ありかたいことには、彼は嫉妬心や対抗心というものをまったく持ち合わせていなかった。たぶ
ん生まれつきの性格なのだろう。だから私は常に彼の意見をそのまま信用することができた。歯
に衣を着せないところがあったが、裏はないから、たとえこっぴどくこきおろされても不思議に
腹は立たなかった。
「この絵が完成したら、誰かに渡す前に、少しだけでいいからおれに見せてくれないか?」と彼
は絵から目を離さずに言った。
「いいよ」と私は言った。「今回は誰かに頼まれて描いているわけじゃない。自分のために好き
に描いているだけだ。誰かに手渡すような予定もない」
フ目分の絵を描きたくなったんだね?」
「そうみたいだ」
「これはポートレイトだが、肖像画じゃない」
私は肯いた。「たぶんそういう言い方もできると思う」
「そしておまえは……何か新しい行き先を見つけつつあるのかもしれない」
「ぼくもそう思いたい」と私は言った。
「このあいだユズに会ったよ」と雨田は帰り際に言った。「たまたま会って、それで三十分ほど
話をした」
私は肯いただけで何も言わなかった。何をどのように言えばいいのかわからなかったからだ。
「彼女は元気そうだった。おまえの話はほとんど出なかった。お互いにその話になるのをなんと
なく避けているみたいに。わかるだろ、そういう感じって。でも址後におまえのことを少し訊か
れた。何をしているかとか、そんなことだよ。絵を描いているみたいだと言っておいた。どんな
絵かはわからないけれど、∵八で山の上に罷もって何かを描いているんだと」
「とにかく生きてはいるよ」と私は言った。
雨田はユズについて更に何かを語りだそうな様子だったが、結局思い直して口をつぐみ、何も
言わなかった。ユズは昔から雨田に好意を持っていたし、いろんなことを彼に相談していたよう
だ。たぶん私とのあいだに関することを。ちょうど私が絵のことで雨田によく相談していたのと
同じように。しかし雨田は私には何も語らなかった。そういう男なのだ。人からいろんな相談を
される。でもその内容は彼の中に溜まるだけだ。雨水が樋を伝って用水桶に溜まるみたいに。そ
こからよそには出ていかない。桶の縁から溢れてこぼれ出ることもない。たぶん必要に応じて適
切な水量調整がおこなわれるのだろう。
雨田自身はたぶん誰にも悩みを相談したりしないのだろう。自分か高名な日本画家の息子であ
りながら、そして美大にまで進みながら、画家としての才能にさして恵まれなかったことについ
て、おそらくいろいろと思うところがあったはずだ。言いたいこともあったはずだ。しかし長い
付き合いの中で、彼が何かについて愚痴をこぼすのを耳にしたことは思い出せる限り一度もなか
った。そういうタイプの男だった。
「ユズにはたぶん恋人がいたのだと思う」、私は思い切ってそう言った。「結婚生活の最後の頃に
は、もうぼくとは性的な関係を持たないようになっていた。もっと早くそれに気がつくべきだっ
たんだ」
私がそんなことを誰かに打ち明けるのは初めてだった。それは私が一人で心に抱え込んできた
ことだった。
「そうか」とだけ雨田は言った。
「でもそれくらい君たってちゃんと知っていたんだろう?」
雨田はそれには返事をしなかった。
「違うのか?」と私は重ねて尋ねた。
「人にはできることなら知らないでいた方がいいこともあるだろう。おれに言えるのはそれくら
いだ」
「しかし、知っていても知らなくても、やってくる結果は同じようなものだよ。遅いか早いか、
突然か突然じやないか、ノックの音が大きいか小さいか、それくらいの違いしかない」
雨田はため息をついた。「そうだな、おまえの言うとおりかもしれない。知っていても知らず
にいても、出てきた結果は同じようなものかもしれない。しかしそれでもやはり、おれの目から
言えないことだってあるさ」
私は黙っていた。
披は言った。「たとえどんな結果が出てくるにせよ、ものごとには必ず良い面と悪い面がある。
ユズと別れたことは、おまえにとってずいぶんきつい体験だったと思う。それはほんとに気の毒
だったと思う。でもその結果、ようやくおまえは自分の絵を描き始めた。自分のスタイルらしき
ものを見出すようになった。それは考えようによってはものごとの良き面じやないか?]
たしかにそうかもしれないと私は思った。もしユズと別れなければ――というかユズが私から
去っていかなければ――私は今でも生活のためにありきたりの、約束通りの肖像画を描き続けて
いたことだろう。しかしそれは私か自らおこなった選択ではなかった。それが重要なポイントな
のだ。
「良い面を見るようにしろよ」と帰り際に雨田は言った。「つまらん忠告かもしれないが、どう
せ同じ通りを歩くのなら、日当たりの良い側を歩いた方がいいじやないか」
「そしてコップにはまだ十六分の一も水が残っている」
雨田は声をあげて笑った。「おれはそういうおまえのユーモアの感覚が好きだよ」
私はユーモアのつもりで言ったわけではなかったが、それについてはあえて何も言わなかった。
雨田はしばらく黙り込んでいた。それから言った。「おまえはユズのことがまだ好きなんだ
な?」
「彼女のことを忘れなくちやいけないとは思っても、心がくっついたまま離れてくれない。なぜ
かそうなってしまっている」
「ほかの女と寝たりはしないのか?」
「ほかの女と寝ていても、その女とぼくとの間にはいつもユズがいる」
「そいつは困ったな」と彼は言った。そして指先で額をごしごしと撫でた。本当に困っているよ
うに見えた。
それから彼は車を運転して帰って行った。
「ウィスキーをありがとう」と私は礼を言った。まだ五時前だったが、空はずいぶん暗くなって
いた。日ごとに夜が長くなっていく季節だった。
「本当は一緒に飲みたいところだが、なにしろ運転があるものでね」と彼は言った。「そのうち
に二人でゆっくり腰を据えて飲もう。久しぶりにな」
そのうちに、と私は言った。
人には知らないでいた方がいいこともあるだろう、と雨田は言った。そうかもしれない。人に
は聞かないでいた方がいいこともあるのだろう。しかし人は永遠にそれを聞かないままでいるわ
けにはいかない。持が米れば、たとえしっかり両方の耳を塞いでいたところで、音は空気を震わ
せ人の心に食い込んでくる。それを防ぐことはできない。もしそれが嫌なら真空の世界に行くし
かない。
目が覚めたのは真夜中だった。私は手探りで枕元の明かりをつけ、時計に目をやった。ディジ
タル時計の数字は1:35だった。鈴が鳴っているのが聞こえた。間違いなくあの鈴だ。私は身
体を起こし、その音のする方向に耳を澄ませた。
鈴は再び鳴り始めたのだ。誰かが夜の闇の中でそれを鳴らしている――それも前よりももっと
大きく、もっと鮮明な音で。
この項つづく
【今夜のアラカルト|グローバールなトムヤンクン麺】
昨年7月18日に登場した清食品のトムヤンクヌードルは衝撃的だった。カップヌードルは3分あれ
ば完成する。そこで、作った経験はないが、本場のそれも15分あれば完成するというので、早速ネ
ット・サーフ。❶水を入れた鍋を暖め、レモングラス、ガランガル、コリアンダー、ライムの葉を加
え煮立てる、❷エビ、魚、唐辛子、ライムジュースを加え、沸騰させソースを取る。 ライムジュース
または魚醤で調味し、コリアンダーの葉で飾れば完成。これから暑くなる季節には打って付けの家庭
料理。これが世界化しないはずがない。